真田丸 ネタバレあらすじ 47話(47回)「反撃」 | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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真田丸 ネタバレあらすじ・キャスト・最終回 まとめ真田丸 ネタバレあらすじ 47話(47回)「反撃」

真田丸 ネタバレあらすじ 47話(47回)「反撃」


真田丸の最終話(無題)までの全タイトルとハイライトシーン画像と放送日
真田丸 最終回「無題」について予想してみました
真田丸の最終回タイトルが無題に変更された理由
 
真田丸 ネタバレ・あらすじ 46話(46回)「砲弾」の続き。

徹底抗戦か、和睦か。
大阪城に籠る豊臣勢は、決断を迫られる。
信繁の後押しで、茶々は戦う道を選んだ。
そんな時、天守に一発の砲弾が撃ち込まれた。

この日、大阪城内では、多くの女達が命を落としたと言う。

砲撃は一日で終わった。
天守が狙い撃ちされた事に衝撃を受けた片桐且元は「話が違う!」と家康に詰め寄ろうとしたが、家康は取り合わない。
片桐且元。
関ヶ原以後の豊臣政権を一人で背負っていたこの男は、豊臣家を裏切ってしまった事を悔やみ続け、
これよりおよそ半年後急死する。
病死とも自ら命を絶ったともいわれる。

やにわに物々しくなる大阪城内。
この砲弾撃ち込みにより、茶々は、すっかり怖気づいてしまう。
治長が幸村の元へ、茶々が和睦を望んでいると知らせてきた。

幸村は「あの大筒は既に弾が尽きております。」と主張し和睦に難色を示したが、
頼みの綱の茶々の気持ちが和睦に傾いてしまったからには、最早、この流れを変えるのは無理だろう。


夜半過ぎ、きりは、幸村に茶々の様子を問われ「私が死に物狂いでお助けしましたから、御怪我はしておられません。」と答え、
幸村から礼を言われて、不機嫌になった。
その時、茶々の居室の扉が開き、付き添っていた大蔵卿局が現れて
「白湯をご所望じゃ。」と告げた。
幸村はすぐに大蔵卿に掛け寄り「今、和睦をすれば徳川の思うツボ。」と訴えたが、
元々、話の通じる相手ではない。

蛇のように冷たい目で幸村を睨み据えると「我らは戦に勝ったのですよ。」と言い放ち、
それ以上、聞く耳を持たぬとばかりに扉を閉ざしてしまった。


秀頼は、治長に今後の流れを教わった。
治長>「まず、和睦の案を双方が出し合います。そして話し合いを進める中で落としどころを見いだす事に。」

和睦が決定したとの報を聞いて、牢人らは不安を募らせた。
団右衛門>「戦が終わったらわしらはどうなりましょう。お役御免ですか。豊臣家に召し抱えられるのではなかったのですか!?」
牢人一同>「そうじゃ!」
ざわめく牢人達を、勝永が、一喝した。
そして勝永は、隣に座っていた又兵衛を指して言った。
「仮に和睦してもな、お前たちの事は、ちゃんとこの兄貴が面倒見てくれる。」
又兵衛>「心配するな!俺に任せとけ!」
さりとて、又兵衛に何かアテがあろうはずもなく、その場しのぎの安請け合いであったが、
牢人らは、それで取りあえず、落ち着きを取り戻した。

取り分け和睦に反発を示したのは、他でもない治長の弟、治房であった。
その治房と重成が、幸村に、先行きを案じて、相談にやって来た。
幸村は徳川の魂胆を見抜いていて、それを二人に話した。
「和睦と引き換えに、恐らく、我ら牢人衆の処分を求めてくるだろう。
一旦、和睦に持ち込み、牢人たちを追い出した上で、改めて攻めようという腹と見た。」

治房>「和睦はならぬ。」
重成>「治房殿は、自ら敵陣に斬り込むだけあって、家中では最も牢人たちに近い立場におられます。」
治房は「和睦はならぬ!」と何度も繰り返して言った。

二人と入れ違いに治長が、評定の開始を知らせてきた。
治長>「左衛門佐まことにあいすまぬ。」
幸村>「こうなった上は出来るだけ、我らに有利となるよう話を運ぶのみ。まだまだこれから。」

