2か月前からの歯茎の痛みと歯肉退縮の整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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2か月前からの歯茎の痛みと歯肉退縮の整体治療
6診目で歯茎痛が消失した症例の解説です。

患者Sさん=64才-男性の症例

 

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①    Sさんの病歴・・・「歯肉の退縮が原因と言われました…」
患者Sさんは、2か月ほど前に右上顎の歯茎が突然痛み出したそうです。1週間ほど放置していたそうですが、痛みが次第に強くなりだしたので、かかりつけの歯科医院を受診したところ、担当医より「歯肉退縮が原因では…」と言われたそうです。虫歯と歯肉炎は無いとの事ですが、特に右上顎の第2小臼歯と第1,2大臼歯の付近の歯肉が衰退していて、他の上顎の歯肉も衰退しているそうです。歯周病の治療や咬合調整を何度か受けたそうですが、痛みは改善しなかったので、今回の来院となりました。

 



②    Sさんの診察
・歯科医によると、X線的には歯槽骨の溶解は無く、歯の噛み合わせも悪くないそうです。また、歯垢もそれ程無く、グラグラと不安定な歯も無いそうです。
・過去に右上顎の第2小臼歯、第1.2大臼歯の虫歯治療歴があるそうです。他にも多くの歯で虫歯治療歴があるそうです。
・Sさんに喫煙歴は無いそうです。また、口臭を指摘された事もほとんど無いそうです。
・痛む歯茎の部位は、上顎の第2小臼歯と第1,2大臼歯付近の歯肉部分で、上方は頬骨近くまで痛むそうです。また同部の圧痛もありました。痛みの性状は持続性の鈍痛だそうです。ただ、噛む事で痛みの増強はほとんど無いそうです。
・視診上、上記患部の歯肉の色はやや赤みのかかったピンク色で、他の上顎の歯肉全体の色はやや白身のかかったピンク色でした。そして右上顎-第2小臼歯、第1.2大臼歯の歯茎は下がり、歯根が露出していて、歯が長く見えました。他の上顎の歯肉も、全体的に凹凸状に退縮傾向で、右上顎でも歯根が見えて長く見える歯が1本ありました。下顎については、歯肉の色はピンク色で、歯根の露出や長く見える歯は一本も無く、歯茎の退縮部位も、ほとんどありませんでした。
・Sさんの子供時代、度々虫歯治療で歯科医院に通っていた治療歴があり、多くの虫歯治療をしていた反省から、成人後は出来るだけ丁寧な歯みがきを心掛けていたそうです(☚友人の歯科医のブラッシング指導を受けていたそうです)。前出のごとく、今まで虫歯には頻回になっていましたが、歯周病と言われたことは、一度も無かったそうです。また、歯みがき時の出血は、ほとんど記憶に無く、膿が分泌した事も無いそうです。
・歯ぎしりなどの癖は無いそうです(☚就寝時の枕によだれがよく出ているそうです)。
・瞳孔は正中にあり、左右対称で、眼球運動に異常はありませんでした。眼瞼下垂などもありませんでした。眼瞼結膜はやや濃いめのピンク色でした。
・難聴や耳鳴りも無いそうです。
・季節性(春)の花粉症はあるそうですが、それ以外に鼻閉や鼻水、後鼻漏などは無く、副鼻腔炎の既往も無いそうです。
・顔面の表情筋に異常は無く、構語や嚥下障害もありませんでした。
・この数年、風邪などの感染症の罹患歴は無いそうです。
・出血傾向は無いそうです。
・胸頸部聴診上、血管雑音や心音、呼吸音の異常所見はありませんでした。
・Sさんは15年ほど前と10年ほど前に二度、追突事故(むち打ち症=外傷性頸部症候群)を経験されていて、特に二度目はかなり重症だったそうです。
・頭顔面の触診上、右上顎-第2小臼歯と第1.2大臼歯と上顎骨、頬骨、前頭骨の叩打痛はありませんでした。右の頬骨弓下部に著明な緊張と圧痛があり、右上顎-第2小臼歯と第1.2大臼歯にかけての放散痛が誘発されました。




➂ 治療目標と整体治療…歯肉への血流を回復し代謝を改善 !!

