【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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数年前から続く股関節痛(変形性股関節症 ? )と下肢痛の整体治療
患者Aさん=61才-女性-主婦の症例

 

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①    Aさんの病歴・・・
患者Aさんは、別件(後鼻漏、緑内障、他)の治療で来院されていましたが、数年前から両方の股関節痛と下肢の痛みがありましたので、本件も併せて整体治療する事になりました。

 

 


②    Aさんの診察
・Aさんは本件について整形外科を受診していないので、X線などの検査はしていず、股関節の変形等の状態は不明だそうです。そのかわり、整体や鍼灸治療などをされていたそうです。ただ、別件での血液検査では異常は無く、血圧は120/85mmHgで安定しているそうです。
・痛む部位は、右の鼠径靱帯の中央部付近で、歩行時に足を上げにくく、跛行は無いそうですが、いびつで不安定な歩き方になるそうです。安静時痛は無いそうですが、歩行時に痛みが強くなり、右膝あたりまで痛みが広がるそうです。左側では左の鼠径靱帯付近から大腿の外側面にかけて痛みと言うより違和感が強いそうです。こちらは安静時にも違和感が生じているそうです。
・生来、身体は丈夫な方で、時おり風邪をひく程度以外には、胃腸をこわす事も無く、健康体であったそうです。
・Aさんは比較的若年の43才で閉経したそうですが、特に生理痛なども無く、またお子さんも(☚現在32才)安産だったそうです。
・腹部聴診上、血管雑音はなく、グル音は弱く聴取出来ました。
・腹部触診上、腹部全判的に緊張がありましたが、特に心窩部から左季肋部の緊張は極めて強く、また圧痛もありました。腫瘤感はありませんでした。しかし、右鼠径靱帯中央付近の深部に(腸腰筋の下部と思われる)、緊張感のある腫瘤を触知できました。
・下肢触診上、左右腸腰筋の停止部付近(小転子付近)と大腿直筋の起始部付近(下前腸骨棘付近)に、著明な緊張と圧痛がありました。また左右大腿直筋にも著明な緊張と圧痛がありました。左右の大腿三角付近は全般的に緊張し、圧痛がありました。しかし浮遊感はありませんでした。さらに、左右のハムストリングにも緊張があり、特に両方の半腱様筋・半膜様筋は著明な緊張がありました。
・アンビルテストは左右とも陰性でした。ドレーマンテストは右でやや擬陽性でした。また股関節の可動域検査では、左右股関節とも内-外旋にやや可動域制限がありました。股関節面のザラザラ感はありませんでした。屈曲-伸展に問題はありませんでした。下肢の神経学検査で特記する事項はありませんでした。

 



➂ 治療目標と整体治療
⑴    腸腰筋、大腿直筋の緊張を解放し、下前腸骨棘や小転子付近の刺激(☚股関節痛の原因と思われる)を取り除く
⑵    内側・外側大腿回旋動静脈および閉鎖動静脈関節臼枝の血流を回復し、股関節構成要素の代謝を改善する

   ・大腿直筋解放テクニック
   ・腸腰筋解放テクニック
   ・閉鎖動静脈解放テクニック
   ・内側・外側大腿回旋動静脈解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・2診目来院時、

「右の股関節痛がマシになり、少し歩きやすくなりました」と仰っていました。
 

・3診目来院時、

「右は大分良くなっています。左の股関節痛もマシになっています」と仰っていました。
 

・6診目来院時、

「足のすねが少し重たいですが、股関節の痛みはほぼ無くなりました。足も上の方に挙げて歩けるようになりました」と仰っていました。
 

・9診目来院時、

「ほぼほぼ、足の感じは良くなってきています」と仰っていました。
 

・11診目来院時、

「身体も体調がよくなった感じがして、最近は良く歩けるようになりました。先日は6000歩も歩けました」と喜んでおられましたので、股関節(足)の集中治療を終了する事にし、Aさんの他の愁訴(後鼻漏など)に集中する事にしました。




⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 二つの仮説で治療計画…

・Aさんは、本件についX線検査などを受けていないので、股関節の変形などについてのデータはありませんので、二つの仮説を考えて、治療目標を立てました。一つは股関節付近に付着する筋肉の骨端症(注1)を想定した治療計画で、う一つは軽度の変形性股関節症があると想定した治療目標です。

 

 

◆ 仮説⑴…骨端症の可能性・・・
・まず一つ目の骨端症に関する仮説ですが、それは腸腰筋と大腿直筋に関するものです。前者の筋肉はその停止部が
小転子にあり、後者の筋肉は同じく下前腸骨棘にあるからです。つまり両停止部とも股関節付近にあるので、もしこれらの筋肉に過度の緊張があり、その停止部の骨膜に過度の刺激が加わっている場合、その停止部骨膜が牽引型の骨端症の様な刺激を受け、疼痛の原因となり、それは患者的には「股関節痛」と認識されやすいからです。

 

  

筋緊張を改善し、股関節付近の疼痛を解消する

 

 

◆ 仮説⑵…変形性股関節症の可能性・・・
・二つ目の変形性股関節症に関する仮説ですが、Aさんは整形外科でX線検査をされていないのでハッキリとは分かりませんが、年齢的な事や、あるいはドレーマンテスト(☚大腿骨頭すべり症や股関節に変形などがあると陽性所見になりやすい)で右側が擬陽性的な所見があった事などから、念の為に変形性股関節症に関する治療計画を取り入れました。

 

   

股関節の血流改善で変形軟つの修復を促進する

 

 

◆ 股関節痛が6診目に解消 !!
・結果的に2~3診目から改善傾向を示し、6診目には股関節痛はほぼ解消したので、おそらく仮説1の方がメインだったと思われます





注1)    骨端症とは
骨端症とは、骨への血流障害によって骨壊死が生じる病態の総称で、以下の3タイプがある。
1.    剪断型
関節面の水平方向への滑り運動が過剰となり、その結果相対する骨面に過剰な負荷が加わって虚血-疲弊する事で骨壊死が生じるタイプ。特に骨面が「岬」の様に突出している部位(☚肘や膝など)に起こりやすく、それが進行すると突出している根元の部分から虚血が起こり、その部分が離断する「離断性骨軟骨炎」になる事がある。

2.    圧壊型
体重負荷やオーバーユーズなどにより、垂直方向の関節面に過剰な荷重負荷が加わる事で圧迫-虚血が起こり、骨壊死をきたすタイプ。脊椎などに好発する。

3.    牽引型
ある特定の筋肉のオーバーユーズにより、その筋肉の付着部の骨膜が過剰に刺激され、それが疼痛の原因になったり、あるいは炎症の原因となるタイプ。進行すると当該部位の骨膜が過剰に反応し、骨の腫大(骨棘)が生じる事もある。


Aさんの股関節痛は、この牽引型の可能性が高いと思われる。

 

 

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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。

 

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新型コロナの後遺症?!…

1年前から続く後鼻漏の整体治療
局所免疫と細胞再生力および自律神経失調を改善する整体治療で解消した症例の解説です。

患者Aさん=61才-女性-主婦の症例

 

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①    Aさんの病歴・・・「一日中、後鼻漏が出っぱなしです…」
患者Aさんは、1年ほど前から後鼻漏が出るようになったそうです。後鼻漏は白くてネバネバした粘液性で、常時出ていて、一時間に何度もティッシュペーパーに吐き出しているそうです。ですから歩行中も携帯用のティッシュケースを手に持ちっぱなしだそうです。耳鼻科では特に異常な病態は無いとの事で、漢方薬の処方を受けたそうですが、ほとんど変化は無いそうです。他に鍼灸やオステオパシー、整体、あるいは重曹クエン酸などを試されましたが、少しマシになった程度くらいで、ほとんど改善しなかったそうです。

 



②    Aさんの診察
・後鼻漏が出るようになる2か月ほど前に、新型コロナに感染したそうです。
・血液検査で異常は無く、血圧も上が120mmHgだそうです(下は覚えていないそうです)。
・後鼻漏は、就寝中は少しマシになるそうですが、日中は増えて、特に飲食時や会話時にかなり増量するそうです。
・後鼻漏は、咽頭の上の方から、または左右の鼻腔の奥の方から漏れ伝わってくる感触で、最終的に口蓋面に付着する感じだそうです。
・左鼻の通りが若干悪いそうです。
・小学生の頃、冬の寒い時に外出すると、左の顔面全体に痛みが増したそうです。中学生になるまでに、痛みが出る事は自然に無くなったそうです。
・若い頃から花粉症だそうですが、後鼻漏が出るようになってから、花粉症状は出なくなったそうです。
・いつ頃からかは覚えていないそうですが、かなり前から耳鳴りがあり、毎起床時に右耳だけ少し「ビー」と鳴るそうです。しかしベッドから起き上がると、自然に消えるそうです
・40代の頃に緑内障の診断を受け、点眼薬をしているそうです。現在の眼圧は左右とも15mmHgで安定しているそうです。特に右眼は、視野の外上方部に軽度のすりガラス様の陰影部があるそうです。
・現在、虫歯や歯周病は無いそうです。しかし乳歯が永久歯に生え変わる幼少時、左上顎の犬歯が上手く生えきらず、炎症を起こして膿が溜まっていた時期があったそうです(手術をして今は正常だそうです)。
・1年ほど前から右の顎関節付近に疼痛があり、Aさんご自身は「顎関節症」だと思っているそうです(精査はしていないそうです)。
・視診上、軽度の「くま」が左右眼瞼にありました。そして上下の口唇はまだら状にあさ黒く、かつ「ブヨブヨ」と皺がよっていました。仰臥位になると、こめかみ付近に数本の静脈が浮いて見えました(右=6~7本、左=4~5本)。座位になると、その多くは消えましたが、幾本は残っていました。また、左のほうれい線(鼻唇溝)が右に比べて倍近く深くなっていました。さらに左眼裂が右眼裂に比べて、80%ほど狭くなっていました。
・骨好打検査では、上顎洞前頭突起付近(☚眉間の下部)の巧打で叩打痛が認められました。
・頚頬部および腹部の聴診で、血管雑音は聴取されませんでした。




➂ 治療目標と整体治療

  ⑴   上咽頭あるいは(副)鼻腔の血流を改善して、同部の局所免疫力を回復する
  ⑵   新型コロナ感染によって傷んだ(?)、と推定される上咽頭あるいは(副)鼻腔の粘膜上皮細胞の修復を促進する

  ⑶  (副)鼻腔の粘液分泌をコントロールする自律神経を調節する
・静脈還流促進テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック
・翼口蓋神経節解放テクニック
・頸部交感神経幹解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・2診目来院時、

「(初診治療後)後鼻漏は少しマシになっていましたが、二日くらいで元に戻りました」と仰っていました。
 

・3診目来院時、

「(2診目治療後から)少しずつましになり、今は6/10くらいまで減っていると思います」と仰っていました。朝の耳鳴りは、5/10程度に軽減していました。
 

・4診目来院時、

後鼻漏は少し良くなって5/10程度でしたが、まだら状の口唇はピンク色に改善していました。朝の耳鳴りは、治療前の1/10以下で、ほとんど気にならないそうです。また、左眼のすりガラス状陰影も少しマシになって、薄くなっているそうです。


・7診目来院時、

「(後鼻漏は)4/10程度にまで減っています」と仰っていました。また、「(後鼻漏が酷くなってから消失していた)鼻水が少し出るようになっています」とも仰っていました。そして「左眼のすりガラス状陰影の範囲が小さくなっています」と仰っていました。


・9診目来院時、

「(後鼻漏は)2/10程度にまで減っています」と仰っていました。


・11診目来院時、

「(後鼻漏は)1/10以下にまで減っています」と仰っていました。


・12診目、13診目と、

少し後鼻漏の症状が不安定な日があったそうですが、14診目には「ほぼ後鼻漏は出ませんでした」と仰っていました。


・15診目来院時、

「今週は、ほとんど出なかったです。一日のなかで、一度も後鼻漏を感じなかった日もありました。私、ひょっとして後鼻漏が治ったんでしょうか?」と、不思議そうに仰っていました。


・16診目、17診目と、

ほぼ後鼻漏が気にならなくなる程度にまで改善していたので、今回の集中治療を終了し、以後は適当な間隔を置いたメンテナンス治療に切り替えることにしました。

 





⑤  今回の症例の概説、、、

   局所免疫力減退、細胞再生力減退、自律神経失調を回復する…
◆ 原因不明の原因(仮説)の推測と、その根拠について…

・耳鼻科での検査では、しつこい後鼻漏の原因となる様な腫瘍、腫瘤、炎症などの異常が特に確認されていないので、当院なりの仮説を立てて治療に当たることにしました。その仮説とは、「新型コロナ感染をきっかけとして、長年のアレルギー性鼻炎によって脆弱化していた上咽頭あるいは(副)鼻腔の粘膜上皮が部分的に破損し、その修復過程に遅延が生じる事によって、同部で軽度の炎症反応(☚後鼻漏の発生源)が起きているのでは、、、」です。


・上記仮説の根拠として、
1.「後鼻漏が出るようになってから、花粉症状は出なくなった(☚アレルギーの温床となる粘膜上皮の欠損?!)」
2.「両眼瞼のクマ、あるいは顔色の悪さなど、頭顔面領域の血行不良が推測される(☚上咽頭、鼻腔などの局所免疫力&細胞再生力の低下)」

などがあります。

 

  

「くま」は血流不良を示す兆候

 

 

◆ 原因仮説を実現する整体治療法…副鼻腔-上咽頭の血流回復 !!
・ここまで仮説を立てれば、後は実行あるのみです。つまり、上咽頭や(副)鼻腔の局所免疫力および細胞再生力を回復する目的の為に、「静脈還流促進テクニック翼突筋静脈叢解放テクニック」を施術し、同部への血液循環の回復を図り、免疫細胞の浸潤増加と、細胞再生に必要な材料やO2運搬の増進を期待することにしました。

これでもって、同部の慢性炎症状態が回復し、粘膜上皮細胞の再生が促進して健康状態に戻れば、しつこい後鼻漏も解消するのでは、と考えました。

 

(副)鼻腔を支配する血管網

 

 

◆ 過剰な後鼻漏のもう一つの原因(仮説)「(局所の)自律神経失調」とその整体治療…
・ただ念のため、Aさんの過剰な後鼻漏が、上咽頭や(副)鼻腔の粘液分泌を調節する局所の自律神経の失調が原因しているのでは(☚例えば、翼口蓋神経節=分泌亢進or頸部交感神経幹=分泌抑制)、との考えから、「口蓋神経節解放テクニック頸部交感神経幹解放テクニック」も施術しておきました。

 

(副)鼻腔の分泌を調整する自律神経=翼口蓋神経節(赤色部分)

 

 

(副)鼻腔の分泌を調整する自律神経=頸部交感神経幹(赤色部分)

 


・結果的に11診目には、後鼻漏は治療前の1/10程度にまで改善し、17診目にはほぼゼロにまで解消したので、上記仮説で、概ね妥当であったのでは、と思います。

 

 

 

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の整体治療
末梢性の自律神経失調(舌下神経)が原因か ?!