評定の席上では、幸村は、和睦において、くれぐれも、
牢人たちの処遇が、疎かな事にならぬようにする事が肝要であると秀頼に説いた。
治長>「実のところどうすればよい?」
幸村>「それなりの扶持を与え豊臣の家臣とします。その許しを徳川殿に頂いて下さい。」

これに牢人を毛嫌いする大蔵卿局が異を唱える。「なりませぬ!召し抱えるいわれがどこにあります。」
幸村>「牢人たちがいるからこそ、我らは戦に勝ち、敵は和睦を言いだしたのです。いなくなれば家康の思うツボ。」
大蔵卿局>「勝ったのだから最早、用済みじゃ。」
有楽斎が「まあまあ。あまり牢人たちを、むげに扱うのも如何なものでございましょう。」と言って仲を取り持つ。

「これ以上、牢人たちをのさばらせたら、たとえ戦に勝ったとしても豊臣家は内から滅びます!」
と、すまし顔でよくわからない論理をぶちかます大蔵卿局。

だが、秀頼は、出来るだけ牢人らに報いてやりたいという意向を示す。

治長>「左衛門佐。いずれにしても、牢人の処遇を和睦の主眼とするからには、徳川の言い分も聞かねばなるまいが。」
幸村>「さようにございます。」
この時、有楽斎が予想した徳川の要求が、茶々を人質として江戸へ送るだの、秀頼が大坂を離れるだので、
それを聞いてまたしても大蔵局が「何を申される!」とピリピリした。

有楽斎>「大坂城を出て、代わりにどこぞ西国の一国をもらい受けそこにて西の要の大名とおなりあそばすのです。」
大蔵卿局は「ありえませぬ。」と首を横に振った。
珍しくこの時は幸村も、大蔵卿局と同意見で、そのような徳川の意向は飲めないだろうとの考えを示した。
「大坂を離れるという事は、徳川にこの城を明け渡すという事。」

秀頼>「我が父が造ったこの城を捨てるのは忍びない。しかし、私は決して大坂にこだわっている訳ではない。
それで再び太平の世が訪れるのであれば、私は喜んで城を出よう。」
有楽斎が「流石は右大臣様感服つかまつりました。」と頭を垂れた時に、
きりが、幸村に、茶々が呼んでいるとの知らせを持ってやって来た。


茶々は幸村を前にすると、突然、目の前で身近に仕えていた侍女らを何人も失った
衝撃を語り、自分が助かったのは、きりのお蔭であったとも話した。
幸村はきりを「強い女子です。」と褒めた。

次の瞬間、茶々は「源次郎…。」と名を呼ぶと、切なげな表情を浮かべて立ち上がり、よろめきながら幸村の前まで歩き、
その胸の中へと倒れ込んだ。
「もう心配ございません。」と言って、茶々の肩を幸村は優しくそっと抱いた。
そして茶々の顔を見ると「敵の弾は尽きました。」と言い聞かせた。
茶々は再び、幸村の胸に顔を埋めると
「茶々を叱って下さい。あれほど和睦はしないと言っておきながら…。」と泣いて詫びた。
幸村は精一杯、そんな茶々を慰める。
「ご案じなされますな。なんとか、うまい形で和睦に持ち込もうと今、皆で思案しておるところ。」
「もうこのような事はたくさんじゃ…。」と泣いて、幸村の胸に甘える茶々であった。


茶々の怯えた様子を見た後、幸村はきりに言った。
「お上様が大坂を離れるのも悪くはないかもしれぬな。この城におられる限りあのお方の心は休まらぬ。」
きり>「何年ここにおられるとお思いですか?」
幸村>「つまりずっとあのお方は辛い思いをされてきたという事だ。」


この後、幸村は、5人衆に話を聞きに行った。
和睦の運びとなった事を聞いた牢人らは、皆それぞれに、用無しとなって当初の志を果たせない事を恐れて、幸村に詰め寄った。
幸村>「みなの言いたい事は分かっておる。今、掛け合っているところだ。」
又兵衛>「俺たちは使い捨てじゃねえだろうな。」
「そのような事は断じてない。」と、幸村は語気を強めて言った。

