【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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原因不明の歯の激痛と10年前から続く知覚過敏および眼痛、縮瞳の整体治療
8診目でほぼ完治した症例の解説です。

Ps=睡眠時無呼吸症候群(いびき・呼吸停止)及び小顔矯正も・・・
患者Yさん=46才-女性・主婦/看護師の症例

 

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①    Yさんの病歴・・・
患者Yさんは、 三日前の夜中に、右の歯に激痛が生じて眼が覚めたそうです。鎮痛剤は効かないので夜もろくに眠れず、食事も出来ないそうです。また会話中に歯が少しでも当たると激痛が生じるので、会話もろくに出来ず、仕事や生活にもかなり支障が出ているそうです。Yさんは一年前にも今回と同様の歯痛に見舞われていたそうですが、その際に歯科医からは「何の異常もありません」と言われていたそうです。その時は一か月以上もその激痛が続き、その後次第に軽減していったそうです。ただその後もずっと右の歯の鈍痛と知覚過敏(☚冷水or熱いもので痛みが増強・他)が続いていて、鍼灸や整体治療も受けたそうですが、改善しなかったそうです。Yさんは三か月に一度のペースで定期的に歯科検診をされているそうですが、1~2か月前の直近の検査でも「異常無し」だったので、今回の突発的な激痛発作については歯科医院には行かず、当院への受診となりました。

 





②    Yさんの診察
・痛む部位は「特定の歯」というよりは、「右の上顎部と下顎部の歯全般(特に奥歯)」が疼く様に、ほぼ持続的に痛むそうです。ただ少し軽減したり悪化したりと、波があるそうです。初診来院時の痛みの強さはマックス(10/10)に比べて9/10と、耐えられないほどの激痛で、鎮痛剤は全く効果が無いそうです。会話や歯みがき、食事時に歯が当たったりすると右の歯の激痛が増強するそうです。歯痛の増悪時は右の頬骨からこめかみ~側頭部にかけても痛みが広がるそうです。また入浴や飲酒でも痛みが増強するそうです。
・今回の件や、1年前の歯の激痛以前から、右側で噛むと右の歯が痛くなる事があるので、10年近く前から右側で咀嚼しないようにしていたそうです。また同時期から、冷水や熱い食べ物による知覚過敏も酷く、食生活に大きな支障が出ているそうです。この件について歯科医院ではその原因がよく分からなかったので、現在特段の治療はしていなかったそうです。
・歯科医からは「右の歯の食いしばり癖(☚歯の線条など)」を指摘されていて、マウスピースを処方されていた事もあるそうです。しかしそれ以外の、虫歯、歯周病、歯の噛み合わせ障害など、歯の異常は無いとの事だそうです。またある整体の先生からは、後頚部の筋肉緊張が強いと指摘されているそうです。Yさん自身、「私はよく緊張して力が入るタイプです」と仰っていました。
・Yさんの身長は161cmで、体重は61kgだそうです。また血圧は80/120mmHgで、血液検査では脂質異常症(高脂血症)が指摘されているそうです。
・よく両眼の奥の方で持続性の眼痛が生じるそうで(☚眼科医の診察では異常無し)、この眼痛は眼を酷使しない時でも生じていて、一週間に3~4回はあるそうです。また、もともとは両眼とも視力が1.2だったそうですが、5年前から急激に視力が下がり始め、今では右左の視力が、それぞれ0.2と0.3だそうです。
・初診来院時、両方の瞳孔とも縮瞳状態でした(約2mm)。輻輳調節反射で瞳孔の大きさに変化はありませんでした。
・花粉症(アレルギー性鼻炎)があるそうです。子供の頃に副鼻腔炎になったことがあるそうです。
・耳鳴りや難聴は無いそうです。
・嚥下や咀嚼、構語運動に支障は無く、顔面筋(表情筋)の運動にも左右差はありませんでした。ただ眼を上方に向けた時の前額部の皺は、左右ともほとんど生じませんでした。
・月経周期は28日で、月経期間は三日だそうです。過多月経でドロドロとした経血が出るそうです。生理痛はやや強い方で、下腹部痛と両側頭部痛があるそうです。
・5年前と4年前に二度、原因不明の両下腿の血栓性静脈炎になったことがあるそうです。
・胸頸部聴診上、心音・呼吸音に異常は無く血管雑音もありませんでした。
・手背静脈の怒張はありませんでした。
・視診上、Yさんのフェイスラインはやや膨らんで見えました。また鼻唇溝(ほうれい線)やその他の皺は、ほとんどありませんでした。
・頭顔面(頬骨、上顎骨、下顎骨、側頭骨)の触診/打診上、圧痛や叩打痛はありませんでした。また眼窩上孔、眼窩下孔、オトガイ孔に圧痛(放散痛)はなく、顔面の触診検査に左右差はありませんでした。頬骨下部や頸部前面の筋緊張が極めて強く、圧痛もありました。

 



➂ 治療目標と整体治療
       ⑴    上・下顎の歯槽静脈の還流を回復し、歯髄のうっ血を解消する

       ⑵ 海綿静脈洞のうっ血を解放し、動眼神経の絞扼を解放する 同時に眼痛を改善する
・静脈還流促進テクニック
・顎動静脈解放テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック

 (海綿静脈洞解放テクニック)
・上・下歯槽静脈叢解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・初診治療後、

「歯を当てても違和感はありますが、痛みは軽くなっています。それと眼の奥の痛みが無くなっています。スッキリしています」と仰っていました。また視診上、フェイスラインがやや引き締まっていました。左右の瞳孔は3mm程度になっていました。


・2診目来院時、

「まだ右側で噛む事はできませんが、でも歯が当たった時の痛みは軽くなっています。何もしていない時は違和感程度になっていて、かなり楽になりました。眼の奥の痛みや、こめかみから側頭部への放散痛も治まりました。昨日は(初診治療日の夜)いつもよりよく眠れました。ただ起きた時、眉間の奥の方が”ボヮ~ン”とした感じがして、今でも続いています」と仰っていました。施術後は、その”ボヮ~ン”とした感じもほぼ解消し、歯の違和感もさらに軽くなっていたそうです。また左右の瞳孔は4~5mm程度になっていました。ただ施術中の1/3くらいは寝ておられましたが、その際に軽度のイビキが続き、かつ10回近く無呼吸になる事がありました。その事を指摘すると、Yさんは「よく夫から”寝ている時に息が止まっている事があるよ”と言われています」と仰っていました。また一緒に寝ている娘さんからも、いびきがうるさく、寝ている時にむせている事が多い事が指摘されているそうです。
睡眠時無呼吸症候群について、専門的な診療を受けた事は無いそうです。


・3診目来院時、

「(歯痛は)大分良くなってきていると思います。3/10くらいです。歯が当たるとまだ痛みますが、軽くなっています。眼の奥の痛みやこめかみなどへの放散痛は無かったですが、ただ今日は両方の側頭部に鈍痛があります。」と仰っていました。視診上、施術前の瞳孔は3mm程度でしたが、施術後は4mm程度になっていました。施術中は寝ておられましたが、何度か無呼吸になっていました。施術後は、側頭部の鈍痛も無くなっていました。


・4診目来院時、

「お陰様で歯の痛みがかなり良くなっています。最悪の時の1/10くらいです。そこで昨日ですが、食事の時に恐る恐る右の歯で噛んでみました。すると多少の違和感はありましたが、何年かぶりに何とか噛むことが出来ました。冷たい水を飲んだ時、いつもは”イタッ!!”となっていたのですが、これも何年かぶりで無くなっていました。眼精疲労は時々ありますが、眼の奥の痛みは無くなりました。」と仰っていました。視診上、左右のフェイスラインがシャープになっていたので、その事を指摘すると「そうなんです。夫や娘も”スッキリしたな”と言ってくれました」と仰っていました。今回も施術中は1/3くらいは「ス~ス~」と寝ておられましたが、一度も呼吸が途切れることなく寝ておられました。この事を指摘すると「夫も”最近は息が途切れる事がなくなったな”と言ってくれました」と仰っていました。瞳孔については、施術前は3~4mmでしたが、施術後は4~5mm程になっていました。


・5診目来院時、

「メチャメチャ調子が良いです。歯痛も無く、知覚過敏も良くなっていて、冷たいものを飲んでも何ともありません。それだけでなく、何年も前から右側で噛むと右の歯が痛くなる事があり、右側で噛まないようにしていましたが、不思議な事に右側で噛んでも痛まないようになっていました」と仰っていました。また、今までは週に3~4回も両眼の奥が痛くなっていましたが、それもこの二週間は一度も無かったそうです。


・6診目来院時、

「(前回施術から)最初の一週間は絶好調で、歯痛や知覚過敏も全く無く、右の歯でも問題なく噛めました。眼の奥の痛みもありませんでした。ただ一週間を過ぎたころから、噛む事に支障は無いのですが、右上顎の歯に(第1or2小臼歯付近)少しだけ違和感がありました。」と仰っていました。


・7診目来院時、「歯痛や知覚過敏は無く、右の歯でも問題なく噛むことが出来ますが、少しだけ右上顎の歯に(第1or2小臼歯付近)違和感が残っているのが気になります」と仰っていました。また「家族から”顔が小さくなったね”と言われます」とも仰っていました。右の歯に若干の違和感は残っていましたが、症状が安定していたので、治療間隔を今までの週に一回から、次回は二週間後に予約を取る事にしました。


・8診目来院時、

「右の歯の痛みも無く、普通に噛むことが出来ています。冷たい飲み物なども普通に飲めて、長年悩んでいた知覚過敏もウソのように無くなりました。眼の痛みも無くなりましたし、(右の歯に)あと少しの違和感が残るくらいです」と仰っていました。この違和感については、Yさんは数年以上も右側の歯で噛む事をしていなかったので、右の歯(歯根膜-歯髄-歯髄-歯槽)に対する機械的圧力が長期間負荷されていなかった事が違和感に関連しているのでは、と考えました。従ってこれ以降は、右の歯で食物を積極的に噛み、歯に機械的負荷を加えていき、その負荷に右の歯を慣れさせていく事で違和感が解消していくのでは、と考え、その旨を伝えました。睡眠時無呼吸症候群について尋ねると、「そういえば、一緒に寝ている娘が”最近あまりイビキもかかなくなったし、寝ている途中で(無呼吸で)むせる事も少なくなったね”と言っていました」と仰っていました。この段階でほぼ完治状態に近いと判断したので、以降は適時にメンテナンス的に来院する事をお勧めして、今回の集中治療を終了する事にしました。


・一か月後のメンテナンス来院時、

「歯の痛みは全く無く普通に噛めていますし、知覚過敏も出ませんでした。噛む時に少しだけ違和感はありますが、こんなに早く治していただいて、ホントにありがとうございました。」と仰っていました。

 

 



⑤     今回の症例の概説、、、
ⅰ【歯痛・眼痛・縮瞳について】
非歯原性歯痛の当院が考える原因仮説とは・・・静脈のうっ血 ?!
・今回のYさんの歯痛は、いわゆる非歯原性歯痛(☚歯に原因が無い歯痛の総称)と呼ばれる歯痛だと思われました。その非歯原性歯痛の原因と考えられている仮説は多数ありますが、当院ではその一つとして「歯髄のうっ血(静脈還流の障害)」が多いのでは、と考えています。その根拠は、歯とよく似た硬い組織に骨がありますが、その骨痛(厳密には変形性関節症時の骨痛)の主因に「骨髄静脈のうっ血(骨髄浮腫)」があるからです。

 

  

 


上・下顎の静脈うっ血を推測させるYさんの所見・・・
・つまり、骨(あるいは歯)という硬くて閉鎖的な空間内を走行する静脈がうっ血(膨張)すると、それ自体が痛みの原因になるからだと考えられています。

つまりYさんの右の歯槽/歯髄内を還流する静脈叢が何らかの原因によりうっ血し、それが歯痛の原因になっているのでは、と考えられるのです。Yさんにもそれらを示唆する所見が多数見られました。

 

 

・この仮説の所見をまとめると以下の通りです。
1.    痛む部位は「特定の歯」というよりは、「右の上顎部と下顎部の歯全般(特に奥歯)」が疼く様に、ほぼ持続的に痛む
2.    歯科医からは「右の歯の食いしばり癖(☚歯の線条など)」を指摘されていて、マウスピースを処方されていた
3.    虫歯、歯周病、歯の噛み合わせ障害など、歯の異常は無い
4.    よく両眼の奥の方で持続性の眼痛が生じるそうで(☚眼科医の診察では異常無し)
5.    両方の瞳孔とも縮瞳状態でした(約2mm)。輻輳調節反射で瞳孔の大きさに変化はありませんでした。
6.    Yさんのフェイスラインはやや膨らんで見えました。また鼻唇溝(ほうれい線)やその他の皺は、ほとんどありませんでした。
7.    頬骨下部や頸部前面の筋緊張が極めて強く、圧痛もありました。

 

 


上記Yさんの所見の解説・・・
・上記1に関しては、右の上・下顎骨内全域を還流する上・下歯槽静脈全般のうっ血(膨張=痛覚刺激)が推測されます。この事は特定の歯だけの痛みではなく、右の上・下歯槽全域の痛みとしてYさんは感じている事をうまく説明できると思います。

 


・2については閉口筋(特に内・外側翼突筋)の緊張/硬化が推測され、この緊張/硬化によって同筋内を還流する翼突筋静脈叢が圧迫され、それによる静脈還流障害が推測されます。翼突筋静脈叢は前出の上・下顎骨内を還流する上・下歯槽静脈の下流にあたるので(特に上歯槽静脈)、同静脈叢のうっ血は、その上流部である上・下歯槽静脈全般のうっ血の原因になりえると思われます。これについては、上記7(頬骨下部の筋緊張)がその根拠になると思われます。

 


・4については、前出の翼突筋静脈叢の静脈還流障害により、その上流部である海綿静脈洞(☚左右眼窩の深部に位置)もうっ血する可能性が高まり、それを眼の奥の痛みとして認知している可能性が高いのでは、と考えられます。

 

 


・5については、これも前出4で説明した通り、海綿静脈洞内を走行する動眼神経(☚瞳孔括約筋を収縮させる神経を含む)が軽度刺激される事で縮瞳しているのでは、と考えられます。また7の頸部前面の筋緊張による頸部交感神経幹の圧迫刺激が、いわゆるホルネル症候群的な機序(頸部交感神経幹の麻痺)によって縮瞳を生じさせている可能性もあります。

 


・6については、Yさんの頭顔面全体の静脈還流が障害され(☚主に下顎後静脈と内頚静脈の合流付近で絞扼されているものと推定)、それによりその上流部である頭顔面のうっ血(浮腫み)が生じているものと考えられ、これも上・下顎骨内を還流する上・下歯槽静脈全般のうっ血を補強する要因と考えられます。これについても、上記7(頸部前面の筋緊張)がその根拠になると思われます。

 

 


Yさんの治療目標…上・下顎の静脈うっ血を解消する整体治療 !!
・以上の考え方から、今回のYさんの原因不明の歯痛(非歯原性歯痛)の治療方針として、上記「➂ 治療目標と整体治療」に掲げる

 ⑴    上・下顎の歯槽静脈の還流を回復し、歯髄のうっ血を解消する

 ⑵ 海綿静脈洞のうっ血を解放し、動眼神経の絞扼を解放する 同時に眼痛を改善する
目的で、

・静脈還流促進テクニック
・顎動静脈解放テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック

 (海綿静脈洞解放テクニック)
・上・下歯槽静脈叢解放テクニック

を施術した訳です。

 

 


