日常の足になってくれている車はメルセデスR172、屋根が開いてオープンドライビングができる車。
面構えはイカツイですが運転感覚はソフトです。1.8Lの直列4気筒DOHCに過給器を備えた車。
車の名前はSLKといいますが、初代SLKが登場する前からSLは歴史的な車名でした。
有名なのは300SLでしょう。
クーペとロードスターの2ボディ。クーペは特徴的なガルウイングを備えています。
この"SL"とは軽量スポーツ、"Sport Licht"の頭文字です。
そしてSLKはそれに"短い"という意味の"Kurz"が付けられたというわけです。これは恐らくSLのショートホイールベース版を意味しているわけで、つまりSLKとは「小型軽量スポーツ」みたいな意味なのでしょうね。
普段遣いでも長距離ツーリングでも何の不満もありません。
以前所有していたアルファロメオ156とは別な土俵の車ですから比較は難しいです。
でも少なくとも156にはドライバーをワクワクさせるモノがありました。お金を払ったユーザーに(たとえメンテナンスが大変でも)運転そのものに心を奮い立たせるエッセンスがあるってことは素晴らしいことです。
さて前置きが長すぎました。今夜の話題はそんな私が今心惹かれている車のオハナシ。
絞りきれなかったので、その1とその2と分けて書かざるを得ませんでした。
まずはその1、今夜はこの車です。
フランスのルノー・メガーヌ スポーツツアラーGT。
車両の形状はいわゆるワゴンです。日本でいうとスバルのレガシーツーリングワゴンぐらいのサイズ。
スバルは2.0Lターボもしくは2.5のターボモデルですが、ルノーは1.6Lターボ。
出力の差はありますがメガーヌのほうが軽量であるアドバンテージがありますね。
それにルノースポーツの名前は伊達ではありません。ルノーのモータースポーツ部門が直接手を入れたエンジンですし足回りのセッティングを行っています。
ある意味SLKよりもスポーティーなモデルではないかとも思えるワゴンです。
樹脂のキャップに黄色を使っているところなど、まるでスバルのエンジンルームを見ているかのような景色ですね。
この1.6L+過給器のエンジンは、同じルノーのルーテシア・スポールにも搭載されている、かなりの高出力エンジンです。
キャビン内のデザインについては好き嫌いが分かれると思います。
私はこのレイアウトとか操作系のサイズ、取りまとめ方などは好きなデザインですが。
一番興味があるのが4輪操舵システムを備えているということです。
低速時には同位相に、高速時には逆位相にステアする後輪を持つ4コントロールです。
ホンダでもかなり以前にプレリュードで採用された4コントロールシステムですが、ルノー・スポールはこのシステムを採用したということです。
ハッチバックモデルよりも長くされたホイールベースを持つツアラーボディであることの弱点を、この4コントロールシステムで補おうということなのでしょうか。
しかしながら、数ある車の中でなぜこの車を取り上げたのかは前記したようなことからではありません。
我が国ではとてもマイナーな車種ですので、少なくとも私が住む東京の西の方ではまず出会うことはありません。
それでも数回すれ違いました。そのすれ違うときのアピアランスがとても美的に感じるのです。
取り立ててドレッシーなデザインでもなく、かと言ってスポーツをひけらかすようなデザインでもありません。
でもなぜ振り返るほど見てしまうのか。それは私の好みだからと言うことだけではなさそうです。
フランスの車には若い頃から興味がありました。シトロエンBX、プジョー205、ルノー5などなど書き上げればキリがありません。
スタイリッシュなどという陳腐な言い方ではない、どうすればユーザーの心をくすぐられるかなどという軽薄な面構成やラインを用いないと、私はフランス車のデザインをそんな風に捉えています。
その意味では、現行モデルではこのルノー・メガーヌスポーツツアラーGTがその筆頭であると、私はそう思っています。
美しい佇まいを持つ車。それは決して非日常なデザインや大排気量エンジンやエレクトリカルな先進機能を持つことでは表されません。
日常ではスーパーマーケットでの買い物を広いリヤスペースに詰め込んで、そしてオフタイムにはルーフにキャリアを付けてカーサイクリング。またはリヤシートを倒し、ルアーロッドをそのまま放り込んで移動する。
そんなシチュエーションをすぐに思い浮かべることができます。
都会でも郊外でも、そして山野や渓流でも溶け込むデザイン。嫌味のない存在感。
このことこそ、個人所有の車にはとても大切な「性能」ではないかと思うのです。
また明日ね(^O^)/~~~
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