「沈黙の艦隊」★★★~物語はこれからが正念場 | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

 これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

『シネマ報告書2023』の掲載にあたって

 
物語はこれからが正念場
★★★

(C)かわぐちかいじ/講談社 (C)2023 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES. All Rights Reserved.

 

(2023年/日本/113分
 
【 監督 】
吉野耕平
 
【 原作 】
かわぐちかいじ
 
【 出演 】
大沢たかお
玉木宏
中村倫也
ユースケ・サンタマリア

中村蒼

松岡広大

水川あさみ

手塚とおる

笹野高史

橋爪功

夏川結衣

江口洋介

上戸彩

 


 

【あらすじ】

 

 日本近海で、海上自衛隊の潜水艦がアメリカの原子力潜水艦に衝突して沈没する事故が発生、乗組員76名が死亡するが、実は全員が生存しており、日米が極秘裏に建造した日本初の高性能原子力潜水艦“シーバット”に彼らを乗務させるための偽装工作だった。

 しかし、艦長・海江田四郎はシーバットに核ミサイルを積み、アメリカの指揮下を離れて深海へと消えてしまう。

 海江田を見つけ撃沈しようとするアメリカと、アメリカより先に捕獲するべく追う艦長・深町洋率いるディーゼル艦“たつなみ”。

 海江田の真の目的は一体何なのか。両国の思惑が絡み合うなか、海江田は独立国“ヤマト”の建国を宣言する―

 

 

【コメント】

 

 「沈黙の艦隊」―

 これは1990年代に週刊モーニングで連載されていたかわぐちかいじ先生原作による軍事漫画で、そのリアルな世界情勢と核という題材が当時、国会でも取りざたされるほど話題となった社会派な漫画でした。

 かくいう僕は軍事モノには全く興味がないため原作は未読なんですが、当時、専門学校でつるんでいた友人たちがこぞって「沈黙の艦隊」が面白いと話題になっていたことをよく覚えています。

 あれから30年、目まぐるしく変化していく世界情勢のなか、まさに満を持しての実写化ということで、未だ原作未読でありながらも大人になった身としては非常に懐かしく、そして改めて非常に興味をそそる内容。これは劇場で絶対に観なくちゃならんぞと、さっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

 

(C)かわぐちかいじ/講談社 (C)2023 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES. All Rights Reserved.

 

 うーん、これはどう評価すればよいものか・・・原作を猛プッシュしていたかつての友人たちよ、本作はこれでいいと感じたか?

 いや、完成度として微妙とかいうことじゃないんです。「潜水艦映画にハズレなし」と言わしめるほど。潜水艦を取り扱った数々の映画は名作佳作が多い中で、日本製の潜水艦映画としてはかなり健闘したのではないかと思います。つまりは十分に楽しめたわけです。

 しかしながら、全32巻の長編の原作の中で、本作は序盤も序盤と言って良い内容で、原子力潜水艦シーパットを乗っ取り独立国“大和”の建国を宣言、対アメリカとの手に汗握る心理戦で物語は終了。キリが良いといえば良いんでしょうが、海江田の真の目的は何なのかとか、これからどう行動するのかとか、中村倫也は今後どう処理されていくのか、核ミサイルの有無などなど数々の謎や問題を抱えたままTHE ENDとなるので、これだけでは正直何とも言えないというのが正直な感想です。

 

1.日本製潜水艦映画としてはGOOD

2.しかし物語としては序盤も序盤

3.物語はこれからが正念場

 

 主演の大沢たかおは原作のファンで、製作にも名を連ねているほどの思い入れを持って本作に挑んだわけですが、その気合いが確かに海江田像にも表れていて、大胆にして不敵、状況判断やブレない信念が態度や表情に良く表現されていると思います。玉木宏をはじめとした数々の豪華キャストについても素晴らしかったと思うし、上戸彩が終盤ちょこっとだけ登場したところを観ると、おそらくは今後も続けるというフラグでしょうから、よもや本作だけで終わってしまうことはないと思います、

 

(C)かわぐちかいじ/講談社 (C)2023 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES. All Rights Reserved.

 

 そんなわけで、これは絶対に続編作らなきゃ意味がないですね。それはもちろん作り手も重々承知のうえと思うし、これほどまでの規模と社会的なメッセージを込めた作品なので、それなりに勝算があってのプロジェクトだと信じております。

 3部作になるのか、それとももっとあるのかは定かではありませんが、いずれにしてもこれからが勝負の映画になると思います。戦争や核という壮大なメッセージ、問題提起となる展開となっていくので、本作のような単なる軍事的な見世物になったりしてはいけない。観客が戦争や核について考えさせられるような内容に消化させていく必要がある。続編を考えているとしたら、まさにこれからが正念場になると思います。

 ということで、ぜひとも続編を作っていただきたいと願っております。

 

 

【2023年度 Myランキング】(10/1時点)

 

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

 坐骨神経痛かと思ったら帯状疱疹でした。10年ぶり2回目・・・

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ★★★★☆

  2位:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 ★★★★☆

  3位:ザ・フラッシュ ★★★★☆

  4位:ロストケア ★★★★

  5位:ヴィレッジ ★★★★

  6位:キングダム 運命の炎 ★★★★

  7位:リバー、流れないでよ ★★★★

  8位:ジョン・ウィック:コンセクエンス ★★★★

  9位:インディ・ジョーンズと運命のダイヤル ★★★★

 10位:シン・仮面ライダー ★★★★

  次点:SAND LAND ★★★☆

     アントマン&ワスプ クアントマニア ★★★☆

     バービー ★★★☆

     

     

 (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:ナイツ・オブ・ザ・ゾディアック 聖闘士星矢 The Beginning ★★

  2位:レジェンド&バタフライ ★★

  3位:忌怪島/きかいじま ★★☆

 

 

<その他ランク外一覧>

非常宣言映画 イチケイのカラスカンフースタントマン 龍虎武師キラーカブトガニルパン三世VSキャッツ・アイ(未)パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女スランバー・パーティー大虐殺FALL フォール#マンホールバイオレント・ナイトシャイロックの子供たちBLUE GIANT湯道別れる決心ミッドナイト・マーダー・ライブフェイブルマンズシャザム!神々の怒りマッシブ・タレントエスター ファースト・キル生きる LIVINGノック 終末の訪問者AIR エアスマホを落としただけなのに(未)search#サーチ2東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-ナイブズ・アウト:グラス・オニオンTAR ター最後まで行く岸辺露伴 ルーヴルへ行くクリード 過去の逆襲極道統一怪物M3GAN ミーガンワイルド・スピード ファイヤーブーストスパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース大名倒産バビロン東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-ホーリー・トイレットPearl パール君たちはどう生きるか65 シックスティ・ファイブオオカミ狩りミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE逆転のトライアングルトランスフォーマー ビースト覚醒ダークグラスリボルバー・リリープロジェクトX-トラクション(未)ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー三茶のポルターガイスト死霊のはらわた ライジング(未)GメンMEG ザ・モンスターズ2呪呪呪 死者をあやつるもの劇場版シティーハンター 天使の涙<エンジェルダスト>ミステリと言う勿れ名探偵ポアロ ベネチアの亡霊ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!沈黙の艦隊

 


 
 
 

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