歯痛治療の副次的効果、、、小顔矯正 !!
・その治療効果は劇的で、わずか7-8診目でほぼ完治状態であったため、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と考えます。また歯痛だけでなく、眼の奥の痛みや縮瞳あるいは顔の浮腫みが改善され、「家族から”顔が小さくなったね”と言われます」と言われるほど小顔になったことからも、上記仮説で良かったのでは、と思います。

 



ⅱ【長く続いていた知覚過敏について】
10年近く続いた知覚過敏の解消理由とは、、、

うっ血解放による上・下歯槽神経の易刺激性の緩和 ?!
・今回のYさんの治療については歯痛だけでなく、長くYさんを悩まし続けていた右の歯の知覚過敏も解消した事が特徴的でした。この知覚過敏については、10年近くも鍼灸や整体治療を受けていたにも関わらず全く解消しなかったのに、わずか7-8診で全面的に解消したので、今回の整体治療は知覚過敏にも効果的であったことが証明されたと思います。


・その理由ですが、おそらくですが、上・下の歯槽-歯髄を支配する知覚神経(上・下歯槽神経)が、上・下の歯槽静脈と同じ部位を並んで走行している事が関係しているのでは、考えられます。つまりYさんの右の上下の歯の知覚過敏は、頬部や頸部前面の筋緊張/硬化により上・下歯槽静脈のうっ血(膨張)する事で、その膨張刺激により上・下歯槽神経も刺激されてその閾値が低下し、敏感になっていたからではないでしょうか。


・従って、前出の整体治療法によって上・下歯槽静脈のうっ血が解消されると、自ずと上・下歯槽神経に対する刺激も軽減~解消し、結果的に知覚過敏も改善していったのでは、と考えられます。

 

 


ⅲ【睡眠時無呼吸症候群(イビキ・無呼吸)について】
舌下神経の整体治療が功を奏した ?!
・初診問診時には、睡眠時無呼吸症候群については聴取していなかったものの、その治療過程でYさんがイビキをかいて眠ることが多かった事から、その際にイビキあるいは無呼吸状態を何度も経た事で分かった所見でした。改めてYさんに確認すると、夫やお子さんからイビキや無呼吸について再三指摘されていた事が分かりました。


・Yさんは睡眠時無呼吸症候群について専門医を受診していなかったので正確な所は不明ですが、結果的に本件もかなり改善したようでした。この件については、おそらくですが、Yさんの歯痛の整体治療中に、舌の運動神経である「舌下神経(下段 注1参照)」も偶然に施術してしまったからではないか、と思われます。

 

 


以前にもYさんと同様のケースがありました、、、
・実は、同様のケースが以前にもあったのです。それはある患者さんの緑内障治療においてでした。
その患者さんはMさん(54才-男性-会社員)で、中等度の緑内障を患っておられる方でした。Mさんは、やはりその施術中に眠られる事が多かったのですが、かなり酷い無呼吸状態に幾たびもなっていたのでした。

 

・そこで、ついでといっては何ですが、Mさんの施術中に舌下神経の伝導障害を改善すべく、その整体治療も追加していたのです。すると次第に無呼吸状態は軽減していき、施術中にも無呼吸になる事はほぼ無くなっていったのです。
(詳細は下記を参照ください)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の整体治療
    末梢性の自律神経失調(舌下神経)が原因か ?! 緑内障の治療中、偶然にSASが改善した症例の解説です。
    患者Mさん=54才-男性-会社員の症例

 

 


舌下神経の整体治療は睡眠時無呼吸症候群にも効果的か ?!
・Yさんに話しを戻すと、歯痛の整体治療は舌下神経付近も施術するので、その際に偶然にも舌下神経の伝導障害が改善され、舌が睡眠中にもそのトーヌス(基礎緊張)を維持することが出来、舌が咽頭方向に沈下して喉を塞ぐことを回避出来たので、無呼吸やイビキが解消していったのでは、と考えられます。

 




注1)    舌下神経(第12脳神経)とトーヌス(基礎緊張)
舌下神経(第12脳神経)は、延髄の舌下神経核から一対出て、主に舌下神経管(一部頸神経)を経てから下顎枝の後内面を下行し、下顎角(エラ)付近で前方に90°向きを変え、下顎体内面から内舌筋と外舌筋に向かって7対の枝神経を出し、下記の様な舌の運動を支配する運動神経です。

 


内舌筋は舌本体を構成する筋肉で「上縦舌筋、下縦舌筋、横舌筋、垂直舌筋」の四種があり、主に舌本体の形状を変化させます。

外舌筋は「茎突舌筋、オトガイ舌筋、舌骨舌筋」の三種があり、舌本体の位置の移動や向きを変化させます。

 

  


舌下神経にはトーヌス(基礎緊張)があり、全身の力を抜いている時でも微小な信号を出し、舌の軽度な緊張を保っています。このトーヌスが消失すると舌(内舌筋・外舌筋)は完全に弛緩し、例えば顔が下に向いている時では(☚座位で居眠りしている状態)、口から舌が出たり、顔を上に向けている時では(☚仰臥位で寝ている状態)、喉を塞ぐことになります。

 

 

 

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それではお大事にしてください。

 

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1年前から続く五十肩の整体治療
一度の施術で160°まで挙上/過外転できた症例の解説です

患者Yさん=58才-女性・主婦の症例

 

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①    Yさんの病歴・・・
患者Yさんは、数年前に当院で逆流性食道炎および食道裂孔ヘルニアの治療をされた方です。(下記症例参照)
◆ 5年前からの逆流性食道炎/食道裂孔ヘルニアと表層性胃炎(?)の整体治療
【内視鏡検査で炎症の消失が確認できた症例】


ところでYさんは関東圏の方なので、年に一度しかメンテナンス治療に来院できません。ただその来院時のメンテナンス治療中にYさんから「先生、私一年ほど前に五十肩になったんですよ~」と告げられ、逆食のメンテナンス治療終了後に、少しだけ五十肩の治療をする事になりました。

 





②    Yさんの診察
【五十肩に関する所見のみ記述】
・Yさんの五十肩は右肩で、正確には10か月ほど前に何の誘因も無く発症したそうです。整形外科でのX線検査では肩関節に特段の異常は無く、血液検査でも異常は無かったそうです。
・発症当時の症状は、右の肩峰付近にかなり強い鈍痛が一日中生じていて、睡眠中も痛みで眼が覚める程酷かったそうです。右上肢の前方挙上や側方外転は90°未満しか上がらなかったそうです。整形外科で肩への注射も二~三度したそうですが、全く効き目がなく、その他の治療も幾つかしたそうですが、それらも全て無効だったそうです。
・その状態が数か月続いた後、自然に肩の痛みは軽減しだし、今では軽度の鈍痛があるくらいだそうです。しかし右上肢の前方挙上や側方外転は同じで、90°未満しか上がらず、それ以上上げようとすると右肩峰付近に激痛が生じるそうです。
・問診上、肺炎、気管支炎、あるいは虫歯や歯周病、または中耳炎、副鼻腔炎などの既往歴は無いそうです。しかし花粉症はあるそうです。そこで改めて胸郭周辺の外傷歴について問診すると、Yさんは大きな声で「あっ!! 先生、私1年近く前に恥骨の骨折をしたんですよ!!」と仰りました。その詳細は下記の通りです。
転倒時の状況
Yさんが自転車に乗っている時に靴の紐が自転車のどこかに引っかかり、それが原因でバランスを崩して転倒して尻もちをつき、恥骨がパカッと折れたそうです。その時に一か月半ほど松葉杖(☚両腕)をついて歩行していたそうです。その間、Yさんは脇の下がずっと痛かったそうですが、それを我慢して歩いていたそうです。五十肩の発症は松葉杖をやめてから一か月ほどたった頃だったそうです。

 





➂ 治療目標と整体治療
⑴  上外側上腕皮神経(腋窩神経)の癒着/絞扼を解放する
     ・上外側上腕皮神経(腋窩神経)解放テクニック

 




④    経過と結果・・・
・初診治療後、

Yさんの右腕は前方挙上、側方外転とも160°まで痛みなく上げることが出来ました。

 



⑤     今回の症例の概説、、、
今日中に関東圏に帰宅するYさん、、、何か五十肩のヒントは無いものか、、、
・今回の来院の目的は、あくまで逆流性食道炎および食道裂孔ヘルニアのメンテナンス治療ですので、そちらを優先する必要がありました。しかし五十肩の件を無視するわけにもいかず、急遽診る事にしました。

 

・先述のごとく関東圏にお住いのYさんは東京方面に帰宅する必要があるので、あまり時間がとれない中での診察でしたので、とにかく、何らかの五十肩の原因を早急に見つける必要がありました。ただ意外とそのヒントは容易に見つかりました。それは肩の痛む部位(肩峰付近)でした

 


Yさんの五十肩原因のヒントとは、、、脇の下が原因する !?
Yさんは右上肢を上げようとすると肩峰付近の痛みが増強する、との事でしたので、同部を支配する神経、すなわち「上外側上腕皮神経(☚腋窩神経の枝神経)」が関連しているのでは、と考えたのです。

 


腋窩神経は頸部側面の腕神経叢の後神経束から出ていきます。その後鎖骨の深部から鎖骨下を通り、腋窩(脇の下)を廻って外側腋窩隙を貫通後に肩峰付近の皮膚の知覚神経である上外側上腕皮神経を出します。

またその途中で上肢の挙上や外転運動に寄与する三角筋と小円筋に運動神経を出します。従って同神経に何らかの障害があれば、上肢の挙上-外転や、あるいは肩峰付近の疼痛原因になりえます(☚五十肩の症状)。

 

 


脇の下を障害する原因ワーストワン、、、それは松葉杖 ?!
・次にこの神経を障害する原因を考えたわけですが、問診上、Yさんには胸郭~腋窩付近に障害をもたらすような病態(肺炎、虫歯、中耳炎など)はありませんでした。そこで改めて外傷歴を尋ねたのですが、それがビンゴでした。つまりYさんは恥骨骨折時に松葉杖を使用していた、という事です。

 


・おそらくその松葉杖使用時に脇の下に相当の障害を生じさせていたのでは、そしてその時、脇の下で炎症による膿や、あるいは内出血などもあったかもしれません。そしてその膿や血腫などの残存物が上外側上腕皮神経を中心とする腋窩神経流域に癒着あるいは絞扼し、それが五十肩(上肢の挙上/外転制限および肩峰付近の疼痛)の原因になっていたのでは、と考えられました。


・ちなみに松葉杖による腋窩神経の障害は珍しくなく、「松葉杖麻痺」という医学用語もあるくらいです。これは文字通り、松葉杖使用によって腋窩神経が麻痺する事ですね。

 


Yさんの治療方針・・・
・以上の仮説がまとまると、後は(時間が無いので)施術あるのみです。そこで
 上外側上腕皮神経(腋窩神経)解放テクニック
を施術したわけです。

 

 


効果抜群の上外側上腕皮神経(腋窩神経)解放テクニック !!
・その効果は覿面で、瞬時に右上肢の前方挙上、側方外転とも160°まで痛みなく上げること出来ました。ただ残念な事は、Yさんの東京方面の帰宅時間が迫っているため、短時間の施術時間しかなかったので、その効果は不十分である事と、その後の継続治療が難しい事でした。正直な話し、本件で「来週にでも大阪まで来てください」とは言いにくいですよね。

 

 


自損に自損が重なって発症したYさんの五十肩、、、トホホホホのお見送り。。。
・とは言え、今回の短時間の施術で、そこそこには五十肩が改善したので「概ね良し」とし、Yさんをお見送りする事にしました。

 

その時「自転車事故も自損だし、松葉杖で脇の下を傷めたのも自損だし、それで五十肩になったことは、誰にも恨み言はいえませんよね」と、笑い合ってご帰宅して頂くことが出来ました。
 

 

 

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 ・午後診…15時~18時

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 ・月曜日~金曜日
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 ・第2土曜日、第4土曜日=午前診のみ

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 ・第1土曜日、第3土曜日、日曜日、祝日

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 ・初 診 7,500円
 ・2回目以降  5,000円
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「心窩部痛、胸やけ、呑酸」と「胃もたれ、軟便」が併発する
逆流性食道炎食道裂孔ヘルニア及び多発性胃ポリープの整体治療
治療後の胃カメラ検査で噴門が閉じていた症例の解説です

患者Tさん=61才-女性・主婦の症例

 

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①    Tさんの病歴・・・
患者Tさんは、10年ほど前に逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアの診断を受け、投薬による治療をされていましたが、一進一退だったそうです。そこで思い切って8か月前に手術を受け、一応の成功を収めたそうです。しかし逆流性食道炎の症状は全く良くならず、結局手術前と同じく制酸剤等の投薬療法を今も受けているそうです。薬の副作用の事もあり、これ以上は薬を飲みたくないとの事で、今回の来院となりました。

 

   
開ききった噴門(下部食道括約筋)


②    Tさんの診察
・逆流性食道炎/食道裂孔ヘルニアの症状は強い心窩部痛と胸焼け、および呑酸と喉のヒリヒリとした痛みが毎日続いている事だそうです。ゲップはあまり出ないそうです。また食欲も落ちているそうです。
・手術前の内視鏡(胃カメラ)検査では、噴門(下部食道括約筋)が大きく完全に開ききっていて、食道粘膜は軽度の炎症状態にある、との事だそうです。バレット食道は無かったそうですが、胆汁が胃内に逆流していたそうです。
・術式はよくは分かりませんでしたが、胃を少し移動させ、噴門部を少し締め付ける様な手術をされたそうです。そのせいか術後の一か月は嚥下がしにくく、食餌が食道で詰まっている感じがしていたそうです(☚現在は詰まり感は解消)。
・直近(3か月前)の胃カメラ検査では、やはり噴門が開口した状態で、また食道粘膜に直径3~4cmの異所性の胃粘膜部分があるそうです。
・血圧はおおよそ70/120mmHgで、血液検査ではコレステロール値が少し高めだそうです。
・排便は毎日あるそうですが、弛めの便(軟便)が出る事が多いそうです。また手術後からガス(オナラ)が多く出るようになったそうです。
・40代の時に多発性の胃ポリープの指摘を受けてから、それ以降毎年同じ指摘を受けているそうです(☚毎年の人間ドック)。それらは経過観察だけでよいそうです。ただその多発性の胃ポリープはその後もずっと続き、直近(3か月前)の胃カメラ検査でも噴門部や幽門部、あるいはその他の部位に相当数(100個近く)の小ポリープが確認できたそうです。
・15年前に子宮筋腫の全摘手術をし、13年前には卵巣嚢腫の手術をされているそうです。
・腹部聴診上、血管雑音は聴取されませんでした。グル音はやや強めで聴取できました。飲水による噴門部での排泄音聴取検査では(二度検査)、二度とも全く排泄音は聴取されませんでした。
・腹部触診上、心窩部で軽度の圧痛がありました。左季肋部(胃体部)は極めて脆弱な感触がありました。右季肋部(幽門部~十二指腸下行部)で著明な緊張と圧痛がありました。臍より下の下腹部全般は全体的に緩く触診できました。



