一日中涙が止まらない(過剰流涙・涙目)の整体治療…顔面麻痺(ベル麻痺)の後遺症(?) | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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一日中涙が止まらない(過剰流涙・涙目)の整体治療…

顔面麻痺(ベル麻痺)の後遺症(?)
患者Nさん=59才-男性/会社役員の症例


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①    Nさんの病歴・・・
患者Nさんは、数年前にベル麻痺で左顔面麻痺になったそうです。その時は近医に通院してほとんど治ったそうです。ただ、左顔面に微妙な麻痺が残っていましたが、日常生活には全く支障が無かったそうです。その事よりも日常生活で困っていたことは、左眼からほぼ一日中涙が出てくることだそうです。眼の痛みとか視力障害などは無いので、性急に治したい、とまであせっていなかったそうですが、とは言え、流涙そのものが不快で、また涙で濡れた眼では書類やパソコン画面の字が読みにくく、頻繁にメガネをはずして眼を拭いたりしなければならないので、集中力が途切れてめんどうくさかったそうです。もう、数年間この状態が続いているのですが、ある時「このまま死ぬまであと何年・何十年もこの状態が続くのか??」と想像すると急に治したくなり、今回の来院となりました。

 



②    Nさんの診察
・涙は左眼の外眼角から下眼瞼外側付近に集中して滲むようにして出るそうです。
・眼科医では原因がよく分からないそうです。点眼薬を2~3種試されたそうですが、改善しなかったそうです。
・血圧はよく覚えていないそうですが、上が130mmHg半ばくらいだそうです。20年ほど以前に尿酸値が少し高めである事を指摘されて以来それも改善し、その後現在に至るまで異常値は無いそうです。
・瞳孔は正中にあり、左右差はありませんでした。眼球結膜、眼瞼結膜に特段の所見はありませんでした。涙腺の腫脹は確認できませんでした。
・眼球陥没や突出はありませんでした。ただ、微妙に左眼瞼下垂がありました。Nさんにこの事を確認すると「左眼は(右眼に比べて)大きく開けにくいですが、以前(数年前の顔面麻痺時)に比べると大幅に改善しているし、これで困る事もないので、特に気にしていませんでした」と仰っていました。
・眼球運動は正常に動かすことが出来ました。
・構語障害はありませんでした。また、嚥下障害や咀嚼の際の異常もありませんでした。
・難聴・聴覚過敏や耳鳴り・めまいなどは無いそうです。
・前頭や頬部などの顔面の皺に左右差はありませんでしたが、口唇をすぼめる動作(☚いわゆるチューの動作)をすると口唇がやや左方(約15mm)に寄っていました。これもNさんに確認すると、「少し違和感がありますが、顔面麻痺の時に比べると全然気にならない程度ですから放置していました」と仰っていました。
・扁桃腺の腫脹・発赤は無く、カーテンサインもありませんでした。
・首の運動や舌の運動に異常はありませんでした。
・顔面の叩打痛はありませんでした。
・触診上、眼窩上孔、眼窩下孔およびオトガイ孔に圧痛・放散痛はありませんでした。また、鼻涙管付近の圧痛もありませんでした。しかし、左の上眼瞼外側から外眼角側方~下眼瞼外下方にかけての皮膚に違和感があり、同部の触診でも反対側の同部に比べて違和感(変な感じ)がするそうです。また、右眼窩に比べて左眼窩の左壁にかなり抵抗感があり、それは眼窩上壁外側と眼窩下壁外側にも若干連続してありました。また同部に圧痛が少しだけありました。さらに、左頬骨下部の深部に抵抗感・緊張がありました。
・問診上、顧客との交渉中や重要な資料を作成している時の方が、過剰流涙は少なく感じるそうです。また、食事前(時に食事中)や便意をもよおした際に涙の分泌が増えている気がするそうです。その際、急にクシャミが連続して生じる事もあるそうです(鼻水は漿液性が少量出るそうです)。

 



③    治療目標と整体治療
  ⑴    眼窩内圧を下げ涙腺神経~頬骨神経(交通枝)の絞扼刺激を解放する
  ⑵    ⑴により頬骨眼窩孔~頬骨側頭枝・頬骨顔面枝の刺激を緩和する
  ⑶    翼口蓋神経節~翼口蓋神経の緊張を緩和する
  ⑷    顔面神経-耳下腺神経叢の緊張を緩和する
  ⑸    口輪筋、頬筋および前頭筋、上眼瞼板筋の機能を回復する

