「ソフト/クワイエット」★★★~全編ワンショットの意気込みは買う | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

 これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

『シネマ報告書2023』の掲載にあたって

 
全編ワンショットの意気込みは買う
★★★

(C)2022 BLUMHOUSE PRODUCTIONS, LLC. All Rights Reserved.

 

(2022年/アメリカ/92分/Soft & Quiet
 
【 製作・脚本・監督 】
ベス・デ・アラウージョ
 
【 出演 】
ステファニー・エステス

オリビア・ルッカルディ

ダナ・ミリキャン

メリッサ・パウロ

エレノア・ピエンタ

シシー・リー

ジョン・ビーバーズ

 


 

【あらすじ】

 

 幼稚園に勤めるエミリーは、“アーリア人団結をめざす娘たち”という白人至上主義グループを結成し、同じ志を持つ6人の女性たちと教会で会合する。

 過激な思想を吐き出し盛りあがった彼女たちは、2次会のためエミリーの家へ向かう途中、立ち寄った食料品店でアジア系の姉妹とひと悶着を起こす。

 エミリーたちは、腹いせのため悪戯半分で姉妹の家を荒らしに行くが、そこで想定外の出来事に見舞われてしまう―

 

 

【コメント】

 

 今週はめぼしい劇場公開作品がないなー、ということで今週は劇場で気になっていたものの見逃した作品をレンタルにて鑑賞。

 今回、TSUTAYA DISCASにてお取り寄せしたのは、今年5月に劇場公開された本作で、ご存じホラーやスリラーものに特化したプロダクション、ブラムハウス製作による一品です。

 劇場公開時面白そうだなーと観に行こうと思っていたのですが、なんやかんやで結果的にスルー。ブラムハウス作品はどれも面白いのでこれを機会に観ておこうとレンタルしてみた次第です。

 

(C)2022 BLUMHOUSE PRODUCTIONS, LLC. All Rights Reserved.

 

 本作の特徴としては、広告文句にもあるように全編92分ずっとワンショットで撮影したということ。つまりは92分ずっとカメラを回し続け、役者さんたちはその間ずっと演技し続けなければいけないということ。おそらくは、監督・役者を含め何度も何度もリハーサルを行ったうえでの撮影だったのだと考えると、本作への意気込みを感じます。演劇のような舞台上ならまだしも、映画だと場所の移動や天候なんかも関係するし、カメラ移動なんかも相当多変だったと思います。そういった意味でも、全編ワンショットの意気込みは買いたいところですね。

 そんな僕の本作の感想は以下の3つです。

 

1.全編ワンショットの意気込みは買う

2.でも、どうしても途中グダる

3.「人間は群れるとバカになる」ということ

 

 事前情報から見て、アーリア人団結とかちょっと小難しい内容かなーとも思っていたんですが、蓋を開けてみれば、要は差別主義バリバリの白人が調子に乗ってアジア人に悪意あるいたずらをした結果、とんでもない結果を招いてしまったという非常に分かりやすい内容。ほんの些細ないたずらが、結果的に身の破滅を引き起こしてしまうといった展開は王道の展開ですな。

 

 内容は置いといたとしても、やっぱり見どころは全編ワンショットの撮影。先にも言ったとおり、冒頭からラストまでずっと演技し続ける役者の力量もさることながら、夕方からだんだん日没になり夜になっていく時間的コントラストも見事。これをワンショットで撮るのは、撮影開始時間と各パートの時間配分を上手くやらなくては絶対にできないことでしょう。

 とはいえ、要所要所どうしても時間配分が上手くなくグダってしまう部分もなかったわけではなく、歩きや車内やラストのボートのシーンなんか長々と撮影していて穴を埋めているような感じがしたので、ワンショットもなかなか難しいなと感じましたね。

 

(C)2022 BLUMHOUSE PRODUCTIONS, LLC. All Rights Reserved.

 

 結局のところ本作が言いたいことというのは、「人間は群れるとバカになる」ということに尽きると思います。これは心理学者も提唱していることで誰でも経験あることだと思いますが、気の合う友達同士とつるんでいたりすると、その場のノリで普段なら絶対にやらないことをやってのけてしまうんですよね。それがちょっとした事なら良いんですが、誰かに迷惑をかけたり犯罪に繋がることまでもやってしまい、結果身の破滅を引き起こしてしまう。

 三人寄れば文殊の知恵とはいうものの、群れた結果によるその場のノリ、馴れ合いの果てというのは、個々が持つ善悪の判断を鈍らせてしまう諸刃の剣でもあることを理解しておかなくてはいけないですね。

 

 

【2023年度 Myランキング】(10/14時点)

 

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

 あのコは女神ですな。

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ★★★★☆

  2位:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 ★★★★☆

  3位:ザ・フラッシュ ★★★★☆

  4位:ロストケア ★★★★

  5位:ヴィレッジ ★★★★

  6位:キングダム 運命の炎 ★★★★

  7位:リバー、流れないでよ ★★★★

  8位:イコライザー THE FINAL ★★★★

  9位:ジョン・ウィック:コンセクエンス ★★★★

 10位:インディ・ジョーンズと運命のダイヤル ★★★★

  次点:シン・仮面ライダー ★★★★

     SAND LAND ★★★☆

     アントマン&ワスプ クアントマニア ★★★☆

     

     

 (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:ナイツ・オブ・ザ・ゾディアック 聖闘士星矢 The Beginning ★★

  2位:レジェンド&バタフライ ★★

  3位:忌怪島/きかいじま ★★☆

 

 

<その他ランク外一覧>

非常宣言映画 イチケイのカラスカンフースタントマン 龍虎武師キラーカブトガニルパン三世VSキャッツ・アイ(未)パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女スランバー・パーティー大虐殺FALL フォール#マンホールバイオレント・ナイトシャイロックの子供たちBLUE GIANT湯道別れる決心ミッドナイト・マーダー・ライブフェイブルマンズシャザム!神々の怒りマッシブ・タレントエスター ファースト・キル生きる LIVINGノック 終末の訪問者AIR エアスマホを落としただけなのに(未)search#サーチ2東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-ナイブズ・アウト:グラス・オニオンTAR ター最後まで行く岸辺露伴 ルーヴルへ行くクリード 過去の逆襲極道統一怪物M3GAN ミーガンワイルド・スピード ファイヤーブーストスパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース大名倒産バビロン東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-ホーリー・トイレットPearl パール君たちはどう生きるか65 シックスティ・ファイブオオカミ狩りミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE逆転のトライアングルトランスフォーマー ビースト覚醒ダークグラスリボルバー・リリープロジェクトX-トラクション(未)ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーバービー三茶のポルターガイスト死霊のはらわた ライジング(未)GメンMEG ザ・モンスターズ2呪呪呪 死者をあやつるもの劇場版シティーハンター 天使の涙<エンジェルダスト>ミステリと言う勿れ名探偵ポアロ ベネチアの亡霊ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!沈黙の艦隊BAD LANDS バッド・ランズソフト/クワイエット

 


 
 
 

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