➂ 治療目標と整体治療
⑴    噴門の位置を横隔膜下方に安定化する    
⑵    開口状態の下部食道括約筋筋力を回復し、噴門を閉じさせて胃酸の食道逆流を解消する
⑶  噴門(下部食道括約筋)周辺の血流(下横隔動脈食道枝、左胃動脈食道枝、短胃動脈食道枝、胸動脈食道枝etc)を促進し、同部の局所免疫力および細胞再生力を回復して、食道の炎症解消と食道粘膜の再生を図る
⑷ 幽門括約筋の緊張を解放して幽門括約機能を回復し、胆汁の胃内逆流を防ぐ
⑸ 胃平滑筋の筋力を回復し、胃壁全体(胃粘膜・胃平滑筋)の毛細血管血流を促進し、胃粘膜再生を期待する
⑹  胃を支配する血流(左/右胃動脈、胃十二指腸動脈、短胃動脈etc)を促進し、胃粘膜再生を期待する
⑺  上記⑷によって胆汁の胃内逆流を防ぐ。また⑸、⑹によって胃壁全体(胃粘膜・胃平滑筋)の局所免疫力と細胞再生力を回復して胃粘膜機構の再生力を回復する事で、多発性ポリープを解消し、両者でもって胃もたれ、軟便を解消する
⑻ 腸間膜根を含む消化管全般の筋力と血流を回復し、消化-旧雌雄機能を改善して軟便を解消する
  ・下部食道括約筋解放テクニック
  ・食道裂孔ヘルニア解放テクニック
  ・幽門括約筋解放テクニック
  ・胃平滑筋テクニック
  ・腸間膜根解放テクニック
  ・消化管平滑筋テクニック
  ・左/右胃動脈・他の血流解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・初診施術後、

施術前には聴取されなかった飲水による噴門部排泄音検査で(二度検査)、二度とも小さな排泄音を聴取する事が出来ました(剣状突起付近)。


・2診目来院時、

飲水による噴門部排泄音検査は(二度検査)、二度とも極めて微小な排泄音が聴取されました(剣状突起付近)。またTさんは「胸やけはいつもの3/10くらいまで軽くなっていました。ガス(オナラ)もかなり減っていました。」と仰っていました。施術後、飲水による噴門部の排泄音検査は(二度検査)、二度ともしっかりとした排泄音が聴取されました(剣状突起付近)。


・3診目来院時、

「(前回の施術後)二日間は胸やけや呑酸も全く無く、非常に調子よかったですが、三日目から少し呑酸が出てきていました。でも胸焼けは無かったです」と仰っていました。そして咽喉のヒリヒリ感もほとんど無かったそうです(咽喉のヒリヒリ感については、これ以降生じなかった)。また飲水による噴門部排泄音検査は(二度検査)、二度とも小さな排泄音が聴取されていました。施術後はその排泄音がもっとしっかりした排泄音になっていました(剣状突起付近)。


・4診目来院時、

「今回は、四日くらいは調子が良く、呑酸や胸やけも無かったです。食欲も出てきました。」と仰っていました。また飲水による噴門部排泄音検査は(二度検査)、二度とも小さな排泄音が聴取されていました(剣状突起付近)。施術後はその排泄音がもっとしっかりした排泄音になっていました。排泄音の位置も剣状突起より3~4cmほど下方(やや右)に移動していました。


・5診目来院時、

Tさんの都合で二週間ほど治療間隔が開いたせいか、飲水による噴門部排泄音検査は(二度検査)、二度とも排泄音が聴取されませんでした。施術後はその排泄音が60%程度回復していました。症状的には「呑酸が時おりありました。胸焼けは無かったです」と仰っていました。


・7診目来院時、

「呑酸や胸やけはほぼ無くなりました。食欲も出てきたのですが、少し多めに食べると胃もたれが強くなります」と仰っていました。飲水による噴門部排泄音検査は(二度検査)、施術前は一度目に小さな排泄音が聴取され、二度目には聴取されませんでした。施術後はその排泄音が二度とも普通程度に聴取されました(剣状突起付近)。


・8診目来院時、

「心窩部痛、呑酸や胸やけ、咽喉のヒリヒリ感、胃もたれもなく、非常に調子よかったです。」と仰っていました。飲水による噴門部排泄音検査は(二度検査)、施術前は一度目に大きな排泄音が聴取され、二度目には聴取されませんでした。施術後はその排泄音が二度とも普通程度に聴取されました。排泄音の位置も剣状突起より3~4cmほど下方(やや右)に移動していました。


・8診目の後、

Tさんは都合で実家に一か月ほど帰省されていたので、治療のブランクがありました。約一か月後の9診目来院時、「ずっと調子よかったのですが、一週間ほど前から急に胸焼けと呑酸が酷くなり、胃もたれも生じてきました」と仰っていました。飲水による噴門部排泄音検査でも(二度検査)、施術前も施術後も排泄音はチョロチョロとした音しか聴取できませんでした(剣状突起付近)。


・11診目来院時、9診目以降、

呑酸や胸やけがずっと悪化していましたが、今週も少しだけ胸焼けと呑酸があったそうです。飲水による噴門部排泄音検査では(二度検査)、施術前はチョロチョロと小さな排水音がありましたが、施術後はそれが少しだけ大きくなっていました。12診目もほぼ同様の状況で心窩部痛があったそうです。ただ施術後の噴門部排泄音検査はハッキリとした排泄音が聴取できました。排泄音の位置も剣状突起より3~4cmほど下方(やや右)に移動していました。


・13診目来院時、

呑酸は少しあったものの、胸やけや心窩部痛はかなり改善していたそうです。飲水による噴門部排泄音検査では(二度検査)、施術前は一度目は少しだけ排水音がありましたが、二度目はありませんでした。しかし施術後では、一度目も二度目もしっかりとした排泄音がありました。排泄音の位置も剣状突起より3~4cmほど下方(やや右)に移動していました。


・14診目から16診目来院時は、

「調子が良かったです。心窩部痛や胃もたれはほとんどありませんでした。ただ時たま呑酸がある程度でした」と仰っていました。施術前の飲水による噴門部排泄音検査では(二度検査)、排泄音はやや弱めでしたが、施術後はシッカリとした排泄音が聴取出来ました。排泄音の位置も剣状突起より3~4cmほど下方(やや右)に移動していました。


・15~17診目にかけて、

呑酸はあるものの、心窩部の痛みや胃もたれも無く、順調に推移していましたが、来院時の治療前の飲水による噴門部排泄音検査では(二度検査)、排泄音はいずれも弱く、剣状突起付近で聴取されていました。施術後はシッカリとした排泄音で、排泄音の位置も剣状突起より3~4cmほど下方(やや右)に移動していました。


・18診目来院時、

「朝方に多少呑酸がありましたが、心窩部痛も全く無く、自分が逆流性食道炎である事を忘れるくらい調子が良かったです。」と仰っていました。来院時の治療前の飲水による噴門部排泄音検査では(二度検査)、シッカリとした排泄音が、剣状突起の3~4cm下方で聴取されました。施術後も同様でした。


・19診目来院時、

「一年前に(食道裂孔ヘルニアの)手術をしてからずっと禁酒していましたが、この年末年始でかなり飲酒し、食べる量も非常に多くなっていました。でも胃もたれや心窩部痛など全く無く。胃腸の調子は良好でした。ただ少しだけ呑酸はありましたが、それも以前に比べるとかなり小さめです。」と仰っていました。


・20診目来院時、

心窩部痛や胃もたれ、あるいは呑酸など、全ての症状が改善し安定していましたので、これ以降は適切な間隔によるメンテナンス治療に切り替えることにし、今回の集中治療を終了する事にしました。


・前回施術から6週間ぶりの21診目来院時、

「先月人間ドッグで検査してもらいましたら、その担当医が”胃カメラでみて完全に噴門(下部食道括約筋)が閉まっています”と驚きながら説明されていました」と仰っていました。

 


閉じている噴門(下部食道括約筋)


⑤     今回の症例の概説、、、
逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニアの手術歴があって整体治療は奏効する ?!
・当院では逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの患者は多数来院しますが、手術歴のある方はめったに来院されないので、「胃を少し移動させ、噴門部を少し締め付ける様な手術歴」のある方に関しての整体治療で、どの様な結果になるかは予測しがたい面がありました。


・しかし結果的には良好な結果になったので、逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアに対する当院の整体治療である
  ・下部食道括約筋解放テクニック
   (胃酸の逆流を防ぐ下部食道括約筋の筋力を回復し、胃酸の逆流を阻止する整体テクニック)
  ・食道裂孔ヘルニア解放テクニック
   (胸腔に脱出している胃の噴門部を腹腔に引き戻す整体テクニック)
は、Tさんの様な手術歴のある患者さんに対しても、ある程度奏効する事が確かめられた症例だったと思います。
逆流性食道炎=胃食道逆流症の整体治療【総合案内】はこちら





手術歴があっても整体治療は奏効するが、個別の注意は肝要 !!
・ただ個別の症例においては、手術の術式や手術の成否の状況によっては、整体治療が有効か否かは難しい判断がいると思われますので、今後とも手術歴のある患者さんに対しては上記一般論として片付けるのではなく、それぞれ個別に施術可能かどうかの注意と診察が必要かと思います。


Tさんの症状は逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニアだけが原因では無い ?!
・ところで今回のTさんの症例については、その主訴である「心窩部痛や胃もたれ、呑酸、咽喉のヒリヒリ感、軟便など」が、全て逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアだけに起因するものでは無いのでは、と思われました。言い方を変えれば、上記の逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの整体治療だけでは不充分であると思われました。



多発性胃ポリープと胆汁逆流の所見に対してどの様に対処するのか ?!
・少なくともTさんは、20年近く前から多発性の胃ポリープや、胆汁の胃への逆流が確認されている事から、これらの要因もTさんの愁訴(特に胃もたれ、軟便)に影響しているのでは、と考えられました。その事からも、前出の逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアに対する整体治療(下部食道括約筋解放テクニック食道裂孔ヘルニア解放テクニック)だけでなく、多発性胃ポリープと胆汁の胃への逆流、あるいは他に対する治療も考える必要があると思われました。


多発性胃ポリープや胆汁逆流を推察する所見と、その対応とは、、、
・実際、Tさんの診察において、
『腹部触診上、心窩部で軽度の圧痛がありました。左季肋部(胃体部)は極めて脆弱な感触がありました。右季肋部(幽門部~十二指腸下行部)で著明な緊張と圧痛がありました。臍より下の下腹部全般は全体的に緩く触診できました。』といった所見がありました。

 


・この所見から胃全体と腸管全般の脆弱性、あるいは幽門部(胃と十二指腸の境界部)の緊張状態(機能失調?)が推察されたので、前出の胃食道接合部(下部食道括約筋付近)だけへの施術だけではなく、胃~消化管全般への整体治療も必要と考えました。それが、
    ・幽門括約筋解放テクニック
    ・胃平滑筋テクニック
    ・腸間膜根解放テクニック
    ・消化管平滑筋テクニック
    ・左/右胃動脈・他の血流解放テクニック

などの整体テクニックです。



当院における多発性胃ポリープと疣状胃炎の整体治療例・・・
・ちなみに当院では、整体治療による胃の多発性ポリープ消失症例や、疣状胃炎のイボ消失症例などの実績もありますので(下記参考資料-参照)、その症例を参考にした整体治療をTさんに対しても施術する事にしました。


【参考資料】
胃もたれと多発性胃ポリープの整体治療…多発性胃ポリープが消失した症例の解説です。
    患者Kさん=36才-女性-会社員の症例
腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎、疣状胃炎とバレット食道および食道裂孔ヘルニアの整体治療
    半年後の検査で疣状胃炎が消失していた症例の解説です。
    患者Tさん=43才-女性-会社員/薬剤師/主婦の症例

 




多発性胃ポリープと疣状胃炎の整体治療要旨とは・・・
・上記二つの症例の治療要旨を簡単に述べると、それは、
【胃粘膜の血流を回復する事で、胃粘膜の自然治癒力(局所免疫力・細胞再生力)を促進して炎症と粘膜細胞の増殖(ポリープorイボ)を解消する】
というものです。つまり胃もたれや軟便があるTさんに対しても、上記症例と同様に、逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニア治療以外に、これらの整体テクニックを追加施術する必要があるのでは、と考えたわけです。



集中治療の経過で治療間隔が開くと逆戻りする事がある、、、その時の対応とは ?!
・ところで今回のTさんの症例では、8診目にTさんは、「心窩部痛、呑酸や胸やけ、咽喉のヒリヒリ感、胃もたれもなく、非常に調子よかったです。」と仰っり、また施術後の飲水による噴門部排泄音検査でも、その排泄音が二度とも普通程度に聴取され、かつ排泄音の位置も剣状突起より3~4cmほど下方の正常位置で聴取されるなどして、実は8診目で逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの状態はかなり改善していました

 


・ところが治療過程の中盤で(9診目)、Tさんが都合により実家に帰省したため、一か月ほど治療間隔が開いた結果、一時的に症状が逆戻りする事もありました


・しかしその後に治療間隔を詰めて(一週間に一度のペース)施術する事が出来たので下部食道括約筋の筋力も回復し(☚飲水による噴門部排泄音検査で正常な排泄音が聴取)、逆流性食道炎の解消が見込める状況になったと考えました。またその飲水による噴門部排泄音検査の聴取部も剣状突起の下方3~4cmの部位(☚下部食道括約筋の正常位置)で安定化したので、これも食道裂孔ヘルニアの改善を伺わせる所見と考えられました。



常に「複数の原因が内在している」と想定して整体治療に当たる事が肝要 !!
残るは多発性胃ポリープの改善も・・・

・以上の事からTさんは、逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの主要症状である「心窩部痛、胸やけ、呑酸、咽喉のヒリヒリ感」が解消したので、また多発性の胃ポリープや胆汁の逆流、あるいは胃腸(消化管)全般の疲労/疲弊が起因していると思われる「胃もたれ、軟便」も解消していったので、結果的に上記仮説(逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの治療だけでなく、多発性胃ポリープや胆汁の逆流に対する整体治療、他も並行する治療方針)で概ね妥当であったのでは、と思います。


・運よく、集中治療後の胃カメラ検査では噴門(下部食道括約筋)は完全に閉じている事が確かめられました。ただ残念な事は、胃の多発性ポリープは多く残存していた事です。Tさんは今回の集中治療を終了した後も、メンテナンス的に時おり通院治療したいとの事でしたので、その過程で胃の多発性ポリープも出来れば改善できるよう、改めて挑戦していきたいと思っています。

 

 

 

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連続【整体コラム】
月経血の逆流で起こる生理痛と子宮内膜症…その二

その整体治療法について・・・
月経血の逆流で起こる生理痛と子宮内膜症 ①・・・原因と症状はこちら

 



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子宮内膜症(ステージⅢ)による生理痛の整体治療例はこちら

    3回目の月経時には、生理痛が解消していた症例の解説です。
    患者Tさん=25才-女性-会社員の症例
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●月経血の逆流・・・月経血は身体のどこにでも漂着し、癒着-生理痛の原因となる
前回コラム=「月経血の逆流で起こる生理痛と子宮内膜症① 原因と症状」に記した症状はほんの一部です。
とにかく、腹腔内にこぼれ落ちた逆流月経血-内膜組織は、腹腔内の(時には胸腔内)あらゆる部位に漂着し、その部位で溶けて、その部位に刺激を与えて、その部位を癒着させて、その部位独特の症状を呈する、何とも厄介な生理現象なんですね。

 


・・・でも、ほぼ100%の女性はその事をご存じでないようです。少なくとも当治療室に来院された方々は、、、。
念の為に申し添えますが、決して女性の方々をバカにしているのではありません。何でもっとこれらの事を中高生時代に教育しておかないのか、そちらの方にこそ問題があると思います。



●当JHSC整体治療室での診察とは
当治療室に女性患者さんが来院された場合、その主訴が何であれ、当院では一応「月経血の逆流(子宮内膜症)」について、その主訴との医学的な関連性を検討します


例えばその主訴が「腰痛」であっても「肩こり」「生理痛」であってもです。なぜなら先述の様に、どんな女性でも、量の多少はありますが、月経血は逆流している(閉経後の方は「していた」)のですから。そしてその逆流血による「関連痛」や「内臓-体性反射」として「腰痛」や「肩こり」「生理痛」「四十肩」などが生じている可能性を考えるのです。

最近では、いわゆる女性の機能性胃腸症(FD)と月経血の逆流の因果関係はかなり濃いのでは、と思っています。

 



