飲食業の時短営業について | 社会不適合オヤジⅡ

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好奇心、いよいよ旺盛なもので・・・

1月7日に政府が東京都など1都3県に発令した緊急事態宣言ですが、どう考えても不条理な部分があるのです。
おかしなところは幾つもあるのですが、その中で最も疑問に思うことは「時短営業」です。
 
政府は(少なくとも都知事は)3つの密を避けることが、感染拡大を抑えるために効果的だと述べてきました。
飲食店が一斉に20時で閉店するということは、駆け込むお客さんを加速させることに繋がるのではないかと危惧します。
外食(居酒屋を含め)は、少なくとも対象地域の1都3県ではイベントやホリデイ需要よりも仕事の後の食事という来店動機が殆どであると思うのです。
 
「まずい!もう6時半だ。早く行かねぇとオーダーストップになっちまう!」とばかり、タイムリミットの8時もしくはオーダーストップの時刻に間に合うようにダッシュでお店に駆け込まなければなりません。
そんな方が押しかければ、必然的にお店は超満員です。時間がないから焦りながら飲んでは食い、雑談をしながら食っては飲む。
パーテーションがあろうがなかろうが、店内はみっしりとお客で溢れかえるわけです。
いわんや酔いが回ればパーテーションなどメニューが見づらくてずらす輩まで現れます・・・・・・
 

それに定時で上がれる方ばかりではありません。退勤時刻が20時どころか深夜に及ぶ方は少数ではありません。

その方たちはすでに外食は不可能です。

冷え込む夜ですから僅かに営業しているコンビニを見つけ、アルコールで温まって帰ろうと思っても不思議ではありません。

コンビニで仲間と群れてつまみを片手に立ち飲みすれば、ソーシャルディスタンスなんて確保できるはずがありません。

 

そしてダメ押しは終電も早まっていることです。

今までならば薄く広く乗客を拾う事ができたのに、終電を逃すまいと続々と駅に集まります。

プラットホームにパーテーションなどあろうはずがありません。ましてや混み合う車内でどのようにしてソーシャルディスタンスを確保しろというのでしょう。。。。。。。

 

サービス業で体得できたものの一つに「ボトルネックを作らない」というセオリーがあります。

この頃は一般的なマネジメント用語になりましたからあえて私などが説明する必要もありませんが、政府の方策は積極的にボトルネックを作り出そうとしているように思えてなりません。

具体的に言えば、午前2時を過ぎるような営業は諦めてもらうにしても、20時というのはあまりにも非現実的。

その代わり客席の稼働率に一定の制限を設ければよいのではないかと思うのです。

例えば客席稼働率を50%にしなさいという規定を設けるとします。もしそのお店が100席あるレストランならば、50名が定員。12名しか入れないカウンター中心のお店でしたら6名で満席。その代わり午前2時までの営業を認めるというふうに。

このところ話題になっている休業補償バブルなどという不愉快な事例も、このやり方ならば起こりにくいのではないか。

 

何でもかんでも保証金を払うというやり方はいかがなものか。

ご商売をされていらっしゃる多くの方々は協力金よりもお客さんに来てもらって売上を稼ぎたいというお気持ちだと思うのです。

それはお金儲けだけじゃなくて、客数こそ自分の店を支持してくれる方々が居てくれる証だからでしょう。

だから時短営業などしてはいけないんです。

いままでのやり方を変えずに、つまり未婚率も変わらず共働き率も減らずに外食を繰り上げちゃうなんて円滑な社会を鑑みた政策とは思えない。

 

テレワークで仕事ができる方は総労働人口の何%いるのでしょう。デスクワークだけであれば可能でしょうが、現場を任されている方々はテレワークなどできるわけがありません。

Web上でポチッと発注した商品は誰が運ぶのでしょう。

アマゾンもウーバーイーツもスーパーのレジ打ちも、もちろん我々のような高齢者サービス事業所も。

 

ボトルネックを起こさない、起こさせないことで3つの密を起こさせないようにし、円滑で整然としたサービス、商品の提供を実現させる。自ずとソーシャルディスタンスを意識した生活様式に近づいていく。

こんな当たり前のことがなぜわからないのでしょう。

居酒屋が閉まった後は行く場所を取り上げられた若者たちが、静まり返った商店街のペィブメントに車座に座り、混沌としたこの世の中を、先が見えない不安を払拭させるかのように酒を呷る。

 

感染力の強いウイルスから身を守るよりも、孤独と不安を払拭させる方が優先順位は高いと感じているのではないか。

東京都をはじめとするパンデミックの元凶は、誰も心を救ってくれない恐怖なのではないのでしょうか。

傍若無人な人も居ます。それは若かろうが年寄りだろうが。

けれど同じように分別をふまえた方々も全世代に亘っていることも事実です。

「焦らずにゆっくりとした時間を過ごそうよ。混んでるからチョット待ってから入ろうね。」

「あ、俺たちもう2時間もいるけど、外で待っている人たちに席、譲ろうよ。お勘定しようよ」

「終電間際だと却って混雑するから、そろそろお開きにして帰ろうぜ」

 

こんな世の中を政治家のセンセイたちは想像すらできないのでしょうか。

 

あ、同じく飲食業で得た経験

「想像できる人は新しいものを創造できる。想像できない輩は何も生み出せない」

ボトルネックの解消と、救われない恐怖を払拭させることこそが感染症の終息へと導いてくれる。

私はそう実感しています。

また明日ね(^O^)/~~~

 

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