緑内障の治療中、偶然にSASが改善した症例の解説です。
患者Mさん=54才-男性-会社員の症例
 

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①    Mさんの病歴・・・1~2分おきに無呼吸状態に…
患者Mさんは、当院に緑内障の集中治療で三か月間ほど通院されていました。運よく緑内障の症状は改善していき、その後の眼科医院での定期健診でも好結果を得ることが出来ました。 【
Mさんの緑内障治療の解説はこちら
Mさんは、その整体治療中に爆睡される事が多く、ほぼ施術中は眠っておられました。その間、度々無呼吸状態になることがあり、一度の施術中で数十回に及ぶ無呼吸状態になっていました。

睡眠時無呼吸症候群については、Ⅿさんからその治療を依頼されていたわけでは無かったのですが、緑内障に関する整体治療を続けているうちに、この睡眠時の無呼吸状態も次第に改善していき、そして最終的には、その施術中の爆睡時に無呼吸状態になることが1~2回までに改善していました。これは意図していたわけでは無かったのですが、本稿ではその顛末について解説していきたいと思います。

 



②    Mさんの診察・・・左目に視野欠損部分が…
※ 睡眠時無呼吸症候群に関する診察はしていませんので、緑内障に関する診察所見を記します
【緑内障に関する所見】
・右眼も正常眼圧緑内障との診断だそうですが、酷いのは左眼だそうです。視野検査では、全体的に感度が落ちていてるそうです。特に左眼の中心視野-上方部鼻側に「∩」状の視野欠損or沈下部分(ブエルム-弓状暗点)があり、かなり見えにくくなっていて、仕事等にも支障が出てきているそうです。眼底検査では、左眼底で緑内障性乳頭陥凹が確認されているそうです。隅角に問題は無いそうですが、最近になって左眼の違和感が強くなりだしているそうです。
・上記の視野異常や眼の違和感は、冬場になると悪化するそうです。また、午後より午前の方が、視野異常や違和感が強いそうです。
・血圧は上が110mmHgですが、下は覚えていないそうです。血液検査で、特段の異常の指摘を受けた事は無いそうです。
・20代の頃にアトピー性皮膚炎になり、増悪⇔寛解を繰り返してきたそうです。ステロイド剤も時折使用した事があるそうです。来院時は寛解期でしたが、顔面はやや赤黒く、頸部以下は黒っぽい皮膚色でした。また、鼻唇溝(ほうれい線)は、左側の方が深くて長く、右側は浅くて短めでした。顔面全体の形状として、四角形の顔立ちでした。
・左右眼瞼とも「クマ」がありましたが、左眼瞼の「クマ」の方が、かなり黒っぽくなっていました。この「クマ」は3~4年前から酷くなったそうです。
・耳鳴りや中耳炎の既往歴は無いそうです。
・鼻閉、鼻水、後鼻漏(鼻炎、副鼻腔炎、慢性上咽頭炎)などの既往歴も無いそうです。
・子供時代以外で、虫歯や歯周病などの既往歴は、それ程ないそうです。歯ぎしりは「多分していないと思う」との事です。ただかなり以前に、後頚部から後頭部にかけて、締め付けられるような頭痛があり、矯正歯科でマウスピースの処方を、約半年間受けていたそうです(☚顎関節症との診断)。その後、その後頚部から後頭部にかけた頭痛は改善したそうです。

 

(通算14診目のメンテナンス来院時に改めてお聞きすると、通勤時に電車の座席で下を向いて居眠りしている時、ふと気づくと、舌が口から少し出て、前方に垂れ下がっている事が多くあったそうです。)

 



➂ 治療目標と整体治療
※ 睡眠時無呼吸症候群を想定した治療目標は設定していませんので、緑内障に関する治療目標を記します。
※ 5診目から、舌の挙上を目的とする整体治療を追加しています

⑴    眼球(シュレム管)~右心房に至る静脈還流を促進し、眼圧を下げ、燃え膜・視神経への血流を増進する
  ・静脈還流促進テクニック
  ・翼突筋静脈叢解放テクニック
  ・顔面深静脈解放テクニック
  ・後頭および後耳介静脈解放テクニック
  ・椎骨静脈叢解放テクニック

【5診目から追加…舌筋群や軟口蓋の筋肉群を支配する下記神経の治療】
  ・舌下神経解放テクニック
  ・三叉神経解放テクニック
  ・咽頭神経叢解放テクニック
  ・舌咽-咽頭神経解放テクニック
  ・頸部交感神経解放テクニック

 





④  経過と結果・・・一度の施術中に無呼吸が1~2回にまで激減 !!
※緑内障に関する経過と結果は『Mさんの緑内障治療の解説はこちら」をご参照ください。
【睡眠時無呼吸症候群に関する経過と結果】
・初診から3~4診目くらいまでは、毎回施術に入ると数分で爆睡状態になり、ほぼ施術中はずっと眠っておられました。その間、1~2分に一度のペースでMさんは無呼吸状態になり、一度の施術時間腸に数十回も無呼吸状態がありました。この施術中の爆睡状態は、最終診まで続きました。


・5診目くらいから「あれっ、無呼吸減ってるやん…」と、その施術中に気づきました。そこで改めて、舌下神経などの伝導を回復する目的で「舌下神経解放テクニック・他」を追加施術する事にしました。


・緑内障の集中治療を終了する9診目来院時には、無呼吸になる感覚が5~10分くらいにまで延長していました。


・9診目以降は、メンテナンス的に適当な間隔でMさんは来院されていましたが、次第に無呼吸になる間隔は延びていき、4回目のメンテナンス治療時には(通算13診目)、無呼吸になる間隔が20~30分くらいにまで延長し、一度の施術時間中に無呼吸状態が1~2回くらいにまで激減していました。

 

・通算14診目来院時、今回も施術中はほとんど寝ておられましたが、今回はいびきもほとんど無く、無呼吸状態も一二度程度しかありませんでした。

 

・通算15診目来院時、今回も施術中はほとんど寝ておられましたが、今回はいびきも無く、無呼吸状態も一度もありませんでした。

 





⑤ 今回の症例の概説、、、

  末梢性の自律神経失調(舌下神経)が睡眠時無呼吸症候群の原因 ?!
※緑内障に関する経過と結果は『Mさんの緑内障治療の解説はこちら」をご参照ください。
◆ 整体師(手技療法家)は睡眠時無呼吸症候群の患者によく遭遇する…
・我々整体師の様な手技療法家であれば、1~2年も経験すれば、当該患者さんがその施術中に入眠(時に爆睡)される現象を何度も経験するものです。その科学的な機序は未だ不明ですが、業界人であれば誰もが何度も経験する現象ですので、何らかの医学的な機序があるのでしょう。


・変な言い方をすると、我々手技療法家は、その患者さんの家族以外で、唯一その人の寝顔を拝見する事の出来る職業かもしれません、、、との冗談はさておき、でも実際問題それは事実ですし、今回のMさんの症例の様に、施術中に睡眠時無呼吸症候群になる患者さんと遭遇する事は、普通にあります。

 

 


◆ 睡眠時無呼吸症候群の二大原因…閉塞性と中枢性
・それはそうなのですが、なぜか「睡眠時無呼吸症候群の治療をしてほしい」といった依頼は、不思議と今まで一度もありませんでした。成書によると、睡眠時無呼吸症候群の患者さんはかなり多く、持続陽圧呼吸療法(continuous positive airway pressure:CPAP)という、変てこりんな(と言ってはいけませんが)機械を就寝中に口につけて治療を受けている患者数は、50万人を超えるとも言われています。

 


・この様な睡眠時無呼吸症候群の原因についてですが、それは大きく二通りあるようです。
   1.    閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
   2.    中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)


1の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の主な原因は肥満で、その過多脂肪が上気道を狭める事で睡眠時無呼吸が生じやすくなる、というものです。ですからその主な治療法は、ダイエットとなるようです。

ただ非肥満の方でも睡眠時無呼吸は多いので、それ以外の原因もあるのでしょう(☚この点が本稿の主題となります)。


2の中枢性睡眠時無呼吸症候群ですが、この主な原因は心不全や脳卒中などですから、睡眠時無呼吸症候群だけをターゲットに絞った治療ではなく、その基礎疾患の治療が重要で、睡眠時無呼吸対策はその一環ですから、本稿とは少しその要旨が異なりますので、ここでは取り扱いません。

 


◆ 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の肥満以外の原因…舌筋のトーヌス減退(自律神経失調) ?!
・そこで1の閉塞性睡眠時無呼吸症候群についてですが、とにかく本症の直接的な原因は、舌(特にその根元の舌根部)が仰臥位で寝ている時に後方に沈下し、上咽頭を塞ぐことで無呼吸が生じるタイプです

肥満については先述しましたが、要は、その舌根が咽頭部に落ちず、上咽頭の気道が確保されていれば、睡眠時無呼吸状態に至らずに済む、、、はずです。


・逆に言うと、舌根を上咽頭の方に後退させないようにすれば、つまり舌筋のトーヌス(基礎緊張)を維持すれば、自ずと睡眠時無呼吸症候群は改善される、という事です。そこで原点に返って、舌の運動を支配しているメカニズムについて注目すると、その治療突破口が見えてくると思います。

特に、舌を前方に引くオトガイ舌筋のトーヌス(基礎緊張)減退が、大きな原因になると思われます。

 

・上記③「Mさんの診察」の最下段で『Mさんが電車での通勤時に座席に座って居眠りしている時、舌が口から出て前方に垂れ下がっている』との所見がありましたが、この所見は舌筋のトーヌス(基礎緊張)が減退している事を支持する所見だと思いますので、上記仮説の可能性が高まるのでは、と考えます。

 

 

 

 


◆ 舌を構成する7種の筋肉とそれをコントロールする自律神経(舌下神経)…
・まず構造ですが、基本的には舌はほぼ全て筋肉で出来ています。ですから自由自在に舌を動かすことが出来るのです。そして舌の筋肉は、舌の本体を構成して、その形態を変化させる4種の内舌筋と、舌の位置を移動させる3種の外舌筋に分けられます。


舌の構造
内舌筋 (舌の本体でその形状を変化させる・固有舌筋とも言う)
 1.    上縦舌筋
 2.    下縦舌筋
 3.    横舌筋
 4.    垂直舌筋

 


外舌筋 (外部にある骨から起始して舌本体に伸びている筋肉)
 5.    茎突舌筋
 6.    オトガイ舌筋
 7.    舌骨舌筋

(特に6のオトガイ舌筋は舌体を前方に引く筋肉ですから、同筋の麻痺は舌を後方に沈下する主因となりえる)

 


舌の運動神経

上記1~7全て舌下神経の支配で、各舌筋の運動やトーヌス(基礎緊張)をコントロールしています。

 

 


◆ 舌筋のトーヌス減退は、末梢神経(舌下神経)の走行ルートに問題あり !!
・舌下神経の中枢は延髄下部にある舌下神経核ですが、その末梢神経は延髄下部あるいは上部頚髄から出て頸部側面の内頚静脈の後内側を下行し、茎突舌骨筋と顎二腹筋後腹の内側部で弓状に前方に曲がります。その後上記5~7の外舌筋に枝神経を出しつつ前下方に向かって斜走し、舌の外側から舌に入って1~4の内舌筋を支配します。


問題は、この舌下神経の通り道だと思います1~7の筋肉に問題があっても睡眠時無呼吸症候群が生じる可能性はあります。しかしその可能性から言うと、やはり舌下神経の通り道で、同神経が頸部の筋肉緊張などによる絞扼性神経障害的な機序によって伝導障害を起こし、結果的に舌筋のコントロール不全に陥り、仰臥位時に舌が後方に沈下して上気道を塞いでしまう可能性の方が高いのでは、と考えます。

 

 


◆ 緑内障治療と睡眠時無呼吸症候群治療の関係性…  

  意図せず、睡眠時無呼吸症候群の治療をしていた ?!
・ここで緑内障の整体治療方針と整体テクニックが関係してきます。緑内障の治療目標は、眼球からの静脈還流を促進して眼房水の循環を促進し、以って眼圧を下げたり、あるいは血流を改善したりする事が目的ですが、その具体的なテクニックとして前出しました「静脈還流促進テクニック」他を施術します。

このテクニックは内頚静脈に近接する筋肉群の緊張/硬化を解放し、静脈還流を回復-促進するテクニックです。

 

  

眼から頸部にかけての静脈還流ルート

 

静脈還流ルートに近接する舌下神経の走行ルート

 


・そしてこの「静脈還流促進テクニックは、実は舌下神経の走行ルート付近の施術でもあるのです。例えば、上記でも記しましたが、舌下神経に近接する茎突舌骨筋や顎二腹筋前腹なども、そのルート上にある筋肉です。

ですからこのテクニックは、同神経を絞扼している筋肉(茎突舌骨筋・顎二腹筋後腹)への施術にもなるので、当該筋肉緊張による舌下神経の絞扼性神経障害があったりすると、(ついでにというか)舌下神経を絞扼している筋肉への施術にもつながります。

 


・つまりこの事は、舌下神経の伝導障害が軽減していく事になり、その効果が就寝中にも維持できれば、自ずと舌筋のトーヌス(基礎緊張)も維持され、舌が上咽頭に沈下する事も減る道理だと思われます。この様に考えると、Mさんの様に緑内障の整体治療によって、偶然にも睡眠時無呼吸症候群が改善していく事も、案外可能性があるのかもしれません。

 


◆ 舌だけでなく、軟口蓋(のどちんこなど)の治療も必要…
・ただ睡眠時無呼吸は、舌根の沈下だけでなく、鼻腔と口腔の関所となる軟口蓋(☚のどちんこなど)の沈下によっても鼻呼吸が障害されて無呼吸に陥るので、その可能性も視野に入れた整体治療を5診目から追加しました。

 

 


軟口蓋の構造
 1.    口蓋帆張筋
 2.    口蓋帆挙筋
 3.    口蓋垂筋
 4.    口蓋咽頭筋
 5.    口蓋舌筋

 

  

 

 


軟口蓋の運動神経
1の口蓋帆張筋だけが三叉神経(第三枝)の支配で、それ以外の筋肉は咽頭神経叢(舌咽神経、迷走神経、頸部交感神経)の支配です。

 

 

 

◆ 軟口蓋を支配する末梢の自律神経(咽頭神経叢・他)の整体治療も追加する !!
・ですから5診目から、下記整体テクニックも併せて施術した訳ですが、実はこれらのテクニックも上記の説明とよく似ていて、緑内障の治療に酷似しているので、結果的には1~4診目もこれらのテクニックを施術していたのも同然状態だったのかもしれません。

  ・舌下神経解放テクニック
  ・三叉神経解放テクニック
  ・咽頭神経叢解放テクニック
  ・舌咽-咽頭神経解放テクニック
  ・頸部交感神経解放テクニック

 

 


◆ 40年の整体師歴で初めて認識、、、まだまだ修行不足です。。。
・今思えば、整体師を40年以上もしているので、Mさんと似た様な治療も何度もしていますから、Ⅿさんの様に、その施術中に睡眠時無呼吸が改善していった患者さんは他にもいたのかもしれません。ただⅯさんについては、初診時からその無呼吸が際立っていましたので、逆にその改善傾向も目立ち、今回気づけたのかもしれません。その意味では、睡眠時無呼吸などの患者さんの変化に今まで気づけず、まだまだ修行不足ですね、、、。


・Ⅿさんの睡眠時無呼吸症候群は、現段階で(通算13診目)完全に治りきっていませんが、Mさんは緑内障のメンテナンス治療に時折来院されていますので、睡眠時無呼吸症候群についても(ついでに?!)施術していければ、と思います。

 

 

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頸椎ヘルニア?! 腕神経叢の障害?!

