本気で考える渋幕対策シリーズ、今日は渋幕理科の対策について考えてみましょう。
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3 渋幕の理科
配点など
渋幕の配点は算国100点、理社75点です。開成・筑駒ほどではないですが、理社のウエイトは高い方です。従って理社も決して疎かにはできません。
また受験生間の差がつきやすい科目になっています。例えば、2022年1次のデータで見ると、合格者平均と受験者平均の差は以下のようになっています。
算数(100点満点) 12.0
国語(100点満点) 8.4
理科(75点満点) 7.5
社会(75点満点 4.9
素点で見ると理科よりも国語の方が差がついていますが、注意すべきは理科の配点が75だということです。100点満点に換算すると、受験者平均と合格者平均で10点の差がついていることになり、国語よりも受験生間で差がつきやすい科目であることが分かります。
出題傾向
年によってばらつきはありますが、全体としては物理・化学・生物・地学からバランス良く出題されます。分野横断的な問題も多いです。
ただ、出題が極めて少ない分野があります。意外なのですが、物理でもてこや滑車、電気回路はあまり出題がありません。化学では物の溶け方、溶解度の出題もあまりありません。
次に、理科の問題を単純知識・思考力・計算問題の3つに分けて考えると、単純知識問題は少ないです。また、計算問題は出題されますが、力学や溶解度の出題が少ないことからも分かるように、そのウエイトもあまり高くありません。他方、思考力問題が非常に多く、これが渋幕の理科の特徴となっています。なお、計算問題もその場で考えて計算するといった思考力問題に分類されるような問題が多いです。
記述式の問題もありますが、本校の社会と異なり理科の場合はせいぜい一行程度の短い解答の問題が2-3問という程度です。
難易度
合格者平均は例年6割から6割5分です。たまに極端に難しい回があり、合格者平均が5割ということもあります。
難易度としてはやはり難しいです。首都圏でも有数と言えると思います。
開成・筑駒との比較
どちらかと言うと開成の理科と傾向が似ているように思います。
開成の理科も思考力重視で、計算問題もそこまで多くありません。単純に知識を問う問題も少ないです。強いていうと、渋幕の思考力問題の方がより攻めている感じはします。例えば今年の渋幕1次のコロナウイルスの問題なんかは、「攻めるね〜」と感心しました。笑
他方、筑駒の理科とは全く傾向が異なります。まあ筑駒の理科が特殊なだけなのですが、筑駒で毎年出題される力学と電気回路が渋幕ではほぼ出題されないのは大きな違いです。また、筑駒は力学と電気回路以外は、例年そこまで難度は高くなく、高度な思考力を有するという感じでもありません。つまり、力学と電気回路以外の思考力問題は、渋幕の理科の方が難しい問題が多いと思います。
そのように見ていくと、開成受験生と似たような対策をしていけば良く、筑駒受験生との関係でもあまりディスアドバンテージはない(むしろ筑駒受験生は筑駒特有の力学・電気回路問題の対策をする必要がある)、ということになります。
次回具体的対策について考えていきます。
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中学受験総括⑥-6年開始から夏休み前まで(1週間スケジュール)
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