ですから私たちの診察は、他の整体院などとは少し変わっているかもしれません。「肩こり」であれ「腰痛」であれ、とりあえず「腹部の診察」から入るのですから。そして月経血の逆流=子宮内膜症による「腹部臓器どうしの癒着がないだろうか!」などと診ていきます。

もし月経血の逆流と患者さんの主訴の因果関係の疑いあれば、さらに診察-問診を深めていき、主訴との関連性をつめていきます。そしてその関連性が確信できれば、迷うことなく腹部への癒着を剥がす整体法などを施術します。可能であれば、月経血の逆流を少しでも阻止するような卵管-卵巣接合部への整体法も施術して、これ以上子宮内膜症が進行しない様な配慮もします。

 


それによって先述の逆流月経血による「関連痛」や「内臓-体性反射」としての「腰痛」や「肩こり」「生理痛」「四十肩」「機能性胃腸症(FD)」などの治癒に対応していきます。

 




●ピル剤による月経停止とその限界
実は月経血の逆流で一番困ったことが「臓器同士の癒着」です。
本来、「逆流した月経血は吸収されて消滅するはず」、なのです。それは、液体成分は主に腹膜に吸収され、固体成分はマクロファージ(白血球の一種)により貪食されるからです。


しかし癒着がある程度進行している女性では、その癒着して臓器の間に挟まれている月経血-内膜組織は吸収しづらい状況になっているので、全部吸収しきれないケースがあります。つまり逆流量が多いと上記の吸収システムが間に合わずに、一か月後には次の月経が来てしまい、また腹腔内に月経血が逆流し、元の状態に逆戻り、、、になってしまうからです。それが何度も重なると「臓器同士の癒着」の原因になってしまうのですね。

 


ですから婦人科的にはピル剤で月経を半年ほど停止させ、その半年間で月経血の液体成分と固体成分を吸収してしまおう、そう考えて処方しているのですね。月経停止が半年も有れば、確かに多くはこの処方が奏功するのでしょう。

でも「そうは問屋が卸さない」状況があります。それは癒着の進行が進んでいる方たちですね。
「ピルを服用して半年たっても生理痛は前と同じくらい酷かった」と仰る方が少なくないのは、このタイプの方々が多いと考えられます。つまり、半年間と言う時間があっても、癒着が進んでいる部位にはマクロファージが侵入しにくく、従って子宮内膜症-生理痛は改善していない、、、という事になっていると推定されます。

 



●だからこそ癒着を剥がす整体法…生理痛を緩和する基本中の基本
「ハトポッポ大作戦」とは・・・
では、どの様にして癒着している部位を剥がしていくのか、、、それが当院独自の「ハトポッポ大作戦」なのですね。

 



ハトポッポ大作戦???
何かふざけてているように見えますが、イエイエ、実は大真面目な話しなのです。
それを簡単に説明する前に、皆さんにはどこにでもある様な「公園」を想像してみてほしいのです。
そして次に「地面に落ちている石」を想像してみて下さい。さらにその石を掴んでみて下さい。そしてそれを持ち上げると「何」があるのか、、、それを想像してみてください。
そこには「何」がいるのでしょうか??

 



そうです、そこにはゲジゲジや丸ムシなどの小虫がうようよいます。
さて、ここからが小虫にとっての運命の分かれ目です。
ケースA・・・石を元に位置に戻す
ケースB・・・石を元の位置に戻さない


ケースAの場合、石の下にいた小虫たちは長生き出来ます。隠れることが出来ますから。
しかしケースBの場合、石の下にいた小虫たちの寿命は短いものとなるでしょう。それは「多くのハトポッポがやってきて、それらの小虫を捕食する」からです。残酷なようですが、これが自然の摂理ですよね。

 


でもこれが、当院独自の子宮内膜症(生理痛)の整体治療「ハトポッポ大作戦」の要旨なのです


では、次の様に言葉を置き換えてください。
・地面とそこに落ちている石☛臓器同士の癒着部分
・石と地面の間に隠れている小虫☛逆流月経血(異所性内膜組織)
・手で石を持ち上げる☛臓器同士の癒着を剥がす整体手技
・ハトポッポ☛マクロファージ

この様に置き換えて考えると、ハトポッポ大作成の趣旨が分かりやすいのではないでしょうか。

 

    

そうです、つまり臓器同士の癒着部位を剥がしてあげる整体法で、マクロファージが働きやすい状況を、つまり残存内膜組織を貪食しやすい状況を設定してあげるのですね。この方法だと、ピル剤でただ待つだけの消極的な治療よりも、より積極的に残存内膜組織の除去が進むのでは、その様に考えています。

 


この手法が子宮内膜症-生理痛にとって最も効果的な治療法である事、それは自信を持っていう事が出来ます。
特に、一番癒着がきついダクラス窩(直腸子宮窩)への本整体法の施術は最も得意とするケースです(☚子宮底解放テクニック)

 


相当進行して癒着が広範囲に及んでいるケースは難しいですが、それ以外であれば大概の癒着は改善出来る事がほとんどです。
当治療室でも最も得意とする疾患=「子宮内膜症による生理痛(下記参照)」・・・
色々な治療をお試しの方で未だ思うように改善されていない方、是非ご相談ください。

 

子宮内膜症(ステージⅢ)による生理痛の整体治療例はこちら
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連続【整体コラム】
月経血の逆流で起こる生理痛と子宮内膜症…その一

原因と症状・・・

 

 

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● 月経血の逆流とは
当整体コラムや治験例集で何度か記していますが、子宮内膜症の最大の原因は「月経血の逆流」です(他の原因として「化生」と「血行転移」があります)。
ところが当治療室で、生理痛など婦人科系疾患の女性患者さんに、この事をお話しすると、ほぼ全ての女性患者さんの「眼」が大きくなります。
「逆流する!!、それ、ホンマですか???」と、仰りながら、、、。

私たち男子からすると、月経の度に女性の腹腔内に、ほぼ毎月の様に月経血が逆流しているのに、「なんで、それを知らへんねんやろう・・・」と不思議なのですが、それも仕方がないのかもしれませんね。多分、中学-高校の保険授業の時に教えられているのかもしれませんが、お忘れになっているのかもしれません(ひょっとしたら教えてないのかも…)。

でも月経血の逆流については、実感としては多くの女性は分かっていると思います、「生理痛」という症状として。ただ、それが「月経血の逆流のよるモノ」という解剖学的な事実をイメージ出来ないだけなのでしょう。

 




● 月経血逆流の解剖学
ところで子宮は、解剖学的には三つの「トンネル」があります。
その一方は皆さんご存じのように「子宮頸管~膣」に向かっているトンネルですが、後の二方は「左右の卵管」に向かっているトンネルです(意外とこの二方向のトンネルについては、意識されていないみたいですね)。
ですから月経の時、子宮内膜(月経血)が剥がれて流れていく方向は「膣」の方向、つまり通常の月経血と「卵管」の方向に漏れる逆流月経血と二種類ある、、、これは必然です。

 

 

ですから卵管方向に流れ出ていった先は「卵巣」や「腹腔内」なのですから、その内膜-月経血が漂着した部分(例えば大腸や膀胱部分)を刺激して生理痛などを起こす、これも必然ですね。


そして漂着した部位の内膜組織が少し残存している状況で次の月経周期に入ってエストロゲン(女性ホルモン)が分泌されると、その刺激で残存している内膜組織が卵巣や大腸・小腸などの腹腔内で異所性に増殖していく、、、

そして一か月後に月経が来て子宮内膜が溶けだしていく時、この異所性に増殖した内膜組織も一緒に溶けて周辺組織を刺激していく➡これが「生理痛」の原因の一つ!
これこそが「子宮内膜症」の最大原因なのですね。

 



ですから「子宮内膜症(orその予備軍)」は女子と生まれたからには誰にでも起こりうる必然的な状況です。ただ、逆流する量が多いか少ないかで、あるいはどの場所に内膜が漂着するかで、症状の軽重や質に差が出るだけのお話しなのですね。



● 子宮内膜症の症状
例えば月経血(内膜組織)が大腸に漂着していると、普段は「便秘」の方でも月経時には大腸を刺激して「下痢-腹痛」を生じてしまうとか、卵管に漂着しているとその目詰まりによって「卵管閉塞性の不妊症」になってしまうとか、、、です。

 


また、子宮周辺にこぼれ落ちた月経血-内膜組織が子宮と大腸を癒着させて「癒着性子宮後屈症」に発展する事も少なくありません。この場合、付随所見として「性交時疼痛症」なる、夫婦(カップル)にとってなんとも厄介な症状を呈する事もあります。

さらに人によっては肝臓から横隔膜周辺にまで漂着している女性も少なくありません。このタイプの女性は関連痛として「肩こり」「四十肩」などの症状を呈する事もあります(☚アイゼルスベルク現象)。


場合によっては腹腔内の内膜組織が横隔膜を破ってしまい胸腔内にまで侵入して「胸痛」「背中痛」「肩こり」や、最悪肺にも穴をあけてしまって「月経随伴性気胸」に至るケースもまれにあります。




◆ 整体コラム 月経血の逆流で起こる生理痛と子宮内膜症② その整体治療法について…に続く

 

 

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【健康コラム】

あなたのオナラは何リットル?

==残留便との関係==

 

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人が一日にどれだけの「オナラ」を出すのか、、、ご存じでしょうか?
それた大よそ「500ml~1ℓ」だそうです。
つまり今皆さんの手元にある「ウーロン茶のペットボトル=500ml」1本から2本分ですね。

「えっ、私それより多いのとちゃうやろか・、・、」と、不安になっておられる方。。。
「おっ、それよりは少な目やな。」と、ホッとされている方、色々おられると思います。

念の為に言いますが、上記の数字=「500ml~1ℓ」は、あくまで肛門から発せられるオナラ量の数字です。

 


では、問題です。。。
Q 一日に消化管内で生じるオナラの総量は何リットルでしょうか?
 ⑴    1ℓ
 ⑵    2ℓ
 ⑶    3ℓ
 ⑷    、、、それより多いの?


その答えは・・・
A 平均10リットル、だそうです。

 




10ℓ・・・と言えば、、、

上記500mlのぺットボトル、ナント20本分ものオナラ量を、私たちの消化管は発生させているのですね。そしてその9割は消化管内で吸収され、残った1割が「オナラ」として「プ~」、、、なのですね。


ただ、厳密に言うと、ガスを発生させているのは消化管自体では無く、その多くは腸内細菌叢、つまり消化管に住んでいる「バイキンたちの代謝産物」としてガスが生じているそうです(☚腫瘍などの病因が無いケースに限ります)。

 




チョッと過激な事実ですが、海や湖などで溺死して沈んだ方がやがて水面に浮かんでくるのは、腸内細菌叢がまだ生きているので、その代謝により生じたガスが消化管内で風船のように溜まって膨らみ、その浮力で溺死体が浮かぶのだそうです。つまりそれだけ腸内細菌叢はガス発生装置として大量のガスを生じさせるのですね。



ここで、冒頭の「感想」を思い出してください、、、。
えっ、私それより多いのとちゃうやろか・、・、
と、オナラの量を気にされている方、です。


つまり一日のオナラ量が多いのでは、と感じている方は(消化器系の疾患が無いと仮定して)、単純に言えば「腸内細菌の数が多い」と推定されるのですね

 


では、腸内細菌が多いという事は何を意味するのか、、、
これも普通に考えれば、腸内細菌の「」となる「残留便が多いのでは」と考えるのが、素直な考え方だと思います。

 

  

しかしこの話をすると多くの方は次のように仰ります。
「私、毎日排便があるよ・・・。だから残留便なんて無いと思うよ。」
と。


でも、よくよく聞いてみると(特に中年以降の方)、
そう言えば、最近、何か少し便が残っている感じが、、、全部て出ている感じがしないでもないな~~
と、白状されます。

 


そうです、つまり便100gの内、99gが出ても1g残っていれば、それが1年=365日続けば「365g」の残留便が消化管内に残り、それが5年続けば、10年続けば、消化管内に「どれだけの残留便が残ってンねん!?」・・・


気になる方はお腹を見つめながら一度計算してみてはいかがでしょうか。

 



「あなたのお腹の残留便は、何グラム?」
オナラの量で推定してみて、、、

 

(了)


参考資料・・・
腹囲(ウエスト)=健康状態での臍の周囲径の構成要素
   ⑴    腹部の内臓と背筋・腹筋などの臓器や組織
   ⑵    内臓脂肪
   ⑶    皮下脂肪
   ⑷    残留便
   ⑸    ガス
   ⑹    消化管内血液


(一般的には、40代に入ると消化管内に残留便が平均「バケツ一杯」分、溜まっていると言われています)
(炎症・腫瘍などの病的状態では、その病態により腹囲(ウエスト)が変化します)


  
 

 

整体治療例・・・

便秘=残留便・腹部膨満(腹痛)が今すぐ解消…薬を用いず自力排便がスムーズにいく整体治療法とは!
便秘と整体・・・20年来の便秘患者さん
便秘の整体治療・・・10日間、排便がありません。。。 
◆ 
ウエスト矯正(ダイエット)と整体治療…1か月でウエスト-18cm、体重-5Kgの効果! (オナラも減りました)

 

 

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「左眼が外側にズレます…」

斜視or斜位の整体治療
患者Kさん=55才-女性-主婦/パートの症例

 

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①    Kさんの病歴・・・
患者Kさんは、1年前に左眼の位置が外側にズレていると感じたそうです(複視は無いそうです)。また同じころ、同僚などからジロジロと自分の顔を盗み見されたりする事が増え、やがては同僚から「左眼の位置がおかしいの?」と言われるようになったそうです。そこで近所の眼科医院を受診されると担当医は「確かにズレていますが、しかし複視は無いし、自力で正中に戻す事が出来ているのるので斜視ではなく、斜位かなぁ」と言われ、眼鏡を処方されたそうです。またこの程度なら手術の必要は無く、眼鏡で何とかるでしょう」と言われたそうです。ただその効果は少なく、やはり左眼は外方によっているそうです。複視は無いので生活に支障が出る事は少ないそうですが、眼がズレているのは美容的に否で、また同僚やお客さんからジロジロ見られるのも不快なので、どうしても治したいとの事で来院されました。

 