数種類の原因が関係すると思われる上肢の痺れ…
4か月も続く左腕の痺れ感の整体治療
患者Sさん=42才-男性-自営業の症例

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①    Sさんの病歴・・・きっかけは転倒だが…
患者Sさんは、4か月前に貧血で失神し、自宅で転倒したそうです。その際に鼻骨骨折(大量の鼻出血)などの外傷があり、そちらの治療を優先されていたそうです。ところが、それが快方に向かうにつれ、左腕の痺れ感が目立つようになってきたそうです(☚受傷直後から左腕の痺れは感じていたそうです)。その痺れがなかなか改善していかず、むしろ強まってきたので、改めてMRIなどの検査を受けたところ、頸椎のC4,5,6に椎間板のヘルニアがある事が分かったそうです。担当医からは、一応手術を勧められているそうですが、このヘルニアは、今回の事故以前からあった可能性も指摘され、その手術で痺れが解消するかどうかは保証できない、と言われ、さらにこの頸椎のヘルニアが左腕の痺れの原因とも限らない、とも言われたそうです。そこでSさんは、整体やカイロプラクティック、オステオパシー、鍼灸、接骨院、マッサージなど、様々な治療を受けてきたそうです。しかし少しは良くなる事があっても、自宅に着く頃にはすぐに痺れが元に戻るなどで効果が出ず、最近ではむしろ悪化傾向にあるそうです。





②    Sさんの診察
・痺れ-疼痛部位は、左の母指と示指の背面(特につけ根の付近)の痺れ、そして左の肩甲骨内方の背筋部(R7付近)の疼痛が一番強いそうです。次いで左肘の外側面(上腕骨外側上顆付近)の痛みと、左上腕の上部外側面および腋窩と小胸筋付近の痺れが強く、左前腕の背面が少し痺れる程度だそうです。この痺れは姿勢に関係なく一日中あり、仕事途中でも、何度も手をブランブランと振って、痺れ感を少しでも緩和しているそうです。また、左の後頚部から肩甲骨上角にかけても痛みがあるそうです。
・左腕や手指の筋力は、ほとんど変化が無いそうです。
・転倒の状況は、左側方に倒れつつ、顔が何かにぶつかって左右の鼻骨を骨折し、そのまま倒れて意識を失っていたそうです。気が付いた時の状況は、左右の手掌を「合掌」の状態に手を合わせ、左の頬部と床の間に挟まる形で、左側臥位で倒れていたそうです。
・左上肢から手指の痺れ-疼痛は、パソコン作業や自転車の運転時など、手を「前になれい」の姿勢にした時に増強するそうです。Sさんは左利きで、その仕事はほとんどパソコン作業の為、パソコン作業をする時に左腕が痺れる事は非常に効率が悪く、かなり支障が出ているそうです。首の前後屈、左右の側屈、左右の回旋運動で痺れ感の増強は無いそうです。ただ首を後屈すると、左の後頚部から肩甲骨上角にかけての痛みが増強するそうです。
・神経学検査(知覚検査)で、左の母指と示指の背面(特につけ根の付近)は、痛覚、触覚ともほとんど感覚が無く、「他人の指みたい」と仰っていました。左肘の外側面(上腕骨外側上顆付近)と左上腕の上部外側面、そして左前腕の背面の痛覚、触覚は、少しだけ感覚が鈍くなっていました。ただ左の肩甲骨の内側面の感覚に問題は無いそうです。
・左上肢から手指の痺れ-疼痛は、上肢を屈曲(前になれいの姿勢)した時に増強しますが、伸展すると軽減します。また首を左回旋した時も増強します。そして一番増強するのは、首の左回旋と上肢の屈曲を同時にした時に、マックスで増強します。
・血圧は正常範囲内で、血液検査で異常は無いそうです。
・4か月前の事故後から、両眼がぼやけて見える事が増えてきたそうです。この件で、眼科医院を受診した事は無いそうです。
・20年前から副鼻腔炎が続いていて、色々な治療されているそうですが、現在も後鼻漏や臭い玉(膿栓)、あるいは鼻声が続いているそうです。またアレルギー性鼻炎もあり、特にハウスダストなどが強烈なアレルゲンだそうです。
・耳鳴りや難聴、自声強聴などの症状は無いそうです。
・口内炎、虫歯、歯周病党は無いそうです。
・頚胸部聴診上、血管雑音は聴取されませんでした。また呼吸音に特段の所見はありませんでした。
・頭顔面~頚胸部触診上、リンパ節の腫脹は確認できませんでした。右腋窩はスッキリと触診できましたが、それに比べて左腋窩は、小胸筋の後面と大・小円筋の前面に、ゲル状の沈着物的な触感がありました。また左上腕下部の外側面でも、同様の所見がありました。斜角筋群の緊張はありませんでしたが、左総指伸筋の著明な緊張と圧痛がありました。
・腹部聴診上、血管雑音はありませんでした。グル音は弱く聴取出来ました。
・腹部触診上、腹部の上2/3が膨満し、下1/3はやや凹んでいました。また臍の右側に、相当範囲の緊張部がありました。
・仕事は自営業で、一日中パソコンの前に座って仕事しているそうです。また緊張癖があるそうで、どうしても左腕に力を入れてマウス操作されているそうです(Sさんは左利き)。
・バルサルバテスト、頸部伸展テストは陰性でした。肩引き下げテスト(腕神経叢伸展テスト)、トムセンテストは陰性でした。

 





➂ 治療目標と整体治療
  ⑴    鎖骨下部(腋窩)での腕神経叢(橈骨神経、腋窩神経)の絞扼性神経障害を解放する
  ⑵    上腕筋外側部での橈骨神経の絞扼性神経障害を解放する
  ⑶    広背筋腱部(外側腋窩隙付近)での橈骨神経、腋窩神経の絞扼性神経障害を解放する
  ⑷    総指伸筋の緊張を解放し、上腕骨外側上顆の牽引型骨端症(?)を解消する
  ⑸    頸椎のヘルニアを解消し、脊髄神経(C5,6,7)の刺激を解放する
  ⑹    肋間(R6~7orR7~8間)の血腫(?)を解消する
  ⑺    小腸の緊張を緩和する

・腕神経叢(橈骨神経、腋窩神経)解放テクニック
・総指伸筋解放テクニック
・肋間解放テクニック 
(☚3診目より追加)
・頸椎牽引テクニック (☚4診目より追加)
・橈骨神経(上腕筋部)解放テクニック (☚4診目より追加)
・広背筋/外側腋窩隙(橈骨-腋窩神経)解放テクニック (☚5診目より追加)
・小腸平滑筋テクニック (☚8診目より追加)
・腸間膜根解放テクニック (☚8診目より追加)
・横隔膜解放テクニック (☚8診目より追加)
・下部食道括約筋解放テクニック (☚8診目より追加)





④    経過と結果・・・
・初診治療中、痺れ感が頸部にまで放散していたそうです。初診治療後、左腕の痺れ感が少し増強していたそうです。


・2診目来院時、

「(左腕の痺れ感は)二日間はあまり無かったです。ただ今朝くらいから、少し痺れが出てきた気がします。」と仰っていました。


・3診目来院時、

「肩甲骨付近(R7)の痛みはあまり変わりませんでした。人差し指と親指の痺れは、逆に増えた感じがありましたが、でも今までの他人の指みたいな感覚が、今では自分の指のような感覚に変化しているので、良くなっているような気もします」と仰っていました。また自転車運転時に指の痺れが増強していた件については、「そう言えば、自転車で腕を伸ばしても、(指の痺れに)あまり変化が無かったですね」と仰っていました。肩甲骨付近の痛みについて、効果が無かったので、3診目より別の整体手技(肋間解放テクニック)を追加しました。するとSさんは、「そこ、コアな部分に当たっていると思います」と仰っていました。


・4診目来院時、

「肩甲骨付近の痛みはかなり良くなっています。(治療前の)半分以下くらいです。左腕の痺れ感も半分くらいにまで改善しています。ただ(左の) 人差し指と親指の痺れは逆に強くなっています。あと、肘と前腕の後面の痺れ感は、少し残っています」と仰っていました。さらに、「首を後屈すると、人差し指と親指の痺れが強くなりました」とも仰っていました。そこで改めて、頸椎の牽引治療と上腕筋部の橈骨神経解放テクニックを追加しました。するとほぼ全ての部位の痺れ感が、大幅に改善していました。


・5診目来院時、

「肩甲骨付近と左の肘や前腕背面の痺れは(治療前の)3/10くらいまで減っています。でも左の人差し指と親指の痺れはまだあって、5/10くらいです。自転車に乗ると(☚前になれいの姿勢)かなり強くなります」と仰っていました。そこで新たに、広背筋(腱)の緊張および癒着(?)を解放する整体テクニック(広背筋/外側腋窩隙(橈骨-腋窩神経)解放テクニック)を追加しました。するとSさんは、「そこ、一番(施術を)やってほしかった部分に当たっています」と仰っていました。


・6診目来院時、

「肩甲骨付近と左の肘や前腕背面の痺れは(治療前の)2~3/10くらいにまで減っています。しかしやはり左の人差し指と親指の痺れは5/10くらいのままです。自転車に乗った時も、前と同じくらいですが、首を後屈した時の人差し指と親指の痺れは無くなりました」と仰っていました。


・7診目来院時、

前回(6診目)より出張に行かれていたので、少し間が開いて2週間ぶりの来院となったせいか、全体的に少し悪化されていました。しかし施術後は、「今までは、施術後でも少しは症状が残っていましたが、今回はほぼありません。初めてです」と仰っていました。


・8診目来院時、

「前回(7診目)の治療後、数日は絶好調でした。しかし四日前の起床時に”寝ちがえ”になってしまい、それから左の後頚部から肩甲骨、そして肘から左の母指と示指の背面の痺れ感が戻ってしまいました」と仰っていました(☚後で問診すると、毎年3~4回は寝違いするとの事)。そこで小腸や腸間膜根などの内臓整体を施術すると、その施術中に「先生、首の後ろにビビ~ンと、響いています」と仰っていました。そして施術後には、寝違いの痛みは「半分以下になっています」と仰っていました。


・9診目来院時、

「前回に、内臓の整体をしてもらってから、寝違いの痛みは無くなりました。そのおかげか、左の後頚部から肩甲骨、そして肘から左の母指と示指の背面の痺れ感も、今週はほとんど感じませんでした」と仰っていましたので、これで様子をみて頂くことにし、今回の集中治療を終了する事にしました。

 



⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 痺れや痛む部位が多すぎる !!

・Sさんの痺れる部位をまとめると以下の通りです。
   1.    左の母指と示指の背面(特につけ根の付近)の痺れ
   2.    左上腕の上部外側面および腋窩と小胸筋付近の痺れ
   3.    左の肩甲骨内方の背筋部(R7付近)の痛み
   4.    左肘の外側面(上腕骨外側上顆付近)の痛み
   5.    左前腕の背面の痺れる程度
   6.    右の後頚部から肩甲骨上角にかけての痛み

 

 

◆ 転倒事故だけが原因では無さそう…他に原因となる基礎疾患があるのでは、、、
・Sさんは初診時、上記1~5の痺れを「左腕の痺れ」として、ひとまとめにして説明され、そしてそれらが4か月前の失神による転倒事故後に発症した、と仰っていました。ですからその原因は、当初はその時の外傷が原因しているのでは、と予想させました。


・ところが問診-診察および治療を進めていくうちに、どうも転倒事故による外傷だけで説明が難しい症状があるのでは、と思われました。言い方を変えれば、外傷に対する整体治療だけでは改善せず、別の原因を新たに見つけて、それに対応する整体治療が必要なのでは、と思われました。

そこでここからは、上記1~6の痺れ・疼痛部位固有の原因とその治療目標を、それぞれ個別にみていく事にします。

 

まず初めに、外傷が原因しているものと推測される部位についてみていきます。

 


A 外傷に起因すると推定される部位…

 1.    左の母指と示指の背面(特につけ根の付近)の痺れ
   2.    左上腕の上部外側面および腋窩と小胸筋付近の痺れ
   3.    左の肩甲骨内方の背筋部(R7付近)の痛み
   5.    左前腕の背面の痺れ


・上記1,2,5の痺れと3の疼痛は、外傷による後遺障害が直接の原因では、と推定しました。まずSさんの受傷形態ですが、手を合掌の姿勢で、左側臥位で倒れていた事から、その転倒時の力学的ストレスは左上腕を介して左の腋窩に位置する筋肉や脂肪などの組織や肋骨に介達し、それらの組織を傷害している可能性がありました。


・次にSさんの痺れ部位の支配神経についてですが、それは以下の三つでした。
   1. 左の母指と示指の背面(特につけ根の付近)の痺れ☛橈骨神経
   2. 左上腕の上部外側面および腋窩と小胸筋付近の痺れ☛腋窩神経
   5. 左前腕の背面の痺れ☛後前腕皮神経(橈骨神経の枝)

 


以上の所見から考えられる仮説は、左側方への転倒により、その力学的ストレスが左上腕外側面(☚上腕筋-橈骨神経走行部)に直接付加され、その介達力が左の鎖骨下から腋窩~外側腋窩隙付近(☚橈骨神経・腋窩神経走行部)、あるいは第7肋骨-肋骨角付近に介達され、前者では上腕筋や広背筋(腱)などの筋肉-腱組織や付近の脂肪組織が損傷されて内出血・炎症が起こり、それらが各々の神経を刺激して痺れを誘発させる原因となっているのでは、と考えました(☚上記1,2,5の原因)

また後者については、例えば肋骨(R7)の軽度の亀裂骨折による内出血・炎症産物そのものが疼痛の原因になっているのでは、と推測しました(☚上記3の原因)

 

広背筋


・特に広背筋の傷害に関しては、Sさんが自転車に乗っている時の(☚前になれいの姿勢)、手指の痺れが増強する事と関係しているのでは、と思います。それは、広背筋の起始部上端は第7胸椎(T7)ですが、それはSさんの主訴部位の一つである「肩甲骨内方の背筋部(R7付近)」の疼痛部位に近接しています。また停止部は、橈骨神経や腋窩神経が貫通する外側腋窩隙の近くで上腕骨の小結節稜に停止します

つまり広背筋腱は、これらの神経を刺激しやすい位置にあります

 

橈骨神経、腋窩神経が貫通する広背筋停止部の隙間

 


・従って、転倒時の力学的ストレスにより左のR7に軽度の亀裂骨折があったとすれば、それによる内出血や炎症産物が、広背筋上縁の筋膜を流注膿瘍的に伝わって、停止部である上腕骨小結節稜(外側腋窩隙)付近の広背筋腱にまで浸潤する可能性があり、それによる瘢痕or癒着が橈骨神経や腋窩神経の刺激源となっている可能性が考えられます。

また、直接的に広背筋(腱)付近が損傷し、それによる内出血や炎症産物が同筋(腱)に瘢痕や癒着を生じさせ、橈骨神経や腋窩神経の刺激源になっている可能性もあります。


・また広背筋の作用は「上腕骨の伸展、内旋、内転」です。従って自転車に乗る事は「前になれい」の姿勢、すなわち上腕を屈曲しますから(☚伸展の逆方向)、もし前述の様に瘢痕or癒着あれば、自転車に乗って広背筋(腱)が引き延ばされて緊張し、その時に、その瘢痕or癒着が橈骨神経や腋窩神経を刺激する可能性があり、それはSさんの所見「パソコン作業や自転車の運転時など、手を「前になれい」の姿勢にした時に増強する」に合致します。


・さらに、Sさんが首を左回旋すると、左の母指と示指の背面~左肘の外側面(上腕骨外側上顆付近)~左上腕の上部外側面~腋窩と小胸筋付近~左前腕の背面~肩甲骨内方の背筋部(R7付近)の痺れや痛みが増強し、さらにそこから上腕を屈曲すると(前になれいの姿勢)、その痺れや痛みはさらに増強する事からも、上記仮説の可能性が高まるのでは、と思います。


・以上の考察から、上記1,2,3,5の症状については、「⑶治療目標と整体治療」に掲げる
 ⑴    鎖骨下部(腋窩)での腕神経叢(橈骨神経、腋窩神経)の絞扼性神経障害を解放する
   ⑵    上腕筋部での橈骨神経の絞扼性神経障害を解放する
   ⑶    広背筋腱部(外側腋窩隙付近)での橈骨神経、腋窩神経の絞扼性神経障害を解放する
   ⑹ 肋間(R6~7orR7~8間)の血腫(?)を解消する 
 

を治療目標とし、「腕神経叢(橈骨神経、腋窩神経)解放テクニック」などのそれぞれの整体テクニックを施術しました。すると、それぞれの部位での進捗状況に差異はありましたが、概ね改善傾向を示していきましたので、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。




B オーバーユーズによると考えられる部位…

   4 左肘の外側面(上腕骨外側上顆付近)


・ここの痛みについては、左上肢のオーバーユーズが原因しているのでは、と考えました。なぜならSさんは左利きですし、またパソコン仕事で一日中マウスを操作されていて、左上肢を酷使されているからです。

Sさんご自身も仰っていたように、「緊張癖があり、どうしても左腕に力を入れてマウス操作している」事からも、左の前腕筋群、特に総指伸筋のオーバーユーズが予想されます。その結果、同筋の起始部である上腕骨外側上顆の牽引型骨端症が、その可能性が高いのでは、と思われました。

 

 

 


・ただそれだけでなく、今回の転倒事故により左上腕もかなり打撲していると思われるので、そりにより上腕骨外側上顆付近も打撲している可能性があるので、やはり外相の影響も幾分あるのでは、と思われました。
以上の考察から、上記4の症状については、「⑶治療目標と整体治療」に掲げる

⑴    総指伸筋の緊張を解放し、上腕骨外側上顆の牽引型骨端症(?)を解消する
を治療目標とし、総指伸筋を解放する整体テクニックを施術しました。





C オーバーユーズおよび内臓が影響していると推定される部位…
   6. 右の後頚部から肩甲骨上角にかけての痛み


・この部位は、肩甲挙筋に当たりますから、同筋の過緊張(コリ)が原因では、と思われました。それはやはり、前出の「4 左肘の外側面(上腕骨外側上顆付近)」と同じく、パソコン仕事によるマウス操作が関連しているのでは、思われました。


・なぜならマウスを操作する際、左上肢~手指を精密に操作するために肩甲骨を固定する必要があり、かつ頸部も固定する必要がありますが(☚パソコン画面を凝視する為に眼を安定化する為)、その際に緊張する代表的な筋肉が肩甲挙筋だからです。それは肩甲挙筋の起始部が「肩甲骨上角~内縁」で、停止部が「第1~4頸椎横突起」となり、上記目的(肩甲骨の安定&頸部の安定)を達成するのに最も好都合な筋肉ですから、肩甲挙筋がマウス操作などで酷使されるからです。

