「禁じられた遊び」★★☆～ラストなんでそうなった

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2023』の掲載にあたって」

ラストなんでそうなった ★★☆

【あらすじ】

　会社員の伊原直人は、愛する妻・美雪や息子・春翔とともに一軒家で幸せな生活を送っていたが、不慮の事故により、美雪は帰らぬ人となってしまう。

　悲しみに暮れる直人と春翔は、美雪を再び生き返らせるため庭の土に美雪の小指を埋め「エロイムエッサイム」と呪文を唱える。

　同じ頃、直人の元同僚である映像ディレクターの倉沢比呂子は、身の回りで怪奇な現象が頻発、直人に関係があることを突き止める。

　直人と春翔、そして比呂子はやがて恐ろしい怪異を呼び覚ましてしまい、死んだ美雪の怨念が襲い掛かってくる―

【コメント】

　2023年の映画レビューもあと数本。まだまだ観たい映画はあったもののここらへんで潮時ということで、今年の有名どころに絞って観ていこうかなと。そんな中で、動画配信サービス「AmazonPrimeVideo」で独占配信が開始された本作をチョイス。

　本作は9月に劇場公開された、ご存じJホラーの先駆者・中田秀夫監督の最新作。ルネ・クレマン監督の名作ではありませんし、ナルシソ・イエペスの名曲でもありません。（あれは「愛のロマンス」という曲です。）まあぶっちゃけJホラーはワンパターンでまったく期待していないので劇場での鑑賞はスルー。それでも、なんだかんだで観ちゃうJホラー、アマプラで独占配信なら観ない手はないだろうと、さっそく鑑賞してみた次第です。

　うん、まあこんなもんでしょう。いつものJホラー、設定は変われど結果的には『リング』と同路線の展開で、ぶっちゃけ今回もティーン向けのライトなホラーでしたね。もはや見慣れてしまった僕としては全くもって怖さを感じなかったし、相変わらずのツッコミどころも多くあり、予想どおりといった内容でした。

　そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。

１．まあ結局はリング路線

２．ラストなんでそうなった

３．ファーストサマーウイカはなかなか良かった

　家の庭に死体を埋めて「エロイムエッサイム」と唱えると死体が甦る。母親が事故死して、その母親の小指を庭に埋めて呪文を唱えると貞子ばりのモンスターと化した母ちゃんが甦ってくる。この母ちゃんってのが異常に嫉妬深い女性で、ダンナとちょっとイイ感じだった会社の同僚に憑りつき襲い掛かってくる。もうね、嫉妬深いとはいえあそこまで付きまとわれたらたまったもんじゃないっすね。

　ツッコミどころは多々あるんですが、特にクライマックス、母ちゃんと息子が暴走しいよいよ絶体絶命！となったときに、想定外の結末で物語が解決。何だこの投げやりな終わり方。ラストなんでそういう結末になった。強引に解決した感があって、なんじゃそりゃ！？って感じです。

　まあでもこれがJホラーの特徴と言えば特徴、中田秀夫監督らしいといえばらしいですな。