高校入学組の都立高校の東大合格実績
昨年もまとめた都立高校の東大合格実績です。
↓昨年の記事です。
以下は付属中学がなく、中等教育学校ではない高校入試組の都立高校に限定した東大合格者数の表です。従って、小石川、南多摩、両国、大泉、武蔵などは入っていません。
まだ多少増加はあるかも知れませんが、現時点での数字をもとに今年の数字を追加しました。
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
日比谷 | 53 | 45 | 48 | 47 | 40 | 63 | 65 | 51 | 60 |
西 | 32 | 27 | 19 | 19 | 20 | 20 | 27 | 17 | 17 |
国立 | 20 | 17 | 26 | 16 | 16 | 19 | 19 | 10 | 17 |
戸山 | 7 | 10 | 11 | 12 | 12 | 13 | 12 | 9 | 12 |
青山 | 3 | 6 | 7 | 10 | 2 | 6 | 6 | 2 | 7 |
八王子東 | 3 | 2 | 0 | 7 | 5 | 3 | 6 | 2 | 1 |
立川 | 3 | 2 | 3 | 2 | 0 | 2 | 1 | 3 | 1 |
国分寺 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 |
新宿 | 4 | 2 | 2 | 4 | 3 | 1 | 3 | 1 | 3 |
小山台 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 |
駒場 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
町田 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
国際 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
小松川 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
上野 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
北園 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
竹早 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 |
田園調布 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
文京 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
三田 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
合計 | 129 | 117 | 119 | 118 | 99 | 135 | 142 | 95 | 120 |
昨年は激減(142→95)してしまいましたが、今年は120名とある程度復活しました。2017~2019くらいの水準ですね。
昨年は特に東大2次試験の数学・物理の問題難度が高く、高校受験組の都立高校が不利だった傾向が見られました。今年はそのような傾向はなさそうです。
トップ校の寡占度
他方、トップ校の寡占度は昨年より改善したものの、相変わらず高水準です。以下は上記の東大合格者数合計のうち、日比谷占有率、日比谷と西占有率、日比谷・西・国立占有率です。
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
日比谷率 | 41.1% | 38.5% | 40.3% | 39.8% | 40.4% | 46.7% | 45.8% | 53.7% | 50.0% |
日比谷・西率 | 65.9% | 61.5% | 56.3% | 55.9% | 60.6% | 61.5% | 64.8% | 71.6% | 64.2% |
トップ3校率 | 81.4% | 76.1% | 78.2% | 69.5% | 76.8% | 75.6% | 78.2% | 82.1% | 78.3% |
これを見ると、都立高校は全体の底上げ(=都立高校の東大合格者数合計)が10年前くらいから頭打ちとなり、トップ校、特に日比谷への一極集中の状態となっていると考えています。つまり、日比谷の数を見ると都立全体が東大実績を伸ばしているかのような感覚にも陥りますが、日比谷への優秀層の集中が進んでいるだけのようにも思います。
ただ、優秀層がトップ校に集中するのは、都立全体の東大合格者増という目的において悪いことではありません。
例えば学年400人の高校で東大に合格できるポテンシャルがある生徒が10人の場合と、同規模の高校でポテンシャルある生徒が100人いる場合、私は後者の方がポテンシャルがある生徒の東大合格率はあがると思うのです。つまり、前者では3名(30%)のところが、後者では50名(50%)になるというイメージです。
なぜかと言えば、一定数以上東大を目指す人数がいると、学校としても東大を目指す進路指導がしやすいということがあります。また、大勢東大を受験しようと思う受験生がいると、「じゃあ俺も(合格可能性は高くないけど)チャレンジしようかな」という受験生も増加するのです。また、お互い東大合格目指して切磋琢磨できる環境も得られます。
少数しか東大受験生がいない環境ですと、学校の進路指導のノウハウや割ける時間も限定されますし、東大を目指す場合、多くは孤独な闘いとなってしまう可能性も高いです。心が折れやすい環境です。
従って、優秀層を特定の高校に集める、という戦略は間違いではないと思うのです。
さて、都立中等教育学校や附属中学のある都立高校はどのような推移でしょうか。次回は附属中のある都立高校、中等教育学校についてまとめます。
以下は昨年の都立中高一貫の東大合格実績についてまとめた記事です↓
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我が家の中学受験総括記事はこちらです↓
中学受験総括⑥-6年開始から夏休み前まで(1週間スケジュール)
中学受験総括⑫-6年9月から12月(必須の模試と他塾模試の必要性)
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↓これまでに書いた低学年~5年生くらいまでに使用した家庭学習用問題集に関する記事です。
↓社会科を得意とする子向けに、さらに一歩先に行くためオススメの本の紹介です。
↓以下は主に6年生向けのオススメ問題集に関する記事です。
↓以下は幼少時のオススメ知育玩具などに関する記事です。
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