こんにちは。火曜日担当のsariです。
本日もお立ち寄りくださり
ありがとうございます。
最近の私の外出スタイルは
麦わら帽子、ゴム長靴、首にタオルが
デフォルト
収穫が始まりました!
大好きなズッキーニ
オリーブオイルでソテーするだけで
美味しいですよね。
さて
近々、映画の邦題について
書こうと思っていたところ
日曜日のマウイドリームのブログで
『Hidden Figures』(邦題『ドリーム』)
について触れていたので、乗っかります
邦題は誰が決めるのか。
私はまだ映像翻訳勉強中の身なので
講師の先生方から聞いたことですが、
翻訳者が映画の邦題をつけることは
まずないそうです。
劇場公開作品なら配給会社、
DVD作品なら販売元が決めるそうです。
そして子ども向けの作品には
基本的に邦題をつけるとのこと
『Frozen』が『アナと雪の女王』になります。
※これは出版翻訳でも同じですね。
私は実在の人物を追った
ノンフィクションの伝記・評伝ものを
訳すことが多かったので
まずその人物の名前がタイトルに入ります。
副題をどうするかは担当編集者さんが
考えていました。もちろん案を出すこともあります。
私が今年、映画館で観た英語オリジナルの
作品を並べてみましょう。カッコ内が原題です。
『マリッジ・ストーリー(Marriage Story)』
『2人のローマ教皇(The Two Popes)』
『アイリッシュマン(The Irishman)』
『フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛をこめて(Fisherman's Friends)』
『フォードvsフェラーリ(Ford v. Ferrari)』
『ジョジョ・ラビット(Jojo Rabbit)』
『ジョン・F・ドノヴァンの死と生(The Death and Life of John F. Donovan)』
『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(Knives Out)』
わりと素直な訳が多いです。
一見、分かりにくいものには副題をつけたり。
ここで『Hidden Figures』です。
私も大好きな映画
この『Hidden Figures』という
タイトルが素晴らしい。
ちなみに、同名のノンフィクション小説が原作です。
人種分離政策が残る南部アメリカ。
宇宙開発事業でロシアとの競争が
激化していた時代に
NASAで働いていた3人の(とーっても優秀な)
黒人女性たちの物語です。
『Hidden Figures』は
・隠れた数字
・隠れた人物たち=陰の立役者
という2つの意味で使ってます。
たしかに日本語にはしにくいし、
『ヒドゥン・フィギュアズ』と
カタカナにしてもいまひとつ
この邦題が『ドリーム』
原作となった小説の日本語版タイトルは
実は公開する前「私たちのアポロ計画」という
副題がついていました。
映画を観た方は、ん?って思うでしょう。
この映画で扱っているのはマーキュリー計画、
アポロ計画じゃない〜〜
するとSNS上で「おかしい!」と批判が広まり
監督にまでメッセージを送る人も
その後、副題が消えて
『ドリーム』だけで公開となりました。
日本人にとっては、アポロ計画とした方が
宇宙開発をイメージしやすいだろう、
ドキュメンタリーではないので
伝わりやすい言葉を思案した、
ということらしいです。
難しいですね〜
できるだけ多くの人に知ってもらいたい
観てもらいたい、という願いは
とてもよくわかります。
ただそこに、本編とは関係ないことを
持ってきてしまった…
皆さんも映画を観るとき
原題と見比べてみてください。
原題と邦題の間で頭をひねっている方々の
苦労が垣間見られるかもしれません。
何はともあれ、緊急事態宣言が全面解除!
早く映画館に戻りたい。
今日はここまでです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
sari
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