【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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「ほぼ毎日”こむらかえり”になります・・・」
胃痛・腹痛が原因すると思われる

”こむらかえり”の整体治療
患者Sさん=70才-女性-主婦の症例

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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、「原因不明の胃痛・腹痛と腰痛・骨盤痛」の件で来院されていましたが、ほぼ毎日の様に左右のふくろはぎが”こむらかえり”になるので、本件についても考慮して整体治療する事になりました。
(Sさんは本件で病院の受診はされていません)

 


 


②    Sさんの診察
【こむらかえりについての所見】
・ほぼ毎日の様に、起床直後に左右のふくろはぎが”こむらかえり”になるそうです。頻繁にこむらかえりが生じるようになったのは数週間前からだそうです。
・プラマー病はあるそうですが、特段の治療は必要ないそうです。その他、肝疾患や糖尿病などの基礎疾患も無いそうです。

【Sさんの主訴である胃痛・腹痛・腰痛の所見】
・Sさんは数年前からお姑さんの介護で大変だったそうですが、4カ月ほど前に残念ながらそのお姑さんがお亡くなりになり、その後の葬式やお姑さんのご自宅の処理の段取り、あるいは遺産の手続きなどでかなり多忙だったそうです。そのせいもあってか、食事は不規則でやや暴飲暴食気味だったそうです。Sさんは、近年健康に大変気をつかった生活をしていたのですが、さすがにこの期間は食生活を含めてやや乱れていたそうです。5か月前に胃とお腹の激痛が発症した際も、その前日まで暴飲暴食気味だったそうです。そのせいもあってか、この2週間はお粥ばかり食べていたそうです。但し、時折り玉子や魚の缶詰などで栄養を取るようにしていたそうです。
・胃痛の部位は心窩部で、腹痛は下腹部全域だったそうです。それだけでなく、左右の臀部から腰にかけての広い範囲にも痛みが続いているそうです(腰痛・骨盤痛)。痛みの性状は持続性だそうです。
・下痢や便秘は無いそうですが、しかしスッキリと出る事はほとんど無く、残便感が強いので、排便後も臍周囲に違和感が残るそうです。またガス(放屁)も出ていたそうです。放屁すると痛みが少しだけ軽減する事があったそうですが、すぐに元の状態に戻ったそうです。便の色は普通の色ですが、コロコロとしていたり、やや軟便であったりで、しっかりとした便は出ないそうです。便が便器内で浮くことも無かったそうです。
・発熱は無く、悪心/嘔吐や血便なども無かったそうです。また胸やけ、ゲップや呑酸も無かったそうです。
・数年前にプランマー病と診断されたそうですが、経過観察で特段の治療はしていないそうです。ヨード系の食材摂取は控えているそうです。
・視診上、甲状腺が左右ともに軽度肥大しているのが視認できました(右>左)。
・肝叩打痛、脾叩打痛、腎叩打痛、膵叩打痛はありませんでした。
・腹部聴診上、血管雑音は無く、グル音は極めて弱く聴取されました。
・腹部触診上、心窩部に腫瘤感や抵抗感はありませんでしたが、押圧により軟らかく触診され、圧痛がありました。右季肋部では幽門付近の深部に緊張と圧痛がありました。肝腫大や胆嚢の腫脹は確認できませんでした。左季肋部では胃体部に10円玉大のグミ状の軟らかめの硬結部分がありました。また胃体部から小彎付近にかけて極めて著明な緊張/硬化部分(硬結部)があり、強い圧痛もありました。臍周囲では、やや右下方に緊張部があり、圧痛もありました。下腹部は全般的に柔らかな触感があり、部分的に緊張部と圧痛があり、全体として弾力感がありませんでした。腹部の押圧によって相当に凹みましたので、宿便(残留便)はかなり減っている状態と思われました。
 




➂ 治療目標と整体治療・・・

  消化・吸収機能を回復し、電解質異常と脱水を改善する!!
⑴    下記の治療(Sさんの主訴である胃痛・他の治療)を通じて栄養バランスの取れた適切な食事がとれるようにし、かつ消化・吸収機能を回復させることで、電解質のバランスと脱水の改善を図る
【Sさんに施術した整体テクニック】
⑵    消化管の緊張を解放し、かつ筋力を回復して、胃痛/腹痛を解消し、同時に分節・蠕動運動を改善する
⑶    消化管の壁内神経叢の失調、そして腹腔神経叢、上・下腸間膜動脈神経叢および骨盤神経叢の自律神経失調を回復する
⑷    腹腔動脈、上・下腸間膜動脈の循環を回復し、消化管の代謝を改善する
⑸    上記でもって胃腸の疼痛および消化・吸収機能を回復する
⑹    念のために専門医で精査を受けることを勧める

     ・消化管平滑筋テクニック (含む:壁在神経叢解放テクニック)
     ・胃平滑筋テクニック
     ・小彎解放テクニック
     ・腸間膜根解放テクニック
     ・腹腔神経叢、上・下腸間膜動脈神経叢および骨盤神経叢解放テクニック