②    Kさんの診察
・Kさんは合計三つの眼科医院を受診されていますが、どこも上記①「Kさんの病歴」と同様の意見(斜視ではなく斜位)だったそうです。また眼底検査、視野検査、眼圧とも全て異常は無いとの事だそうです。
・Kさんは5年前にも左眼の外方(耳側)へのズレがあり、眼科医院を受診されましたが、その時の担当医は「左眼の外斜視ですね。」と言われたそうです。ただ特段の治療は無かったので近所の整体院で施術してもらったところ、数回で改善したそうです。ところが今回は、同じ整体院で何度も施術してもらっても、なかなか改善しなかったそうです。
・Kさんは高校生の頃にも眼科医より斜位の指摘を受けた事があるそうですが、その時は自然に元に戻ったそうです。
・視力は右眼が0.6で左眼が0.1だそうです。
・単眼視、両眼視とも複視は無いそうです。しかし両眼視で注視点を変えると1秒前後だけピントが合わず少しずれて見えるそうです。その1秒後にはピントが合うそうです。ただそれを続けていると眼(特に右眼)が疲労して、眼の奥が痛む事があるそうです。また”瞬き(瞬目)”をすると右眼の外方で「プチプチ」と音がする感じがあるそうです。
・眼のブレは朝起きた時が一番ひどいそうです。
・書物を読んだり、階段下行などに支障は無いそうです。また書字を書く事にも支障は無いそうです。ただ右眼で見ていると少しだけ”すりガラス様”に見えるそうです。この件について眼科医は「飛蚊症だから心配ありません」と言われたそうです。ただKさん的には、飛蚊症ではないと感じているそうです。
・視診検査上、正中視では右眼がやや外上方(耳側上方)に偏位していました。ただこの右眼の外方偏位は、雑談などの会話時には、左眼が外方(耳側)偏位する事も時おりありました。眼瞼下垂は無く、瞳孔に左右差はありませんでした。また対光反射は左右とも正常に縮瞳していました。
・眼球運動の検査では、全ての方向に運動可能で、ほぼそれぞれの方向の正常位置に移動していました。しかし下方への運動(下転)だけは別で、左眼は真下に移動していましたが、右眼はやや外下方(斜め右下方)に偏位していました。斜め上方や斜め下方から正中視に戻す運動では、左眼はほぼスムーズに正中視できるのに、右眼は一旦別の部位に注視点が2mmほどズレてから正中視に戻っていました。
・眼を動かす時、眼の奥で何かが引っかかり(特に右眼)、スムーズに動かしづらいそうです。また眼球運動に際し、右外方(耳側)への運動が一番やりにくいそうです。
・頭部傾斜試験では左右とも悪化所見はありませんでした。
・垂直性および水平性の眼球運動評価については、正常範囲でした。
・血圧は110/70mmHgで、血液検査ではコレステロール値が若干高いそうです。
・耳鳴りはたまにあるそうですが(月に一度程度)、難聴は無いそうです。
・季節性の花粉症があるそうですが、普段は鼻水や鼻づまりは無いそうです。
・虫歯はたまになるそうですが、それよりもかなり以前から歯周ポケットがかなりあるそうです。歯ぎしりをしている自覚や、あるいは家族からの指摘は無いそうですが、歯科医より歯の亀裂は指摘されていて、マウスピースの処方を受けていたそうです。しかしマウスピースをしている方が歯の亀裂が悪化したため、現在ではしていないそうです。
・頸部聴診上、血管雑音は聴取されませんでした。
・頚頬部触診上、頸部全般(特に下顎角付近)に著明な緊張と圧痛があり、また頬骨弓下面(側頭下窩)や下顎窩にも著明な緊張と圧痛がありました。





➂ 治療目標と整体治療

⑴    海綿静脈洞の圧力を低下させ眼筋運動ニューロン(特に滑車神経)の絞扼を解放する
   ・静脈還流促進テクニック
   ・翼突筋静脈叢解放テクニック
   ・顎動静脈解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・2診目来院時、

「(初診施術後)右眼の奥でブツブツと何か引っかかる感じがしていました。」と仰っていました。2診目施術後は、それまで眼の下転運動で右眼はやや外下方(斜め右下方)に偏位していましたが、ほぼ真下に下転するようになっていました。また、眼の斜め方向への運動で、右眼は注視点がスムーズに正中に合わせられず、一旦別の部位に注視点がズレてから正中に合わさっていましたが、それも施術後にはかなり改善していました。


・3診目来院時、

「少しだけ(約1分)、クリアーに見えた時がありました。でも眼を動かす時に眼が何かに引っかかる感じがして、まだピントが合わせにくく感じます。」と仰っていました。


・4診目来院時、

「朝起きた時の眼のぶれがマシになった気がします。」と仰っていました。また眼を下転した時の右眼の外下方偏位の幅と、眼を正中視する時の右眼のブレの幅もかなり改善して、ブレ幅が小さくなっていました。


・5診目来院時、

「今週は調子が悪かったです。右眼が外に(耳方)引っ張られる感じがして、ピントが合わしにくかったです」と仰っていました。


・7診目来院時、

正中視した時の両眼の位置はほぼ正中にありましたが、右眼の遮閉検査では開眼直後に外上方にわずかにズレていました(瞬時に正中に復する)。しかし斜め上方や斜め下方から正中視に戻す運動では、初診時は2mmほどズレてから正中位に復していましたが、そのずれ幅が0.5mmほどにまで改善していました。


・9診目来院時、

「最近は鏡で見ていても両眼とも真っ直ぐになっていて、ほぼ気にならないくらいにまで改善しています」と仰っていました。右眼の遮閉検査では開眼直後の右眼のズレはほぼ解消していました。また斜め上方や斜め下方から正中視に戻す運動でも、初診時には2mmほどズレてから正中位に復していましたが、それもほぼ解消していましたので、これで今回の集中治療を終了して様子を見て頂く事にし、以後は適当な間隔でメンテナンス的な整体治療をする事にしました。

 





⑤     今回の症例の概説、、、
始めに…Kさんの眼のズレは斜視なのか、、、斜位なのか、、、
・Kさんは高校生の頃と5年前にも一時的な斜位(or斜視)の既往歴があります。斜視なのか斜位なのか、眼科医の診断の中でも意見が分かれているようです。当院ではKさんの所見である「複視も無く、書物を読んだり、階段下行などに支障は無いそうです。また書字を書く事にも支障は無いそうです」などから、Kさんの眼のズレは斜位として考えていく事にしました。

 

 


Kさんは「左眼が斜位」、、、当院では「右眼が斜位」・・・どっち ??
・ただKさんは「左の眼がズレている」と仰っり、左眼の斜位だと思っておられました。しかし当院では逆に右眼が斜位だと考えました。その理由ですが、Kさん自身が「右眼の方が眼の奥で何かが引っかかりやすいor右眼の奥でプチプチと音がする感じ」と仰っていることもありますが、それだけでなく、例えば眼球の運動検査において、左眼は正常な動きでしたが、右眼はやや外下方(斜め右下方)に偏位するなどの他覚的な異常があったからです。

 


右視力の方が良いKさんは右眼が利き目、、、だから左眼が明後日の方向に向いてしまう ?!
・ではなぜ、Kさんは「左眼が斜位」と感じていたのか、、、についてですが、それはKさんの視力が関係しているのでは、と推測します。


・Kさんの視力は右眼が0.6で左眼が0.1ですから、やはり右眼が利き目なのでは、と思います。だとすると、両眼視する時にはどうしても右眼が対象物をとらえていますから、両眼とも対象物をとらえにくい状況にあるKさんの左眼は「明後日の方向」に向く事になりやすく、客観的には「左眼がズレている」と感じてしまうからなのかもしれません。

 

 


斜位の原因とは、、、
・ところで斜位の原因は
 1.    外眼筋または眼筋を支配する神経の異常
 2.    先天的な障害
 3.    強度な遠視or近視
 4.    眼あるいはその他の臓器疾患の影響

等があげられますが、先述の様にKさんの眼のズレは高校生の頃と5年前の一時期だけで、それ以外の時期に眼のズレを認識されていた形跡は無いので、Kさんの斜位は基本的には先天性の原因では無いのでは、と思われます。

 

・そして4に関係する様な既往歴も見当たりません。また3については、Kさんの視力は右眼が0.6で左眼が0.1ですから、その左右差は気になりますが、極度の近視とは言いにくいと思います。残った1についてですが、一般的には1の原因は多いと言われています。そこで前出の2,3,4についての考え方もありますので、当院でも上記1の原因仮説にスポットを当てて診ていく事にしました。

 

 


斜位の原因のヒント・・・「眼のブレは朝起きた時が一番ひどい」
・まず最初に注目を引いた所見は
眼のブレは朝起きた時が一番ひどい
という所見でした。なぜ注目を引いたかというと、これも一般論ですが、夜から就寝中~起床直後にかけては余分な血液が動脈系から静脈系に回されて全身の静脈系がうっ血(静脈が膨張する=内圧上昇)するので、従って左記の時間帯に症状が悪化する場合、静脈系のうっ血が関係しているケースが少なくないからです(下記整体コラム参照)。


【参照コラム】
「身体の中の満潮と干潮」
 夜に痛みが増強する症例は、静脈系の整体治療で改善する ?!

 

 


静脈のうっ血が眼筋運動ニューロンを圧迫、、、斜位の原因 ?!
・つまり起床直後は最も静脈系がうっ血している可能性が高くなりますから、その”うっ血による何らかの機序”によって上記1の「外眼筋または眼筋を支配する神経の異常」が発生して、Kさんの斜位が生じているのでは、と推測されるのです。


・逆に言うと、起床からしばらくすると静脈側の血液が動脈側に回されたりしますし、あるいは起床後に立位or座位の姿勢になる事で頭部が心臓より上方に位置する結果、頭顔面(特に海綿静脈洞内)の血液が心臓に戻りやすくなる事で海綿静脈洞内の内圧が低下し、結果的に海綿静脈洞内の眼筋運動ニューロンへの圧迫(伝導障害)が回避されるため、斜位が改善するのだと思われます。

 


静脈のうっ血が生じる部位 ?! 「海綿静脈洞」とは…
・この様な仮説を立てると、その”うっ血による何らかの機序”が生じる最有力部位は「海綿静脈洞」となります。何となれば、海綿静脈洞は両眼窩の奥にある静脈の膨隆部ですが、そこには各眼筋の運動ニューロンである「動眼神経、滑車神経、外転神経」が走行しているからです。

 


・つまり海綿静脈洞内の内圧上昇により三つの眼筋運動ニューロンである「動眼神経、滑車神経、外転神経」のいずれかが伝導障害を引き起こし、当該外眼筋の運動不全を起こす事で斜位が生じているのでは、との仮説が成り立つのです。

 

 


海綿静脈洞の内圧上昇の原因が「歯ぎしり」にあった ?!
・上記仮説に立つならば、次に考える事は”海綿静脈洞の内圧が上昇する原因”についてです。例えば海綿静脈洞における動静脈瘻や血栓症、動脈瘤などがありますが、Kさんは少なくとも3件の眼科医院などを受診されていますが、その際に左記疾患などの指摘は受けていず、結局原因不明とされているので、これらの病態は一応は否定していいと思います。


・では改めて海綿静脈洞内圧上昇の原因は何なのか、についてですが、そのヒントとなる所見がありました。それは
歯ぎしりをしている自覚や、あるいは家族からの指摘は無いそうですが、歯科医より歯の亀裂は指摘されていて、マウスピースの処方を受けていたそうです

といった所見です。

 

 


歯ぎしりによって生じる閉口筋の緊張硬化・腫大が海綿静脈洞の内圧上昇の原因 ?!
・この所見は正に「外側/内側翼突筋などの閉口筋のオーバーユーズによる同筋の緊張(硬化・腫大)」の存在を示唆する所見だと思います(ちなみに外側/内側翼突筋は下図のように側頭下窩に位置しています)。

 

・もしそうだとすると、外側/内側翼突筋の緊張硬化・腫大により「側頭下窩の内圧上昇」が生じる事は容易に推測できます。そしてこの事(側頭下窩の内圧上昇)こそが「海綿静脈洞の内圧上昇」に結びつくのです。

 

 

 


海綿静脈洞と側頭下窩を連絡する細い通路…

「破裂孔導出静脈、頸動脈管静脈叢、卵円孔静脈叢」 !!
・その理由は明快です。それは海綿静脈洞内の静脈血の大半は「上・下錐体静脈洞」を経て内頚静脈から心臓に戻りますが、しかし一部の海綿静脈洞内の静脈血は「破裂孔導出静脈、頸動脈管静脈叢、卵円孔静脈叢」を通じて側頭下窩にある翼突筋静脈叢に下行し、そこから同じく内頚静脈から心臓に戻ります。この「翼突筋静脈叢」こそが重要なのです。

 


・この翼突筋静脈叢は先述の側頭下窩内、もっと言うとオーバーユーズで緊張(硬化)・腫大している「外側/内側翼突筋」内を走行しているのです。

 

・従ってKさんの場合、歯ぎしり等で外側/内側翼突筋内が緊張硬化・腫大しているとすると、同筋の内部を走行している翼突筋静脈叢が圧迫され、海綿静脈洞から「破裂孔導出静脈、頸動脈管静脈叢、卵円孔静脈叢」を通じて流入してくる静脈血が減り、その減った分が海綿静脈洞内に増えるので、その増えた分が海綿静脈洞内の圧を上昇する事になります。

 

 


Kさんの頬骨弓下面(側頭下窩)や下顎窩の著明な緊張、、、斜位の原因の一つか ?!
・この仮説を裏付ける様な所見も見つかりました。それは頬頸部の触診所見によるもので「頸部全般(特に下顎角付近)に著明な緊張と圧痛があり、また頬骨弓下面(側頭下窩)や下顎窩にも著明な緊張と圧痛がありました」といった所見が確認された事です。

 

 

・これは、特に後者については外側/内側翼突筋などの閉口筋のオーバーユーズを裏付ける根拠となり、上記仮説の根拠になると思います。

 

・また前者の「頸部全般(特に下顎角付近)に著明な緊張と圧痛」といった所見も、内頚静脈の還流を阻害する要因となるので、これも海綿静脈洞内の圧が上昇する一因になっていると思います。

 

  

 


結語…

海綿静脈洞の圧力を低下させ眼筋運動ニューロン(特に滑車神経)の絞扼を解放する !!!
・以上の考察から、上記「➂ 治療目標と整体治療」に掲げる、

⑴    海綿静脈洞の圧力を低下させ眼筋運動ニューロン(特に滑車神経)の絞扼を解放する
目的でもって、
 ・静脈還流促進テクニック
 ・翼突筋静脈叢解放テクニック
 ・顎動静脈解放テクニック

を施術したわけです。

 


・多少の紆余曲折はありましたが、結果的に9診目にはKさんが「最近は鏡で見ていても両眼とも真っ直ぐになっていて、ほぼ気にならないくらいにまで改善しています」と仰るまで改善し、また遮閉検査による右眼のズレもほぼ解消し、さらには正中視に戻す運動検査でも、そのズレもほぼ解消していたので、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。

 

 

 

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【整体コラム】      
疣状胃炎整体治療

半年後の胃カメラ検査で疣状胃炎が解消していた !!
患者Tさん(43才・女性)の症例より
 

◆ 腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎、疣状胃炎とバレット食道および食道裂孔ヘルニアの整体治療
    患者Tさん=43才-女性-会社員/薬剤師/主婦の症例

胃もたれと多発性胃ポリープの整体治療…多発性胃ポリープが消失した症例の解説
  患者Kさん=36才-女性-会社員の症例より

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◆ 始めに・・・そもそも「疣状胃炎」とは、、、
今回は、疣状胃炎にまつわる整体治療症例を取り上げてお話していきたいと思います。
当該患者さんはTさんで、43才・女性の方でした。結論的に言いますと、整体治療後(約半年後)の胃カメラ検査で、疣状胃炎(タコイボ型)がほぼ消失していた症例についてのコラムです。

 



そもそも「疣状胃炎とは?」についてですが、まぁ、ふざけた名前にも見えますが、これでもれっきとした正式名称だそうです。きちんとした論文もありますし、、、。簡単に言えば、文字通り”胃粘膜がイボの様に隆起した慢性胃炎”だそうです。

疣状の隆起を伴う慢性胃炎が疣状胃炎ですが、細分するとその隆起の形態により幾つかの種類があるようです。
  ポリープ型
  タコイボ型
  へびたま型
  蛇行型
  びらん型

ちなみに今回紹介するTさんは、”タコイボ型”のタイプだったそうです。色々な隆起の仕方があるものですね、、、。

 



 

◆ ほとんどの疣状胃炎は、イボが退縮しにくい「永続型」
ポリープ型、タコイボ型、へびたま型、蛇行型、びらん型等、いくつかのタイプがある疣状胃炎ですが、最後のびらん型以外の疣状胃炎は、退縮されずにそのままの形状で維持される永続性のケースが大半で、それらを永続型と呼ぶようです。

永続型の症例でも稀に退縮する事があるそうですが、それは10年近くかかって徐々に退縮していくそうです。ちなみにTさんは、隆起の中央にタコの吸盤状の陥凹のある「タコイボ型(永続型)の疣状胃炎」でした。



