2023年度筑駒入試結果分析 | 2022中学受験(息子)と2027中学受験(姪) -A stitch in time saves nine-

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2022中学受験を終了した男子を持つ父のブログ
淡々と息子の学習(主にテスト)の記録をつけていたブログです。
息子は開成・筑駒をはじめ受験校全てに合格しました。
現在は2027年組の姪っこの中学受験アドバイザーです。

昨日は筑駒入試の結果が出ましたね。

 

合格された皆様、合格本当におめでとうございます!

 

残念ながら不合格だった方、筑駒は毎年首都圏の優秀児が一同に会する激戦ですし、今年は昨年よりも激戦でしたので、運不運に左右される部分は大きいと思います。

 

筑駒不合格でも、その受験に臨めるまで努力してきたことの価値は全く色あせません。もちろん、気持ちの整理に時間を要する場合はあるでしょう。しかし、結局のところ『縁のあった学校がその子にとって一番の学校』なのです。

 

さて、筑駒は開成ほどデータが出ないのですが、一応今年の受験結果を元にちょっとした感想を書きたいと思います。

 

1 出願者・受験者・合格者・実質倍率

 

出願者:627(+51)

受験者:521(+42)

合格者:128(-1)

倍率:4.07(+0.35)

 

出願者・受験者ともに増加し、合格者は横ばいでしたので、当然倍率は昨年より上昇しました。

 

開成でもそうでしたが、やはりコロナ禍の影響が薄れ、今年はコロナ前に戻った感じです。難関校に果敢にチャレンジする動きが戻ってきたとも言えそうです。

 

筑駒受験生は、例年2月1日に開成・麻布・駒東あたりを受験してきた猛者揃いです。今年は猛者達の中での4倍以上の倍率ですから、熾烈な争いです。

 

2 合格者最低点

 

今年の合格最低点は329点でした(調査書込み)。

以下ではここ10年の合格最低点を表にしてみました。

また、調査書の点数は不明なのですが、仮に平均80点として合格最低点の点数から控除し、4科目の得点率を出してみました。

 

  合格
最低点
除く
調査書
得点率
2023 329 249 62.3%
2022 358 278 69.5%
2021 334 254 63.5%
2020 340 260 65.0%
2019 322 242 60.5%
2018 344 264 66.0%
2017 371 291 72.8%
2016 329 249 62.3%
2015 360 280 70.0%
2014 343 263 65.8%
2013 361 281 70.3%
2013-
2022
平均
346.2 266.2 66.6%

 

分析

・昨年比では難化していますね。過去10年平均でも比較的難しい年だったようです。

 

国語

・珍しく選択肢問題が1問ありましたが、大問4問で論説文・エッセー・漢字・詩という例年通りの構成です。

・問題についてじっくりとは見ていませんが、やはり筑駒の国語は難しいなという印象です。これを40分で解ききるのは、相当に高度な読解力・文章力が必要ですね。

 

ちなみに大問2は筆者自身も解けないと言っています。笑

こちら興味深いのでご覧下さい↓

https://note.kishidanami.com/n/n6cc7d7d8a1de

 

算数

・算数の難度は昨年並みでしょうか。ただ、例年通り作業を要する問題も多くて、40分で解くのはかなり難しいです。

・個人的な注目は大問3ですね。これは見ただけで筑駒の問題とわかる問題です。灘でも開成でもなく筑駒です。小問(3)は非常に難しいですが、まさに筑駒でしか出ないような面白い問題ですね。

・筑駒算数に嵌まると、こういう問題を見るとワクワクしてきます。中毒患者である息子も嬉々としてやっていました。笑

 

理科

・昨年より難しかったと思います。特に昨年は力学が易しかったのですが、今年の力学は平年並みの難度(つまり難しい)に戻りました。

・力学は完答に非常に時間がかかるので、他を落とさず、さらにここにじっくり時間をかけることができた子が合格点を取れるといういつもの筑駒の理科です。

 

社会

・社会は昨年比較的易しい年だったと思います。今年は昨年より難化、例年並みくらいに戻った印象です。

・やはり筑駒の社会は、現代社会に対する問題意識というものが重要であることが再確認できます。大問1「ダークツーリズム」、大問2「現代の公共施設」、大問3「地球温暖化」がテーマとなっています。

