『中学受験国語 記述問題の徹底攻略』シリーズの使い方 | 2022中学受験(息子)と2027中学受験(姪) -A stitch in time saves nine-

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2022中学受験を終了した男子を持つ父のブログ
淡々と息子の学習(主にテスト)の記録をつけていたブログです。
息子は開成・筑駒をはじめ受験校全てに合格しました。
現在は2027年組の姪っこの中学受験アドバイザーです。

このブログでたびたびご紹介している若杉朋哉氏による「中学受験国語 記述問題の徹底攻略」シリーズについて、より具体的な使い方を説明してほしい旨のご要望を受けましたので、本記事でご説明します。

 

1 中学受験国語 記述問題の徹底攻略

 

我が家でまず取り組んだのはこちらです。

 

 

 

中身については以下の記事をご覧下さい。

 

 

特徴

 

この本は前半が若杉氏のメソッドの説明、後半に演習問題という構成になっています。

 

なお、若杉氏のメソッドと言っても、特に変わったものではありません。他の類書やサピックスで習うこととそう大きな差はないと思います。息子もサピックスで教えられることとの違和感は特に感じていませんでした。

 

若杉氏のメソッドの肝は、これまで類書で言われていることを徹底的にシンプルに、受験生本人が読んでも分かりやすく説明されていることです。

 

これまでの類書は、多かれ少なかれ「親が」読んで、それを理解して受験生に説明することが求められました。親に時間があり、また教えるスキルが高ければそれでも問題ないのですが、そうでない場合は結局消化できずに終わることが多かったと思います。

 

繰り返しになりますが、『徹底攻略』シリーズはメソッドがシンプルであり、かつ解説も分かりやすいので、受験生本人が読んで記述を習得しやすいのです。

 

我が家の使い方

 

本書を使ったのは5年生の秋頃です。まず私が読んでみたのですが、これは息子が自分で読んでも十分理解できると思いましたので、息子に重要なところに線を引きながら熟読するように促しました。

 

また、解説部分にも例題が数多く含まれているので、ノートをつくってその例題にも自分で取り組むように伝えました。

 

例題を解いた上で、解説を読んで直す。この繰り返しを行いました。まあサピの国語Bでやるのとほぼ同様です。

 

私はそのノートを見て、これはこの解法だね、とか重要なところにフォーカスさせる程度のコメントをする感じです。

 

本書はすぐ終わってしまいましたというコメントを頂きましたが、その通りで、本書を一通りまわすのはそれほど時間はかかりません。我が家でも繰り返し問題を解くようなことはしておらず、次の「基礎演習編」に移行しました。

 

 

2 基礎演習編

 

基礎演習編はこちらです↓

 

 

内容ですが、これだけ購入してもいいように、最初は若杉氏のメソッドが再び記載されています。ただ、これは最初の本と同じ内容なので、読まなくても大丈夫です。我が家は直ぐに演習編の問題を始めました。

 

取り組み方は同じで、演習問題をひたすらノートに書いていく、というものです。解説も自分で読んで、解答を直すというのも同じです。

 

この基礎演習編は問題数もそこそこあるので、これに取り組んでいくと、なんとなく記述問題の解き方の基本は分かってくるという感じはあったように思います。

 

なお、こちらも繰り返し解くことはしませんでしたし、それほど多くの時間は使いません。だいたい1-2カ月もあれば終わると思います。

 

3 取組みの効果

 

この2冊に取り組んだ結果なのか、サピの国語授業の成果なのかは検証しようもないのですが、息子のサピの記述の点数について見ると、少なくとも大外しはしなくなりましたし、総じて向上が見られました。例えば10点満点の記述問題で、サピ生全体平均が3点のところを、いままで4-5点だったのが、7-8点くらいに上がった、というイメージです。

 

