昼食をいただいたお店で感じたこと
仕事が午前中で終わり、
帰社する途中で昼食をとるため
お店を探していると
「新鮮な魚を
○○港から直送!
味には自信あり!」
魚好きの私の心をゆさぶる
看板をかかげた海鮮系のお店を見つけ
お邪魔することにしました。
店員さんに案内され着席すると
「注文はお持ちのス
マホを使ってQRコードより
メーニュが出ますので、
案内に沿ってご注文ください」
とのこと。
備え付けのタッチパネルで
注文するお店にやっと
慣れたばかりなのに、
スマホを使っての注文は初体験です。
スマホも満足に使えない
私にとってはハードルが
高い操作でしたが、
悪戦苦闘しながらなんとか
「アジフライ定食」を選択して
注文ボタンを恐るおそる「ポチッ」
すると厨房へ自動的に注文が流れ、
ついでに私のスマホにSNSから
お店の情報が送られてくるシステム。
なるほど、
これならお店側からすれば
作業効率アップにもつながるし、
これから来店したお客様へ、
随時キャンペーン情報を
送れるといった
一石二鳥の方法かぁ・・・
などと、化石化している
私の脳が感心している間に
定食が運ばれてきました。
さて頂こうと思った瞬間、
お箸がないことに気づく。
店員さんを呼んで
お箸がないことを告げると、
お箸とともに水とおしぼりも
忘れていたと謝りながら
持ってきてくれました。
気を取り直して
アジフライを食べようとすると
確かメニュー写真に載っていた
「ウスターソース」と
「タルタルソース」がない。
またもや
店員さんが忘れていたよう。
食事を終えレジで
支払いを済ますときも、
「ありがとうございました」と、
レジ処理しながら
厨房の方に顔を向け、
なにやら忙しく
支持を受けていた店員さん。
忙しくて悪気は何のだろけど、
料理は美味しかっただけに
少し残念な気持ちになりました。
変わりゆく日本のビジネス手法
最近、
日本の従来型ビジネス手法に
とって代わり、
インターネットの普及によって
WEBビジネスが主流を占める現代。
「ファーストインパクト(見た目)」
重視のアメリカ的ビジネス手法が
急速に広まりを見せています。
また国内の
人材不足を補うために
「仕事の効率化(合理化)」
を政府が推進、
「IT機器」や「AIソフト」
などの導入に対して次々と
新たな補助金を打ち出しています。
そういった意味合いでは
前述のお店はうまくその流れに沿う、
インパクト宣伝集客や
IT機器導入による
仕事の効率化を実現化し
成功しているように見えます。
しかしその反面、
従来から重視されてきた
人材教育がおろそかになり、
「接客」や「サービス」など
質の低下にそのしわ寄せが
きているなぁと感じました。
害獣防除業界の問題点
さて、
私たち害獣防除業界に目を移すと
やはり同じようなことが、
大きな社会問題に発展していますので
その一例をご紹介します。
先日、相見積りの
ご依頼いただいたお客様から
こんな話をお聞きしました。
アスワットさんの前に
見積もりに来てもらった業者さん。
WEB検索で見つけた
ランキングサイトで1位。
長期保証もあり、口コミも
とても良かったので
さっそく来てもらったら、
スタッフの調査の姿勢、
駆除や保証の内容が
あまりにもHPでの表記と違い、
そのギャップにびっくり!
その場で断ったそうですが、
これではWEB上での情報「真偽」が
判断できないと困惑した様子でした。
なるほど...
こういった話をお客様から
お聞きすることが、
年々増えています。
私たちが営む
害獣防除業界の歴史は
約15年ほど。
基本的なノウハウでさえ
未だ確立されておらず、
防除業者を統括する
協会のような団体もありません。
その上、誰でも
簡単に起業できるため、
最近では悪徳業者や
技術が未熟な業者が、
「安心で高い防除技術を持つ
経験豊富な優良駆除業者です!」
と、いった
インパクト重視のHPを作成し、
WEB広告に資金を投入すれば
お困りのお客様はたくさんいますので
ご相談はある程度きます。
そういた相談から
お客様宅へ調査に
伺えればもう業者の思惑通り。
お客様にでたらめな
オーバートークで
害獣被害の怖さを強調し
契約をとるといった
30年ほど前の販売手法が
まだ通用する残念な業界に
なりつつあります。
その上、
ニッチな仕事であるため
私たち防除業者以外に
専門家がおらず、
知識の無いお客様がWEB情報から
業者の善し悪しを判断するのは
非常に困難。
そんな理由から
今後も悪徳業者とお客様との
トラブルがさらに増加するのでは?