◆ いぼ状に隆起する原因…炎症の持続化が主因 !!
ところで”なぜ、胃の粘膜が疣状に隆起するのか??”についてですが、それは慢性的な炎症によって胃固有の細胞が萎縮する反面、他の細胞が増殖する事で凹凸が生じる、とされています。また別の研究では、疣状胃炎の粘膜細胞の再生は、活発で無い事も確かめられています。

別の言い方をすると、疣状胃炎のイボ形成は「内外の刺激によって正常な細胞が健常に反応-増殖し、組織の体積が大きくなる可逆的な現象」とされ、野球選手などの手指に生じる「タコ」の発生と同様の機序によるものとされています。

 



当然、疣状胃炎のイボの部分の細胞の数は増えますが、腫瘍とは異なり遺伝子のエラーは無く、細胞の形状や並び方、規則性あるいは性質・機能は正常細胞と同等です。このタイプの細胞増殖を「過形成」と呼びます。

一般的に疣状胃炎が自然消失する事は無いとされますが、10年程の経過で退縮する事はある、とされます。また少ないとはいえ、疣状胃炎が異形成➡発癌へと進展するケースが確かめられているようですので、100%安心できる、、、ではないようですね、、、。



◆ 疣状胃炎以外の病態も合併する患者Tさん…
Tさん(43才・女性)に話しを戻しますと、元々Tさんは疣状胃炎ではなく、別件の治療で来院されていました。その過程で疑問に思う事があり、病院での精査を受ける事をお勧めした事がキッカケでした。検査の結果、その疑問は無かったのですが、それとは別の病態が発見されたのです。

その発見された病態がタコイボ型の疣状胃炎でした。それだけでなく、腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎バレット食道食道裂孔ヘルニア(逆流性食道炎)などが発見されたのです。ちなみに半年前の胃カメラ検査では、上記全ては無かったそうです。

 






◆ Tさんの治療計画、、、胃の自然治癒力を回復する !!
以上の経緯からTさん(43才・女性)の疣状胃炎についても整体治療をする事になったのですが、はてさて、どの様な治療方針で行くのか、、、そのとっかかりとして、疣状胃炎の原因仮説を元にどの様な整体的アプローチが出来るのか、を考えていきました。

そこで改めて疣状胃炎の原因仮説についてですが、それは「内外の刺激によって正常な細胞が健常に反応-増殖し、組織の体積が大きくなる可逆的な現象」で、具体的には「慢性的な炎症によって胃固有の細胞が萎縮する反面、他の細胞が増殖する事で凹凸が生じる」とされる事は先述しました。

つまり、胃粘膜の炎症が長期にわたり持続する事が、胃粘膜の細胞増殖のバランスを崩し、凹凸が生じ、それが肉眼的に疣状に見えるようになる、、、という事だと思います。

 

なんとなれば、その治療の第一は、その炎症刺激をストップさせる事が一丁目一番地になると思います。


◆ 胃の自然治癒力減退の原因とは・・・なぜ、薬が効かないのか !!
そこで一つ疑問が生じます。それは「なぜ、胃粘膜の炎症が治癒せず、持続するのか??」です。炎症を抑える様な薬では効果が無いのでしょうか?? 当然、お薬で炎症が治癒する症例もあるのでしょうが、そうでない症例も多いようです。その点こそが一番のポイントなのだと思いました。

この点についてTさん(43才・女性)について、整体師的に単純に考えると、Tさんは「胃の炎症が治りにくい状態、、、」つまり自然治癒力が減退している状態なのでは、と考えるのが素直な考え方だと思いました。だから胃粘膜が疣状に隆起し続けるのでは、と考えました。

 




◆ 胃の自然治癒力減退の具体的理由とは、、、
疣状胃炎が治癒しない原因…「自然治癒力の減退?!」

当然Tさんの全身的な自然治癒力の減退の可能性も診ていく必要がありますが、とは言え、Tさんは43才ですし、一見してそれ程全身的な自然治癒力の減退を示す所見も見られませんでした。

そこで次に「胃周辺の局所的な自然治癒量が減退しているのでは?!」と考えました。これなら充分あり得るのでは、と思いました。全身の自然治癒力減退は大事(オオゴト)ですが、局所的なものは全身的なものより起こりやすいからです。

その局所的な自然治癒力の減退についてですが、当然先天的に弱い胃腸機能を受け継いでいる可能性もありますが、後天的にも起こりえる、と思いました。その代表的な原因の一つが「血流低下」だと思います。




◆ 血流不足は"兵站"の不足 ?!
血流不足、、、それは言い換えれば、「腹が減っては戦が出来ない」と言えると思います。もっと言うと「兵站の不足」とも言えます。「兵站」とは軍事用語ですが、その意味は「軍隊における糧食や武器、弾薬、被服といった輸送すべき軍需品の総称」を意味する言葉です。

血流不足とは軍事的には兵站不足、、、つまり「弾薬や食料物資などが現場(この場合は胃)に供給できない状況」を意味しますから、胃の自然治癒力に必要な物資(免疫細胞や蛋白質、酸素など)が不足し、結果的に胃粘膜の炎症が消退しない、、、という事態を生む事になります。

 



◆ 胃の緊張/硬化が血管を圧迫…血流不足 ?!
ここまで考えると、次に考察する事は「なぜ、胃の血流が不足するのか?!」についてですが、当院はそれについても単純に考えました。それは「胃壁を構成する平滑筋の緊張-硬化によって血管が圧迫され、血流が減退する」というものです。実際、胃袋が緊張硬化している方は多いようです。

当然、胃を支配する血管に血栓症や動脈硬化がある、あるいは自律神経失調的に同血管が狭小化する、、、等が考えられますが、取りあえずは前出の仮説「胃壁を構成する平滑筋の緊張-硬化によって血管が圧迫され、血流が減退する」を想定し、Tさん(43才・女性)の治療計画を立てました。

 




◆ 当院の疣状胃炎の整体治療目標と整体テクニック

整体治療目標

胃平滑筋の筋力を回復し、胃壁全体(胃粘膜・胃平滑筋)の毛細血管血流を促進して、胃の局所免疫力回復と胃粘膜再生を期待する、他

 


具体的な整体テクニック
・胃-消化管平滑筋テクニック
・左/右胃動脈などの解放テクニック

これらでTさん(43才・女性)の疣状胃炎の整体治療に臨みました。

 




◆ 整体治療がTさんの疣状胃炎に奏効したのか ?!
結果的に、Tさんの疣状胃炎の整体治療はかなり奏功したのでは、と思います。なぜなら全ての疣状胃炎がごく短期間でほぼ消失していたからです。先述しましたが、一般的な考え方では疣状胃炎が消失する事はほぼ無く、退縮したとしても10年前後かけて徐々に退縮していく、と言われているからです。

以上が疣状胃炎患者Tさん(43才・女性)の整体治療顛末です。ただTさんの疣状胃炎が僅か半年ほどの整体治療で解消したのは、ここまでの考察だけで100%説明できるものではありません。単なる偶然かもしれません。

とは言え、以前にも胃の多発性ポリープが消失していた整体治療例(下記参照)もあるので、出来れば今後ともこの様な症例に挑戦していきたいと思います。


胃もたれと多発性胃ポリープの整体治療…多発性胃ポリープが消失した症例の解説
  患者Kさん=36才-女性-会社員の症例より

◆ 
腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎、疣状胃炎とバレット食道および食道裂孔ヘルニアの整体治療

  患者Tさんの症例 

 

 

◆ 結語…当院における疣状胃炎の整体治療仮説…

  整体治療で疣状胃炎が治るのか ?!

① 疣状胃炎の成因は「胃粘膜の炎症の持続が粘膜細胞の増殖のアンバランスを生じさせるので、粘膜に凹凸を生じ、疣状に隆起する」と考えられている

② 炎症が持続化するのは胃の自然治癒力(局所免疫力・細胞再生力)の減退が主因では

③ 胃の自然治癒力減退の一因に胃壁(平滑筋)の緊張/硬化による毛細血管圧迫(血流不足)がある

④ 胃壁の緊張/硬化を解放する整体治療によって、胃粘膜の血流を回復する事で、胃の自然治癒力(局所免疫力・細胞再生力)が回復する可能性がある

⑤ 上記④の結果、胃粘膜の炎症が治まり、細胞再生力が健全化して、胃粘膜の凹凸・隆起が解消する可能性がある

 

以上が本コラムの要旨です。

 

  

 

 

ここまで長々とお読みいただき、ありがとうございました。何かの参考になれば幸いです。
それでは、、、。
(了)

 

 

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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。

 

◆ 腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎、疣状胃炎とバレット食道および食道裂孔ヘルニアの整体治療
  半年後の検査で疣状胃炎が消失していた症例の解説です。
    患者Tさん=43才-女性-会社員/薬剤師/主婦の症例

胃もたれと多発性胃ポリープの整体治療…多発性胃ポリープが消失した症例の解説
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腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎、疣状胃炎バレット食道および食道裂孔ヘルニアの整体治療
半年後の検査で疣状胃炎が消失していた症例の解説です。

患者Tさん=43才-女性-会社員/薬剤師/主婦の症例

 

胃もたれと多発性胃ポリープの整体治療…多発性胃ポリープが消失した症例の解説
  患者Kさん=36才-女性-会社員の症例より

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【整体コラム】疣状胃炎と整体治療

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① Tさんの病歴…大動脈の異常と思いきや、思わぬ異常を発見 ?!
患者Tさんは、1か月ほど前から、就寝中に心窩部痛(☚剣状突起の左方)で眼が覚める事が続いていたそうです。また起床後は同部が時おり軽度に痛むことがあったそうです。そこでTさんは、別件(下船病・他)で来院されていましたが、本件心窩部痛も並行して治療する事になりました。ところが本件の初診時の診察で、同部に(☚剣状突起左方)「シュッ、シュッ…」といった血管雑音と思われる雑音を聴取したので、早急に病院で精密検査して頂いたところ、大動脈の動脈硬化や動脈瘤などの異常は認められなかったのですが、腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎、疣状胃炎、バレット食道、食道裂孔ヘルニアとの診断を受けたそうです。ちなみに、半年前に受けた人間ドックでは、腸上皮化生と疣状胃炎は発見されていなかったそうです。






②  Tさんの診察
【整体治療前の病院での疣状胃炎-萎縮性胃炎、逆流性食道炎などの検査結果】
・Tさんは10年ほど前にピロリ菌除去の治療を受けているそうです。
・病院での検査の詳細は、下部食道~噴門部にかけて炎症部分が広がっているそうですが、バレット食道についてはまだ初期の段階だそうです。食道裂孔ヘルニアについては、胃の上部でひょうたん型のくびれがみられ、数センチのヘルニアが確認されるそうです。萎縮性胃炎については胃前底部から小彎にかけての腸上皮化生とリンパ球浸潤を伴う過形成変化が目立っていて、複数の疣状胃炎(タコイボ型)がみられるそうです。ただ生検の結果、好中球浸潤は少なく、活動性も無い事から、悪性所見は無いとのことです。
・制酸剤は心窩部痛が強い時や長引く時に服用されているそうです。

【当院での疣状胃炎-萎縮性胃炎、逆流性食道炎などの診察所見】
・血圧はやや高めだそうです。降圧薬の服用は、高めの時に服用していたそうです。
・小学生の時からたまに期外収縮があったそうですが、治療の必要性は無いとの事で、特段の治療はしていなかったそうです。ただこの2か月くらい前から急に頻発し、期外収縮が1日に十数回にも及ぶ事もあるそうです。それだけでなく、パルスオキシメーターで測ると、一度の期外収縮で脈が飛ぶのは一度だけでなく、多い時は5回から7回分ほど脈が飛ぶそうです。そしてその直後は決まって120回/分を超える頻脈に陥るそうです(時には150回/分に至る事もあったそうです)。これらの期外収縮-頻脈は食後(特に昼食後)に生じる事が多いそうです。失神は無かったそうです。
・今回の期外収縮について、心血管系に異常は無く、原因はよく分かっていないそうです。1か月ほど前から不整脈の薬(メインテート)を服用していますが、症状は改善していないそうです。
・Tさんは数年前に逆流性食道炎になったそうですが、寛解していたそうです。またTさんは内視鏡検査を含む人間ドッグを毎年受診されていますが、半年前の検査では腸上皮化生や疣状胃炎の指摘はされていなかったそうです。
・腹部聴診上、心窩部-剣状突起左方で「シュッ、シュッ…」といった血管雑音と思われる雑音を聴取しました(☚この件については、某病院で診察を受けましたが、血管径に異常は無く、問題無いとの事でした)。
グル音はやや弱く聴取されました。飲水時の心窩部聴診検査で、噴門部での排泄音はほとんど聴取されませんでした。
・胸部聴診上、血管雑音は聴取されませんでした。心音や呼吸音に特段の所見は確認されませんでした。
・腹部触診上、心窩部全般に著明な緊張と圧痛がありました。
・胸部触診上、胸骨左縁下部に緊張と圧痛がありました。

 

 

 


➂ 治療目標と整体治療
⑴    胸腔に脱出している胃噴門~胃底部を腹腔に戻し、食道裂孔ヘルニアを解消する
⑵    下部食道括約筋の筋力を回復し、胃酸の食道逆流を解消して、バレット食道の進行を阻止する
⑶    噴門周辺の血流(下横隔動脈食道枝、左胃動脈食道枝、短胃動脈食道枝、胸動脈食道枝etc)を促進し、同部の局所免疫力および細胞再生力を回復して、食道の炎症解消と食道粘膜の再生を図る
⑷    胃平滑筋の筋力を回復し、胃壁全体(胃粘膜・胃平滑筋)の毛細血管血流を促進し、胃粘膜再生を期待する
⑸    胃を支配する血流(左/右胃動脈、胃十二指腸動脈、短胃動脈etc)を促進し、胃粘膜再生を期待する
⑹    上記⑷、⑸により、胃壁全体(胃粘膜・胃平滑筋)の局所免疫力と細胞再生力を回復して、疣状胃炎、萎縮性胃炎、や腸上皮化生の進行を阻止し、胃粘膜機構の再生を図る

  ・食道-胃牽引テクニック
    ・横隔膜解放テクニック
    ・下部食道括約筋解放テクニック
    ・幽門括約筋/幽門洞解放テクニック
    ・下横隔動脈食道枝・他の解放テクニック
    ・胃-消化管平滑筋テクニック
    ・左/右胃動脈・他の解放テクニック

 





④ 経過と結果…疣状胃炎が消えた!! 腸上皮化生は軽減!!
・今回の精密検査によって上記「① Tさんの病歴」で紹介したようなバレット食道や疣状胃炎、その他の病態が発見されたわけですが、その整体治療目標を「疣状胃炎・他の病態の解消」におきました。そしてその整体治療結果の確認法として、Tさんが数か月後に予約されている人間ドックで確認する予定で、その治療計画を立てました(検査結果は後述)。


・その治療内容は上記「③ 治療目標と整体治療」に掲げる各整体テクニックを施術する、というもので、その治療間隔は一か月に2回程度のペースで、半年後の人間ドックまで通院治療をする、というものでした(結局半年間で15回通院されました)。ですから、各来院時のTさんの状況については、ここでは割愛させていただき、以下に、Tさんが受けられた最新の人間ドックの検査結果を記す事にさせていただきます。

 

 


【整体治療後のTさんの人間ドック検査結果】
食道の炎症はかなり改善していたそうです。バレット食道については残存するものの、ごく初期の段階だそうです
食道裂孔ヘルニアについては残存するものの、下部食道括約筋(噴門)は閉鎖しているとの事だそうです。
・萎縮性胃炎については、胃前底部から小彎にかけての腸上皮化生部が少し減り、リンパ球浸潤も軽減しているそうです。
複数あった疣状胃炎(タコイボ型)は、その痕が少し残る程度で、ほぼ消失していたそうです。

