慢性の喘息様の咳と整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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慢性の喘息様の咳と整体治療

局所免疫力を回復する内臓整体で改善した症例の解説です。
患者Mさん=42才-女性-主婦/看護師の症例


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①    Mさんの病歴・・・
子宮脱の治療で来院されていた患者Mさんは、2か月ほど前から喘息様の咳が頻繁に出るようになり(☚1日に100回以上)、それが毎日続いているそうで、この1~2週間はかなり増悪しているそうです。その咳による腹圧増加によって子宮脱治療に支障が生じるようになりましたので、咳の整体治療も併せて施術する事になりました。

 



②    Mさんの診察
※咳に関する診察
・起床後から一日中、数分に一度の間隔で咳が出るそうです。場所(自宅や職場など)に関係なく咳が出るそうです。就寝中も何度も咳が出て目が覚めることもしばしばあるそうです。発熱は無いそうです。また、倦怠感なども感じないそうです。ただ、起床時に大豆代の膿痰がほぼ毎日出るそうです。起床時以外はあまり出ないそうです(☚嚥下しているかどうかの可能性は否定できない)。
・去年の同じ時期(3月~7月始めまで)にも今回と同様の咳が出るようになり、ひどくなったので内科医院を受診したところ、レントゲンや血液検査・アレルギー検査で異常は発見されず「原因は不明ですが、何らかのアレルギー性の咳だと思います」との診断だったそうです。その際、お薬を数種類処方されたそうですがそれほど効果が無く、結局3-4か月ほど喘息様の咳が続き、その後自然に消失していたそうです。今回の咳も前回と同じ時期に発症しているそうです。
・喫煙歴は無いそうです。10年ほど前に嗄声を伴う上気道炎に罹患されていますが、それ以外の呼吸器疾患の既往は無いそうです。
・2か月前の胸部レントゲン検査や血液検査で異常は無かったそうです。
・勤務地は都会ですが、今までのお住まいは郊外の築十年ほどの一戸建て住宅だそうです。ただ、3か月前に職場を変え、また家も少し都会の方面へ引っ越しされたそうです。
・頸部・鎖骨部・腋窩リンパ節の腫脹はありませんでした。眼の掻痒感や眼脂もありませんでした。
・気道は正中にあり、甲状腺の腫脹や萎縮・腫瘤はありませんでした。しかし、口蓋扁桃は左右とも腫大していました(2度)。色はやや赤みがかっていました。カーテンサインはありませんでした。
・鼻閉・鼻汁あるいは耳鳴り・難聴そして嗄声や構語障害・嚥下障害はありませんでした。
・胸部聴診上、肺肝境界からR5までの右肺下葉付近で、主に吸気相の終末期に弱い捻髪様の断続性(湿性)ラ音が聴取され、さらに同部のささやき音の増強や声音振盪増強、あるいは軽度の叩打痛なども確認されました。しかし打診上は清音でした。また、胸郭の変形はありませんでした。心音に特段の所見はありませんでした。
・右胸骨右縁(R2~R6)に著明な緊張と圧痛がありました。また、脊椎棘突起の左右縁(T1~T9)にも著名な緊張と圧痛がありました。
・腹部聴診上、特段の所見はありませんでした。触診上、横隔膜-肝冠状間膜接合面上に緊張と圧痛がありました。

 

※以前に行った子宮脱に関する診察
・Mさんの身長は158cmで体重は52kgだそうです。
・現在では、子宮は常時2cmほど表面に出ているそうです。
・頻尿や尿失禁は無いそうです。排尿痛も無いそうです。
・便通は毎日あるそうです。
・1年前の血液検査で異常は無かったそうです。AMHも充分にあるそうです。血圧は110/70mmHgだそうです。
・月経周期は20~24日で月経期間は5~6日だそうです。生理痛や排卵痛はほとんど無いそうです。
・不正出血や無く、おりものに特段の異常は無いそうです。
・基礎体温は低温期と高温期は0,4度の差がハッキリとしているそうですが、高温期が10日未満とやや短いそうです。
・内膜症は無いそうですが、漿膜下の1~2cmの子宮筋腫が三つほどあるそうです。30代の前半頃に子宮後屈症の指摘を受けているそうです。
・6年前に不妊治療(原因不明)をされていて、翌年に一度流産を経験されているそうです。現在も不妊症の状態だそうです。
・気道は正中にあり、甲状腺の萎縮や腫脹はありませんでした。頬骨部や頸部全般の筋肉群は緊張していました。
・胸部聴診上、特段の所見はありませんでした。
・腹部聴診上、血管雑音は無くグル音も正常に聴取出来ました。
・腹部触診上、肝脾腫は無く、腫瘤感や抵抗感あるいは特段の緊張・圧痛もありませんでした。子宮底は触知できませんでした。
・15診目治療後に、改めてMさんに膣内を詳細に触診して確認していただくと、風呂場で膣に指を入れて子宮が上昇している事を確認する際に、前方(尿道側)の膣壁が縦数センチにわたり膣の内方向に突出していることに気づき、膀胱-尿道も下垂していることが分かったそうです。その後来院された時に腹部を触診すると、恥骨直上~深部に著名な緊張と圧痛がありました。また左右の卵巣は恥骨の左縁、右縁の深部に移動し、表面平滑で圧痛はありませんでしたがやや硬化-萎縮している感がありました。

 