この後、勝永が、度々、茶々の居室に出入りしている幸村の噂を口にする。
「お上様のところへ盛んに出入りしているらしいが。2人の仲を疑う者もいる。」
幸村>「勝手に言わせておけばよい。」
だが、勝永自身も、その幸村の様子に疑惑を感じていた。
勝永>「俺たちを使って一人だけいい思いをする気ではなかろうな?だとしたら俺はお前を斬る!」
飛躍した邪推がバカバカしく「これ以上話す事はない。」と幸村は席を立った。


その頃、信之は江戸のお通の屋敷で、お通に膝枕をしてもらいながら、
いつものように、通に不安な心中を聞いて貰っていた。
「兵糧は全て平野殿に託した。真田はあずかり知らぬ事に。」
通>「無事、大坂の方々に届くとよろしおすねやけど。」
信之>「弟が今、向こうで命を懸けた戦をしておる。それを思うと居ても立ってもいられないのだ。重くはないか?」
通>「重たかったら言うてます。それで、あなた様のお心が安まるのなら、一晩中でも構しまへんえ。」
信之が安らいで目を閉じたこの時、突然、目の前の襖が2枚左右引き分けに開かれた。
目の前に怖い顔をした稲とこうが立っているので驚いて、信之は飛び起きた。
信之>「何をしている!」

稲は、つかつかと室内へ入ると、二人の目の前に正座し「近頃様子がおかしいので後をつけさせて頂きました。」と言った。
こうが「こちらは?」と尋ねると、信之が、「小野お通殿じゃ。京で書や和歌を指南しておられる。」と紹介した。
「通でございます。」と、慎ましやかに通が挨拶をした後、焦った様子で信之が、稲とこうに
「勘違いするな!わしはお通に話を聞いてもろうていただけじゃ。」と言い繕った。

信之>「お通と話していると不思議に心が休まるのだ。」
稲の無感情で淡々とした「はい。はい。」という生返事が、むしろ得体の知れない恐ろしさを放っていた。
こうは、稲とは対照的に、
声を裏返して「悔しゅうございます!旦那様を癒やしてさしあげるのは私の役目でございましたのに!」と、
不満を露わにして「ううっーこの女ー!」と、叫びながら通に突進して行ったが軽く片手で通に交わされて、
畳の上に突っ伏してしまった。

稲が「おこう控えなさい。」と命じると、こうは、すぐに引き下がって「ご無礼を致しました。」と詫びたので、
儀礼的に通も、それに一礼すると「さっ、お帰り下さいませ~。次のお客様がそろそろお見えどすねや。
みんな私に心の内をお話しにやって来はります。」と、事務的に、信之を追い出そうとした。


まるで商売さながらに、事務的に扱われている事を初めて知った信之は、
稲には、当然、客とサービス業者の関係であると説明しながらも、内心では虚しさを覚えていた。
そしてまた、この時に、家来が自分の知らない間に支払を済ませていた事も初めて知った。
「そうや、今月のお代まだもろておりません。」とお通が、帯の間から取り出した勘定書きに
目を通した信之は、それがあまりにも高値であるのを読み、
これまで通に対して持っていた親切で優しいイメージがガラガラと音を立てて崩れ去って行くのを感じた。

稲は通に
「私はこういう気性ですから、夫もさぞ息苦しい思いをしていると分かっておりました。」と、
癒す存在の必要性を認めながらも、
それは、おこうの役割であるから、あなたはもう結構と、こうの顔を立て、今月の支払いを済ませて、
信之を視線で威嚇して連れ帰った。


大阪城では作兵衛が熱心に畑を耕していた。
そこへ塙団右衛門と勝永が現れて、作兵衛は彼らの部屋へ呼び出される。
大勢の牢人たちに一斉に取り囲まれて警戒を強める作兵衛であった。
どうやら彼らは、幸村の人柄が知りたいらしい。
又兵衛>「真田幸村ってどんな野郎だ?」
勝永>「俺たちが命を預けるに足る男か?」

作兵衛は一言「知らぬ。」と答えた。
家来ではあるが、離れていた時間が長いので、こういう答えになった。
しかし、父君の安房守様の事ならば、よく知っているし、真田家の家風も分かっていると答え直した。
作兵衛>「安房守様ほど義に厚いお方はおられなかった。」