 





⑤  今回の症例の概説、、、
【前提…細胞が増殖して肥大する三つの現象…過形成・化生・腫瘍について】
本件の概説に入る前に、下記の医学用語について簡単に説明しておきます。


◆ 過形成(増生or過生ともいう)・・・疣状胃炎など
内外の刺激によって正常な細胞が健常に反応-増殖し、組織の体積が大きくなる可逆的な現象。野球選手などの手指に生じる「タコ」が代表例である。細胞の数は増えるが、腫瘍とは異なり遺伝子のエラーは無く、細胞の形状や並び方、規則性あるいは性質・機能は正常細胞と同等である。疣状胃炎も過形成に当たる。一般的に疣状胃炎が自然消失する事は無いとされるが、10年程の経過で退縮する事はある、とされる。少ないとはいえ、疣状胃炎が異形成➡発癌へと進展するケースが確かめられている。

 




◆ 化生・・・腸上皮化生、バレット食道など
正常に分化成熟したある細胞が何らかの理由により別の正常な細胞に変化する現象で、可逆的な反応である。近年「細胞が変化する」というより「細胞が移動してくる」という説もある。その好例としてバレット食道があげられていて、これは胃の細胞(円柱上皮細胞)が食道に移動して食道粘膜の扁平上皮細胞と入れ替わった、との説を取っている。しかし定説にはなっていない。一般的に癌化する事は無いとされるが、化生が起こる状況が長期化すると異形成(前癌状態)になり、それが進行すると発癌する事がある。


化生の一つであるバレット食道には様々な学説があるが、最近の研究では(幹細胞を用いてゲノム変異解析を行った結果)、バレット食道は化生の次の段階である異形成(前癌状態)と確認されている。
腸上皮化生は、胃の粘膜上皮細胞が腸の粘膜上皮細胞に入れ替わる現象で、胃の繰り返される炎症による環境への適応反応、とされる。やはりこれも、腸上皮化した胃の細胞の遺伝子は不安定な事から、やがて胃癌に発展する可能性が高い前癌状態である、とされる。

 

 


◆ 腫瘍・・・悪性腫瘍と良性腫瘍
様々な理由により遺伝子に傷がつき、その変異した遺伝情報によって細胞が無秩序に増殖し続けて肥大した塊を腫瘍という。腫瘍はその特徴から大きく悪性と良性の二通りに分けられる。前者の特徴は「浸潤(周辺組織にしみ込んでいく)」と「転移 (血行性orリンパ行性に他臓器に移動-定着する)」で、さらに毒性の老廃物を排泄するなどして身体に悪影響を及ぼし、放置しておくと致死的になる。ちなみに「癌」とは上皮組織に生じた悪性腫瘍の事を言う。後者は「浸潤」と「転移」といった特徴が無い腫瘍をいうので致死的ではないが、その発生部位によっては様々な愁訴(炎症・潰瘍、出血、圧迫など)を発症するので、治療の対象となることがある。腫瘍細胞は誰でも一日平均5,000個ほど発生するが、通常は免疫細胞に捕獲-処理され、消滅する。しかしその免疫応答から逃れられると(免疫寛容)、それが臨床癌となる。

 




◆ 付録資料…低酸素が発癌原因…ワールブルグ効果とは
少し古い発癌に関する学説(1955年)。
ワールブルグ効果とは、ノーベル生理学医学賞を受賞したドイツの医師であるオットー・ワールブルグが発見した発癌に関する現象。それは正常な細胞を一定時間、35%以上の低酸素状態にさらすと、その後通常の酸素濃度に戻しても、多くの細胞は死滅するが、かろうじて生き残った細胞は、ほぼ100%悪性腫瘍化する事を発見した。この現象をワールブルグ効果という。

 

 





Tさんの整体治療概説・・・
【萎縮性胃炎について】
ヘリコバクターピロリ菌を除菌すると萎縮性胃炎は改善する ?!
萎縮性胃炎は、慢性的な炎症が続く事で胃粘膜の破壊と再生が亢進し、その結果胃粘膜や胃固有層の細胞が疲弊して次第に薄くなる現象をいいます。ちなみにその炎症はヘリコバクターピロリ菌感染によるものが大半とされています。
・以前は加齢による萎縮が主な原因とされていて、一旦萎縮すると回復は困難、とされていました。しかし近年では、その原因であるヘリコバクターピロリ菌を除菌すると、10年前後で萎縮は改善されていく、と考えられています。

 

 


改善しなかった萎縮性胃炎…
・しかしTさんのケースでは、10年前にピロリ菌の除菌をされていましたが、その後回復はせず、逆に胃カメラ検査によって胃前底部から小彎にかけての腸上皮化生とリンパ球浸潤を伴う過形成変化が目立っているなど、かえって悪化傾向にあるので、ピロリ菌以外の萎縮原因があるのでは、と推測されます。

 


当院なりの萎縮性胃炎原因の考え方について…血流不足?!
・そのピロリ菌以外の萎縮原因ですが、当院は整体院ですから、最先端の現代医学的な原因は分かりません。ですが整体院は整体院らしく単純に、胃の血流低下によって胃の細胞再生に必要な栄養分やサイトカインの供給不足を想定しました。従ってその治療方針として、その血流を回復させる整体治療目標を立てました。

 

  

 


胃を構成する平滑筋の緊張(コリ)が血流低下の原因の一つ ?!
・その血流低下の主因の一つとして胃平滑筋の緊張・硬化(コリ)を想定しています。つまり胃平滑筋の緊張・硬化によって、その内部を還流している毛細血管が絞扼され、あるいは近接する胃の動静脈が絞扼され、血流が低下しているのでは、との考え方です。

・実際Tさんの触診検査でも、心窩部を中心に著明な緊張と圧痛がある事からも、その事が推測されます。ですから「胃-消化管平滑筋テクニック・他」のような、胃の平滑筋の緊張を解放する整体テクニックを中心に施術したわけです。

 

  

 


胃-消化管平滑筋テクニックなどで少しでも萎縮性胃炎が改善した ?!
・Tさんの萎縮性胃炎の治療結果については、やや過形成部分も減り、リンパ球浸潤も減少しているので、及第点を与えられるのでは、と思います。そしてもう少し頑張る事で、さらなる好結果が得られるのでは、と期待したいと思います(☚Tさんも同意されています)。




【疣状胃炎について】
疣状胃炎の主因…胃の慢性炎症が胃粘膜の細胞増殖のバランスを乱す !!
・粘膜が凹凸状に変化するタイプの胃炎を疣状胃炎(別名-過形成性胃炎or慢性増殖性胃炎)といい、その原因は、慢性的な炎症によって胃固有の細胞(胃腺)が萎縮する反面、他の細胞が増殖する事で、その凹凸が生じる、とされています。また別の研究では、疣状胃炎の粘膜細胞の再生は、活発で無い事も確かめられています。

 


疣状胃炎のタイプ-あれこれ、、、
・ところで疣状胃炎については、その凹凸の肉眼的な形状に幾つかのタイプがあるようです。
  ポリープ型
  タコイボ型
  へびたま型
  蛇行型
  びらん型

 


・前四者は肉眼的に明らかな隆起として見えるそうですが、最後の一者は胃粘膜表面の”びらん程度にしか見えないそうです。またその病変の経過ですが、最後の「びらん型」は数か月で自然退縮するのが一般的ですが(消失型)、前四者は退縮されずにそのままの形状で維持される永続性のケースが大半だそうです(永続型)。永続型の症例でも稀に退縮する事があるそうですが、それは10年近くかかって徐々に退縮していくそうです。ちなみにTさんは、隆起の中央にタコの吸盤状の陥凹のある「タコイボ型(永続型)」の疣状胃炎でした。

 


胃粘膜が慢性的な炎症を呈する原因とは…局所免疫力や細胞再生力(自然治癒力)の低下が要因 ?!
・先述しましたが、胃の慢性的な炎症刺激が疣状胃炎の直接的な原因ですし、疣状胃炎の粘膜細胞の再生が活発でない事も確かめられています。言い換えれば当該患者は、胃の局所免疫力や細胞再生力(自然治癒力)が低下しているから胃炎が持続-慢性化するのでは、と推測されます。

 

 

 


胃の局所免疫力や細胞再生力(自然治癒力)の低下の原因とその治療…

胃の血流低下を改善する整体治療 ?!
・具体的に言うと、上記萎縮性胃炎の項でも触れましたが、当院は整体院ですから、最先端の現代医学的な原因は分かりませんが、整体院は整体院らしく単純に、その自然治癒力の低下は、胃の血流低下によって免疫細胞の浸潤や、あるいは細胞再生に必要な栄養分・サイトカインの供給が不足して、局所免疫力や細胞再生力など自然治癒力が低下し、胃炎が慢性化しているのでは、と考えました。従ってその整体治療方針は、上記萎縮性胃炎の項で触れたものと、基本的には同一となります。

 

 


Tさんの疣状胃炎が消失 !!
・Tさんの疣状胃炎の治療結果について、は今回の整体治療はかなり奏功したのでは、と思います。なぜなら全ての疣状胃炎がごく短期間でほぼ消失していたからです。先述しましたが、一般的な考え方では疣状胃炎が消失する事はほぼ無く、退縮したとしても10年前後かけて徐々に退縮していく、と言われているからです。Tさんについては、約半年の整体治療でほぼ消失ですから、この様に考えてもよいのでは、と思います。

 






【逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニア・パレット食道について】
逆流性食道炎・バレット食道の直接的な主因とは…

それは下部食道括約筋の筋力低下による胃酸の上逆 !!
逆流性食道炎は、胃食道接合部(噴門)に位置する下部食道括約筋の筋力低下によって胃酸が上逆し、食道粘膜に炎症を起こす事が直接的な原因です。

 

 

 

またバレット食道は、その胃酸上逆が長期化する事で、本来の食道粘膜の細胞(☚重層扁平上皮細胞)が、胃粘膜の細胞である円柱上皮細胞に変化してしまう、環境変化による適応反応と考えられています(☚化生)。

 


道裂孔ヘルニアは、同じく下部食道括約筋の筋力低下によって横隔膜の食道裂孔と呼ばれる孔が緩み、腹腔の胃の一部(主に噴門部や胃庭部)が胸腔に脱出してしまう現象です。つまり逆流性食道炎やバレット食道、あるいは食道裂孔ヘルニアに共通する原因として、下部食道括約筋の筋力低下が挙げられます。

 

 


・バレット食道については上記付録資料「ワールブルグ効果」でも説明したとおり、胃酸の逆流刺激だけでなく、下部食道括約筋付近の血流低下による酸素不足もその化生に、あるいはその発展形である異形成-癌化に関係しているかもしれません。

 


食道を牽引する整体法と下部食道括約筋の筋力を回復する整体法 !!
・従って当院では、この様なケースにおいて下部食道括約筋の筋力低下を回復する整体治療「下部食道括約筋解放テクニック・横隔膜解放テクニック」を中心に、加えて「食道-胃牽引テクニック」を施術する事にしています。さらに「ワールブルグ効果」の対策として、血流を増加する「下横隔動脈食道枝・他の解放テクニック」も施術する事にしました。それによって胃酸の上逆を根本的に防ぎ、食道の炎症を解消するとともに、バレット食道化を抑止する事を期待しています。
、、、但し、課題はなおも残ります

 

 


・Tさんの逆流性食道炎、バレット食道と食道裂孔ヘルニア治療については、やや減点だと思います。食道の炎症はかなり軽減し、バレット食道の進行は阻止できているものの、食道裂孔ヘルニアの改善には至らなかったからです。当院は、逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの整体治療を得意としているので、この結果は素直に反省しなければ、と思います。


・Tさんもこの件については了承して頂き、今後とも食道裂孔ヘルニアの改善と、バレット食道の阻止or改善を目指して整体治療を続けていく事に同意していただきました。
 

 

 

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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。

 

胃もたれと多発性胃ポリープの整体治療…多発性胃ポリープが消失した症例の解説
  患者Kさん=36才-女性-会社員の症例より

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【整体コラム】疣状胃炎と整体治療

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「頭の中でゴムがパチパチ弾けるような音が聞こえる」と整体治療

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①    Tさんの病歴・・・
患者Tさんは、別件で来院されていましたが、小学生の頃から、頭の中でゴムがパチパチ弾ける様な音がする事があり、それが今も続いている事について相談を受けましたので、本件も併せて整体治療する事になりました。


 



②    Tさんの診察
・パチパチと音がする部位は、頭のほぼ中心部で、いつも同じ場所だそうです。日によって音の強弱があるそうです。痛みは無いそうですが、特にパチパチ音が多い日は気になって注意力が散漫になり、仕事に集中できない事もあるそうです。また、原因不明でどんな病気か分からないので、不安も強いそうです。
・頭がパチパチするのは不意に生じる事が多いそうですが、あくびや咳、くしゃみで誘発されるそうです(あくびが一番強い音がする)。また、首を回旋した時もパチパチする事があるそうです。
・最初に頭がパチパチしたのは小学六年生の時で、中学受験のために塾で猛勉強をし、その受験後しばらくたって生じたそうです。
・同級生等に同じ症状の人はいなかったそうですが、塾の先生に同じ症状があったそうです。その先生は、「パチパチ音は、覚えていた事を忘れる時、つまり脳の神経シナプスが解離する時に弾けて音が発生する」と仰っていたそうです。
・頭のパチパチ音は中学、高校、大学時代などでも続き、試験の為に猛勉強をして、試験後にその覚えた事を忘れかけた頃に生じていたそうです。多い日は、一日に数百回以上も頭の中でパチパチと音が鳴っていたそうですが。猛勉強中は生じなかったそうです。
・大学を卒業して、猛勉強をする機会が減るにつれ、頭のパチパチ音は減少傾向にあるそうです。しかし40才を超えた今でもほぼ毎日、数回は頭パチパチが生じるそうです。特に仕事上で調べる事が多かった後や、風邪などを引いた後に増加するそうです。
・視診上、瞳孔は正中にあり、左右対称で、眼球運動に異常はありませんでした。また、顔面の表情筋に異常は無く、眼瞼下垂などもありませんでした。
・指こすりによる聴覚の検査では、右耳の方が聞こえにくいそうです。また耳鼻科では、以前に右耳に軽度の難聴がある事を指摘されていたそうです。子供の頃は、度々中耳炎に罹患していたそうです。
・初診時における前頭部でのウェーバーテストでは音を全く感知できませんでした。2診目も前頭部の検査では同様の結果でしたが、その事(=全く骨伝導が無い)が若干不思議だったので、2診目ではそれとは別に、頭頂部と後頭部でのウェーバーテストをしました。するとやや弱くですが、頭頂部、後頭部とも、正中で音を感じたそうです。リンネテストでは、左右とも陽性でしたが、左側の方がやや強く聞こえたそうです。
・口蓋垂は正中にあり、構語や嚥下障害もありませんでした。口内炎等もありませんでした。
・項部硬直などの髄膜刺激所見はありませんでした。
・胸頸部聴診上、血管雑音や心音、呼吸音の異常所見はありませんでした。
・歯ぎしりの癖が強く、歯科医よりマウスピースの処方を受けているそうですが、そのマウスピースを噛みしめて、潰してしまう事もあるそうです。
・頬部や頸部の前後面に、著明な筋緊張と圧痛がありました。
・降圧薬である「ミネブロ」を服用すると、前頭部痛が生じるそうです。
・風邪などを引くと、自分の声が響いたり、あるいは耳の奥で耳管が開閉する様な「ポコポコ」と振動する感触があるそうです。また耳痛も生じる事があるそうです。さらに眼を開けてテレビなどを見ていると、悪心が生じる事もあるそうです。

 


