「プーあくまのくまさん」★★★～バカバカしさ満点のB級グロホラー

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2023』の掲載にあたって」

バカバカしさ満点のB級グロホラー ★★★

ニコライ・レオン

ナターシャ・ローズ・ミルズ

アンバー・ドイグ＝ソー

ダニエル・ロナルド

ナターシャ・トシーニ

【あらすじ】

　幼い頃、100エーカーの森で熊のプーやピグレットら動物たちと楽しい日々を過ごしたロビン。大学へ進学するためこの地を離れ、青年となったロビンは、婚約者とともに再び森を訪れた。しかし、そこには血に飢え野生化してしまったおぞましいプーとピグレットの姿があった。

　一方、森のコテージに遊びに来た若い女性たちは、そこでプーとピグレットに残虐の限りを尽くされる―

【コメント】

　この週末は特に劇場で観たい映画もなく、じゃあ動画配信でも探ってみるかと「U-NEXT」を探ってみたところ目に留まったのが本作。

　これ、劇場公開時気になってたんですよねー。タイトルを「あくまのプーさん」だとお勘違いしてましたが。あのイギリスの児童小説でありディズニーの人気キャラでもあるあの“くまのプーさん”を明らかにモチーフとしたもので、そんな愛されキャラなのに人間どもをぶっ殺しまくるホラーに仕立て上げたわけだから。予告編でも散々観ていて、それだけでもなかなかの凄惨なグロ系ということが見て取れたので、これディズニーとかから苦情来なかったのかなーと心配になったくらい。

　結果的に劇場での鑑賞はスルーしたものの、これは一見しておきたいとU-NEXTにて鑑賞してみた次第です。

　いやーいい、実にバカバカしくて良かったです。世界の愛されキャラであるクマのプーさんが、自分たちを裏切った憎き人間どもを容赦なく残酷に殺しまくる。作り的には低予算も低予算のB級ホラーですが、クマのプーさんという世界的愛されキャラを闇落ちさせ殺人鬼に仕立て上げたギャップと、なかなかにグロいシーンの盛り合わせもあって、良いスラッシャーホラーだったと思いますよ。

　そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。

１．バカバカしさ満点のB級グロホラー

２．救われないラストは最高

３．どうせ続編作るんだろ

　ストーリーの前知識ほぼなしで鑑賞しましたが、てっきりジェイソンのホッケーマスクよろしく、殺人鬼がプーさんの仮面かぶってるもんだと思ってましたが全然違いました。本作は皆が知っている「クマのプーさん」の続編ですｗ

　プーさんと幼き頃交流していたクリストファー・ロビンや100エーカーの森がしっかりと登場するし、プーさんたちも仮面でも何でもないリアルプーさんでしたねｗ実写化するとあんなにも不気味な存在になってしまうのか。

　要約すると、ロビンは大学に進学のため森を離れたが、それによってプーさんたちは食料に困ってしまい、あえなく餓死してしまった仲間の亡骸を食って飢えをしのぐ。友達だったはずのロビンは自分たちを捨てた裏切った、人間許すまじ！と人間を狩って食料にして生きてきたわけです。そこにのこのことフィアンセを連れてロビンがきたもんだから、積年の恨み晴らさずにおくべきかーと襲い掛かる。しかし、そこに何の関係もないパリピ女子たちが遊びに来て、ひとりまたひとりとプーさんたちの食料になっていく、とまあフォーマット的には「13日の金曜日」シリーズと全く同じですが、あの「クマのプーさん」と全く同じ世界観というところが、本作をさらに不気味にさせているところ。

　特にあのラストシーン。主人公の女子がロビンと命からがらスラッシャープーさんから逃げられると思いきや・・・ロビンの説得も虚しく、「去ったくせに！」と、憎悪だけで仕上がってしまったスラッシャープーさんの容赦ない攻撃による救われないラストが最高の一言。ここで終わるのかよｗとニヤニヤが止まりませんでしたね。