 

 

 


・この様な理由で、6の痛みに関しては、肩甲挙筋への施術をしていましたが、どうもそれだけでは芳しくありませんでした。そこで同部の痛みは、別の原因があるのでは、と考え、この様なケースで原因となる事が少なくない内臓=小腸についてみて診る事にしました


・そこでSさんの腹部触診検査をしたところ、臍部の右側に緊張部が広がっていたので、この緊張部分は小腸に緊張部分があると考え、それが右肩甲挙筋の緊張に関連しているのでは、と考えました。ちなみに肩甲挙筋は、東洋医学でいうところの「手太陽小腸経」の走行経路の一部で、肩甲挙筋部には「肩外兪、肩中兪」と呼ばれる経穴もある事から、小腸の異常で肩甲挙筋の緊張-疼痛を誘発する事が少なくないからです。

 

 


・西洋医学的にも、解剖学的に説明(仮説)できます。つまり小腸の右下方(回盲部)から左上方にかけて斜めに上行する腸間膜根は、十二指腸空腸曲を介してトレイツ筋や横隔膜脚に連続しています。そしてトレイツ筋や横隔膜脚の上端は横隔膜膜(食道裂孔部)に接続し、その上面は心膜や胸膜に接続します。つまり腹腔の小腸-回盲部から胸腔の心膜および胸膜まで連続している事になります。そして胸膜や心膜の上端は、胸膜頂部で頸部の肩甲挙筋などの頸部の筋肉群に接しています。以上の連続性を要約すると、「小腸回盲部→腸間膜根→トレイツ筋/横隔膜脚→横隔膜膜→心膜/胸膜→胸膜頂~頸部筋膜」となります。従って小腸-腸間膜根に緊張が生じると、それが上記の連続性を伝搬して、遠く頸部の筋膜(例:肩甲挙筋など)の緊張-疼痛の原因になるのでは、と考えます。

 

 

 

 

 

 

 


・事実、その小腸への施術中にSさんは「先生、首の後ろにビビ~ンと、響いています」と仰っていましたし、施術後には、寝違いの痛みは「半分以下になっています」と仰っていたことんからも、上記仮説の正誤はともかくとしても、小腸と頸部筋肉群の関係性は無視できないものがある、と思われます。


・以上の考察から、上記6の症状については、「⑶治療目標と整体治療」に掲げる
 
 ⑻     小腸の緊張を緩和する
を治療目標とし、その為の整体テクニックとして、
・小腸平滑筋テクニック (☚8診目より追加)
・腸間膜根解放テクニック (☚8診目より追加)
・横隔膜解放テクニック (☚8診目より追加)
・下部食道括約筋解放テクニック (☚8診目より追加)
を施術しました。


・結果的に、小腸への内臓整体で、「6. 右の後頚部から肩甲骨上角にかけての痛み」や、寝違えが大幅に改善したので、概ね妥当であったのでは、と思います。

 

 

 

D 頸椎のヘルニアが影響していると思われる部位…
・頸椎にヘルニアがある事が分かったのは、4か月前の転倒後の再検査でした。その時担当医から、このヘルニアは、今回の事故以前からあった可能性も指摘され、その手術で痺れが解消するかどうかは保証できない、と言われ、さらにこの頸椎のヘルニアが左腕の痺れの原因とも限らない、とも言われた事から、この頸椎ヘルニアについて整体治療するべきか否かについて迷いました。

Sさんの主訴=腕の痺れ=の改善に寄与しない施術は、時間の無駄となるからです。

 

 


・また当院の初診時での診察でも、ヘルニアが腕の痺れに関連しているどうかが、ハッキリと確認できませんでした。ところが4診目には、「首を後屈すると、人差し指と親指の痺れが強くなりました」との事でした。そこで、
⑷    頸椎のヘルニアを解消し、脊髄神経(C5,6,7)の刺激を解放する
の治療目標を加え、頸椎ヘルニアの整体治療を加えることにしました。すると著効がありましたので、やはり上記仮説に加えて、頸椎のヘルニアも何割かの原因になっていたものと、推測されます。

 

 

 

 

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 整体コラム 
頭内爆発音症候群???            
「頭の中でパチパチと音がする?!」整体治療法
Aさん・女性・43才の症例より

 

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❶ 「頭の中でパチパチと音がする?!」 患者さんの来院から始まった…
先日、ある患者さん(Aさん・女性・43才)が来院されました。Aさんの元々の主訴は別の症状でしたが、その問診の中でAさんは、「実は子供の頃から、頭の中でゴムが弾ける時の様な、パチパチとした音がするんですよ…」と、主訴以外の症状も漏らされました。

「頭の中でパチパチ音がする?!」


40年以上も整体師をやっていますが、まだまだ勉強不足ですね。その様な症状がある事は、その時初めて知ったのですから。、。まだまだ修行の身です。

…その事はさておき、Aさんからこのお話をお聞きした時、がぜんこの「頭の中でパチパチ音がする?!」症状について、興味を惹かれました。
“どんな病態なんやろう・・・”
良くも悪くも、私の整体師魂(?)に火がつきました。そこでAさんに、その頭パチパチに関する問診を始めました。その要点を以下に記します。

 


 

 


❷ Aさんからお聞きした"頭パチパチ"の症状
1.    最初の頭パチパチは小学六年の時で、中学受験のために塾で猛勉強し、その受験後、しばらくして生じ始めた。具体的には、受験も終わり、今まで覚えていた事が徐々に忘れていく頃に生じた


2.    他の同級生に同様の症状の人はいなかった。しかし偶然にも、その塾の先生も同じ症状があった


3.    その先生曰く、「パチパチ音は、覚えていた事を忘れる時、つまり脳の神経シナプスが解離する時に弾けて音が発生する」と仰っていたらしい


4.    音が鳴る場所は、頭のほぼ中心部で、いつも同じ場所で鳴る。また音の大きさは、日によって強弱がある。痛みは生じないが、気になって注意力が散漫になる。どんな病気か分からないので、不安になる


5.    頭パチパチは不意に生じるが、あくびや咳やクシャミをすると誘発される。中でもあくびは、一番強い音がする


6.    小学六年以降も、中学や高校、大学時代などで、試験の為に猛勉強をして、試験後にその覚えた事を忘れかける頃に生じる。多い日は、一日に数百回以上も頭の中でパチパチと音が鳴っていた。しかし猛勉強中は生じなかった


7.    大学を卒業後、猛勉強をする機会が減るにつれ、頭パチパチは減少傾向にある。しかし40才を超えた今でも、週に数回は頭パチパチが生じる。特に仕事上で調べる事が多かった後や、風邪などを引いた後に増加する。

 





❸ Aさんがネットで調べた「頭パチパチ…」の内容 
  
頭内爆発音症候群との関係は? 
Aさんはご自身の症状についていろいろと調べられていました。さすがにネットの時代ですね、ネットを検索すると、この「頭の中でパチパチ音がする?!」といった患者さんは、意外とおられるようです。ストレスや不眠が関連しているのでは、との仮説が多いようですが、ただやはり、その具体的な原因・治療法は全く不明との事です。


そんな中で、Aさんは「頭内爆発音症候群」にも調べられていました。その内容は、
『覚醒から睡眠に入る移行時間に起きるhypnic jerk(入眠時or睡眠時痙攣)と呼ばれる現象があります。hypnic jerkは、寝入りに体がビクッと動くということが特徴です。一方、頭内爆発音症候群では、眠りにつくときに感覚の神経系の働きがうまくいかず、音が鳴ると推察されています 』
との事でした。


ただこの頭内爆発音症候群は、その発症が”寝る前”に限定されていますから、広い意味ではAさんやその他の方々の「頭の中でパチパチ音がする?!」とは異なるのかもしれませんが、、、。

 





❹ 「頭パチパチの原因は、シナプスの弾ける音??
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。この「頭の中でパチパチ音がする?!」といった奇妙な病態の機序、そしてその治療法について考えてみたくなったのです(☚先述の整体師魂?)。

そこで「頭の中でパチパチ音がする?!」…についての私なりの仮説ですが、その前に、Aさんの塾の先生も仰っていた「(覚えていた事を忘れる時)脳のシナプスが解離する時にシナプスが弾けて音が生じる」ですが、これはさすがに無理があると思います。顕微鏡で見ないと見えないくらい小さなシナプスですから、仮にそれが弾けて(?)も振動=音刺激は生じないと思います。


ただシナプスが解離する時、「てんかん発作」の様に、その神経にイレギュラーな異常発火が起こって活動電位が生じ、それが聴覚野に達して音を感じる、といった可能性はあるのかもしれませんが、、、。

 


 

注1)    シナプス
神経と神経の接合部をシナプスといい、勉強などの神経活動により、シナプス(両神経の間)の電位がつながる事が、記憶などの機序となる。電位のつながり方の強弱で、大きく短期記憶と長期記憶に分けられる。このシナプスの電位が解消されると、記憶していた事を忘れる事になる(忘却)。





❺ 整体師的な発想で「頭パチパチ…」を考える、、、
シナプスの話しを進めていくのは"しんどい"ので、整体師的に、別の観点から「頭の中でパチパチ音がする?!」の原因を考えていきたいと思います。そこでまず初めに、頭蓋組織の中で、パチパチ音の振動源になりそうな部位を考えることにしました。
脳、、、血管、、、頭蓋骨、、、皮膚や腱膜/骨膜、、、硬膜(髄膜)、、、脳脊髄液、、、




ウ~ㇺ、脳が振動するとエライ事やし(脳みそが筋肉で出来ていない限り、そんなのある訳ネエ!!)、やはりこの中では硬膜が一番怪しい・・・けど、硬膜の内がわはクモ膜下腔を経て脳実質に接し、硬膜の外がわは頭蓋骨の内壁(骨膜)に接しているから、つまりギターの弦のように中空に浮いていないから、振動しにくいよな、、、。逆に言うと、振動して音を発する為には、その振動源に(この場合硬膜)、適度の引っ張り緊張と、その振動源(硬膜)が中空に浮いている様な状態が必要だよな。、。



なんとなれれば、

それは「大脳鎌」か「小脳テント」しかないな!? そうや!!、大脳鎌や小脳テントやったら、飛行機の尾翼、水平翼みたいに、ある程度緊張感があって中空に浮いている感じやしな、、、それが振動源になっている可能性は高いかな!!! 
……てな感じで、(大阪弁で)考えていきました。






❻ 「頭パチパチ…」の振動源は大脳鎌や小脳テント?!
とは言え、大脳鎌や小脳テントも、狭い頭蓋腔内では大脳や小脳などと接しています。ですから仮に、振動が大脳鎌・小脳テントに生じたとしても、この二つに接している大脳や小脳によって、その振動は抑えられるのでは、つまり頭パチパチは生じにくいのでは、との考えもできます。そしてこの考えは、私は正しいと思っています

普通の健常な人はこの通りだと思います。ですから大脳鎌や小脳テントは振動せず、頭パチパチなどといった音は感じないのが普通なのです。

 

ただ私がここで強調しておきたい事は、

頭パチパチと音を感じる人は、大脳鎌や小脳テントに何らかのイレギュラーが発生して、振動しやすい適度の引っ張り緊張度が生じ、その結果振動が生じて頭パチパチが生じるのでは、、、そしてそのイレギュラーを発見し、それに対処する事で、この奇妙な症状である頭パチパチが改善できるのでは、、、その様に考えています。

(☚イレギュラーと整体治療法についてはで詳述します)








❼ では、大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源は、どこ??・・・その一
 「バルサルバ効果」によって弾かれる?!

頭パチパチ音の源となる振動源・・・それは大脳鎌や小脳テントの可能性が高い、、

その仮定でお話を進めていくと、ではその振動源である大脳鎌や小脳テントを弾く動力源は、どこにあるのか、、、それが次の問題となります。


ところでよく冗談で、「お前の脳みそは筋肉で出来てんのか!!!」と、冗談を言い合ったりしますが、そんな人は少数派、、、否、いるわけないですから、筋肉の収縮は頭蓋内ではありえません。ですから大脳鎌や小脳テントを弾く、筋肉以外の動力源を探さねばなりません。

そこで参考となるヒントがあります。それはAさんの問診内容にもあった

「クシャミ、咳、あくびで、頭パチパチ音が誘発される」

という事です。つまりクシャミや咳、あくびは、そのバルサルバ効果によって瞬間的に頭蓋内圧が上昇します。

この圧上昇によって硬膜の急激な膨張が起こり、それが硬膜を弾く動力源になってパチパチ音が生じるのでは

と考えられます。



注2)    バルサルバ効果
口と鼻を閉じて最大限の呼気をする動作をバルサルバ動作といい、その際に胸腔内圧が上昇し、心拍や血圧の低下、あるいは耳管の通気などの一連の反応を起こす事をバルサルバ効果という。この効果の一つに、「硬膜内の内圧が高まる」という効果もある。 

  





❽ では、大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源は、どこ??・・・その二
  頸椎硬膜の伸展も、動力源?!

またあくびについては、別の頭パチパチが誘発される機序が考えられます。その前に次のコメントを参考にしたいと思います。それはAさんから教えて頂いたコメントなのですが、他の「頭の中でパチパチ音がする?!」患者さんたちのコメントです。



患者Bさん・20代・男性のコメント
『一か月くらい前にランニング中に頭の中でパチパチと不定期に音が鳴るようになりました。(中略) 最近歩行などでも、パチパチ音がする事が増えて不安です。(中略) 自分で色々と試したところ、首を上に向ける時に、似た様な音がパチッとなることが分かりました。(後略)』

これは重要なヒントです。

首を上に向けた時に頭パチパチが生じる!!」 

“首を上に向ける(首の伸展運動)” これは首(頸椎)の伸展によって、頸椎内部の硬膜の前面が引っ張られ緊張し、逆に後面の緊張は緩む事を意味します。頸椎の硬膜は当然頭蓋内の硬膜、つまり大脳鎌や小脳テントにも連続していますから、頸椎硬膜の影響(前面は緊張増、後面は弛緩)は、大脳鎌や小脳テントの振動源になり、パチパチ音の発信源となるのでは、と思われます。



当然、あくびや咳、くしゃみだけでなく、ランニングや歩行などの、力学的ストレスが頭部に伝わる動作で、大脳鎌や小脳テントが弾かれる可能性も、大いにあると思います。





❾ では、大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源は、どこ??・・・その三
  安静時の動力源、それは血流がぶつかる時のエネルギー?!