・静脈還流促進テクニック
・眼窩解放テクニック
・翼口蓋神経節緩和テクニック
・耳下腺神経叢解放テクニック
・顎動静脈促進テクニック
・頸部交感神経管解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・2診目来院時、「(治療後)家に帰ってから様子を見ていると、普段の1/3程度、ひょっとするとそれ以下まで涙が減っている感じがします」と仰っていました。ただ、食事前後などは、まだ少し涙が出てくるそうです。視診上、左の眼瞼下垂はかなり解消し、Nさんに聞くと「ああ、開けやすくなっていますよ」と両眼を大きく開ける動作をしてくれました。初診時よりは大幅に改善していましたが、ただ完全ではありませんでした。


・3診目来院時、「涙は1/5以下だと思いますが、口唇をすぼめる動作をすると(以前は口唇がやや左方に15mmほどに寄っていましたが)5mmほどしか寄っていません」と仰って、口唇をすぼめる動作を見せてくれました。また触診検査では、左眼の外側方の皮膚感覚の違和感についてもかなり解消していて、右眼の同部位との感触の差に、ほとんど差がないとの事でした。


・Nさんの感想としては、4診目には涙はほとんど出る事が無くなり95%くらいまで完治に近い状態で、日常生活で全く気にならない状態まで改善していましたが、念のため6診目まで通院されました。しかしほとんどその95%状態で変化がなかったため、6診目で一応の治療終了とし、これで様子を診てもらうことにしました。

 

 

 


⑤     今回の症例の概説、、、
・一般的に過剰流涙・涙目はまつ毛の影響や涙道の閉塞、あるいは結膜炎などのような炎症疾患、または眼瞼下垂-顔面麻痺など神経疾患などがあり、特に高齢になればなるほどその原因は複数に増えたり複雑に絡み合ったりするようです。そんな中で今回のNさんの症例は数年前の顔面麻痺の後遺障害、あるいは不完全な治癒状態の影響が主因なのでは、とNさんの所見から推察しました。

 

 

・左の上眼瞼外側から外眼角側方~下眼瞼外下方の領域の皮膚感覚に、軽度ではありますが若干の違和感がある事から、おそらく”何らかの理由”により左眼窩外側面付近で眼窩内圧が軽度増強し、同部を走行している涙腺神経や頬骨神経(頬骨側頭枝、頬骨顔面枝、涙腺神経交通枝)が刺激される事で涙腺に対して刺激が伝導され、それによって流涙が生じているのでは、そして左眼の左半分の皮膚感覚の違和感が生じているのでは、と推測されました。

 


 

 

・その”何らかの理由”とは何か、については我々整体師レベルでは科学的な追究は不能ですが、ただNさんの所見が数年間続いている事から、悪性の原因や炎症性の原因ではほぼ無いと考えられ、逆に素直に考えれば、数年前の顔面麻痺時に眼窩内の血管のうっ血や、あるいは脂肪組織などの浮腫が生じ、それが改善されない事によって現在までの眼窩内圧迫の持続原因になっているのではないか、と仮説を立てました。その観点から、左顔部の静脈還流を促進する手技も取り入れることにしました。

 


 

 

・また、眼付近や口唇付近の筋に、顔面麻痺の兆候がほんの少し残存しているようなので、それぞれの筋に対する神経伝導を活性化する意味で、顔面神経耳下腺神経叢の解放テクニックと頸部交感神経幹の解放テクニックを取り入れ、かつ流涙が交感神経緊張時に亢進している事から、自律神経失調的な側面もあると推定され、翼口蓋神経節の解放テクニックも追加する事にしました。

 


 

 

・Nさんの感想として、100%に至らず95%止まりになり、少し残念ではありましたが、以前に比べると流涙についても表情筋の運動・眼瞼下垂、あるいは左眼外側部の違和感についても大幅に解消しているので、治療を終了できるレベルに達しているものと考え、終了することが出来ました。やはり、顔面神経麻痺から数年経過しているので、どうしても治癒できない神経や筋組織が存在している可能性があり、当然、それに対しての手技のレベルの問題もあり、この様な5%残存する結果になったのでは、と思われます。

 

 


・一般論として、医療で100%を求めることは簡単ではありませんが、我々に残された宿題として、残り5%の改善について、研究していきたいと思います。



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