と、危惧しているところです。
これからアスワットが
進むべき道筋のヒント
そんな厳しい風が
吹き荒れる業界の中、
わたしたち
アスワットが多くのお客様から
支持していただける
業者になるためには
これからどのような
方針ですすめていくべきか。
そんな難しい
問題解決のヒントが
最近読んだ新潮文庫の
「人間の建設」の
文中にありましたので少しだけ
抜粋してご紹介します。
文学批評の祖、小林秀雄と
日本数学の天才、岡潔」との対談本。
小林:岡さんはお酒がお好きですか。
岡 :自分から飲まないのですけれども、お相伴に飲むことはあります。今日はいただきますよ。
小林:ぼくは酒飲みでして、若いころはずいぶん飲んだのですよ。もう、そう飲めませんが、晩酌は必ずやります。関西へ来ると、酒がうまいなと思います。
岡 :酒は悪くなりましたか。
小林:全体から言えば、ひどく悪くなりました。僕は学生時代から飲んでいますが、今の若い人たちは、日本酒というものを知らないですね。
岡 :そうですか。
小林:いまの酒を日本酒と言っておりますけれども。
岡 :あんなのは日本酒でありませんか。
小林:日本そばと言うようなものなんです。昔の酒は、みな個性がありました。菊正なら菊正、白鷹なら白鷹、いろいろな銘柄がたくさんございましょう。
岡 :個性がございましたか。なるほどな。
【中略】
岡 :日本は個性を重んずることを忘れてしまった。
小林:いい酒がつくれなくなった。
岡 :個性を重んずるということはどういうことか、知らないのですね。
小林:その土地その土地で自然にそういうものができてくるのですから、飲み助はそれをいろいろ飲み分けて楽しんでいるわけでしょう。
岡 :日本は、奈良、京都、東京というふうに考えまして、町まちそれぞれ個性をもっておりましたね。このごろの教育は町まちでやっておりますけれども、千篇一律で、個性はありませんね。それはやはり地方地方でやることを教えてもだめで、個性が出るようにするにはどうするかとことを教えなければいけないのでしょうね。個性がなくなりました。漬物一つに全く個性がない。アメリカという国は、個性を尊重するようでいて、じつは個性を大事にすることを知らない国なんです。それを真似ているんですから。食べ物にも個性がなくなってい行きますね。しかし、酒に個性があることは知らなかった。
「人間の建設」
小林秀雄・岡潔 著/新潮文庫
「国を象徴する酒」の章
文中より一部抜粋
この二人の文章から
「個性とは
自分から作り出すものではない。
時間をかけながらその物を生かすことで
自然にできあがるものである。
今の日本は先人が
長年培ってきた日本の個性を
アメリカ合理主義化によって
徐々に失いつつある。」
というようなメッセージが
含まれていると自分なりに解釈。
この対談は今から
約60年前に
おこなわれた内容ですが、
現在の日本や
厳しい私たちの業界の
状況下においても
ピタリと当てはまる
ことだと感じました。
そうか...。
「長年培ってきたアスワットの
個性にさらに磨きをかけ、
たくさんのお客様に伝えていく」
来年度のアスワットが
進むべき道筋を確認できた
よい年末となりました。
2024年の感謝と来年の決意
能登半島地震、
羽田空港地上衝突事故など、
痛ましい出来事からスタートした
2024年もまもなく
終わろうとしています。
アスワットにとって
2024年は、
たくさんの問題を根気よく
解決することに力を注ぎ、
無駄なモノをできるだけ
そぎ落とした
大変な年でもありました。
しかしその結果、
それぞれの問題も一旦区切りがつき、
心身ともに身軽になれたことで、
来年度から真っ直ぐ前を向いて
前進できる準備は整いました。
来年は巳年。
脱皮を繰り返す蛇のように、
一皮むけた新しいアスワットを
お客様に見せられるよう、
スタッフ一同頑張りますので
来年もご支援を賜りますよう
お願いいたします。
こんな地味なブログに
一年間お付き合いただき
ありがとうございました。
細々ではありますが、
みなさまに役立つ情報を
綴っていきたいと思います。
『害獣駆除・アスワットの奮闘記』
来年もどうぞ宜しくお願いいたします。
みなさま、
よいお年をお迎えください。
2024年12月31日
アスワット本社事務所にて
アスワット代表 福永健司
勝手ながら年末年始、
12月30日(月)~1月5日(日)は
休業させて頂きます。
2025年1月6日(月)から
平常通り営業させて頂きますので、
来年も害獣駆除の
プロフェッショナル『アスワット』を
宜しくお願い致します。
これを読めばアスワットの考え方がわかる!
【アスワット前半・後半毎のご挨拶を一挙掲載!】
起業当初から現在までの成長と考え方が見て取れますのでお暇の方はご覧ください!
2023年のアスワットの前半戦を終えて頭の中を整理してみました。
2022年の締めくくりは、出町ふたばの豆餅とアスワットの今後を語る。
2022年もあと4か月を残し、害獣防除業界とアスワットの今後を考える。
令和3年をあれこれ振り返って考えたこと。「害獣防除業者・アスワット」年末のご挨拶。
2021年、害獣駆除業者・アスワットの前半を終えて感じたことと、夏季休暇のお知らせ。
未曾有の年、令和2年を振り返って。「害獣防除業者・アスワット」年末のご挨拶。
害獣防除専門業者・アスワット 令和2年夏季休暇のお知らせ。
令和元年、害獣駆除専門業者『アスワット』の年末ご挨拶。
【令和元年夏】ブログ「アスワットの奮闘記」の引っ越しと夏季休業のお知らせ
2018年の年の瀬に。
【2018年夏】アスワットの夏季休暇のお知らせと、休暇前に思うこと。
2017年の終わりに想うこと。
【2017年夏】これからのアスワットの考え方とお盆休みのお知らせ。
2016年 アスワット年末のご挨拶。
2015年、今年もお世話になりました! アスワット年末ご挨拶。
2014年もアスワットを応援していただきありがとうございました!
【2014年夏】 アスワットの近況と夏季休暇のお知らせ
【2013年末】 アスワットを今年も応援していただきありがとうございました!
【2012年末】 ねじをまく。
【2011年末】起業した年のしめくくりは。
【起業最初の記事】害虫・害獣駆除業者 アスワット(ASWAT)です。
アスワットのこれまでの取り組み
害獣駆除専門 アスワット テレビCM