残された問題、それはランニングや、咳、クシャミ、あくびなどの力学的な誘発機序が無い状態、つまり安静状態でも大脳鎌や小脳テントが、”なぜ弾かれるのか”、といった問題です。そこでもう一つ、この件に入る前に、Aさんから教えられた、もう一人の頭パチパチ患者さんのコメントを紹介します。

患者Cさん・30代・男性のコメント
ここ最近なんですが、頭の中でパチパチ小さな音が鳴っているのですが、どんな病気なのでしょうか? 去年の12月に追突事故をやられてしまい、脳のMRIを撮影して、問題ないそうです。若干血圧が高目くらいなのですが。

Cさんのコメントは、二つの重大なヒントを示唆していると思います。それは、
 1.    追突事故による頸椎損傷
 2.    血圧が高目

の二つです。

まずは1.の方です。

MRI的には問題が無いとの事ですが、とは言え、追突により頸椎の硬膜にMRI等に写らない軽微な捻挫様の損傷が残存している可能性はあるのでは、という事です。その損傷とは、ごく軽度の出血痕、炎症残渣、捻挫様の硬膜肥大による緊張増、あるいはそれらによる癒着などが考えられます。

頸椎の硬膜から頭蓋内の硬膜は連続していますから、頸椎硬膜の緊張増は頭蓋内硬膜に容易に伝わりやすくなっていると推定されます。そしてその緊張の連続性が、首の伸展によって大脳鎌や小脳テントが振動しやすい下地を作っている可能性があります
 



次に2についてですが、

”高めの血圧”、、、

この高圧で流れる血液の運動エネルギーが、大脳鎌や小脳テントの振動を誘発する動力源になっている可能性です

    


半円状の大脳鎌の上辺から、翼状の左右の小脳テントの側縁にかけては、

上矢状静脈洞➡静脈洞交会➡横静脈洞➡S状静脈洞➡内頚静脈➡心臓

という太い静脈のルートがあります。このルートは、ほぼ脳の全静脈血の還流ルートとなっているので、小さな川が集まって大河になるが如く、膨大な量の静脈血が、猛烈な勢いでこのルート内を静脈血が流れています。

 

 


 


特に静脈洞交会は、T字形になっている大脳鎌(Tの縦線)と小脳テント(Tの横線)の交差点です。

従ってこの静脈洞交会は、矢状方向から上矢状静脈洞内を流れてきた膨大な量の静脈血が、”勢いよく静脈洞交会に衝突”し、そのぶつかった静脈血が小脳テントの側縁である横静脈洞に流れを90度以上曲げて還流する部位です。

すなわち、この血液が静脈洞交会に衝突する際の衝撃や、同部から流れる方向が変化する際のエネルギーは、相当強力なものになり、それらの力学的エネルギーは充分に大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源になりえると思います。
 



ましてやCさんは高血圧気味ですから、上矢状静脈洞(大脳鎌)➡静脈洞交会(大脳鎌と小脳テントの交点)➡横静脈洞(小脳テント)を還流する血圧も上がっている可能性があるので、大脳鎌や小脳テントの振動を誘発する可能性は上がります。

 




❿ 頭の中でパチパチ音がする原因 (当院の仮説)
ここまでの考えをまとめると、次の様になります。
A.    頭パチパチ音の振動源は大脳鎌と小脳テントの可能性がある


B.    Aが生じる必要条件として、大脳鎌や小脳テントが振動するのに必要な、適当な引っ張り緊張があり、また大脳や小脳との接着が減るなど、振動しにくい状況から解放されている必要がある (☚治療ポイントになる!!)


C.    安静時に大脳鎌や小脳テントを振動させる動力源は、上記Bの状況下で、上矢状静脈洞(大脳鎌上辺)や横静脈洞(小脳テント側縁)を還流する静脈血の運動エネルギーの可能性がある


D.    安静時以外のケースでは、上記Bの状況下で、クシャミ、咳、あくびなどによる脳硬膜の膨張(バルサルバ効果)によって硬膜が膨張し、大脳鎌や小脳テントが弾かれて振動して、それがパチパチ音の動力源となりえる


E.    また頸椎硬膜と脳硬膜の連続性から、頸椎の伸展/屈曲などによる頸椎硬膜の緊張or弛緩も、小脳テントや大脳鎌振動の動力源となりえる(但し上記Bの状況下)。この際、頸椎硬膜と脳硬膜に、緊張増などの振動を伝えやすい病態が連続していると、頭パチパチ音が生じやすいと考える


 






⓫ 当院が考える「頭の中でパチパチ音がする」の原因は!!
    頭蓋骨の偏位が原因  そしてその整体治療法は・・・

当然、上記以外の原因もあると思いますが、、以上が「頭の中でパチパチと音がする?!」についての、当院なりの仮説です。

ところで前出の『❻ 「頭パチパチ…」の振動源は大脳鎌や小脳テント?!』において、
頭パチパチと音を感じる人は、大脳鎌や小脳テントに何らかのイレギュラーが発生して、振動しやすい適度の引っ張り緊張度が生じ、その結果振動が生じて頭パチパチが生じるのでは、、、そしてそのイレギュラーを発見し、それに対処する事で、この奇妙な症状である頭パチパチが改善できるのでは
と記しました。


ここからは、その”何らかのイレギュラー”と、その”治療法”について記していきたいと思います。

 




結論から言うと、その大脳鎌や小脳テントに生じたイレギュラーとは、
「頭蓋骨の偏位」
だと推測します。
そしてこの仮説から導き出せる治療法とは、
「頭蓋骨の矯正」
だと考えます。

先に整体治療結果を述べておきますと、
冒頭に紹介した頭パチパチ患者のAさんは、この整体治療で、長年の頭パチパチからやっと解放され、今では快適に過ごされています。




注3)    頭蓋骨の縫合(ほうごう)と頭蓋骨の偏位

頭蓋の骨は15種類、23個の骨より構成されていて、頭蓋骨同士の接合部のほぼ全ては、関節の一種である「縫合」と呼ばれる、特殊な接合形態で関節している(例外は顎関節で、これは普通の関節)。そしてその縫合部の種類は34個もある。縫合が関節である以上、微細ではあってもある程度の可動性はあり、言い換えれば、縫合が関節である限り、その”ズレ(頭蓋骨の偏位)”は生じえる、という事である。








⓬ 頭蓋骨の偏位で大脳鎌や小脳テントが振動する理由?!
❻ 「頭パチパチ…」の振動源は大脳鎌や小脳テント?!』でも記しましたが、大脳鎌や小脳テントも、狭い頭蓋腔内では大脳や小脳、あるいは頭蓋骨の内面(骨膜)などと接しています。ですから仮に、振動が大脳鎌・小脳テントに生じたとしても、この二つに接している大脳や小脳によって、その振動は抑えられるのでは、つまり頭パチパチは生じにくいのでは、と思います。

ただそこに、頭蓋骨の偏位があれば、話しは違ってきます。

つまりその偏位によって、大脳鎌や小脳テントと近接している大脳や小脳の間に、あるいは頭蓋骨の骨膜との間に「若干の解離(隙間)」が生じる可能性があります。その隙間こそ、ギターの弦よろしく、振動源が中空に浮く事となり、振動しやすくなる原因の一つとなりえます




 
従ってその偏位を矯正し、「若干の解離(隙間)」を解消すれば、動力源があったとしてもその振動は抑えられ、いわゆる「頭の中でパチパチ音がする」は解消するのでは、と考えます

 

 

 



⓭ 首(頸椎)の屈曲や伸展は、大脳鎌や小脳テントに、どの様に作用するのか?!
ところで、前出の『❽!』で紹介した「Bさん・20代・男性」のコメントの中に、
『(前略) 自分で色々と試したところ、首を上に向ける時に、似た様な音がパチッとなることが分かりました。(後略)』
という件ありました。この所見も面白いですから、少し考えてみました。

すなわち首(頸椎)の伸展では、頸椎硬膜の前面は緊張しますが、後面が緩みますから、この後面の緩みは頸椎硬膜から続く後頭部の硬膜の緊張緩和(弛緩)に通じる可能性があります。そして後頭部には小脳テントや大脳鎌がありますから、頸椎硬膜の弛緩によって小脳テントなども弛緩し、頭蓋骨の偏位で生じた大脳鎌や小脳テントと大脳、小脳などの間に生じた「若干の解離(隙間)」はさらに解離する事になり(中空に浮く事になり)、より振動しやすくなるのでは、と考えられます。

 

  
 

 
これはひょっとしたらAさんのコメントの一つである

中学受験のために塾で猛勉強し、その受験後、しばらくして生じ始めた。具体的には、受験も終わり、今まで覚えていた事が徐々に忘れていく頃に生じた

にも通じる事では、と思います。


・勉強時=頸椎の屈曲姿勢が多い
     頸椎硬膜の後面の緊張が増える(振動しにくい)
・勉強後=頸椎の伸展姿勢が多い
     頸椎硬膜の後面の弛緩が増える(振動しやすい)

  




⓮ Aさんの興味深い診察所見…頭蓋骨の骨伝導が無い?!
ところで、30年近くも「頭の中でパチパチ音がする」で悩まれていたAさんの治療において、その診察時に興味深い所見がありました。
それは振動する音叉を頭蓋骨に当てて、左右の耳でどの様に感じるかをテストする手法(ウェーバーテスト・リンネテスト)を検査した時に起こりました。正常では、頭蓋骨のどの部位でも、音叉による骨伝導を感知することが出来るのですが、実はこのテストでAさんは、音叉の振動を全く感知できない部分が複数あったのです。言い方を変えると、骨伝導が阻害されている頭蓋部位があった、という事です。
 



その骨伝導障害の原因は色々あると思いますが、その中に、
 A 頭蓋内の炎症産物や出血残渣
 B 縫合のズレや硬化
 C 骨膜や硬膜などの癒着
 D 他

などが考えられます。

そこでAさんの整体治療の際しては、Aの可能性は低いと思われたので、上記BやCを念頭に置いた整体治療法=頭蓋骨矯正法を施術したわけです



そしてその結果は、先述した様に、非常に良好なものでした。この事も、当院の仮説を裏付ける根拠の一つでは、と思います




最後に・・・
「頭の中でパチパチ音がする」原因は、本コラムの仮説だけでなく、他の原因も考えられると思います。ですから本コラムは一整体師の妄想と思って頂いていいと思います。
ただ少しでも、「頭の中でパチパチ音がする」でお悩みの方に参考になれば、幸いと存じます。

ここまで長々とお読みいただき、ありがとうございました。
ご質問等があれば、下記までご連絡ください。
それではお大事にしてください。

 

 

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足の裏の痛み=足底腱膜炎の整体治療
患者Sさん=29才-女性-無職の症例

 

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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、3年前に右の足先をコンクリートにぶつけた際、右の第4趾を骨折したそうです(☚基節骨、中節骨、末節骨かは不明)。その治療経過中に右足をかばって歩いていると、足の踵が痛み出し、足底腱膜炎と診断されたそうです。骨折の治癒後に踵の痛みはマシになったそうですが、1年ほど前から踵が痛み出し(特に右踵)、再度足底腱膜炎と診断されたそうです。今回はシップ薬やリハビリ等では改善せず、鍼灸やオステオパシーなど、色々な治療に行かれたそうですが、改善せずに今も続いていて、歩行にも支障が出ているそうです。

 



②    Sさんの問診と診察所見
・直近の画像検査では、骨折部はキチンと治癒しているとの事で、他に特段の異常は無いそうです。
・歩行時は真っ直ぐに歩きづらく、地下街などの混雑する場所を歩いていると、他者とぶつかったり、転倒しかけたりするそうです。
・下肢の運動機能に特段の異常所見はありませんでしたが、知覚検査では左下腿の外側部(外側腓腹皮神経領域)に知覚鈍麻(右下腿-同部位の5/10)がありました。
・下肢の触診上、全体的に筋肉の緊張があり、特に左右膝窩部は著明な緊張と圧痛がありました。
・Sさんは踵だけでなく、右趾にも痛みがあるそうです。痛む部位は、右の第4趾の付け根(第3,4中足骨頭付近)で、その背側は常時痛むそうですが、数十分歩くと足底側も痛くなるそうです。痛みの性状は鈍痛だそうです。
・足の触診上、左右の踵(踵骨隆起)に著明な緊張と圧痛がありました。また両足底腱膜にも緊張と圧痛がありました。骨叩打痛はありませんでした。右の第4趾の付け根(第3,4中足骨頭付近)に軽度の腫脹(浮腫み?)がありました。圧痛はありましたが、発赤や熱感はありませんでした。視診上、変形等はありませんでした。

 


 

➂ 治療目標と整体治療
   ⑴    左右のハムストリング、下腿三頭筋、前・後脛骨筋、腓骨筋群の緊張と疲労を回復する
・ハムストリング、下腿三頭筋、前・後脛骨筋、腓骨筋群の整体治療

 





④    経過と結果・・
・初診治療後、治療前に緊張していた両足底腱膜はかなり弛緩し、踵骨隆起の圧痛も半減していました。Sさん自身も「あっ、さっきより痛みが減って歩きやすくなっています。あんなところ(☚下腿三頭筋やハムストリングなど)の治療で、(足底の)痛みが減るんですね」と、不思議そうに仰っていました。


・2診目来院時、「一週間ほどは痛みもほとんど無く、スムーズに歩けました。でもその後は少し戻りました。」と仰っていました。


・5診目来院時、「踵の痛みは2週間ほど軽かったのですが、3週目から痛み出し、元に戻った感じです」と仰っていました。5診目まで、来院の間隔が4週間から6週間と、比較的開いていましたので、Sさんに相談して、次回からは出来るだけ間隔を開けずに来院して頂くよう、お願いしました。施術後は、踵の痛みはかなり軽快していました。


・7診目来院時、「踵の痛みは、”痛み”と言うより”だるさ”に近い状態です」と仰っていました。施術後には、そのだるさも大幅に軽快していました。


・9診目来院時、「まだ少し、だるさが残りますが、以前に比べると大分歩けるようになってきました」と仰っていました。


・ところが10診目来院時には、少し踵の痛みがぶり返していたそうです。その理由としてSさんは、近頃かなり踵の痛みが改善してきたので、ご自身で左の足趾の運動を繰り返していたそうです。その時左足の3,4,5趾付近で「ピキッ」と音がしたそうですが、それ以降左足の3,4,5趾付近と踵に痛みが生じるようになっていたそうです。そこで、左足の3,4,5趾の筋肉ポンプを追加しました。


・11診目来院時、「この2週間は、足の指も踵もほとんど痛みがありませんでした。真っ直ぐ歩くことができ、(人込みで)人とぶつかる事もありませんでした。」と仰っていましたので、今回の集中治療を終了する事にしました。

 





⑤     今回の症例の概説、、、
・Sさんの足の裏の痛み=足底腱膜炎の症例は、病名こそ”足底腱膜炎”ですが、実際には足底の腱膜よりも、足底に伸びている下腿後側(☚ふくろはぎ)の筋肉群=下腿三頭筋・他の緊張が、重要な要因では、と思いました。なんとなれば、足底の腱膜は踵(踵骨)の骨膜を介して、ふくろはぎにある下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)の骨膜と連続しているからです。つまり本ケースの足の裏の痛みは、「下腿三頭筋による足底腱膜(下記注1参照)の牽引型骨端症(下記注2参照)」が主因ではないか、と考えられます。

 


・当然、当初は足底腱膜の損傷もあったでしょうが、もし下腿三頭筋のオーバーユーズよる牽引型骨端症があったとすれば、足底腱膜の損傷が治癒したとしても、骨端症による疼痛が足底に生じる事になります。Sさんは足をかばって歩いていたそうですから、そのオーバーユーズは足底腱膜(足底筋群)だけでなく、下腿三頭筋・他(ハムストリングなど)にも及んでいたでしょう。つまり下腿三頭筋の牽引型骨端症が生じえる状況にあった、と言うことが出来ます。言い方を変えれば、オーバーユーズにより足底腱膜炎と下腿三頭筋による牽引型骨端症が合併していたのでは、と考えられます。

 


・上記の考え方からすると、Sさんは、今まで足底腱膜だけの治療はしてきたのでしょうが、下腿三頭筋の治療はしていなかったのでは、だから足底の痛みが持続していたのでは、と推測されます。この推測は、Sさんの言葉からも正しかったのでは、と思われます。それはSさんが初診治療直後に、「あっ、さっきより痛みが減って歩きやすくなっています。あんなところ(☚下腿三頭筋やハムストリングなど)の治療で、(足底の)痛みが減るんですね」と、不思議そうに仰っていた事から、今まで下腿三頭筋やハムストリングの治療をしてこなかったことが、推測されるからです。


・以上の考察から、上記③「治療目標と整体治療」に掲げる治療目標、
 ⑴    左右のハムストリング、下腿三頭筋、前・後脛骨筋、腓骨筋群の緊張と疲労を回復する
を設定し、その目的の為の整体手技として、
 ・ハムストリング、下腿三頭筋、前・後脛骨筋、腓骨筋群の整体治療
を施術した訳です。

 

 


・運よく初診治療後からSさん自身もビックリするくらいの著効があり、歩行もスムーズに歩けたことから、概ねこの仮説で妥当なのでは、と思いました。ただSさんの都合で、通院間隔がかなり開いたり、来たり来なかったりだったので、順調に快方に向かわず、症状が行きつ戻りつした事があったり、あるいは10診目には、勇み足的に足のリハビリ運動をやり過ぎたために、患部が少し悪化した事もありました。そこで10診目には、「左3,4,5趾の筋肉ポンプ」を追加する一幕もあったりしました。そんなこんなで色々と迷走しましたが、11診目にはほぼ完治と言ってよい状態でしたので、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。


注1)    足底腱膜
踵(踵骨)から足の5趾の根元(基節骨底)に伸びる、逆三角形状の強靭な繊維状の腱膜。いわゆる”土踏まず(足底の縦アーチ)”の形成にも寄与し、歩行などの衝撃を吸収する。またその吸収した弾性エネルギーを、足の蹴り出しの運動エネルギーに変換する” 巻き上げ(ウインドラス)機構”でもある。
先述の様に、足底腱膜はその根元から踵骨骨膜を介して下腿三頭筋の腱が連続しているので、下腿三頭筋のオーバーユーズがあれば踵骨骨膜だけでなく、この足底腱膜にまでその牽引刺激が加わるので、足底腱膜の牽引型骨端症(下記 注2参照)の原因となる可能性がある。