   ⑴    上歯槽動静脈の循環を回復し、上顎歯肉の血液循環を改善する
   ⑵    上記⑴により、歯肉内の線維芽細胞を活性化し、コラーゲン線維の産生増加を期待する
   ⑶    上記⑴により、歯肉の上皮細胞の代謝を改善し、その増殖を期待する
   ⑷    上記⑴により、上顎歯肉の局所免疫力を回復し、歯周病を改善する
   ⑸    眼窩下神経(上歯槽神経)の絞扼刺激を解放し、知覚過敏を解消する

・上歯槽動静脈解放テクニック
・上歯槽神経(眼窩下神経)解放テクニック
・静脈還流促進テクニック
・顎動静脈解放テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック



 

 

④  経過と結果、、、6診目で痛み解消…四か月後も再発無し !!
・2診目来院時、

「あれから少しですが、歯茎の痛みがマシになっています」と仰っていました。


・3診目来院時、

「歯茎の痛みは3/10くらいにまで減っています。圧痛の範囲も小さくなっています」と仰っていました。


・4診目来院時、

「押さえると痛い範囲(圧痛)がありますが、何もしなければ痛みはほとんど感じなくなっています」と仰っていました。


・5診目来院時、

「圧痛の範囲も1cmくらいで、かなり減っています」と仰っていました。


・6診目来院時、

「歯茎の痛みはほぼゼロの状態です。強く歯茎を押すと、少し違和感が出る程度です」と仰っていました。この段階で歯茎の退縮の改善はあまり進んでいませんでしたが、歯茎の痛みはほぼ解消していたので、今回の集中治療を終了する事にし、以降からは歯茎の退縮の防止➡歯茎の回復を期待したメンテナンス治療に切り替えました。


・一か月後来院時(7診目)、

歯茎の痛みの再発はありませんでした。歯茎の退縮については、特段の変化はありませんでした。


・二か月後来院時(8診目)、

歯茎の痛みの再発はありませんでした。歯茎の退縮ついては、一番退縮していた右上顎-第2小臼歯、第1.2大臼歯の歯茎が少しブヨブヨとした浮腫みの様に腫れていました。


・三か月後来院時(9診目)、

歯茎の痛みの再発はありませんでした。歯茎の退縮ついては、前回浮腫み傾向にあった右上顎-第2小臼歯、第1.2大臼歯の歯茎が少し収斂されているように見え、かつ歯の長さが少し短めに見えました。


・四か月後来院時(10診目)、

歯茎の痛みの再発はありませんでした。歯茎の退縮ついては、退縮傾向にあった右上顎-第2小臼歯、第1.2大臼歯の歯茎が少し回復し、歯の長さが少し短く見えました。

 



⑤  今回の症例の概説、、、頬部や頸部の血流障害が原因か ?!
◆ 歯周病以外の歯茎退縮の原因がある ?!

・一般的に、歯肉退縮の代表的な原因は歯周病と言われています。他に不適切な歯みがきや嚙み合わせの悪さ、そして加齢なども、歯肉退縮の有力な原因です。また歯肉退縮と勘違いしそうな歯肉の異常として、白血病や紫斑病などの血液疾患や、伝染性単核球症などの感染症の一症状である事もあるので、注意が必要です。


・ところでSさんのケースでは、歯科医院での検査で、一応虫歯や歯周病は否定されていますし(ただ患部はやや赤みかかったピンク色なので、軽度の炎症が生じている可能性があります)、歯ぎしりの癖も無く、歯並びも悪くなく、そして歯垢が意外と少なくて歯みがきも丁寧にされている、という事なので、上記の歯肉退縮の有力な原因に当たる所見は、見当たりません