➂ 治療目標と整体治療
⑴    頭蓋骨の偏位を矯正し、大脳鎌や小脳テントと脳、硬膜との間に生じた間隙を解消して、大脳鎌や小脳テントの易振動性を抑制する
  ・頭蓋骨矯正テクニック

 


 


④    経過と結果・・・
・2診目来院時、

「(この一週間は)頭がパチパチする事がちょっとましかな、、、という感じです」と仰っていました。


・4診目来院時、

「(この二週間は、今までほぼ毎日だったのが)二日に数回程度パチパチとするくらいまで減っていました」と仰っていました。


・5診目来院時、

「(この三週間は)一日に一度くらいのペースでパチパチしたくらいでした」と仰っていました。


・6診目来院時、

「(この三週間は)一度もパチパチしない日も何日かありました。パチパチする時も、一日に一度くらいでした」と仰っていました。


・7診目来院時、

「(この三週間は)ほとんどパチパチはありませんでした。週に1度あるか無いかだったと思います」と仰っていました。


・9診目来院時、

「(この三週間は)数日に一度くらいパチパチがありましたが、聞こえるか聞こえないかの、ほんの小さな音しか鳴りませんでした。」と仰っていました。ここまでの治療で症状が完全にゼロにはなっていませんでしたが、この三か月間でそれに近い状態に安定していましたので、これで様子を見て頂く事にし、ひとまず本件の整体治療を終了する事にしました。


・Ps
その後、別件の治療で月に一二度来院されていたTさんでしたが、その都度頭パチパチのメンテナンス治療を少しだけ取り入れて施術していました。その間、大体数日に一二度パチパチする程度でしたが、3か月過ぎたころにTさんは、「この二週間、一度も頭がパチパチする事はありませんでした。こんな事は小学生時代から何十年ぶりです!!」と、ビックリされていました。





⑤     今回の症例の概説、、、
30年前から頭の中でパチパチと音がする、、、不思議な症例

・「頭の中でパチパチ音がする」といった症例は、私にとって今回のTさんのケースが初めてだけでなく、初めて聞いた症状でもあり、最初はどうすればいいのか戸惑いました。もしかするとTさんが仰るように、脳内の「シナプスが弾ける(?)」が関係しているのかもしれません。もしそうであれば、整体治療的に有効な手段は無さそうなので、別の原因を考えることにしました。訳の分からない症状ですが、なんとなれば、Tさんに関しては小学生時代から約30年も続いている症状なので、今すぐに生命に危険のある病態の可能性はかなり低いと判断した事もあります。

 

頭パチパチの音源は何なのか ?!
・そこでまず最初に、頭でパチパチとする音源となる様な、振動しやすい構造物の形状について考えました。充実性の塊(例えば脳実質)は振動しにくいでしょうから、それは細長い「糸状」の物体か、あるいは平べったい「膜状」の物体である事が予想できました。


・そう考えると、頭蓋には糸状の組織はありませんので、平たな膜状の組織という事になり、硬膜がその代表だと思われました。その中でも尾翼状の「大脳鎌(下段注1参照)」や水平翼状の「小脳テント(下段注2参照)」は、振動源にピッタリとした形状だと思われました。

 



膜が振動する二つのイレギュラーな条件…引っ張り強度と振動を抑制する障害物
・この段階で大脳鎌と小脳テントが怪しいとにらんだのですが、しかしそれらが振動するには条件が必要と思われました。それは、振動するには「適度の引っ張り緊張」と、「その振動を抑制する障害物が無い」といった、健常とは異なるイレギュラーな条件です。


・前者の適度の引っ張り緊張については、大脳鎌と小脳テントとも膜状に張っている組織ですから、ある程度の引っ張り緊張はあるとは思います、ただ問題は、「その緊張が振動に適する緊張度合いかどうか(緩くても緊張しすぎてもNG)」という事です。

 

・おそらく健常な状態では「振動に適する緊張度合いでは無い」のではと思います。だからこそ健常者では頭がパチパチ音は生じないのだと思います。

ですからTさんの様に「頭の中でパチパチ音がする」方々は、「その緊張度が振動に適する」といったイレギュラーな状態になっているのでは、と思われます(☚このイレギュラー状態を改善する事が頭パチパチ音の治療になる)。

 

  



イレギュラー条件を解除する、、、それが整体治療目標になる !!
・後者の振動を抑制する障害物が無い、という条件については、その振動源は、ギターやお琴の弦のように隣接する臓器に接触せず「中空に浮いている様な状態」という、イレギュラー条件が必要と思います。でないとその振動が抑制されるからです。従ってこれも、そのイレギュラー条件を改善する事が頭パチパチ音の治療になると思われます。

 

・当然のことながら、大脳鎌や小脳テントはTさん以外の人にもありますが、ほとんどの方は頭でパチパチと音がする症状はありません。大脳鎌の様な膜状の構造物があっても、その緊張度が振動に適さなかったり、あるいはその構造物が接触する他の臓器に振動を抑制されたりしているからだと思われます。言い換えれば、それが健常な状態なのでしょう。従って次に考える事は、これらの振動を妨げる要因がいかに解除され、振動に適する緊張状態になっているのか、という事です。

 

 

 

イレギュラー条件の仮説(1)…頭蓋骨の偏位が硬膜緊張の要因 ?!
・そこで考えた仮説は、「頭蓋骨が偏位した結果(下段注3参照)、大脳鎌や小脳テントの緊張度が変化したり、あるいはその偏位の為に大脳鎌や小脳テントと隣接臓器の間に微細な隙間ができたのでは」というものです。【☚治療ポイントになる】


・つまり前者では、「頭蓋骨の偏位によって大脳鎌や小脳テントが振動に適する引っ張り緊張度になったのでは」、そして後者では、「頭蓋骨の偏位によって大脳鎌や小脳テントに隣接する臓器との間に隙間が生じ、その結果大脳鎌や小脳テントが中空に浮くような状態になっているのでは」、というものです。いささか妄想じみた仮説ですが、案外可能性があるのでは、と思いました。

 


  


イレギュラー条件の仮説(2)…

硬膜を振動させる動力源は「歩行、首の運動、あくび、そして血流 ?!」
・さて、次に考えなければいけない仮説は、大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源についてです。すぐに思いつく仮説は次の通りです。


1.    歩行などにより足から骨盤~脊髄~頭蓋にまで介達される衝撃エネルギーが大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源となる
2.    頸椎の伸展により頸部硬膜の後面部の緊張が緩む事で、その硬膜後面から続く小脳鎌および小脳テントや大脳鎌も弛緩して、それらと隣接臓器との間に微細な隙間が生じ、振動の抑制が解除されて振動しやすくなる
3.    あくびやくしゃみ、咳などによるバルサルバ効果(下段注4参照)によって、頭蓋内圧が瞬間的に上昇し、その圧によって硬膜が一過性に膨張して、それが大脳鎌や小脳テントを弾く動力源となる

 

 

  


上記3については、Tさんの次の所見(下記)からも予想される事だと思われます。
『頭がパチパチするのは不意に生じる事が多いそうですが、あくびや咳、くしゃみで誘発されるそうです(あくびが一番強い音がする)。また、首を回旋した時もパチパチする事があるそうです。』

 

上記1と2については、Tさんにおいては確認されていませんが、「頭の中でパチパチ音がする」で検索した他の症例によると、1と2の様な方も少なくないようです。

上記1,2,3の動力源は、言ってみれば身体の具体的な動作により「頭の中でパチパチ音がする」が誘発された症例です
しかしTさんの所見にもあったように、具体的な動作なしでの(つまり安静時での) 「頭の中でパチパチ音がする」の動力源については、一考が必要でした。そこで考察した仮説が次の様なものです。


4.    頭蓋内を還流する血液が大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源となる

 


 


大脳鎌や小脳テントには太い静脈洞が還流している !!
・頭蓋内を流れる血液は動脈と静脈があり、前者は内頚動脈と椎骨動脈の二対の血管に由来して頭蓋内に流入しますが、後者は一対の内頚静脈から頭蓋内を出て心臓に戻ります。前者の内頚動脈などの動脈血流も動力源となりそうですが、ここまでの仮説においてその振動源は大脳鎌と小脳テントと仮定しているので、動脈というよりは、静脈の可能性の方が高いと思われました。なぜなら大脳鎌や小脳テントには、太い静脈が還流しているからです


・その太い静脈についてですが、まず三日月状の大脳鎌には、その上辺と下辺に上矢状静脈洞下矢状静脈洞があります。このルートは、脳内の全静脈血の集積ルートとなっているので(一部例外あり)、小さな川が集まって大河になるが如く、脳内にある膨大な量の静脈血が流れていくルートとなります。

 

・次の翼状の小脳テントについては、上/下矢状静脈洞から流れてきた静脈血が、静脈洞交会にぶつかって、そこから左右の横静脈洞-S状静脈洞を経て内頚静脈から心臓に戻るルートがあります。

 

      



静脈血流が硬膜を振動させる動的エネルギー源
・以上を整理すると、脳内の全静脈血は「上矢状静脈洞/下矢状静脈洞➡静脈洞交会➡横静脈洞➡S状静脈洞➡内頚静脈➡心臓」というルートを猛烈な勢いで通過して心臓に戻ることになります。つまりこの静脈血流という動的エネルギーは、大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源になるのでは、と考えられるのです。


・特に静脈洞交会は、大脳鎌を還流する上/下矢状静脈洞(Tの縦線)と、小脳テントを還流する横静脈洞(Tの横線)の、T字形の交点ですから、上/下矢状静脈洞内を矢状方向から流れてきた膨大な量の静脈血が、勢いよくこの静脈洞交会に衝突する部位となるので、その衝撃力は大脳鎌や小脳テントを振動させる主要な動力源になるのでは、と思いました。

 

 

静脈血流が正面衝突する部位=静脈洞交会=
・さらにその静脈洞交会にぶつかった静脈血は、小脳テントの後縁である横静脈洞に向かって左右に90°以上も流れる角度を変えるので、その際に生じる乱血流(?)も、小脳テントを振動させるに足る動力源になるのでは、と思いました。
 


・ただ念のために付け加えると、先述しましたが、大脳鎌や小脳テントが振動するには「適度の引っ張り緊張」と、「その振動を抑制する障害物が無い」といったイレギュラーな条件が必要ですので、健常な状態では「頭の中でパチパチ音がする」といった症状は起きないと思います。


頭パチパチ音発生仮説の整理と治療目標
・上記の様な考え方でTさんの「頭の中でパチパチ音がする」について、その原因とその治療目標を整理すると、次の様にまとめられます。


「頭の中でパチパチ音がする」の原因(仮説)と治療目標
a.    Tさんは、何らかの原因によって頭蓋骨の偏位が生じていた
b.    そのため、Tさんの大脳鎌や小脳テントが振動しやすい引っ張り緊張度が変化した
c.    同時に、Tさんの大脳鎌や小脳テントと接触する臓器との間に僅かな解離(隙間)が生じた
d.    b,cが揃った事で、大脳鎌や小脳テントを還流する上/下矢状静脈洞-静脈洞交会-横静脈洞内の静脈血流の動的エネルギーにより、大脳鎌や小脳テントが振動しやすい状態となり、その振動音を内耳が感受して「頭の中でパチパチ音がする」状態に至った
e.    Tさんがあくびや咳などによって「頭の中でパチパチ音がする」理由は、dの静脈血流によるものでなく、そのバルサルバ効果の一つである「硬膜内の内圧が高まる」によって、大脳鎌や小脳テントが振動事に起因すると思われる

 

f.    Tさんの診察所見の一つに、ウェーバーテストなどの「頭蓋骨の音叉テスト」で、音叉の振動が全く感受できなかった事があるが(骨伝導の阻害)、これは骨伝導が阻害される何らかの障害が頭蓋骨にあった証拠と考えられる。その原因として、頭蓋骨の偏位が関係していたのかもしれない。言い方を変えると、治療前は骨伝導が無かった部位が、整体治療によってその骨伝導が回復している事があげられる



g.    以上の考察から、Tさんに対して頭蓋骨の偏位を矯正する「頭蓋骨矯正テクニック」を施術する事にした。それによって上記「b,c」の振動しやすい状態を解放し、「頭の中でパチパチ音がする」症状の解消を試みる事にした



上記は妄想的な仮説ですが、しかし結果的に頭蓋骨を矯正する整体治療で、Tさんの「頭の中でパチパチ音がする」症状は、劇的に改善していますので、”当たらずとも遠からず”といった仮説では無いか、と思います。




余談…勉強時と非勉強時の差について
・余談ですが、Tさんや塾の先生は、猛勉強の後に「頭の中でパチパチ音がする」状態になりやすいとの事でした。おそらくその事は、猛勉強時の姿勢と、勉強から解放された時の姿勢に、その原因があるのでは、と思われました。


猛勉強時は、頸部から頭蓋の前傾姿勢が長時間強いられます。つまりこの姿勢は、頸部硬膜の後面から連続している後頭部の小脳鎌や小脳テントなどの緊張が強まりすぎて、かつ小脳テントや隣接臓器との隙間も減りますので、その振動が抑制されやすい状態になるのでは、と思われます(☚頭がパチパチしにくい)。


・しかし逆に言うと、この姿勢の反対である頸椎の後方への伸展では、その緊張は弱まり、隣接臓器との解離も広がるので、小脳テントなどの振動の抑制が解除され、振動しやすい状態に至るのでは、と思われます。つまり猛勉強から解放されて、頸部から頭蓋は前傾姿勢から元の正常姿勢に戻る事で、小脳鎌や小脳テントの強い緊張が減少し、頭がパチパチする事が増えるのでは、と思われます。


・Tさんの所見にはありませんでしたが、ネットによる検索では、頸椎の前傾姿勢の反対である「頸部の後方への伸展姿勢」で頭パチパチが誘発される症例が少なくない事も、この仮説を支持しているのでは、と思います。

 

 

  

 

 

 

 

注1)    大脳鎌と小脳鎌
脳脊髄を包む組織である髄膜の最外層=硬膜の一部で、左脳と右脳を分ける大脳縦列の間隙で正中に位置する、鎌状(三日月状)の組織。その前端は前頭部の鶏冠(眉間付近)から始まり、その後端は後頭骨の静脈洞交会に至る。またその上辺には上矢状静脈洞が含まれ、また下辺には下矢状静脈洞があり、脳全域からの静脈血が集積される。静脈洞交会で水平翼状の小脳テントが左右に広がり、小さな鎌状の小脳鎌が下方に連続している。

注2)    小脳テント
左右の後側頭から前内側に張り出している水平翼状の硬膜組織で、その上方には大脳がのり、その下方には小脳が位置して、両脳を隔てている。また脳を左右に隔てる大脳鎌・小脳鎌と後頭部で直交している。小脳テントの後辺には、上/下矢状静脈洞から静脈洞交会に流れてきた静脈血を左右に逃がす横静脈洞が含まれていて、そこから左右のS状静脈洞を経て、内頚静脈に至る。




注3)    頭蓋骨と縫合と偏位
頭蓋の骨は15種類、23個の骨より構成されていて、頭蓋骨同士の接合部のほぼ全ては、関節の一種である「縫合」と呼ばれる、特殊な接合形態で関節している(例外は顎関節で、これは普通の関節)。そしてその縫合部は34個もある。縫合が関節である以上、微細ではあってもある程度の可動性はあり、言い換えれば、縫合が関節である限り、その”ズレ(頭蓋骨の偏位)”は生じえる、という事である。

 

注4)    バルサルバ効果
口と鼻を閉じて最大限の呼気をする動作をバルサルバ動作といい、その際に胸腔内圧が上昇し、心拍や血圧の低下、あるいは耳管の通気などの一連の反応を起こす事をバルサルバ効果という。この効果の一つに、「硬膜内の内圧が高まる」という効果もある

 

 

 

 

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