(胃腸に対する施術だけで、足の対する施術はしていません)

 


 



④    経過と結果・・・

  2診目から改善傾向、、、3診目にはほぼ完治
【下記経過はSさんの主訴である胃痛を中心とした経過所見を記していますが、こむらかえりの経過所見については青字で記しています】


・初診施術中、

Sさんは胃や腹部の硬結部の施術において「めっちゃ痛いです!!」を連発されていました。特に胃体部から小彎付近にかけての硬結部付近の施術については「息が止まるほど痛いです」と仰っていました。また腹部への施術中「腰に響きます、腰も痛みます」とも仰っていました。しかし施術後は「あぁ、お腹が軽いです。腰も痛みがあまり感じません」と仰っていました。


・2診目来院時、

「いつもは不眠気味なのですが(初診治療日は)よく眠れました。酷い冷え症で、夏でも冷え症のために寝づらいのですが、お腹が暖かくなって、眠りやすかったです。少し体力も回復したみたいです。胃と下腹部の痛みはほぼありませんが、臍の周囲の鈍痛が残っています。」と仰っていました。また「私はずっと以前からプランマー病で甲状腺が腫れていたのですが、(初診治療の)翌朝起きると、その甲状腺が少し小さくなっていました。こんな事は初めてですから、びっくりしました。何か関係があるのでしょうか?」とも仰っていました。こむら帰りについて問診すると、「あっ、そういえば減った気がします」と仰っていました。


・3診目来院時、

「久しぶりに友人と外食に出かけました。食欲がかなり戻っていてたくさん食べたかったのですが、多く食べるとまた胃下垂や胃痛が悪化するかも、、、と思ったので、2/3くらいで止めました。久しぶりでおいしかったです。でもすぐにお腹がすいてきて、今度は別の店でケーキなどを食べましたが、なんとも無かったです。」と仰っていました。また「ただ、一人前分を食べる勇気はまだないです。量が増えると胃が下がる感じがするので、まだ少し怖いです」とも仰っていました。こむらかえりについては、「今週は一度もありませんでした。ここへ来る前は、毎日の様にこむらかえりになっていたのに、、、」とも仰っていました。


・4診目来院時、

「腹痛も胃痛も今のところありません。胃痛が悪化するのが怖いので、少量の食事を数回に分けて食べているのですが、そのせいか、お腹がすくのが早いです。」と仰っていました。またこの頃になると、当初は施術時にあんなに痛がっていたのに、施術し始めるとスヤスヤと傾眠される反応が出始めました。


・5診目来院時、

「大分と調子がいい感じがするのですが、でも普通に食べて以前みたいに酷いのがぶり返すのが怖いので、食欲はありますが食事は少なめにして数回取っています。」と仰っていました。触診上、胃体部から小彎付近にかけて極めて著明な緊張部分(硬結部)が半分以上解放され、軟らかくなっていました。また圧痛も半分くらいにまで軽減していました。「こむらかえりはなりそうになる時もありますけど、何とかその手前で治まっていて、今のところ一度もなっていません」とも仰っていました。


・6診目来院時、

「大分ましだと思います。思い切って肉や魚を少しずつ食べるようにしています。ただご飯はまだで、お粥にしています。でも2~3日したらご飯にしてみようかと思います。」と仰っていました。触診上、胃体部から小彎付近にかけて極めて著明な緊張部分(硬結部)はかなり軟らかくなっていましたが、施術後はさらに軟らかくなり、Sさんも「最初はあんなに痛かったのに、今は大分と(施術中の)痛みがましになってきました」と仰っていました。また「お通じも良くなってきて、残便感も無く一度の排便で全部出るようになって、スッキリとしています」とも仰っていました。こむらかえりについては、こむらかえりになりかけることはあるそうですが、実際になることは無いそうです


・7診目来院時、

「(前回治療後から)少しずつお肉や魚を食べるようにしています。今のところ胃痛や胃もたれはありません。胃に関しては(治癒の)目途が立ってきたと思います。ただ食事をするとすぐに臍周辺が張って重だるいので、これが気になります」と仰っていました。また「お通じも順調で、ほぼ毎日出て快便です。ただ便意が来ないことが気がかりです。便意ではなく、お腹が重だるくなることでトイレに言っています」とも仰っていました。こむらかえりについては、前回治療後から一度もなく、また、こむらかえりになりかける事も全くなくなっているそうです。触診上、胃体部から小彎付近にかけて極めて著明な緊張部分(硬結部)はほぼ解消し、Sさんも「最初はあんなに痛かったのに、今は全然痛くありません」と仰っていました。


・8診目来院時、

「胃痛や胃もたれなど全くなく、お臍の周囲もすこぶる快調で、ふっと気づくと”がっついて”食べすぎしてしまいそうです。まだ少し怖いので食べ過ぎないように注意しています。魚やお肉も普通に食べられるようになりました。便も快調で、一度に大量のバナナ状便が出るようになりました。」と仰っていました。腰痛についてお尋ねすると「あっ、そういえば大分と前から腰痛は感じなかったです。いつのまにか治っていたみたいです」とも仰っていました。また、こむらかえりになりかける事も全くなくなっているそうです。触診上も、気になる部位はほぼ解消していましたので、Sさんと相談の上、本件についての集中治療は今回で終了する事にしました。





⑤     今回の症例の概説、、、
こむらかえりの一般的な原因とは、、、
・こむらかえりは一般的に次のような原因で生じるとされています。
  1.筋肉の疲労
  2.冷え性
  3.脱水、利尿薬の影響
  4.電解質のバランス異常
  5.糖尿病や肝疾患、甲状腺疾患の影響
  6.加齢
 




Sさんのこむらかえりの主因はどれか。。。
怪しいのは3-脱水と4-電解質異常 か?!