 




注2)    牽引型骨端症
オーバーユーズされている骨格筋の停止部(骨膜)が、繰り返される牽引刺激によって知覚過敏(☚骨膜は知覚神経が密集している)or変形を起こし、その停止部骨膜の疼痛をきたす疾患の総称。場合によっては炎症を起こすケースもある(骨端炎)。サッカーやバスケットボール選手の膝(脛骨粗面)に好発するオスグッド・シュラッター病が有名。
骨端症は他に、圧壊型や剪断型がある。

 

 

 

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首、背中、腕、肘の鈍痛…
変形性頚椎症の可能性と整体治療および自己治療法

患者Sさん=64才-男性の症例

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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、2週間ほど前から、突然首の右後面に痛みが生じるようになったそうです。Sさんは「そのうち治るだろう」と思って放置していたそうですが、逆に悪化し、首の後面だけでなく、右の肩甲骨上面から右上腕の後面と、右肘の外側面まで痛みが出るようになり、それが次第に強くなってきているそうです。Sさんは別件(歯茎の退縮と痛み)で来院されていましたが、本件も併せて診る事になりました。


②    Sさんの診察
・痛む部位は、首の右後面から右肩甲骨上面と、右上肢の後面および右肘の外側面で、現在ではかなり重度の鈍痛がするそうです。痺れ感は無いそうです。
・上記の痛みは、最近ではどの様な姿勢でも痛みが生じるそうですが、特に自転車の運転時や仰臥位での就寝時、あるいは椅子で頸を背もたれにもたれかけた時に増強するそうです。
・2週間前の発症の状況は、特に誘因は無く、気づいたら痛みがしていたそうです。
・2~3か月ほど前から、飲水時などで首を後屈する時、痛みは無かったそうですが、頸部でポキッと音がする様になっていたそうです。
・Sさんは15年ほど前と10年ほど前に二度、追突事故(むち打ち症=外傷性頸部症候群)を経験されていて、特に二度目はかなり重症だったそうです。
・痛みは常時あるので、痛みで力を入れにくいそうですが、筋力そのものに減弱は無いそうです。
・Sさんは趣味でピアノを弾かれるそうですが、ピアノを弾く事に支障はなく、またパソコン作業などにも支障はないそうです。
・頸椎の可動域検査では、後屈がかなり制限されていて、疼痛が増強するそうです(☚飲水時の後屈が出来ない)。側屈はすこしだけ制限がありましたが、回旋では左右とも20~30度ほど回旋が制限されていました。
・上肢の神経学検査で異常は無く、また上肢の腱反射もほぼ正常でした。
・ホフマンテスト、ワーテンベルグ反射および10秒テストは陰性でした。
・瞳孔は正中にあり、左右対称で、眼球運動に異常はありませんでした。眼瞼下垂などもありませんでした。眼瞼結膜はやや濃いめのピンク色でした。
・難聴や耳鳴りも無いそうです。
・季節性(春)の花粉症はあるそうですが、それ以外に鼻閉や鼻水、後鼻漏などは無く、副鼻腔炎の既往も無いそうです。
・歯周病や口内炎の既往は無いそうですが、虫歯は子供時代に度々あったそうです。
・顔面の表情筋に異常は無く、構語や嚥下障害もありませんでした。
・胸頸部聴診上、血管雑音や心音、呼吸音の異常所見はありませんでした。
・頸椎の棘突起叩打痛テストで、C5,6,7の巧打で、軽度の違和感が生じたそうです。
・頸部触診上、それぞれの頸椎棘突起間の間隔が近接していました。またC5,6,7の棘突起押圧で、グラグラとした不安定感があり(☚ハイパーモビリティ)、同部に違和感が生じるそうです。
・排尿-排便に支障はないそうです。




➂ 治療目標と整体治療
⑴    頸椎椎間板の体液循環を促進し、椎間板を厚くして、頸椎椎体間および椎間関節間の間隔を広げる
⑵    上記⑴でもって、ルシュカ関節などの接触を抑制し、頸椎痛を改善する
⑶    上記⑴でもって、頸椎を支持する椎間板や靱帯などの機能回復を期待し、また予測される頸椎の変形を少しでも解消する事を期待する
⑷    Sさんに頸椎牽引の方法を指導する
⑸    整形外科での検査を推奨する
    ・頸椎牽引テクニック
    ・頸椎の自己牽引法指導
    ・念のために、整形外科での画像検査を勧める

 

 



④    経過と結果・・・
・初診治療後、頸椎の可動域は大幅に改善され、首の後屈もかなり改善されていました。首や右の肩甲骨、右肘の痛みも、半分くらいにまでなっていたそうです。


・2診目来院時、「(1週間前に先生に教えられた自己牽引法を)あれから毎日数回はしていますが、最初の4~5日は、効き目が1時間くらいしか持たず、自転車の運転時などではかなりきつかったです。でも最近では、牽引治療を忘れるくらい、首や肩甲骨の痛みが軽くなっています。ただ朝起きた時は、少し首が重たいですね。」と仰っていました。


・5診目来院時、「自転車に乗っていても、首や肩、肘の痛みも出ず、快調に運転出来るようになっています。朝起きた時も、ほとんど首の重たさは無くなっています。」と仰っていました。Sさん本来の主訴である「歯茎の退縮と痛み」の整体治療はまだ継続する必要がありましたが、ご自身で「自己牽引法」を続けて頂くという条件で、本件については一応の治療終了としました。またこの段階で、整形外科で精査は受けていなかったので、念の為、精査を受けて頂く事も付け加えておきました。

 

 



⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 頸椎の変形(変形性頚椎症)の可能性…

・Sさんは、今回の件で整形外科などを受診されていないので、確定的な診断はありませんでしたが、Sさんの所見から変形性頚椎症の可能性が高いのでは、と思われました。変形性頚椎症は加齢や退行変性で頸椎の椎間板をはじめ、椎間関節の軟骨やルシュカ関節(下記注1参照)、あるいは靱帯や関節包などが損耗-変形する病態ですが、Sさんはそのリスクファクターである「加齢=64才」と「退行変性=二度のむち打ち症歴」の両原因を揃えていたからです。

 

 

 

◆ 首の運動で「ポキッ」…変形の黄信号 ?!
・また「2~3か月ほど前から、飲水時などで首を後屈する時、痛みは無かったそうですが、頸部でポキッと音がする」といった所見がある事から、おそらく頸部の椎骨(おそらくC5,6,7)がハイパーモビリティの状態になっていたのでは、と推測されます。ハイパーモビリティとはカイロプラクティックの用語ですが、これを簡単に説明すると、頸椎などの椎骨の安定性が減退し、グラグラとしている状態を指します。整形外科的には変形性脊椎症に近い概念だと思います。


・つまり、椎骨を支える靱帯や関節包、あるいは関節軟骨や椎間板などの支持組織に、前述の要因(加齢&退行変性)によって脆弱性が生じる事で、椎骨を安定的に支持することが出来ずに椎骨が不安定化したり(☚ハイパーモビリティの状態=ポキッと音がする原因)、あるいは椎間板が薄くなる事で上下の椎骨の間隔が接近-接触し(☚特にルシュカ関節)、首の後面から肩甲骨~上肢裏側と肘の外側への放散痛を含めた頸椎痛や、首の可動域制限の原因となっている事が考えられました。さらには骨棘などが生じて、それが当たる事で頸椎痛の原因になっている可能性もあります。

 

 

 

◆ 頸椎の変形を阻止or遅延させる整体治療法とは…
・ところでSさんの主訴は、首の後面から肩甲骨~上肢裏側と肘の外側に疼痛がありますから、椎間板ヘルニアなどの神経根症の可能性もありますが、神経根症に典型な痺れ感や筋力低下、知覚障害などが無かったので、将来的な発症の可能性はありましたが、現段階では神経根症の可能性は低いのでは、と思われました。


・もし上記仮説の通りだとすると、頸椎の変形を元の正常な状態に回復させる事はかなり難しいですが、それを少しでも期待するには、まず椎間板の菲薄化を改善して厚くし、各椎骨間の間隔を安定的に広げて、靱帯や関節軟骨等への機械的負荷を軽減する事が肝要です。それは同時に、上下の椎骨同士(特にルシュカ関節)の接近-接触を回避して頸椎痛を解消できる可能性もありました。そこで上記③「治療目標と整体治療」に掲げる整体治療を施術する事にしたわけです。

 


・結果的に初診治療から著効を示したので(5診目でほぼ寛解)、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思いました。ただ問題が二つありました。その一つは、一度の施術では、その治療効果が長続きしない事です。頸椎の牽引治療は椎間板を減圧する事になるので、菲薄化した椎間板内に周辺組織(主に椎体の上・下面にある軟骨終板)からの体液が拡散しやすくなって、椎間板の肥厚が期待できますが、しかしその効果は短く、次第に菲薄化するからです。
(血管支配の無い椎間板は、その栄養・O2補給を、上下の椎体面=軟骨終板から拡散する体液に依存している)


 

◆ 自分で治療できる整体法の指導…

・もう一つの問題は、Sさんは整形外科などを受診していないので、画像検査などによる確定診断が無い事です。Sさんの幾つかの所見から、現段階での脊髄症の可能性は低いと考えられ、上記仮説である変形性頚椎症の可能性が高いと考えられるのですが、しかしその変形-損耗度合いによっては、脊髄症(ミエロパシー/下記注2参照)に悪化する危険性もあるからです。


・まず前者の問題については、椎間板の肥厚を持続し安定化する為には、頻繁に頸椎の牽引治療をしなければなりません。そこでSさんに、自分で頸椎の牽引治療ができる方法を指導することにしました。後者の問題については、出来るだけ早急に、整形外科などで精査を受けて頂く事を推奨しました。


・元々Sさんの主訴は「歯茎の退縮と痛み」で、相当程度の通院が必要でしたが、本件については自分で出来る「頸椎の自己牽引法」の指導により、比較的早期(5診目)で「首、背中、腕、肘の鈍痛」がほぼ解消したので、5診目で治療を終了することが出来ました。この事から、今回の「首、背中、腕、肘の鈍痛」については、上記仮説で概ね妥当であったのでは、そしてこの手の病態については「頸椎の自己牽引法の指導」が著効を示すのでは、と改めて思いました。


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注1)    ルシュカ関節 (鈎状関節/鉤状突起)
頸椎の椎体側面の上部は、他の脊椎と異なって上方に突出している部分があり、それを鉤状突起と呼んでいます。この鉤状突起と一つ上の椎体の下面との接触面をルシュカ関節(鈎状関節)と呼んでいます。この際、上下の椎体の間隔が椎間板の厚みによって広げられている状態では、その接触は少ないので臨床症状は発現しませんが、加齢-退行変性などで椎間板が薄くってルシュカ関節が接近-接触強度となると、頸椎痛などの臨床症状が発現する事があります(☚変形性頚椎症の主因の一つ)。
また加齢や退行変性などで、鉤状突起などに骨棘(☚骨の突出部分)が生じる事がありますが、これもまた頸椎痛の原因となり、変形性頚椎症の主因となります。

 




注2)    脊髄症(ミエロパシー)
中枢神経の一部である脊髄が、何らかの理由で圧迫され、様々な神経系の症状が発症する病態です。具体的には
   ・頸椎(項部)や胸椎(背中)、腰椎(腰)の疼痛
   ・手足の痺れ感あるいは疼痛
   ・手足の筋力低下
   ・手指の巧緻運動障害(箸で食べ物をはさめない、字を書きにくい、、、など)
   ・歩行時の足のつまずきや階段下行の不能
   ・膀胱直腸傷害(尿漏れや排便のコントロール不能など)

但し、(事故などを除いて)これらの症状が同時に現れる、というものは少なく、一般的には一つの症状が単独で、あるいは幾つかの症状が組み合わされて、極めて緩慢に発症してくるので、なかなか早期に発見できない事があります。
脊髄症の原因は幾つかありますが、その代表例は以下の通りです。
 ・正中ヘルニア
 ・変形性脊椎症
 ・後縦靭帯骨化症
 ・脊柱管狭窄症
 ・外傷
 ・腫瘍

 

 

 

 

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整体コラム 「自律神経失調症についての一考察」はこちら
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                   記 事 項 目               
❶  末梢-自律神経節(叢)が各臓器を最終的にコントロールする
❷  当院の自律神経失調治療=基本方針-Ⅰ
全身に分布する末梢の自律神経節(叢)を直接施術する!!
❸  当院の自律神経失調治療=基本方針-Ⅱ
精神面-中枢神経-末梢自律神経節(叢)を俯瞰して診る
❹ 自律神経失調症の治療期間と再発の可能性
❺ 自律神経失調が関連していると思われる治験例-紹介
   頭部から足先までの治験例紹介・・・          



❶ 末梢-自律神経節(叢)が各臓器を最終的にコントロールする
       自律神経節(叢)は各臓器の現場監督!!


各臓器はその直前にある自律神経節(叢)で最終的にコントロールされる



・眼や鼻、咽喉、心臓、消化器、膀胱etc…の各臓器には、その臓器を直接かつ最終的にコントロールする自律神経=交感/副交感神経の集合部位があります。それを「自律神経節(叢) =下記注1)参照」と呼び、それぞれの臓器に近接して位置しています。つまり、この臓器近くにある末梢の自律神経節(叢)は、当該臓器の「現場監督」の様な役割を担っているのですね。そしてそれは、全身のいたる所に分布しています。

・いわゆる自律神経失調症は、精神面や中枢神経的な原因・他でも生じますが=下記注2参照)、これらの末梢自律神経節(叢)の問題でも生じる事があります。ただ残念ながら、世間一般的には中枢へのアプローチが多く、末梢の自律神経節(叢)へ直接アプローチをしている治療は少ないのでは、と感じています。それが、いわゆる自律神経失調症が治りにくく、長引く原因の一つでは、と考えられます。



注1)    自律神経節と自律神経叢の違い
自律神経節とは、その節内で各神経線維がシナプス(結合)しあい、当該臓器への情報を変更-調整する部位ですが、自律神経叢ではそのシナプス(結合)がなく、神経線維が集まり、あるいは並び替えられたりする部位となります。
自律神経節や自律神経叢の失調(機能異常)は、下記注2)の様な様々な原因で生じます。
 

腹腔の神経節(塊の部分)と神経叢(線維の部分)



注2) 自律神経が失調する主な原因
・化学的原因 
 悪性腫瘍、糖尿病、肝臓障害など
・微生物的原因 
 ウイルスや細菌感染症
・免疫的原因 
 自己免疫疾患など
・血流的原因 
 血管の蛇行、血栓、物理的絞扼による血行不全
・物理的的原因 
 腫瘍、癒着、緊張、骨変形や関節のずれによる絞扼神経障害など
・精神的原因 
 神経閾値の低下による過敏性増強など
・原因不明 
 いわゆる自律神経失調症

自律神経が失調する原因が判明すれば、上記の中から適切な病名が診断されますが(例:糖尿病による自律神経障害etc)、それが不明な場合、いわゆる「自律神経失調症」と診断される場合が多いようです。これがいわゆるWastebasket diagnosis(WD-ゴミ箱診断)と呼ばれるもので、本コラムの対象疾患となります。




❷ 当院の自律神経失調治療=基本方針-Ⅰ
       全身に分布する末梢の自律神経節(叢)を直接施術する!!
 