➂ 治療目標と整体治療
   ⑴    絞扼されている可能性のある気管支動脈を解放し、気道(肺)の局所免疫力を回復する。また気管上皮の繊毛運動を改善し、気道内の分泌物排泄を促進する
   ⑵    絞扼され伝導障害の可能性のある胸部交感神経幹の緊張を緩和し、気道の拡張を促す
   ⑶    絞扼性の刺激を受けている可能性のある胸部迷走神経幹の緊張を緩和し、侵害刺激性の神経と気道の緊張を緩和する
   ⑷    癒着している可能性のある胸膜を解放する
   ⑸    口蓋扁桃の慢性炎症状態(?)を解消する
   ⑹    専門医での胸部の精査を勧める

・気管支動脈(B6~B10領域)解放テクニック
・胸部交感神経幹解放テクニック
・胸部迷走神経幹解放テクニック
・肋骨横隔洞解放テクニック
・肋骨胸膜解放テクニック
・顔面動脈扁桃枝(その他の扁桃枝)解放テクニック
・胸椎アジャスト

 

 



④    経過と結果・・・
・2診目来院時、

「咳は今までの1/3くらいまで減り、楽になりました。咳の強さも軽くなりました」と仰っていました。初診時に聴取した「肺肝境界からR5までの範囲で、主に吸気相の終末期に弱い捻髪様の断続性(湿性)ラ音が聴取され、さらに同部のささやき音の増強や声音振盪増強」については、聴取される部位の範囲が狭くなり、聴取される音の強さも弱くなっていました。しかし「軽度の叩打痛」はそのままの状態でした。また、初診時に勧めていた「専門医での精査」については、受診していなかったそうですので、改めて受診を勧めておきました。
 

・3診目来院時、

「(前回の治療の)2~3日目から咳が次第に減ってきて、ここのところ一日に2~3回しか出なくなりました」と仰っていました。聴診上、右肺下葉付近の断続性ラ音の範囲が狭くなり、500円玉大のラ音聴取部位が三つほど散在していました。また、ささやき雑音や声音振盪も1/5以下に減弱していました。


・4診目来院時、

「この一週間で咳が出たのは2-3度でほとんど出ていませんでした。ですから、子宮もあまり下がりませんでした」と仰っていました。聴診上、右肺下葉付近の断続性ラ音はほぼ聴取出来なくなっていました。しかし扁桃腺の肥大状態に変化はなく、あいかわらず2度程度肥大していました。
 

・5診目来院時、

「咳はほとんど出ませんでした」と仰っていました。広さ近くになっていました。
 

・6診目来院時、

「この一週間も咳は出ませんでした。」と仰っていました。扁桃腺の肥大は少し改善していたものの、やはりまだ少し肥大していました。しかし胸部のラ音やささやき雑音・声音振盪は、ほとんど聴取できませんでした。まだ、子宮脱の治療が残っていましたので、その件でのMさんの通院はありますが、とりあえず本件については、一応の治療終了としました。念のため、できるだけ早期に専門医の受診を勧めるとはしておきました。

 

 

 


⑤     今回の症例の概説、、、
・Mさん本来の主訴は『子宮脱と月経不順の改善』でしたが、慢性のそれも一日に100回以上に及ぶ喘息様の咳は、その目的からいって看過できません。なぜなら、咳は子宮の下方への圧力になり、子宮脱の治療抵抗性となるからです。
 

・胸部聴診に副雑音を聴取したとしても、私は整体師であって医師ではありませんので、それは「そら耳」の可能性もありますし、逆にもしその雑音が本当であれば(結核、過敏性肺臓炎やサルコイドーシスあるいは最悪の場合悪性腫瘍性の可能性もあり)なおさら呼吸器の専門医の受診をすべき症例です。ですから本来であれば私が診るべき症例ではないのかもしれません。
 

・しかしMさんの経過と診察結果から、「これは整体治療で改善するかもしれないな」と思ったことも事実です。そこでMさんにその事をお話し、「できるだけ早期に呼吸器内科を受診する」とした上で整体治療もする事になりました。
 

・とは言え、この慢性的な喘息様の咳の原因はハッキリとは分かりませんから、下記の様ないくつかの可能性を立てて、それに基づいて適切な整体術を施術しようと思いました。
   ※アレルギー性咽頭炎
   ※慢性扁桃炎
   ※慢性気管支炎
   ※気管支喘息
   ※マイコプラズマ肺炎
   ※クラミジア肺炎
   ※過去に罹患して呼吸器疾患の後遺障害
そしてその治療方針が上記③「治療方針と整体治療」で記した内容です。

 

肺に栄養と酸素を送る栄養血管=気管支動脈

 

 

・残念ながらMさんは結局呼吸器内科を受診されませんでした。ですからその真の原因は分からずじまいでした。ただ個人的には(口蓋扁桃が腫大したままでしたので)、元々右肺下葉周辺の局所免疫力が低下していて、そこに潜在性・慢性性の(クラミジア等の)肺感染巣が持続していたのでは、と思います。そこに3か月前の転職や引っ越しなどによる身体的・心理的疲労からくる全身性免疫力の低下によって右肺下葉の感染巣が悪化し、今回の喘息様症状になったのでは、と思います。
 

・扁桃腺の肥大状況は残存していましたが、とりあえず2診目来院時に喘息様症状は半減以下に改善し、その後も順調に軽減-消失して、6診目にはこれらの所見はほぼ解消していましたので、上記仮説、あるいは仮説に類似の病態であった可能性はあると思われます。ひょっとしたらその原因は一つではなく、複数あったのかもしれません。ですからいくつかの病態を想定して、それに対応する整体治療を施したことが功を奏したのかもしれません。

 

 

 

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