サピックスの定期テスト
新4年生姪っ子アドバイザーをやっています。先日3月組み分けがありましたね。皆様のお子様はいかがでしたでしょうか?
妹からはメッセージが届きましたが、姪っ子は「算数も国語もまあまあできた。1月組み分けよりは少し易しめだったかな?」という感想だったそうです。自己採点はまだしていないらしいですので、実際のところはわかりません。
さて、姪っ子一家に伝えていることですが、サピックスの定期テストの取り組み方をちょっとまとめたいと思います。
新4年生からサピに通い始めた、という方もかなりいらっしゃると思います。息子の時の経験をもとにまとめます。
まず、おさらいですがサピックスでは以下の定期テストがあります。
①組み分けテスト(1月・3月・7月)(通称:組み分け)
②マンスリー確認テスト(ほぼ毎月)(通所:マンスリー)
③復習テスト(確認テストのうち、組分けと同月に行われるもの)(通称:復テ)
これ以外にサピックスオープン(通称:SO)という名の外部公開の模試もありますが、本記事では取り扱いません。
このうち②と③の位置づけは同じです。各科目とも直近に取り扱った内容の範囲指定があるテストです。②と③の違いは、②はクラス昇降あり、③はクラス昇降がないことです。③はその日程の直前に組み分け試験があり、そこでのクラス分けを維持するためクラス昇降がないのです。なお、②でのクラス昇降は、その校舎のコース数に応じ制限があります(上下とも6コースまで、とか上下とも3コースまで、とか)。
他方、組分けテストは範囲指定なし、コース昇降制限なしです。極端な話、α1からAへの転落もありうるということです。但し、そのようなことは現実にはほぼ発生しないのですが。また成績によってメダル授与もあります。
大前提
サピックスの定期テストを受験するにあたり、テストの目的を確認しておきましょう。
①その時々における学習定着度を測る
②テストを目標として日頃の学習の復習の契機とする
③テストの現場での対応力を磨く
私はこの3つが大切だと思います。
従って、以下のような行為は間違っていると思います。
・テスト対策としてヤマを張る。
・テストの過去問や予想問題を入手して実施する。
・試験範囲があるのに復習しない。
・復習をしない。
ちなみに一喜一憂するな、と言われますが、以下で書く通りその場での一喜一憂は別にいいのです。お子さんと喜びや悔しさを分かち合うのも中学受験の醍醐味です。一喜一憂をずっと引きずるのがよくないのです。
組分けテストの対策(不要)
下記の記事でも書きましたが、組分け対策は基本的に不要です。
範囲指定がないので、試験対策はあまり意味がありません。ただ、課題設定として、苦手分野の復習や、暗記事項の総復習をやるための契機ととらえるのはアリだと思います。
例えば、次の組み分けに合わせて、歴史年代暗記を完璧にしよう、とか算数の立体図形が苦手だから復習しておこう、とか、そのような使い方です。
逆に意味がないのはヤマを張ることです。ヤマを張って、それがたまたま当たって点数が良くても、それは本来の実力とは言えない可能性があります。
マンスリー・復テの対策
マンスリー・復テは、対象範囲の復習をしましょう。
これは直近で学習した内容について習熟させる機会なのです。
マンスリー・復テで対策するべきではない、という考え方もあるようですが、私は対象範囲を復習した上で、理解していない部分、覚えきれていない部分をつぶす機会ととらえるべきだと思っています。
とはいえ、普段の授業の復習も当然ありますので、過度に時間を取る必要はありません。
毎週の復習をする中で、理解が弱いもの、暗記が弱いもの、間違った問題などをピックアップしておきましょう。
マンスリー・復テの前はその部分をメインに復習すればいいのです。全部の確認問題等をもう一回やるなどという必要はありません。それは時間の無駄です。
子供への声かけ
お子さんの成績や状況によって、テストに向けては各家庭いろいろな対応があると思いますが、保護者が成績やコースに紐づけたご褒美を掲げるのはあまりお勧めしません。
例えば、αに入ったら○○を買ってあげる、とか偏差値60以上だったら○○に連れて行ってあげるとか、そのような類のものです。
もちろん子供自身が自分で目標設定するのは大いに推奨されるべきです。しかし、保護者が成績にこだわった目標を設定すると、子供はいい成績を取ることが保護者が自分に求めているものだと認識します。
ではその目標を達成できなかった場合はどうなるか?親の期待に沿えなかった、という自己否定につながる可能性があります。
自分で目標を設定し達成できなかった場合とはそこが異なります。親からの期待を裏切ると認識することは、多かれ少なかれ子供に傷を与えるものだと思うのです。学年が上がるに従い、受験や勉強をポジティブに捉えられなくなる原因の一つになると思います。
そして行きつく先は、志望校に不合格だった時に「お父さん、お母さん、合格できなくてご免なさい。」という受験生なのです。そんな姿見たくないですよね。
もし成績に紐づけた目標を設定するのであれば、せめて保護者が誘導することなく、子供と話し合って、子供主導で設定するのがいいでしょうね。