・上記❶=末梢自律神経節(叢)の問題でも生じる事があります=の考え方に基づけば、

その末梢にある自律神経節(叢)への直接的な治療が有効である事は、論を待ちません。

ですから当院では、末梢の自律神経節(叢)の失調が主因と考えられる自律神経失調患者さんには、

それぞれの臓器近くにある末梢自律神経節(叢)に対する直接的な整体治療で対応し、著効をあげています




・自律神経節(叢)への整体手技で、なぜ自律神経障害が改善していくのか、、、それはよく分かっていません。この事を科学的に解明したいのですが、当院の様な零細整体院では、科学的な研究は到底不可能ですので、臨床的な状況証拠を積み重ねていくしか無いのでは、と思っています。

・ただ現段階で予想している事があります。それは、上記 注2)の様な基礎疾患の無い、いわゆる自律神経失調の患者さんを触診検査や施術をしていると、当該臓器を支配している自律神経節(叢)付近が極めて緊張している事がありますが、それがヒントとなりました。

例えばIBS(過敏性腸症候群)の患者さんを例にとると、右下腹部~左上腹部(上腸間膜動脈神経叢付近)や左下腹部(下腸間膜動脈神経叢付近)に、「するめ」のように硬くなった部位がある事が多いのです。

そしてその緊張を整体手技でほぐしていくと、IBS症状の大幅な緩和が達成される事が、大いに期待できるのです。

・上記の事から予想される仮説は、両神経節(叢)は十二指腸-小腸と大腸を最終的にコントロールする自律神経節(叢)ですが、おそらくその”緊張”によって直接神経が刺激されて「誤診号」が生じたり、あるいはその”緊張”によって血流不足になった結果「誤診号」が生じたりする事で、十二指腸~大腸の自律神経障害(IBS)が生じているのでは、と考えます。ですから、両神経節(叢)の緊張を解放する整体手技で、IBS症状が改善していくのかもしれません。

・そしてこの様な臨床例は、他の部位の整体治療でも度々経験している事です。そこで下記に、その他の部位への治療例などをご紹介します。


例1)  慢性的な鼻閉のケース…
・翼口蓋神経節および頸部交感神経幹(上頸神経節)の整体治療
実際の治療例はこちら


鼻腔粘膜をコントロールする翼口蓋神経節と上頸神経節



例2)  胃下垂・胃もたれのケース…
・迷走神経(腹腔神経節/叢)および交感神経幹の整体治療
実際の治療例はこちら


胃腸の機能をコントロールする腹腔神経節(叢)



例3)  足の冷え症のケース…
・仙骨内臓神経の整体治療
実際の治療例はこちら


足の血液循環(栄養や体温の供給)をコントロールする仙骨内臓神経



例4) その他の自律神経失調症…
◆動悸、不整脈、高血圧などの循環器系の自律神経失調症
 ・頸部交感神経幹の整体治療
 ・迷走神経の整体治療
 ・心臓神経叢の整体治療


◆咳、咽喉の違和感、喘息などの呼吸器系の自律神経失調症
 ・上喉頭神経の整体治療
 ・下喉頭神経の整体治療
 ・肺神経叢の整体治療


◆FD(機能性胃腸症)やIBS(過敏性腸症候群)などの消化器系の自律神経失調症
 ・腹腔神経節(叢)の整体治療
 ・上腸間膜動脈神経叢の整体治療
 ・下腸間膜動脈神経叢の整体治療


◆ED(勃起障害)などの生殖器系の自律神経失調症
 ・骨盤神経叢の整体治療
 ・陰部神経叢の整体治療
 ・陰部海綿体神経叢の整体治療


全身に分布する末梢の自律神経節(叢)




❸ 当院の自律神経失調治療=基本方針-Ⅱ
       精神面~中枢神経~末梢自律神経節(叢)を俯瞰して診る
・自律神経失調は、精神面や中枢神経面を含め、様々な原因で生じますので、上記❷のように、末梢の自律神経節(叢)だけの治療では、限界があるかもしれません。ですから当院では、実際の治療に際しては、末梢の自律神経節(叢)への整体治療だけでなく、詳細な診察によって、他の自律神経の機能が失調していると思われる部位を可能な限り特定し、それらの部位への整体治療も併用して施術しています。




膀胱機能を支配する自律神経系



例5) 頻尿or残尿 (膀胱の自律神経失調のケース)で施術する部位…
(実際のケースでは、下記の中から必要に応じて取捨選択し、整体治療しています。)

◆末梢-交感神経系              
 ・膀胱神経節(叢)
 ・下下腹神経節(叢)
 ・(下腹神経or仙骨内臓神経)

◆末梢-副交感神経系            
 ・膀胱神経節(叢)
 ・下下腹神経節(叢)
 ・骨盤内臓神経

◆中枢神経系                  
 ・視床下部~脳幹
 ・必要に応じて心理分析
実際の治療例はこちら



中枢神経系の整体治療



膀胱神経節(叢)の整体治療



心理分析




❹ 自律神経失調症の治療期間と再発の可能性
・それでは、自律神経失調症の治療期間についてご紹介します。
  その前に「集中治療」と「メンテナンス治療」についてご説明します。




◆集中治療とは…
・初診治療開始時から治療間隔を詰めて集中的かつ効率的に施術する事で、患者さんの自然治癒力が元の健常なレベルにまで早期回復し、症状の発現をほぼゼロの状態にまで解消していく治療過程です(例:週に2回、あるいは3回の通院治療etc)。
そして症状の改善に伴い、治療間隔を次第に開けていきます(例:週に1回、10日に1回、1か月に1回…)。
最終的な集中治療の終了は、専門医での精査による確認や、あるいは患者さんご本人との相談の上で決めています。


・遠方から来院される方の場合・・・
遠方から来院される方の場合、時間的にも交通費/滞在費的にも負担がかさみますので(例:交通費が治療費の数倍になる様なケース)、この様な場合、一度の来院の度に2回分の整体治療を施術する事で効率性-経済性を上げ、集中治療の効果が減じない様に配慮し、早期改善に向けています(但し、治療費は2回分になりますので、悪しからずご了承ください)。


◆メンテナンス治療とは…
・集中治療の終了後、健常な自然治癒力を維持し、再発を防止する為に、適当な間隔で通院/施術する治療過程です(例:1か月に1回or3か月に1回、あるいは半年に1回etc)。 このメンテナンス治療は、患者さんの個々の状況によって異なりますので、患者さん自らに判断して頂いています。

 



  


◆治療期間…
・自律神経失調症の治療期間は、その罹患期間、原因の種類とその数、あるいは合併症の有無などの個人差があり、一度診させて頂かないと正確なところは申し上げにくいと思います。しかし、概ね数回から十数回の施術で、集中治療を終了できるレベルにまで、改善できると思います。



◆再発の可能性について
・患者さんからよく質問される一つに「再発しますか?」というものがあります。
感染症は「一度感染すると二度と感染しない(例外もあます)」と言われていますが、自律神経失調症は精神面を含め、ストレス耐性や天候など、そして身体の生理機能の状況などによって左右されます。ですから、何らかの体調不良要因があると再発の可能性はありますので、日々の健康管理が大切だと思われます。それに加えて、自律神経系を良好な環境に維持するための、上記「◆メンテナンス治療とは…」も、肝要だと思われます。


 


❺ 自律神経失調が関連していると思われる治験例-紹介
・それでは、自律神経失調が関連していると思われる症例の整体治験例をいくつか紹介しますので、ご参照ください。症例数が多いので、ご自身の「症状-年齢-性別などと似通っている、、、」と思われる症例を選び、ご参照ください。

頭部から足先までの自律神経症状-整体治験例・・・
実際の整体治療に際しては、自律神経系のみの治療だけでなく、その他の関連する部位への整体治療法も併用しています。

 

◆ 不眠症(途中覚醒-熟睡障害)の整体治療
   患者Aさん=39才-女性/主婦の症例

うつ病で睡眠薬を処方されている不眠症患者さんの整体治療
 患者Rさん=48才-女性-主婦の症例

 

立ちくらみ=起立性低血圧によるめまいの整体治療
    患者Sさん=41才-女性/会社員の症例

 

目ヤニ=眼脂=と眼の痒み(慢性結膜炎?・アレルギー?)の整体治療
   患者Yさん=46才-女性-主婦/会社員の症例

 

一日中涙が止まらない(過剰流涙・涙目)の整体治療…
    患者Nさん=59才-男性/会社役員の症例


発熱と眼の奥の痛みおよび頭痛の整体治療
   患者Sさん=40才-女性-会社員/主婦の症例

◆「眼がまぶしくてサングラスが必須です…」 10年前からの羞明の整体治療
    患者Aさん=41才-女性-主婦の症例

 

10年前から続く両耳の耳鳴りと整体治療
     患者Hさん=49才-女性-主婦/会社員の症例

 

花粉症治療…花粉シーズン直前に始めた花粉症(アレルギー性鼻炎)の整体治療
    患者Mさん=41才-女性の症例

 

原因不明の鼻づまり(副鼻腔炎?)と整体治療

    患者Nさん=43才-女性 –主婦/パートの症例

鼻閉・鼻水(通年性のアレルギー性鼻炎)と整体治療
   患者Cさん=26才-男性-会社員の症例

 

◆ 新型コロナの後遺症?!…1年前から続く後鼻漏の整体治療
  患者Aさん=61才-女性-主婦の症例

「匂いが分からない」…5年前からの嗅覚障害と整体治療
    患者Aさん=41才-女性-主婦の症例

味覚障害(?)の整体治療
   患者Kさん=16才-女性の症例

 

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の整体治療
    緑内障の治療中、偶然にSASが改善した症例の解説(?)です。
    患者Mさん=54才-男性-会社員の症例


◆ 嚥下障害の整体治療
    患者Kさん=16才-女性の症例

 

ヒステリー球(咽喉頭異常感症)と鼻呼吸-不眠症の整体治療
    患者Mさん=40才-女性-主婦の症例

 

舌のヒリヒリとしたシビレ感の整体治療
    患者Tさん=70才-女性-主婦/会社員の症例

 

◆ 発作性の「咳」と整体治療

◆ 慢性の喘息様の咳と整体治療
    患者Mさん=42才-女性-主婦/看護師の症例

 

気管支喘息(?)による息苦しさ(呼吸困難)の整体治療
    患者Rさん=48才-女性-主婦の症例 

◆ 本態性高血圧症と動悸の整体治療
    患者Tさん=43才-女性-主婦/会社員の症例

 

不整脈、息苦しさ、不眠の整体治療
    患者Nさん=29才-男性-会社員の症例

◆ 10年以上前から続く不整脈(期外収縮)の整体治療
    患者Mさん=64才-男性-会社役員/の症例

◆ 胃下垂(?)による胃もたれ(機能性胃腸症-?)と整体治療
    患者Yさん=39才-男性-会社員の症例

◆ 機能性胃腸症(FD)=右わき腹の痛みの整体治療
    患者Mさん=33才-女性-会社員の症例

 

中学生の頃からの胃下垂の整体治療
    患者Mさん=30才-女性-主婦/会社員の症例

 

10日間、排便がありません。。。」便秘の内臓整体治療
    患者Sさん=39才・男性・会社員

 

◆ 中学生時代から続く頻尿(1時間に1~3度のペース)の整体治療
  患者Sさん=29才-女性-無職の症例

◆ 頻尿の内臓整体治療
    患者Yさん=39才-男性-会社員の症例 

 

20年以上に及ぶ頻尿-尿意切迫感(過活動膀胱or間質性膀胱炎?)と整体治療
    患者Rさん=42才-女性-主婦の症例

 

尿もれと整体治療
    患者Tさん=43才-女性-主婦/会社員

 

外陰部痛(外尿道口の痛み)・頻尿とイボ痔(痔核)の整体治療…【過活動膀胱の疑い】

    患者Tさん=43才-女性-会社員/薬剤師/主婦の症例

◆ インポテンツ(ED=勃起不全)の整体治療
    患者Kさん=58才-男性の症例

 

ほぼ完全型のインポテンツ(勃起不全=ED)の整体治療

    患者Oさん=57才-男性-会社員 

◆ 足の冷え症と整体治療
    患者Sさん=58才-男性-自営業/の症例

◆ 全身のかゆみ・湿疹(蕁麻疹?)と整体治療
    患者Yさん=39才-男性-会社員の症例

 

30年前からの肘のアトピー性皮膚炎と整体治療
    患者Aさん=39才-女性/主婦の症例

 

まぶたのアレルギー性皮膚炎(発赤・腫れ)と整体治療
    患者=Hさん-40才-女性-主婦

 

 

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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

尚、自律神経失調症に関する詳細な説明(整体コラム)は、下記をご参照ください。

 


整体コラム  「自律神経失調症についての一考察…
意外に多い、末梢-自律神経節のシステムエラーとその整体治療

臓器をコントロールする「自律神経」は100カ所以上もある・・・はこちら

 

 

 

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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
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高血圧眼底が改善した ?!

緑内障の予防整体
眼底血管の蛇行や緑内障性陥凹が改善した症例の解説です。

患者Sさん=40才-女性-会社員/主婦の症例

 

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① Sさんの病歴…「眼底血管の蛇行や軟性白斑があります」
患者Sさんは、1週間前に「
発熱と眼の奥の痛みおよび頭痛」の件で来院された際、毎年の人間ドックで毎年次第に眼圧が上昇し、ここ数年は眼圧が20mmHg前後で高止まりしている事から、将来緑内障に悪化する事を恐れ、今のうちに眼圧が上がる原因追及とその解消を希望され、2か月後に予定している人間ドックで好結果をあげたいとの事で、今回の再来院となりました。ちなみに、今までの検査では、眼底血管の蛇行や緑内障性陥凹、軟性白斑などの高血圧眼底が指摘されていたそうです。




②    Sさんの診察
今回来院時の診察所見
・頬部や下顎枝縁-下顎体縁に著明な緊張と圧痛がありました。
・オトガイを前方に突き出す「アイーン」の動作や、下顎を交互に左右に動かす「研磨動作」が不能でした。

1週間前来院時の診察所見
・来院時、Sさんは苦悶状の表情でやや顔面は紅潮していましたが、左右差はありませんでした。また、倦怠感が非常に強く、患者用の椅子に座るのも億劫そうで、ベッドに横になって休みたかったそうです。
・頻脈は以前には毎日数時間あったそうですが、当院の治療で解消し、この1か月は全く出ていなかったそうです。今回の頻脈は1分間に110回もあったそうです。以前に処方を受けていたお薬(リーゼ)を服用して少しマシになったそうですが、それでも1分間に100回前後あったそうです。
・普段の血圧は110/80mmHgだそうですが2年ほど前から血圧が上がり、降圧剤を服用していない時の血圧は155/105mmHg前後ですが、高い時は収縮期圧が180mm/130Hgまで上がるそうです。降圧剤の服用で20mmHgほど下がるそうです。110/80mmHgの時も時折あるそうです。
・左の眼痛は眼を手で鷲づかみされた様な痛みで、それが左こめかみから側頭部にかけて痛むそうです。
・10年前の健康診断で眼圧は両眼とも15mmHgだったそうですが、その後毎年1~2mmHgづつ上昇し、2~3年前からはずっと21-22mmHgまで上がっているそうです。一昨年は右眼圧が26mmHgまで上がっていた事もあるそうです。視野欠損や緑内障の診断は受けていないそうです。
・喫煙歴はなく、嘔吐やめまい・耳鳴り、あるいは咳・痰・鼻水・下痢は無いそうです。歩行障害、構音障害、嚥下障害もありませんでした。ただ、気持ち悪さが少しあるそうです。
・頸部の前屈で疼痛の誘発はありませんでした。また頭顔面部から頸部の浮腫あるいは腫脹や腫瘤は認められませんでした。頸部や腋窩のリンパ節腫脹も認められまず、甲状腺の腫脹・腫瘤もありませんでした。気管は正中にありました。
・胸部聴診上、心音や呼吸音に特段の所見はありませんでした。ただ、左右のこめかみの上方(髪の生え際)に数本の細い静脈が視診できました。
・触診上、頸部から頭顔面にかけての皮膚は熱く触診できましたが、腋窩や体幹、あるいは腕や下枝は熱く触れず、ほぼ平熱かあるいはそれ以下の熱感でした。Sさんに改めて確認すると、会社での検温は体温計による腋窩測定ではなく、非接触温度計による前頭部での検温だったそうです。左右の浅側頭動脈の拍動はかなり強く触れることが出来ました。顔面動脈はそれよりもやや弱めですが、ほぼ同様の強さでした。ところが橈骨動脈の拍動は平常に感じられました。

以前に、再発性の虫歯・歯周病(歯肉の退縮)について来院された時の診察所見

・小学生の頃から何度も虫歯の治療で歯医者にかかっていたそうです。成人後もこの傾向は続き、今でも年に数度は歯医者に通院しているそうです。当院に来院時は歯医者に通院しておられませんでした。
・虫歯の部位は上顎・下顎、前歯・奥歯関係なく、色々な部位に生じているそうです。
・歯みがきは出来るだけしっかりとしているそうです。歯みがき時に歯肉から出血する事はあまり無いそうですが、押すと痛む部位があるそうです。
・歯のぐらつきは無いそうです。
・鼻出血は無いそうです。また、口臭はありませんでした。
・副鼻腔炎になりやすいそうです。
・視診上、歯列はやや不正で、歯垢の付着が少しみられました。歯肉の色の変化はほとんどありませんでしたが、全般的に歯肉が退縮していました。
・触診上、左右の浅側頭動脈や顔面動脈の拍動はほとんど触知不能でした。橈骨動脈の拍動は左右とも正常に触知可能でした。





