「ホーリー・トイレット」★★★～ちょいグロだけどテンポが良くて面白い

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2023』の掲載にあたって」

ちょいグロだけどテンポが良くて面白い ★★★

トーマス・ニーハウス

ギデオン・ブルクハルト

オルガ・フォン・ラックバルト

【あらすじ】

　建築家フランクが意識を取り戻すと、そこは横倒しになった仮設トイレの中。右腕には鉄筋が突き刺さり身動きが取れない。

　なぜ自分がここにいるのか、記憶が欠落してしまったフランクは、何とかここから脱出しようと助けを求めるが、リゾートホテルの建設現場であったそこには大量のダイナマイトが仕掛けられていた。

　34分後の午後2時ジャストに爆発するということを知ったフランクは、自力で脱出しようとあらゆる手段を講じる。しかしそこには、友人である市長ホルストの陰謀が隠されていた―

【コメント】

　今回はちょいとTSUTAYA DISCASから新作をお取り寄せ。ドイツ製ワンシチュエーションスリラーである本作は3月に劇場公開されており、ワンシチュエーションものが好きな僕としてはちょっと気になっていた作品です。

　舞台がトイレというところもあって、糞尿まみれる汚い映像になるかも・・・という危惧もあったため、劇場鑑賞はスルーしたものの、今般レンタル開始ということでさっそくお取り寄せしてみた次第です。

　ほほう、これはなかなかに楽しめましたな。要所要所ちょっとグロいシーンはあるんですが、訳も分からず仮設トイレに閉じ込められた主人公がいかに脱出するかの過程が90分の中でテンポよく描かれているし、危惧していた糞尿まみれなシーンもなく、さほど汚くない。王道のワンシチュエーションスリラー、楽しませていただきました。

　そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。

１．ちょいグロだけどテンポが良くて面白い

２．そしてさほど汚くない

３．ワンシチュはアイデア命

　オープニングから乳丸出しねーちゃんのダンスから始まり、気が付けばそこは横転してしまった仮設トイレの中。右手には鉄棒が突き刺さっていて、これが実に痛そう。それからあらゆる手を使って何とか外に助けを求めようとするが、動き回るたびに腕の鉄骨がグリグリされるので、さらに痛みが伝わってくる。極めつけは鉄骨から腕を抜き取ろうとするシーン、こんなんしたら意識飛ぶでしょ絶対。

　とまあ、そんな痛そうなシーンもありつつ、ガム使ってスマホ操作したり、定規で扉開けようとしたり、トイレットペーパー使って爆破装置をショートさせたり（ここは若干出来過ぎ）と、ワンシチュエーションの醍醐味を存分に活かした面白い展開だったと思います。

　様々な映画祭で話題となった作品なだけに、面白さは保証されていると思って良いでしょう。これまで様々なワンシチュエーションものを観てきましたが、やっぱりワンシチュエーションものはアイデアが命。短い中でいかにアイデアを詰め込んで飽きさせない展開を見せていくか、これが醍醐味でしょう。本作は、それを十分に満たしていたと思います。

【2023年度 Myランキング】（7/8時点）

　本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

　今年マジで暑いな・・・

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ★★★★☆

　　２位：ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 ★★★★☆

　　３位：ザ・フラッシュ ★★★★☆

　　４位：ロストケア ★★★★

　　５位：ヴィレッジ ★★★★

　　６位：インディ・ジョーンズと運命のダイヤル ★★★★

　　７位：シン・仮面ライダー ★★★★

　　８位：アントマン＆ワスプクアントマニア ★★★☆