宇宙の戦士[新訳]/ R.A.ハインライン | カーツの歴史散策&御朱印作庭  庭は眺めるものではなく、       出てみるものなのだ、、

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電光影裏斬春風

知っているようで知らない歴史の裏側をそっと、

御朱印帳をたずさえぶらり、ふらり、、つれづれに、、、

日々徒然に

 しかし、
 この宇宙は相反する一対のもので成り立っている。
 権力の反対とはなんだ? 
 ミスター・リコ」
 
 

一人称だからか、ライ麦畑でつかまえて ふうな印象も少なからずあり、ほどよい噛みごたえというか、そうさくさくと読み進めるというわけでもなく、途中、禅問答? を感じさせる部分では、しばしの間 立ち止まりもしつつ、、

 

どうとらえるかは読み手の自由、感性だけど、僕は、これはもう 文学 だなと

ひとりの青年ジュアン (ジョニー) ・リコの人生譜、ジョニーを通して語られる、あるいは、ジョニーの感じる人生訓

 

 

  ズィムは静かにこたえた。

 「おまえはなにもかもまちがっているぞ、ぼうず。

 "危険な武器" なんてものはないんだ」

 「はあ? どういうことでしょう?」

 「危険な武器なんてものはない。

 ただ危険な相手がいるだけだ。

 おまえたちに教えているのは、

 いかにして危険な存在になるかということだ

 ──敵にとってな。

 宇宙の戦士[新訳]/ R.A.ハインライン

 

 

 

機動歩兵部隊に配属された主人公ジョニーは厳しい (しかしその裏には愛情ある?) 訓練で鍛えあげられ成長してゆく

 

G.ミラーがいなければ 北斗の拳 はなかったのと同じで、R.A.ハインラインのこの小説が世に出なければ、いわゆる ガンダム は生まれなかった らしい? 

まぁ 確かに、そういう部分はあるのだろうけれど、そういう部分が本作の ではないなあ

 

 

確かに、

 

 

年端も行かぬ少年少女たちがいきなり戦場 (!!) に出てゆくには、それ自体にそれ相応の試練があるはずだろうから (帰還出来ずあっけなく戦死する以前にその適正を選別するという意味において) 、ただ、ガンダム にはそういうシナリオは意図的に? 避けられているような、、??  (まぁ 1stガンダムしか知らないのだけれど) 

 

 

(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)、、

 

 

ふりかえるに、

 

ガンダム、あるいは、ガンダム に限らず、その後のそういう系にはまっていかなかったのは、例えば、本作のその となるものが ガンダム では意図的に別のものにすり替えられ、かつ、それが、僕には単に合わなかったからなんだと今更ながらに気付かされもして、中々に興味深い読後感だった

 

 

そして、、

 

 

 だが、ほんとうの悲劇は、

 ほかの人員が失われることにあるのだ・・・・・・

 優秀な男たち、軍曹や伍長や二等兵たち、

 彼らの唯一のマイナス面は、

 無能な者の指揮下に入るという致命的な不運だった。

 

 

あぁ... 確かに今はまさにその 不運な時代 か、、また更にはふと、映画「ゴッドファーザー」でのマイケルの言葉が頭をよぎる

 

 

 力あるものには責任がともなう

 マイケル・コルレオーネ

 

 

このコロナ禍でドタバタを繰り替えす昨今の無能な 政**... 

 

(゚O゚)\(- -; 

 

いや まぁ この程度で そっち方面の話はやめておくか、意図的に、、

 

 

ちなみに、

 

好きなモビルスーツはジオング、モビルアーマーでいえばビグ・ザム、そしてこれ↓

 

 

 

エルメ〜ス✨

 

 

にしても、

 

本作には 文学然 としたものが感じられ、とても面白く読めたよ◎

 

 

 

■関連ブログ■

読書遍歴:ひとはなぜ 物語 を読むのか? 2018-11-28
・特に好きな日本の作家さん
・無人島に持っていく五冊
・そして死ぬまでに、XXX を読み終えたい、、
・2018年は、こんな本を読んできた ( ひとはなぜ 物語 を読むのか? (2018年のまとめ) ) 2019-01-08
・2019年は、こんな本を読んできた ( ひとはなぜ 物語 を読むのか? (2019年のまとめ) ) 2020-01-18

・2020年は、こんな本を読んできた ( ひとはなぜ 物語 を読むのか? (2020年のまとめ) ) 2021-01-06
** あなたにとって読書とはなんですか? **


 死ねば大好きだったこの大切な本のページはめくれず、
 読み終えたかったという願いは叶わない。

 二都物語 / C.ディケンズ
 

 

※2021年に読んだ文庫本など

本陣殺人事件 / 横溝正史 再読

黄色い部屋の謎[新訳] / ガストン・ルルー 再読

黒猫の三角 / 森博嗣 再読

フォックス家の殺人[新訳]/ E.クイーン 再読

モロー博士の島 / H.G.ウェルズ

斜陽 / 太宰治
砂漠の惑星 / スタニスワフ・レム
鳥居の密室 / 島田荘司

屋上 / 島田荘司

イルカの島 / A.C.クラーク

鹿の王 水底の橋 / 上橋菜穂子

人斬り彦斎 / 五味康祐

さよならの手口 / 若竹七海 再読

静かな炎天 / 若竹七海

錆びた滑車 / 若竹七海

不穏な眠り / 若竹七海

書楼弔堂 炎昼 / 京極夏彦

ウィチャリー家の女 / R.マクドナルド

・髑髏検校 / 横溝正史 再読

・宇宙の戦士 [新訳]  / R.A.ハインライン

・斜め屋敷の犯罪 改訂完全版 / 島田荘司 再読

・ガリレオの苦悩 / 東野圭吾

・獣眼 / 大沢在昌

・予告殺人 / A.クリスティ

・エクソシスト / W.P.ブラッティ 再読

・象は忘れない / A.クリスティ

アンチノイズ / 辻仁成

合唱 (コーラス) 岬洋介の帰還 / 中山七里

コンビニ人間 / 村田沙耶香

・白骨街道 (ハヤカワミステリマガジン連載) / 月村了衛

・バスカヴィル家の犬 / A.C.ドイル 再読

・トム・ソーヤーの冒険 / M.トウェン 再読

・とるとだす / 畠中恵

・君たちは絶滅危惧種なのか? / 森博嗣

・大いなる眠り / R.チャンドラー

 

 

 

 

 「アラユルモノノウチニ安ラギヲ求メタガ、

 ドコニモ見出セナカッタ。

 タダ片隅デ書物ト共ニイルトキヲ除イテハ」

 薔薇の名前 上 / U.エーコ