➂ 治療目標と整体治療
     
⑴   渦静脈~上・下上眼静脈の静脈還流を促進し、眼圧を下げる

   ⑵ 同時に網膜-視神経の血流を促進し、視神経細胞の代謝を改善する
・静脈還流促進テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック
・海綿静脈洞解放テクニック
・側頭骨解放テクニック(イヤープル)
・内頚静脈解放テクニック

 




④   経過と結果・・・血管蛇行や軟性白斑(高血圧眼底)が改善 !!
・月に二回程度のペースで整体治療を続けたところ、二か月後の眼科での検査では、眼圧は左右とも20mmHgで、眼底検査での血管蛇行や軟性白斑、緑内障性陥凹の改善所見は、あまり無かったそうです。


・その後もメンテナンス的に、整体治療を月に二回程度の間隔で続け、半年後の再検査に備えました。


・半年後の再検査で、眼科の担当医から「(眼底の検査で)血管の蛇行がほとんど解消していて、高血圧眼底はかなり改善しています。緑内障性陥凹も改善しています。ですから何らかの眼の異常が生じない限り、これ以上の来院は不要ですよ。」と言われたそうです。また眼圧は「右18mmHg、左16mmHg」だったそうです。





⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 眼房水が眼圧を調節する…

・眼圧は虹彩の外周に円周状に取り巻いている「毛様体」と呼ばれる組織から分泌された「眼房水」による圧によって維持されています。脱水時などにはこの眼房水が減少するので眼圧が低下し、眼球が「萎れたミカン」の様にショボショボに委縮してしまいます。逆に何らかの理由により眼房水の循環が阻害され、眼圧が上がると「空気を入れすぎたボール」の様に、パンパンに緊張します。




◆ 眼以外の部位でも眼圧を改善する事が出来る ?!
・ところで緑内障の治療は「高眼圧緑内障」であれ「正常眼圧緑内障」であれ、現在のところこの眼圧を低下させるしか有効な治療法は無く、眼科医的には点眼薬か手術のどちらかの選択、となります・・・(下記注1=緑内障の血流説 参照)。ただ、ここで考えるべき事は、点眼薬や手術は眼球に限局したアプローチに限られている、と言うことです。言い換えれば、眼球以外の部位に血流阻害部位が存在する場合、この点眼薬や眼球周囲の手術では、その効果は限定的にならざるを得ない、と言うことです。



・従って、眼圧をコントロールしたい場合「心臓(左心室)➡眼球➡心臓(右心房)」の全動静脈ルートについて診ていく必要があります。

 

 

◆ 眼に還流する動脈と静脈について…
・ここで血管に関する面白い解剖学的事実があります。それは次の通りです。
まず動脈です。
頸部から頭部(眼も含む)に至る動脈・・・内頸動脈(全体の約2/3の血流)と椎骨動脈(全体の約1/3の血流)の二対あります。


頭部に向かう内頸動脈と椎骨動脈


次に静脈です。
頭部(眼も含む)から頸部に至る静脈・・・内頚静脈(全体の約2/3)はありますが、椎骨静脈は頭部からの血流はありません。


・それでは、椎骨動脈で頭部に上げられた1/3の動脈血は、どのようにして頸部を経て心臓に戻るのでしょうか?
それは、椎骨動脈で頭部に上げた動脈血の約1/3は、その他の「数多くの細い静脈…A」によって頭部から顔部に戻ってきます。それらがやがて頬部の奥深くで集合して1本となり、前述の内頚静脈と合流し、鎖骨の後部で腕頭静脈となって右心房に戻ってきます。


眼圧を維持している眼房水は上・下眼静脈から内頚静脈に還流し心臓に戻る…


◆ 眼からの静脈還流障害は、眼圧亢進の原因となる ?!
・上記Aの何十本に及ぶ細い静脈群は頭顔面の前後左右のあらゆる部位を通過します。これらの部位の「どこか」で何らかの血流阻害要因が存在すれば、そこでうっ血し、その延長線上にある眼球も含む頭部にそのうっ血が及びます。その「血流阻害部位が一つ、二つ、三つ、、、B」と増えれば増えるほど眼球その他の頭部のうっ血が亢進し、ひいては眼球内圧が上昇する事になります。

  

眼からの静脈血は頬部~頸部で阻害される事がある➡眼球内圧亢進の原因 ?!


◆ 頬~頸部の静脈還流阻害を回復し眼圧を下げ、視神経の血流を回復する整体治療 !!
・整体的には、上記Bの血流阻害部位を一つ、二つ、三つ…と探す事が、眼圧を下げる整体手技の第一段階となり、第二段階としてその阻害要因を除去する整体手技を施術していく事になります。

当然、その中には整体手技が適応しにくい病態もありますが、しかし意外に整体手技が適応できる病態がかなり多いことが分かってきました。今回のSさんもその中のお一人でした。予想通り、内側・外側翼突筋を中心とした筋肉群の緊張(コリ)が上記Aを絞扼し、眼球からの静脈血流停滞の要因になっていた、と思われます。




・そこで、上記「➂ 治療目標と整体治療」に掲げる治療目標、

     ⑴    渦静脈~上・下上眼静脈の静脈還流を促進し、眼圧を下げる

   ⑵ 同時に網膜-視神経の血流を促進し、視神経細胞の代謝を改善する
を設定し、その整体テクニックとして、
・静脈還流促進テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック
・海綿静脈洞解放テクニック
・側頭骨解放テクニック(イヤープル)
・内頚静脈解放テクニック

を施術した訳です。




◆ 整体治療で血管蛇行や緑内障性陥凹などの高血圧眼底が改善 ?!
・結果的に、2回目の検査では、担当医より「(眼底の検査で)血管の蛇行がほとんど解消していて、高血圧眼底はかなり改善しています。緑内障性陥凹も改善しています。ですから何らかの眼の異常が生じない限り、これ以上の来院は不要ですよ。」と言われたことから、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。





(注1=緑内障の血流説)
現在のところ「高眼圧/正常眼圧に関係なく眼圧低下が緑内障の唯一の治療」が定説だが、ひょっとしたら眼圧低下が効果的なのではなく、血流循環改善が効果的なのでは、と思われます。以前は、過度の眼圧により脆弱な網膜の視細胞が障害されるのでは、と考えられていたようですが、正常眼圧でも緑内障が進行するのであれば、眼圧上昇が主要な視細胞障害要因という説は二の次、三の次・・・と後退せざるを得ないと思われます。それでは眼圧以外に視細胞を障害するものとして第一に予想できることは、やはり「血流不全による代謝異常」ではないでしょうか。であるならば、当院の考案した、眼球をも含む頭顔面の動静脈促進整体治療法は、この視細胞の代謝改善にとって好都合な影響となり、視細胞の悪化要因の解消につながるのでは、と考えます。

 

 

 

 

 

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数年前から続く飛蚊症と光視症の整体治療

11診目でほぼ改善した症例の解説です。

患者Sさん=29才-女性-無職の症例

 

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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、別件(
斜位/右眼の引きつれ・他)で来院されていましたが、かなり以前から続く飛蚊症と光視症もありましたので、本件も併せて治療する事になりました。




②    Sさんの診察
・飛蚊症は十代の頃から左右両眼にあり、大きな紙屑状の影が二つ三つと、幾つかの小さな糸くず状の影が常時見えるそうです。
・光視症も十代の頃から左右両眼にありますが、チカチカとした光は左眼の方が大きく、かつ頻繁に見えるそうです。
・飛蚊症、光視症とも、眼科医では原因が分からないので、具体的な治療法が無く、放置状態だそうです。
・眼圧は正常範囲内で、眼底検査でも異常は無いそうです。
・右眼に斜位があり、常時外方向にピクピクと痙攣様に生じているそうですが、特に化粧などで鏡に顔を近づけている時に眼を閉じると、右眼が外方に移動し、眼を開けた瞬間に、右眼が外方から正中に戻るそうです。
・7年前に右眼の網膜剥離のレーザー手術をされているそうです。
・片頭痛、眼痛、視力障害などは無いそうです。
・血液検査で異常は無く、血圧も正常だそうです。
・視診上、両眼とも正中にあり、瞳孔に左右差はありませんでした。しかし初診の問診中にも、Sさんの右眼は何度か外方に移動していました(☚約1~2秒で正中に戻ります)。左右のフェイスラインが丸みを帯びて、やや浮腫み傾向でした。眼球に充血などの所見はありませんでした。眼球の運動も、支障なくスムーズにできていました。
・左右の眼窩縁から前頭部にかけて気持ちの悪い違和感(痛みではない)が続いているそうです。
・鼻づまりや鼻水・後鼻漏などは無いそうです。花粉症はあるそうですが、鼻の症状は無く、眼がかゆくなるだけだそうです。
・耳鳴りや難聴は無いそうです。
・虫歯や歯周病は無いそうですが、歯を食いしばる癖が強く、マウスピースの処方受けているそうです。
・遮閉・非遮閉試験、遮閉試験はどちらも擬陽性でした。
・頚部の触診上、前面及び後面の筋肉群に著明な緊張がありました。リンパ節の腫脹と思われる様なものは、確認できませんでした。また頬部の触診でも、閉口筋群の著明な緊張がありました。

 





➂ 治療目標と整体治療…眼房水の循環を改善する整体治療

⑴    眼球内-眼房水の循環を促進し、硝子体内に浮遊する残存物の排出を促進する。または収縮する硝子体を膨張させる (☚飛蚊症対策)
⑵    上記⑴により、残存物による網膜への刺激、または硝子体の収縮による網膜への刺激を解消する。 (☚光視症対策)
⑶    上記⑴、⑵の目的の為に、海綿静脈洞や翼突筋静脈叢のうっ血(内圧上昇)を改善し、眼球由来の上・下眼静脈の還流を促進して、硝子体内の眼房水循環を改善する

   ・静脈還流促進テクニック
   ・翼突筋静脈叢解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・4診目まで、

飛蚊症と光視症ともに変化は無かったですが、5診目から飛蚊症については「今回は少し減った感じがします」と仰っていました。また光視症については「いつもの半分くらいかな…」と仰っていました。


・6診目来院時、

前回に改善傾向にあった飛蚊症と光視症とも元に戻っていたそうですが、7診目来院時には「飛蚊症、光視症とも減っていました」と仰っていました。


・8診目来院時、

「飛蚊症、光視症ともに、時おり少しだけ出た程度で、気になる事は少なかったです」と仰っていました。


・9診目来院時、

「今月は、光視症は一二度、それも数秒あったくらいで、それ以外はありませんでした。ただ飛蚊症は、数日前から少し出てきました」と仰っていました。


・10診目来院時、

「今月は、光視症は一度だけあったくらいです。飛蚊症は少し気になる程度でした。」と仰っていました。そして11診目来院時も、光視症はこの一か月間一度も出ず、飛蚊症もたまに小さなものが気になる程度だったそうです。7診目から改善傾向が安定化し、10診目、11診目と光視症、飛蚊症ともゼロに近い状態でしたので、今回の集中治療を終了し、様子をみて頂くことにしました。

 





⑤     今回の症例の概説、、、
◆ そもそも光視症とは…

・光視症は、「光」以外の何らかの刺激が網膜に加わる事で、網膜内の視細胞(杆体・錐体)が反応してしまい、その信号が脳の視覚野に伝わる事で、光が眼球内に進入していないにもかかわらず、チカチカとした光の様に感じてしまう事で生じます。また飛蚊症は、眼球内に浮遊している物質によって、その物質の影が網膜に達した時に、同じく視細胞(杆体・錐体)が反応してしまい、それが視界の外にある物体として、認識されてしまう症状です。


・前者の原因として、一般的には硝子体の収縮による網膜への刺激が多数派ですが、それとは別にレアなケースではありますが、注意を要するものとして網膜剥離、網膜裂傷、硝子体への出血、硝子体の炎症などがあります。後者の原因としては、硝子体の収縮が網膜上では影と認識される事で、飛蚊症が生じるとされています。また硝子体に流れ出た硝子体や網膜細胞などの破片などの影も、飛蚊症の一因とされ、従って光視症と同じく、網膜剥離、網膜裂傷、硝子体への出血、硝子体の炎症なども原因となる事があります。

 

 

 

◆ Sさんの光視症の原因は…硝子体に浮遊する老廃物の刺激(仮説) ?!
・今回のSさんの症例では、眼科医によって網膜の剥離、網膜の裂傷、硝子体への出血、硝子体の炎症などの異常は確認されておらず、また眼底検査でも異常は認められませんでした。この様なケースでは、あえて治療の必要はない、というのが眼科医的な考え方だそうです。しかしSさん的には、光視症も飛蚊症も、日常生活で支障が出るレベルなので、できるだけ解消したいとの事でした。


・そこで考察したのが、上記③「治療目標と整体治療」に掲げる
⑴    眼球内-眼房水の循環を促進し、硝子体内に浮遊する残存物の排出を促進する。または収縮する硝子体を膨張させる (☚飛蚊症対策)
⑵    上記⑴により、残存物による網膜への刺激、または硝子体の収縮による網膜への刺激を解消する。 (☚光視症対策)

でした。つまり⑤「今回の症例の概説、、、、」の冒頭で先述した光視症と飛蚊症の原因である「硝子体内の残存物」や「硝子体の収縮」をについて、前者では除去を、後者では膨張させれば、光視症や飛蚊症状も改善するのでは、と考えたわけです。

 

 

 

◆ 硝子体に浮遊物が残存する仮説…それは眼房水の循環が阻害されているから ?!
・Sさんのケースについては、網膜剥離、網膜裂傷、硝子体への出血、硝子体の炎症などが無い訳ですから、あと残るこれら以外の原因仮説は、硝子体を循環し、その栄養源となる眼房水の流れが低下し、それによって硝子体が澱んだり(☚残存物の蓄積)、あるいは収縮したり(☚網膜への刺激)しているのが、有力な原因と思われました。


・ところで眼房水は、眼球内の毛様体と呼ばれる部位から分泌され、硝子体をはじめ網膜の表面や、水晶体、角膜などに栄養やO2を供給-滋養した後、その老廃物を隅角にある排泄口であるシュレム管経由で、上・下の眼静脈を経て、海綿静脈洞or翼突筋静脈叢から内頚静脈-右心房へと還流していきます。つまり、左記の静脈走行部位で絞扼刺激があれば、眼球からの眼房水排泄が妨げられ、上記仮説である「眼房水の流れが低下」が生じる可能性が高まります。

 


 

 

◆ 眼房水の循環不全は、眼球以外の組織でもありうる…

・眼科医的には、この「眼房水の流れが低下」が生じる絞扼部位を、主に「隅角=シュレム管」に求めていますが、当院の考え方としては、それ以外にも絞扼部位はあるのでは、と考えています。それは前出の「翼突筋静脈叢付近」や、頸部の「内頚静脈付近」にある、と考えています。つまり翼突筋静脈叢付近では外側・内側翼突筋の緊張-肥厚が、内頚静脈付近では椎前筋群の緊張-肥厚が、それぞれの静脈還流の阻害要因になり、眼房水の還流を阻害しているのでは、と考えています。

 

 


・Sさんもその可能性が示唆されました。その根拠は、「歯を食いしばる癖が強く、マウスピースの処方受けている」、「頸部筋肉群と閉口筋群の緊張」、「左右のフェイスラインが丸みを帯びて、やや浮腫み傾向」等の所見です。つまり歯を食いしばる癖などの緊張癖のあるSさんにとって、その閉口筋群や頸部の筋肉群は緊張を強いられ、同筋が翼突筋静脈叢や内頚静脈を圧迫-絞扼し、その結果頭顔面部からの静脈還流が阻害されて顔が浮腫み(フェイスラインが丸みを帯びている)、ひいては眼球からの眼房水還流も阻害されているのでは、と考えられます。

 

 

◆ 眼房水の循環を改善する整体治療…
・以上の考察から、上記③「治療目標と整体治療」に掲げる治療目標で、
⑶    上記⑴、⑵の目的の為に、海綿静脈洞や翼突筋静脈叢のうっ血(内圧上昇)を改善し、眼球由来の上・下眼静脈の還流を促進して、硝子体内の眼房水循環を改善する
   ・静脈還流促進テクニック
   ・翼突筋静脈叢解放テクニック

を施術した訳です。

 

 


・4診目までは不安定な状況でしたが、7診目以降から次第に改善傾向が進み始め、10診目、11診目と光視症、飛蚊症ともにゼロに近い状態でしたので、今回の仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。

 

 

 

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