テスト終了後
テスト終了後は、なるべく早く自己採点と復習をしましょう。
学年があがれば、受験生が自分で自己採点をするようにした方がいいでしょう。その方がケアレスミス等への受け止め方も異なります。
保護者の立場としての注意点としては、どのような点数であっても、感情的にならないようにしてください。まず問題の難度や平均点等がわかっていない段階では、点数で成績の良し悪しを測ることは不可能です。努めて冷静になるべきです。
復習はなるべく早く、しっかりとやりましょう。
対象は、間違えた問題と、「たまたま正解した問題」です。特に後者は大事です。半ばカンで正解した問題は、紙一重なのですから、それを子供から聞き取って、きちんと復習してください。
復習はテストの記憶が残っている時に行う方が効果が高いため、なるべく早くやりましょう。ただ、ここが悩ましいのですが、正答率が出るのはテストの後数日かかります。正答率を見ながら復習のメリハリをつけたいところです。正答率1%の算数の問題ができないできないといってたくさんの時間をかけるのは極めて非効率です。
個人的には、まだ時間的余裕のある4年生・5年生段階では、復習は正答率(つまり成績結果)が出てからでもいいと思います。そのかわり、成績結果が出たらすぐにやりましょう。なお6年生になると時間がなくなるため、後回しにすると二度と見なくなる可能性が高いので、テスト当日に復習しろと言われるようになります。
成績発表まで
だいたい1週間以内には成績結果が出ます。特に自己採点をすると、平均点など気なりますよね。お気持ちは非常によくわかります。
各学年有志の方が、平均点予想を主催される場合があります。息子の時の経験上、参加者が増えれば受験ドクターなどの平均点予想をはるかに超える精度の予想になります。
2027年組では、Kさんが3月復テでデータをとり、その後の5月マンスリーから実施して下さるそうです↓
4年3月組み分けテスト | 子の幸せを願う中学受験伴走記録 2027 サピックス (ameblo.jp)
妹(姪っ子の母)にも参加を促しましたが、皆さまも時期がきましたらご参加頂くと、予想精度が上がりますのでおすすめです。
この精度の高い予想のメリットは結構あって、やはり正式な結果が出る前に、良くも悪くもある程度心づもりができる、というところにあります。
結果が出るまでネットの感想などを探して、「全体的に簡単だったと言ってました」とか「うちは算数満点です」とか、そのような真偽不明かつn=1の書き込みをみて(私も冒頭で書いてしまいました。笑)、「ああ今回うちの子は算数撃沈だしコース落ち確定だわ。。」などと意味のないストレスを抱える必要がなくなるのです。これは保護者の立場としては大変ありがたいです。
また、事前にある程度予想しておくことで、特に悪い時には結果の出る当日に感情的になることを抑えられます。
結果を見て
一喜一憂するな、とはよく言われます。上にも書きましたが、息子の時の経験上、結果が良ければ一緒に喜び、悪ければ一緒に反省する、というのは、まさに中学受験の醍醐味です。親子で一つのことに一緒に一喜一憂できるなんて貴重な機会です。
ポイントは、結果を引きずらないようにすること、ネガティブな方向に感情的にならないようにすることです。
例えば成績があまりよくなかった時、不機嫌になって叱る、注意する、などというのは絶対にやめるべきです。一緒に冷静に敗因分析をして、どうすればいいか考えるのです。
もちろん、成績が悪かった時、保護者もネガティブな感情を持つのは致し方ありません。ただ、そこは感情的にならないようグッと耐える必要があります。自分自身の、親としての力、さらには人間力を試されているのだ、と思いましょう。笑
かなり長くなってしまいました。
これまで書いてきた記事とも重複するような内容ですが、サピ定期テスト対応の保護者の対応としてまとめてみました。
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↓難関校受験生には特におすすめできる国語記述問題対策の参考書です。
↓難関校の算数の解法メソッドのまとめにおすすめです。
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我が家の中学受験総括記事はこちらです↓
中学受験総括⑥-6年開始から夏休み前まで(1週間スケジュール)
中学受験総括⑫-6年9月から12月(必須の模試と他塾模試の必要性)
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↓これまでに書いた低学年~5年生くらいまでに使用した家庭学習用問題集に関する記事です。
↓社会科を得意とする子向けに、さらに一歩先に行くためオススメの本の紹介です。
↓以下は主に6年生向けのオススメ問題集に関する記事です。
↓以下は幼少時のオススメ知育玩具などに関する記事です。
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