塾での学習のみならず、新聞などで今話題になっている社会問題・国際問題に関心を持つことが大切ですね。

 

まとめと来年に向けて

・あくまで私の個人的な感想ですが、昨年比では以下のような難度の印象です。

 

国語:やや難化

算数:昨年並み

理科:難化

社会:やや難化

 

・ただ、いずれの科目も大きな方針転換はないと言って良いと思います。どの科目も非常に筑駒的な問題でした。従って、今までの筑駒対策は引き続き有効だと思います。

 

・当たり前ですが、4科目満遍なく取れるのが望ましいです。苦手科目を作ってはならず、バランス良く全科目取れるオールマイティ型を目指しましょう。

 

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我が家の中学受験総括記事はこちらです↓

中学受験総括①-項目の検討と前書き

中学受験総括②-開始時期と塾・校舎選び

中学受験総括③-塾の掛け持ちについて

中学受験総括④-6年開始から夏休み前まで(算数)

中学受験総括⑤-6年開始から夏休み前まで(国理社)

中学受験総括⑥-6年開始から夏休み前まで(1週間スケジュール)

中学受験総括⑦-6年夏休み

中学受験総括⑧-6年9月から12月(1週間スケジュール)

中学受験総括⑨-6年9月から12月(サンデーサピックス)

中学受験総括⑩-6年9月から12月(過去問)

中学受験総括⑪-6年9月から12月(平常・土特)

中学受験総括⑫-6年9月から12月(必須の模試と他塾模試の必要性)

中学受験総括⑬-6年冬期講習・正月特訓

中学受験総括⑭-6年1月の家庭学習(総論・算数)

中学受験総括⑮-6年1月の家庭学習(国理社)

中学受験総括⑯-入試前日

中学受験総括⑰-前泊について

中学受験総括⑱(最終回)-中学受験 思い付きメモ

中学受験思い付きメモ 補足①-プラスαについて

中学受験思い付きメモ 補足②-自然・社会への興味

中学受験思い付きメモ 補足③-辞書・辞典

中学受験思いつきメモ 補足④-『中学への算数』の使い方

中学受験思いつきメモ 補足⑤-保護者の留意点その1

中学受験思いつきメモ 補足⑥-アンガーマネジメント

中学受験思いつきメモ 補足⑦-子供のやる気を引き出す

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A3プリンタはいずれ重宝するので安い時期に購入されるのがおすすめです(定番ブラザーの2段トレイ機(MFC-J6983CWD)で現在なら40,000円くらいで購入できればいいと思います)。

 

A3プリンタ導入のススメ【アップデート】

 

↓これまでに書いた低学年~5年生くらいまでに使用した家庭学習用問題集に関する記事です。

5年生で取り組んだ問題集 算数編

東京出版 算数「ステップアップ演習」

5年生で取り組んだ問題集 国語編

【レビュー】「中学受験国語 選択肢問題の徹底攻略」

5年生で取り組んだ問題集 理科・社会編

低学年時に使った問題集 算数編

5才頃からのパズル本

 

↓社会科を得意とする子向けに、さらに一歩先に行くためオススメの本の紹介です。

社会科でさらに一歩先行く資料集・読み物 歴史編

社会科でさらに一歩先行く資料集・読み物 公民編

 

↓以下は主に6年生向けのオススメ問題集に関する記事です。

英俊社『合格トレイン 理科計算問題』はオススメ

東京出版『図形の必勝手筋』はオススメ

東京出版『必ず解きたい算数の100問』

『記述問題の徹底攻略』シリーズの使い方

 

↓以下は幼少時のオススメ知育玩具などに関する記事です。

幼少時の知育玩具や教材(就学前①)

幼少時の知育玩具や教材(就学前②)

幼少時の知育玩具や教材(就学前③)

 

↓『本気で考える渋幕対策』シリーズです。

本気で考える渋幕対策①-算数編-

本気で考える渋幕対策②-国語編前編-

本気で考える渋幕対策③-国語編後編-

本気で考える渋幕対策④-理科編前編-

本気で考える渋幕対策⑤-理科編後編-

本気で考える渋幕対策⑥-社会編前編-

本気で考える渋幕対策⑦-社会編中編-

本気で考える渋幕対策⑧-社会編後編-

本気で考える渋幕対策⑨-ギリギリ合格を狙う場合-

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