これを聞いて勝永が鼻で笑い「すぐに裏切る事で有名だったではないか~。」と言うと、
作兵衛は「安房守様は、生涯を懸け、武田の領地を取り戻そうとされていた。信玄公への忠義を死ぬまで忘れなかった。」
と話し、その忠義を貫くために手段を選ばなったので、その部分で誤解を受けたのだろうと言った。
作兵衛>「源次郎様は、その血を受け継いでおられる。あの方は太閤殿下のご恩に報いるためには何でもする。
そういうお方じゃ!わしに言えるのはそれだけじゃ。」
この作兵衛の話は、非常にわかりやすく、牢人らが、幸村という男の人物像を改めて仕切り直すのに、おおいに役立った。



茶臼山の家康本陣へ和睦案が届けられた。
先に読んだ家康が正信に内容を話した。
「牢人勢を養うために領地を増やしてくれと。その交換条件として秀頼が大坂城を出るから、四国2か国をくれと言うてきた。」
和睦など甘い事を言わず総攻めを!と気が早る秀忠に、正信が、手の内を明かした。
「和睦と見せかけて敵を丸裸にする。それから総攻めを。」
それに、国替えを望むとしても四国ではなく江戸の近く、安房と上総にして欲しい旨をしたため、
大阪城に返信を送った。


徳川よりの書状を見て「関東へ下向するなど断じてなりませぬ!」といきり立つ大蔵卿局。
幸村>「家康はできぬ相談をあえてして、こちらの出方をうかがっているのでございましょう。」
秀頼も流石に、家康の膝元である関東へと下る事は出来ないと言った。

有楽斎>「この先は使者を立て直に話し合うのがよいかと存じます。それがしが徳川の陣に行ってまいります。」
徳川に通じている有楽斎を送るわけにはいかない。
そこで幸村は「使者を立てるのであればその人選は念入りにせねばなりませぬ。」と口を挟んだ。
有楽斎>「わしでは不服と申すか?」
幸村>「敵には本多佐渡という古狐がおります。あの者が出てきては、たとえ織田有楽斎殿とててこずられましょう。
ここは女子の使者を立てましょう。されば向こうも女を出すよりありません。」

「参りましょう。」と声を張り上げた大蔵卿局を無視して、幸村は常高院を推薦した。
常高院の夫、京極高次が徳川の大名であった事から、
徳川と豊臣の間を取り持つのにピッタリであるとの幸村の判断であったが…これが、裏目に出て、最悪の結果を招く事となる。
大蔵卿局が、ひつこく付き添いを望み、初も大役に不安を感じた故に、結局、和睦交渉の場に大蔵卿局を同行させてしまったのが
アダとなったのである。

徳川側では、交渉役に阿茶局を立ててきた。
初は茶々の居室で「阿茶局とはどのような女子ですか?」と尋ねた。
「きりがよう知っておる。」との茶々の言葉に、きりが、その人物像を説明する。
「なかなかの食わせ者でございます。本多様が古狐ならば女狐。見た目から言えば女狸でございます。」
「自信がないのう…。」と不安がる初を見て幸村は、きりを付き添わせる事を茶々に提案した。
茶々はすぐに承諾したが、きりは「勘弁して下さい!」と嫌がった。
「風向きが悪くなったらその場をかき回せ。流れを変えるのだ。お前にしかできぬ事だ。」と幸村はきりを言い含め、
きりは不承不承ながら、やけくそとなり「お任せあれ!」と、自信たっぷりの大蔵卿局の口真似をして引き受けた。


慶長19年(1614年)12月18日。
和睦交渉の会談が、徳川方である初の義理の息子、京極忠高の陣で始まった。
自然と、阿茶局が交渉を取り仕切る事となる。
「戦は男の勝手で始まるもの。…我ら女はいつも振り回されてばかり。このように我ら女だけで戦の始末をつけるというのは…。
愉快なものでございますね。」
阿茶局は、同じ女性としての立場から、共感出来る切り口で話を始めた。
肩の力の抜けた阿茶局の微笑みに、大蔵卿局は早々と骨抜きにされ、
阿茶局のペースに乗せられて「さようでございますね。」と微笑みを返した。
一方の初は緊張し戸惑うばかり。


