中学受験総括記事の続きです
これまでの記事はこちら↓
中学受験総括⑥-6年開始から夏休み前まで(1週間スケジュール)
6年夏休み
6年の夏休みは天王山と言われます。
予定される日程は以下のとおりです。
夏期講習:18日間(1日約6時間)
夏期集中志望校錬成特訓(通称:カキシ):5日間(1日約6時間)
これに加えて有名中学入試問題集(通称:有名中)もやることになります。夏期講習・カキシの復習と、有名中の両立が必要になるわけです。
ただ、事前にはかなり恐々としていましたが、もうこの夏休みは勉強!と割り切ってしまうと、そこまでハードではなかったというのが正直なところです。おそらく、6年秋以降のハードスケジュールに慣れてしまった今だからそう思うのかもしれません。
校舎にもよるのかもしれませんが、夏期講習中は午前中時間があります。前日の授業の復習はこの午前中に完了させられますし、睡眠時間も十分とれます。小学校がないとこんなに時間があるんだなと改めて思いました。
夏休みに取り組んだことですが、どの科目も夏期講習・カキシ・有名中が基本です。これらはほぼサピの指示通りにやりました。
ここで夏休みの算数に関して注意事項です。算数先取りなし組と先取り組に分けて記載します。
算数先取りなし組の方への注意事項
夏期講習の算数は、6年前期に比べて一段ギアが上がっています。単なる復習ではありません。そして、中学受験算数のほぼ全分野が含まれています。非常に重要です。言い換えると、この夏期講習の算数のレベルまでを完璧にすれば、S60くらいまでの中学であれば合格点を取れるようになると思います。
その上の御三家その他難関校を目指すためには、秋以降のSSについていく必要があります。そのベースとして、この夏期講習の算数をマスターすることは必要不可欠です。従って、御三家その他の難関校志望者は、必ず全単元完璧と言えるくらい理解するようにするべきです。理解できていないようなら、夏期講習のない日などを利用して、何度も復習するべきです。夏休みが過ぎると、まとまった時間はとりにくいです。夏休み中に完璧にしておくべきです。
念のためですが、ここでいう「理解」とは解き方を丸暗記することではありません。もちろん解法の知識を覚えることも必要ですが、その解法を「使える」レベルに持っていって初めて「完璧に理解する」といえると思います。
算数先取り組の方へ
先取りをしていると、サピの算数は軽視しがちです。しかし、それも6年前期までです。
夏期講習の算数を経た時点で、算数先取りのアドバンテージはなくなった、というつもりで以後は進めるべきだと思います(実際に算数の成績が落ちる落ちないに関わらずです)。
もちろん既に習得しているような問題を重複して繰り返せというのではありません。先取りの進め方は色々ありますが、家庭で独自に進めていると穴がある場合があります。この穴がないかをサピの夏期講習の算数テキストで慎重に確認した方がいいです。穴を見つけたら重点的に復習して下さい。このレベルで穴があると、秋以降先取なし組のナチュラルボーン数強にあっさり抜かれることになると思います。また、現状、難関校受験の仮想ライバルは8割方サピ生です。もし穴があって他のサピ生ができることができない、となると、算数の先取をしていたとしてもそのアドバンテージを生かすことができません。その不利はかなり受験に響くと思います。
と、脅しましたが(笑)、特殊なことをする必要はありません。夏期講習で間違った問題があれば、その解き直しに加え、少し時間をあけてデイリーサピックスの数字変え問題に取り組みます。それでできればクリア。できなければまた時間を開けて再度取り組むという感じですね。繰り返しますが「使える」技術までもっていくようにして下さい。
我が家も6年前期まではサピの算数はミスした問題だけをサラッと解き直して終わりにしていましたが、夏期講習の算数は、特にミスの多かった回は2回復習しました。穴のないように先取りをしているつもりでしたが、意外にも穴のようになっているところがあるものだなと思いました。
ちなみに、算数先取り組は秋以降数強にいつ差されるかいつ差されるかと不安を抱えます(笑)。特に筑駒・開成を目指す場合は戦々兢々です。でもまあ多少不安なくらいがちょうどいいと思います。せっかく先取りしているのですから、そのまま逃げ切るべく算数は入試まで頑張り続けるしかありません。
ちなみに他塾の講座を受けろというのではなく、算数先取りに慢心せず、サピの秋以降のSSや思考力講座、過去問を粛々とこなしましょう、ということです。この点はまた次回以降に書きます。
有名中
夏休みの有名中の進捗については記事にまとめてますので、以下をご覧ください。基本的には校舎の指示に則って進めました。
結構やった方かなと思います。そのようなお子さんが多いと思いますが、過去問は燃える子は燃えます。息子もそのタイプなので、結構やりたがりました。
志望校過去問
また、以前も記事にしましたが、カキシ後、夏期講習マンスリー前は志望校過去問をある程度こなすのがおすすめです。秋以降になって、夏休みのフリーの1日の貴重さが身にしみます。
詳細は以下の記事をご覧ください。
なお注意事項です。当然ですが、夏期講習などで課題が見えている場合はそちらを優先するべきです(特に上記の算数など)。それができたら志望校過去問に取り組む、という感じですかね。
その他夏休み中のプラスアルファ
算数については、中学への算数の「必ず解きたい算数の100問」2年分の復習をしていました(以前の記事で紹介しました)。
また、定期購読している月刊の中数も引き続き取り組んでいます。
夏休み後半は灘の算数過去問にも取り組みました。夏の段階で7-8年分終わった感じですね。
理科は6年前半の記事でも紹介した「合格トレイン理科計算問題」を少しやったようです。
詳細は以下の記事をご覧ください。
6年夏休みを振り返って
こうして見ると結構やってるように見えますね。
ただ、当時の息子を見ていると割と余裕のある印象でした。少なくとも、必死でやっているような感じは見受けられませんでした。睡眠も毎日十分に取ってましたし。
確かに夏期講習のある日は午前中に4時間くらい勉強して、午後はサピに6時間、帰ってからも1時間くらいはやっていたので、大変は大変だったと思います。
でも20日間くらいはサピのない日があります。そのような日は、午前中4時間、午後4時間くらいの勉強時間でしたでしょうか。割と午後は自由時間があったように思います。コロナもあり、あまりレジャー施設みたいなところにはいけませんでしたが、学校のプールに行ったりはしていたようですし、図書館に行って本をかなり借りてきて読んでいました。
6年秋になると本当に時間はなくなります。夏休みは多少なりとも余暇の時間をとることをお勧めします。
「秋以降は自由時間はほとんどないから、今のうちにある程度自由な時間を過ごしておいた方がいいよ。」
とでも言って、秋以降の覚悟を決めさせる、などというのも一つの手かもしれません。
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