「燠火(おきび)眺める静謐な時──
黄昏の中、金色に燃えて陽は沈む。
思い出とともによみがえるのは
狂おしい思いと麝香の香り」
カフェで読んでいてふと思った、なんて贅沢なんだって
おまえが蔑むものはなにか? それによって、おまえの本性は知れる。
──プリンセス・イルーラン
『ムアッディブを知る』より
それは、遥か未来に書かれた一大歴史小説の様相
あるいは、裏表紙に書かれたように一大抒情詩か
そんな生態学SFの古典を✨
といっても刊行は1956年だから新古典的な感じ?
この惑星にきて、これほど水の貴重さを実感させたものはなかった、水売りも、地元民の乾燥した肌も、保水スーツも、節水律も、これほどの衝撃を与えたことはなかった。以上のすべてを集めたものよりも、ここにはずっと貴重なものがある。水は生命そのものであり、象徴や儀式を介して、ほかのあらゆるものと密接にかかわりあっているのだ。
DUNE 砂の惑星 / F.ハーバート
SWは砂漠の惑星タトゥイーンから始まる (*1) 、あるいはまた、ナウシカのあの王蟲が巣くう世界はやはりこちらが原点か、デューンでは巨大な蟲 (ワーム) が大地 (砂漠) の支配者となる
佳境に入り、かつての忠臣はおのれの過ちに気付き首を垂れる、敵の奸計は白日のもとに明らかとなり、忠誠はここに復活する、、(>_<)
映画版Part2も楽しみだなぁ、、
にしても、、
自分自身の試練の時において、レディ・ジェシカを支えていたものとはなにか? つぎにかかげるベネ・ゲセリットの箴言 (しんげん) をじっくり考えれば、それがなにかがわかるだろう。"目的地のみをめざして連なる道は、結局どこにもたどりつけはしない。山が山であることをたしかめるためには、ほんのすこしだけ山に登ってみるだけでよい。頂まで登ってしまえば、山そのものを見ることはできなくなる"。
──プリンセス・イルーラン
『ムアッディブ──その身内の肖像』より
プリンセス・イルーランの この扱い はどう考えればよいのだろう?
うーむ、、その答えはいずれ続編にて◎
*1:初稿では砂漠ではなくジャングルと設定されてたみたいだね
※絶版
■関連ブログ■
読書遍歴:ひとはなぜ 物語 を読むのか? 2018-11-28
・特に好きな日本の作家さん
・無人島に持っていく五冊
・そして死ぬまでに、XXX を読み終えたい、、
・2018年は、こんな本を読んできた ( ひとはなぜ 物語 を読むのか? (2018年のまとめ) ) 2019-01-08
・2019年は、こんな本を読んできた ( ひとはなぜ 物語 を読むのか? (2019年のまとめ) ) 2020-01-18
・2020年は、こんな本を読んできた ( ひとはなぜ 物語 を読むのか? (2020年のまとめ) ) 2021-01-06
・** あなたにとって読書とはなんですか? **
※2021年に読んだ文庫本など
・斜陽 / 太宰治
・砂漠の惑星 / スタニスワフ・レム
・鳥居の密室 / 島田荘司
・機龍警察 白骨街道 (ハヤカワミステリマガジン連載) / 月村了衛
・とるとだす / 畠中恵
・新編 東洋的な見方 / 鈴木大拙著、上田閑照編 [番外]
・むすびつき / 畠中恵
・依頼人は死んだ / 若竹七海
・DUNE 砂の惑星 / F.ハーバート
死ねば大好きだったこの大切な本のページはめくれず、
読み終えたかったという願いは叶わない。
二都物語 / C.ディケンズ
「アラユルモノノウチニ安ラギヲ求メタガ、
ドコニモ見出セナカッタ。
タダ片隅デ書物ト共ニイルトキヲ除イテハ」
薔薇の名前 上 / U.エーコ