その頃、秀頼は、大阪城で幸村を褒めていた。
「左衛門佐。そなたはしぶとい。討って出ると進言し、退けられたら真田丸を造り、
和睦が決まれば今度はいかに有利に事を進めるかを考える。」
幸村>「望みを捨てぬ者だけに、道は開けるのです。」
秀頼>「女子どもは、うまくやってくれているだろうか?」
幸村>「祈りましょう。」


和平交渉が始まり、阿茶局が「まずお上様について。人質とは致しませんからどうぞご安心下さいませ。」
と述べると、大蔵卿局が大感激して「ありがとうございます!」と礼を述べる。
阿茶局>「右大臣秀頼公におかれましては、ご領地はこれまでと同じ。
今後とも御身に危害が及ぶ事はない事をお約束致します。大坂のお城を明け渡せとも申しません。」
牢人らへの処罰もせずと良い事ばかりを並べ立て
「そちらは戦にお勝ちになったんですから、当たり前でございます。」と煽て上げると、
大蔵卿局は、すっかり顔を綻ばせて喜んだ。
「後は…まあおいおい。」と言って、笑い合う阿茶局と大蔵卿局に、初が何か言いたそうにしているが、
気後れするのか言い出せずにいるので、きりは、大声を出して転げ回り、
「足がつりました!」と告げて話の風向きを変えた。
きりの目配せを受けて初が「一つよろしいですか?牢人の処遇がまだ決まっておりませんが。」
と話を切り出すも、大蔵卿局が「ですからお咎めなしと。」と言って足を引っ張った。
初はそれにめげず言い続ける。
「あの者たちの手当のために、ご領地を増やして頂けるという話は?それを決めませぬと牢人たちが困ってしまいます。」
この点は、幸村が前もって言ったように、和平交渉において最も肝要で、
豊臣と牢人との間柄が曖昧なままで、今後、彼らを豊臣に正式に召し抱えるという身分の保証が出来ないとなると、
不満を募らせた牢人達は豊臣を去ってしまいかねないのだ。
ところが、豊臣が生き残るためには牢人らの力が不可欠である事を全く理解していない大蔵卿局は、
むしろ牢人達にとっとと大阪城から出て行って欲しいと本末転倒の考えでいたので、
そこに阿茶局がつけ込んだ。
阿茶局>「お察し致します。あんな得体の知れない牢人たちが城の中をうろうろしていては、おちおち、ゆっくり眠る事もできませんものね。」
大蔵卿局>「そうなのでございますよ~!」
初>「このまま仕官するつもりの者も大勢います。ご領地を増やして頂かないと!」
阿茶局は、それには返事をせず、唐突に「あの出城何と言いましたか?」と尋ねた。

「え…真田丸。そう、あれを壊してしまってはいかがですか?」事もあろうに、牢人の処遇の話に返答するどころか
「あんなものがあるから、牢人たちがいつまでも居座るのです。」と言って、敵を敵とも思わぬ大蔵卿局を、おおいに喜ばせた。
大蔵卿局>「それはよいお考え!」
阿茶局>「真田丸は取り壊し。ついでに…お堀も埋めてしまいましょう。お城が裸になれば、いくら面の皮の厚い牢人たちも出ていかざるをえなくなる。
そうお考えになりませんか?」
大蔵卿局>「さすがは阿茶様。」
阿茶局と大蔵卿局は意気投合し、
豊臣は、城も丸裸となり、戦力となるべき牢人の処遇もおざなりで士気を下げるという、
とうてい最早、戦う術をもぎ取られる形で、和睦内容は決められてしまった。


和睦は成立し、20日、徳川方は戦闘態勢を解いた。

大蔵局は鼻高々に「以上が和睦の内容五か条にございます。」と評定で述べた。
治長>「牢人たちの処遇が曖昧になっております。罪を許すというだけでは、あの者らは納得致しませぬ!」
大蔵局>「阿茶局殿も、おいおいと申しておられました。これからゆっくり決めていけばよろしい。」
有楽斎>「確かに他は我らの望みどおり。ひとまずはこれでよしとされては如何ですか?」

