獣防除のプロとして
あるまじき大失敗のお話

 

害獣防除の

プロフェッショナルを名乗る以上、

 

お客様にご迷惑を

かけるような失敗はしないよう

常に気をつけていますが

 

なにせ野生動物が相手ですから

想定外の事もたま~に、おきます。

(お客様、申し訳ありません!)

 

害獣防除の失敗を語るアスワット・福永健司

 

今回は兵庫県姫路市の

アライグマ防除施工を

ご依頼頂いたお客様宅でおこした

私の大失敗をご紹介します。

 

 とり暮らしのお母様を
心配する娘様からのご依頼

 

ひとり暮らしの母親が住む
実家の屋根裏に
何か動物がいるようなので
調査と駆除をお願いしたいとの
ご依頼があり伺うことに。
 
アスワットへ害獣の見積調査依頼をする娘様
 
お母様は、前にも1度、
部屋の中にネズミが
侵入したことがあるし、
 
足音も小さいので
今回もネズミではないか?
とのお話。
 
そのお話をもとに
屋根裏を調査すると
 
断熱材の荒れ、溜めフン、
屋根上などの足跡から
侵入動物は「アライグマ」だと判明!
 
 
アライグマによって荒された天井裏の断熱材
 
アライグマの溜めフン被害
 
トタン屋根に残ったアライグマの足跡
 
だけどアライグマだと
かなり大きな足音なのですがねぇ・・・
 
と調査に同席された
娘様にお伝えすると、
 
「お母さん、高齢なので
少し耳の聞こえが悪いんです」
 
とのお話。
なるほど、これで納得です。
 
(耳の聞こえが悪いことが後々、
功を奏するのですが。)
 
お母さんが耳の聞こえが悪いことを説明する娘さん
 

 入害獣はアライグマ!防除施工も順調に
終わったはずが・・・

 

調査報告書と見積書を提出、

さっそくアライグマの防除施工を
ご依頼いただきました。
 
防除施工も順調に進み、
予定通り3日間で施工完了。
 
やれやれ・・
となるはずでしたが。
 
完了した翌日の早朝、
別に住む娘様から
 
「母から
朝起きたらアライグマが
入ってきたようで
部屋の中が荒れているとの
電話がありました!」
 
と慌てた様子で
電話がかかってきました。
 
 
アライグマが室内に入って荒していることを電話で説明する娘さん
 
私もこれはヤバイ!
ととっさに思い、
 
娘様に
 
「お母様に
私が到着するまで
ひとつの部屋にドアを
閉め切って出ない様にと
再度伝えてください!」
 
といい電話を切り、
当日のスケジュールを
全て変更して現場へ車で急行!
 
到着後、
すぐにお母様にお会いし
怪我など無かったことに
ひとまず胸を撫でおろしました。
 
部屋の中を確認すると・・・
 
障子は一部破れており、
置物なのどもひっくり返され、
それはもう大変なことになっていました。
 
どうも朝、外の光が差し込む
掃き出し窓から出ようとしたのか、
 
窓に沿って閉じられたカーテンも
アライグマの爪で無残にも
引き裂かれた状態。(大泣)
 
 
アライグマによってひっくり返されたテーブルと花瓶
 

 

 うやってアライグマが
室内に侵入したのか?

 

落ち込んでいる場合ではない!
先ずはどこから室内に侵入したのか。
 
一番荒れている玄関をみると、
天井板の一部がめくれ上がり
隙間ができていて、
 
直下の収納庫の上に
飾ってあった皿や花瓶、箱などが
倒れていたり落下していたことから
 
天井裏から天井板を
めくって室内に侵入してきた様子。
 
 
天井板をはがして室内に侵入したルート
 
アライグマによってはがされた天井板
 
 
次に部屋の中に
潜んでいないかの確認です。
 
ひと部屋ごとに
アライグマが隠れられる
隙間があるタンスや
物を移動させて確認するも・・・
 
いません!
 
 
土壁についたアライグマの爪痕
 
収納庫の天板についたアライグマの足跡
 
土壁についたアライグマの爪痕の拡大写真
 
天井板についたアライグマの爪痕
 
 

 

 じ込められたアライグマが
天井板をめくって室内へ侵入、
また戻った!

 

結局、
天井裏に閉じ込められた
アライグマが
少し隙間ができた天井板を
めくり上げて室内に侵入、
 
出口を求めて家の中を
徘徊したが出られないため
 
侵入した天井板の隙間から
再度、屋根裏に戻ったという結論。
 
こじ開けた天井板を
もとに戻して室内に
入らない様にしたあと、
 
封鎖したメインの侵入口を
開放一晩様子を見ることに。
 
 
試薬によって屋根にはっきりとついたアライグマの足跡
 
次の日確認すると案の定、
足跡試薬を散布しておいた
出入り口からアライグマが
野外に出た足跡がついていたので、
これで一件落着、ホッとしました。
 
プロとしてあるまじき
恥ずかしい施工に
平謝りさせて頂きましたが、
 
「すぐ対応頂き
こちらこそ助かりました!
アスワットさんに
頼んで良かったです。」
 
と逆に寛大な心をお持ちのお客様の
お言葉に大変恐縮した次第です。
 
本当に申し訳ありませんでした。
 
 

 獣防除作業で
大切なことのひとつは、
閉じ込めないこと!

 

普通なら就寝中に
他の部屋からの物音に気づき、
 
様子を見に行ってアライグマと遭遇する
といった最悪の事態にならなかったのは、
 
就寝中、
部屋の中を徘徊する
アライグマの物音に気付かなかった、
お母様の耳の聞こえが
功を奏したということ。
 
 
耳の聞こえが悪いため就寝中アライグマの足音に気づかなかったお母さん
 
 
お客様のお身体に被害が及ばなく
本当に良かったと思いますし、
 
今以上に
閉じ込め防止策には慎重に
おこなわなくてはならないと
心に誓いました。
 
 

 

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