これに伴い、国語の偏差値の平均値も多少上昇しました。5年生はじめから夏までの国語偏差値の平均と、本書に取り組んだ5年秋から新6年生春までの国語偏差値の平均とを比べると、2-3ポイント上昇しています。これを微々たるものと見るかどうかは人それぞれだとお思いますが、個人的には平均偏差値が2-3ポイント違うというのは結構大きいと思います。

 

もちろん、本書に取り組めば全員が全員国語の成績が上がるというものではないでしょう。たまたま息子にはマッチしていた、ということだと思います。

 

 

ちなみに、今は更に続編の以下が発売されていますので、もし息子の時にもあればこちらに取り組ませていたと思います。

 

「中学受験国語 記述問題の徹底攻略 発展編」

 

 

4 『徹底攻略』以降

 

過去問演習の開始

 

息子の場合、5年生と6年生の間の春休み前までに『基礎演習編』まで終わっていたと思います。

 

そこで一応記述問題のメソッドの基礎は習得できたと判断して、あとはとにかく記述問題を書くこと、という方向に舵を切りました。

 

具体的には、志望校やその他難関校の過去問を週に1回ずつくらいでやりました。多種多様な出題文に対して、時間制限がある中で、きっちりとそれなりの記述解答を書き切るということは経験が必要だと思います。

 

もちろん6年の終わりまでにサピではイヤと言うほど問題演習をするはずなので、サピオンリーでも問題ないとは思います。ただ、毎週1-2時間くらい、この『徹底攻略』に取り組んできた時間がありましたので、そこは「記述の時間」として継続しておきたかったということもあります。

 

志望校過去問(大昔)

 

まず志望校(候補)の過去問ですが、直近6-10年分くらいは6年夏休み以降に取り組むので、算数と同様大昔のもの限定とした方がいいです。

 

ちなみにあまり古すぎるものをやっても意味がない、ということを言われたりします。確かにあまりに古すぎると、問題傾向も変わったりするので、傾向把握のためという目的に関しては意義が薄れます。例えば、大昔は筑駒にも選択肢問題があったりして、傾向が変わることがあるのは間違いないです。しかし、私の場合は、この時期とにかく良い記述問題を解かせたい、という趣旨でしたので、問題傾向が変わっていても特に問題はありませんでした。

 

この大昔の志望校過去問ですが、アマゾン等で購入できる場合もありますし、大抵はメルカリで探せば出てきます。2023年入試に向けた直近10年分はこれから夏頃までに発売されますので、年度が重複したり、逆に抜け落ちたりしないよう注意して下さい。

 

例示しておきますと、2023年向けに発売される直近10年分の過去問は、2022~2013年(平成25年)入試まで収録されているはずです。従って、平成24年入試まで収録されている過去問集=平成25年受験用を購入すべきとなります。平成24年入試用を購入してしまうと、平成24年の入試がどちらにも収録されていないことになるので注意です。

 

夏休みに直近の志望校過去問に取り組むまでに、開成・筑駒については4-5年分、聖光・渋幕については各1−2年分くらい取り組んだと思います。

 

志望校以外の難関校

 

また、受験する可能性が低い難関校で、記述問題が多い学校の直近の問題にも取り組みました。算数で難関校の直近入試問題に取り組むために前年度の有名中を購入していたので、国語でも活用しないのはもったいないと思ったのも一つの動機です。

 

具体的に取り組んだのは、麻布、武蔵、栄光、灘(2日目)です。これらの学校は記述問題のウエイトが極めて高いので、記述の練習にはよいと思います。なお、女子難関校には手を出しませんでした。

 

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A3プリンタ導入のススメ

 

↓これまでに書いた低学年~5年生くらいまでに使用した家庭学習用問題集に関する記事です。

 

5年生で取り組んだ問題集 算数編

 

東京出版 算数「ステップアップ演習」

 

5年生で取り組んだ問題集 国語編

 

【レビュー】「中学受験国語 選択肢問題の徹底攻略」

 

5年生で取り組んだ問題集 理科・社会編

 

低学年時に使った問題集 算数編

 

5才頃からのパズル本

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