幸村は、あまりにも、豊臣にとって都合の良すぎる内容に不審を持ち、治長に、こう頼んだ。
「他にも大蔵局と阿茶局の間で、決められた事があるのかもしれません。お初様に確かめて頂けますか?」
治長>「疲れが出て休まれておる。」
そこで幸村が、きりに確かめると、堀の埋め立てと真田丸の取り壊しの件が書面に記されていない事がわかった。
そこへバタバタと内記が駆けつけて、徳川の兵により真田丸の取り壊しが始まった事を知らせてきた。

堀の埋め立てと真田丸の取り壊しの件で、幸村が大蔵卿局を問い詰めると、
自分が許可したと認めた。
大蔵局>「戦は終わり。あのようなものは無用の長物。」
幸村>「家康のまことの狙いはそこだったのです。なぜ、お分かりにならぬ!」

牢人たちを養うだけの金銀はもうないので、出ていってもらうしかない。
堀が無くなり、これ以上戦はできないと思えば出て行くであろうからという大蔵局の説明に、幸村は唖然として叫んだ。
「なんという愚かな!」
大蔵局>「何が愚かです!?」
大蔵卿局にとっての大事は目先の“牢人のいない生活”であり、それを得るがために、戦えなくする事こそが良策であったが、
それとは逆に、幸村にとっては、戦闘力を備えている事こそが豊臣の命綱であり、掘や出城を失う事は、豊臣の命綱を失う事を意味していた。
両者はその点で、ハナから完全に食い違っており、ここに来て、その食い違いが完全に明白になった。
大蔵卿局が和睦の話し合いに出席する運びになってしまった時点で既に、幸村の失策であったと言える。
だがもう遅い…。
大蔵卿局と有楽斎以外は全員が失意のどん底へと突き落された。


城郭の破壊と堀の埋め立てにより、大坂城は本丸を残して完全に無力化されようとしていた。
その様子を茶臼山から家康が秀忠と共に眺めていた。
家康>「見よ。これで裸の城じゃ。後は向こうが和睦を破るようしむけるだけ。」
秀忠>「そこで総攻めをかけるのですね。」
家康>「秀忠、これぞ城攻めよ。」家康は勝ち誇った気分で大笑いした。


その頃、幸村は牢人らに事情を話して謝っていた。
「もはやこの戦、勝ち目はなくなった。全ては私の力不足だ。申し訳ない。皆、早々に立ち去るがよい。
城を枕に討ち死にしようなどと愚かな事は考えぬように。」
そう告げると、幸村は真田の家族の部屋へ行き、春と大助と内記に
「ここまでじゃ。お前たちはすぐに城をたて。上田へ行くのだ。」と促した。
ところが、そこへ牢人らがゾロゾロと集まって来た。
重成、治房の顔もある。
又兵衛>「何のんびりしてるんだよ。早く策を立ててくれよ。」
盛親>「わしらはおぬしに従う。」
勝永>「考えろ。どうすれば勝てるか考えるんだ!」
重成>「あなたは勝つために、ここへ来られたのではないのですか?」

彼らの熱意に押されて幸村が頷くと、いつの間にか牢人らの間に挟まって立っていた作兵衛が
「殿!徳川に一泡吹かせてやりましょう!」と言った。
牢人たちは口々に、幸村がリーダーを続けてくれる事を訴える。
そんな熱気の中、治長を伴い秀頼が姿を現した。
幸村の前へ来ると幸村の手を取り秀頼は言った。
「『望みを捨てぬ者だけに道は開ける』とそなたは言った。私はまだ捨ててはいない。」
握られた両手から、再び幸村に忠義の心が充電される。
幸村>「かしこまりました。」

やがて又兵衛が立ち上がり、音頭を取ると、皆で勝鬨の声を上げだした。
又兵衛>「えーい!」
一同>「おーっ!」
又兵衛>「えーい!」
一同>「おーっ!」

真田丸 ネタバレあらすじ 48話(48回)「引鉄」へ続く。

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【出演】堺雅人,大泉洋,木村佳乃,平岳大,中原丈雄,藤井隆,迫田孝也,高木渉,斉藤由貴,榎木孝明,温水洋一,林邦史朗,,草笛光子,高畑淳子,近藤正臣,内野聖陽,草刈正雄

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