・Sさんのこむらかえりに関してみてみると、すぐに思いつくのは6の加齢と5の甲状腺疾患です。しかしその症状の発現が数週間前から急に頻繁に起こるようになったため、6の加齢の可能性はそれほど高くないのでは、と推定できました(☚加齢が主たる原因であれば加齢とともに少しずつ悪化していくのではと考えられるため)。

また5の甲状腺疾患(Sさんは数年前からプラマー病と診断されている)についても、上記と同様の理由でその可能性は低いと思いました。


・次に2の冷え症についてですが、Sさんは元々冷え症体質だったので、これも潜在的には関係あるかと思いますが、ただこれも上記の6-加齢や5-甲状腺疾患と同じ理由で、今回の頻発するこむらかえりには直接的な関係は薄い、と思いました。


1の筋肉疲労についてですが、これについては「少しは関係がある」と思いました。何となれば、Sさんのお姑さんが長年の介護の末に4か月前にお亡くなりになり、葬式や姑宅の処理、あるいは遺産/遺品の整理などで奔走されていたからです。実際Sさんも「本当にあちこち行きました」と仰っていたくらいです。



残る3の脱水と4の電解質のバランス異常についてですが、今回の症例については、この二つが主たる原因では、と思いました。
何となれば、Sさんの元々の当院への来院目的は2週間前に突然見舞われた「原因不明の胃痛・腹痛と腰痛・骨盤痛」だったからです。

 


   

・この主訴のため、Sさんは2週間前からお粥ばかりで碌な食事もとれず、栄養のバランスが相当乱れていたと思われます(☚電解質のバランス異常)。

 

・また胃痛や腹痛のために水分も取りにくかったでしょうし、消化管での栄養/水分吸収にも支障が出ていたかもしれません(☚脱水)。

 

・つまり食生活の不摂生による電解質などの栄養不足だけでなく、消化管の吸収障害による電解質バランス異常、脱水も原因していたのでは、と考えられます。

 

 

 
  



Sさんの治療目標と整体テクニック、およびその結果・・・
足に対する施術をせずとも改善!!

・以上の仮説から、本件に関してはSさんの本来の来院目的である「原因不明の胃痛・腹痛と腰痛・骨盤痛」の治療を続け、正常な食事をとれる状況になれば、本件のこむらかえりも自ずと改善していくのでは、と思われました。

 

・以上の考察から上記「➂ 治療目標と整体治療」に掲げる治療目標、
⑴    下記の治療(Sさんの主訴である胃痛・他の治療)を通じて栄養バランスの取れた適切な食事がとれるようにし、かつ消化・吸収機能を回復させることで、電解質のバランスと脱水の改善を図る
【Sさんに施術した整体テクニック】
⑵    消化管の緊張を解放し、かつ筋力を回復して、胃痛/腹痛を解消し、同時に分節・蠕動運動を改善する
⑶    消化管の壁内神経叢の失調、そして腹腔神経叢、上・下腸間膜動脈神経叢および骨盤神経叢の自律神経失調を回復する
⑷    腹腔動脈、上・下腸間膜動脈の循環を回復し、消化管の代謝を改善する
⑸    上記⑴~⑶でもって胃腸の疼痛および消化・吸収機能を回復する
⑹    念のために専門医で精査を受けることを勧める

を掲げ、

それに対応する整体テクニック、
・消化管平滑筋テクニック (含む:壁在神経叢解放テクニック)
・胃平滑筋テクニック
・小彎解放テクニック
・腸間膜根解放テクニック
・腹腔神経叢、上・下腸間膜動脈神経叢および骨盤神経叢解放テクニック

を、施術するだけで本件のこむらかえりも改善していくのでは、と考えました。

(胃腸に対する施術だけで、足の対する施術はしていません)



・結果は良好で、胃痛や腹痛が改善していくにしたがってこむらかえりもそれに比例して改善していき、2診目から徐々にその改善傾向が見え始めました。そして6~7診目頃にはほぼ完治状態になっていました。以上の事から、本件については上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。




なお、Sさんの元々の主訴の治療の詳細については下記をご参照ください。

【参考資料】
「ご飯を食べて胃が下垂するのが怖いから、お粥しか食べていません!!」
レントゲンで胃が骨盤まで下がっていた…胃下垂が原因?!
 原因不明の胃痛・腹痛と腰痛・骨盤痛の整体治療

 

 

 

 

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