・そして白血病・他の重大疾患の可能性を示す所見も確認できていません。さらに、一般的な歯肉退縮(歯茎の痛み)の治療法である歯周病の治療や咬合調整に抵抗性である事からも、他の原因を探して整体治療に当たる必要がありました。

 

 

◆ 右頬骨弓下部の緊張と圧痛が、治療のヒント ?!
・以上の事から、何か他に有力な原因が無かろうか、、、との思いで診ていったところ、一つのヒントがありました。それは「右の頬骨弓下部に著明な緊張と圧痛があり、右上顎-第2小臼歯と第1.2大臼歯にかけての放散痛が誘発」といった所見があった事です。

この”頬骨弓下部”が本件の「ミソ」だと思いました。なぜなら同部の深部には、狭い範囲ですが、同部を支配する神経と動静脈である上歯槽動静脈や上歯槽神経(眼窩下神経)が通過する部位があるからです。

 

   

歯や歯肉を支配する血管と神経 

 

 

 

◆ 歯茎痛・歯肉退縮の仮説…
・そこで考えられる仮説として、右の頬骨弓下部の緊張によって、
1.    右の上歯槽動静脈が絞扼され、右上顎の歯肉への栄養・O2補給が減少し、歯肉退縮しているのではないか
2.    同様に、上歯槽神経(眼窩下神経)も絞扼刺激を受けて易刺激性となり、上記1の歯肉退縮も相まって知覚過敏状態となり、右上顎に痛みが生じているのではないか

 

 

歯髄を走行する動静脈が歯や歯肉に栄養・O2を供給

 

 

◆ 歯肉痛と歯肉退縮の整体治療…神経刺激を抑え、栄養補給を回復する
・ところで「右の頬骨弓下部の緊張と圧痛」の原因についてですが、これはよく分かりませんでした。

歯科医院での検査でも、これについての指摘がありませんでした。

ですから現段階では、特段の重篤な障害は無いのでは、と考え、単純に「上歯槽動静脈や上歯槽神経(眼窩下神経)」を解放する目的で、
 ・上歯槽動静脈解放テクニック
 ・上歯槽神経(眼窩下神経)解放テクニック
 ・静脈還流促進テクニック
 ・顎動静脈解放テクニック
 ・翼突筋静脈叢解放テクニック

を施術する事にしました。

 


・結果的に、約2か月間続いていた右上顎の歯茎の痛みは2診目から改善傾向を示し、6診目で歯茎の痛みは解消していたので、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。


◆ 退縮した歯茎に、コラーゲンの材料となる栄養部供給を促進する整体治療…
・次に歯肉の回復についてですが、本来歯肉の組成成分は「上皮細胞とコラーゲン(☚線維芽細胞が生成-分泌する)」が大体半々で占められていて、実際的にそれらはなかなか回復しないものとされています。ただ私は、完全ではないとしても、ある程度回復させる事は期待できるのでは、と考えています。そしてその提要は、上皮細胞や線維芽細胞に豊富な栄養やO2を供給することにあるのでは、と考えています(当然、ホルモンや免疫系など、様々な因子が関与すると思われます。ここではそれらを割愛します)。


・その意味からも、上記③の「治療目標と整体治療」に掲げる
 ⑴    上歯槽動静脈の循環を回復し、上顎歯肉の血液循環を改善する
 ⑵    上記⑴により、歯肉内の線維芽細胞を活性化し、コラーゲン線維の産生増加を期待する
 ⑶    上記⑴により、歯肉の上皮細胞の代謝を改善し、その増殖を期待する
 ・上歯槽動静脈解放テクニック
 ・上歯槽神経(眼窩下神経)解放テクニック
 ・静脈還流促進テクニック
 ・顎動静脈解放テクニック
 ・翼突筋静脈叢解放テクニック

が、功を奏するのでは、と考えています。

 

 

 

◆ 三か月目に歯茎の回復が見え始めてきた・・・
・この様な考え方でもって、歯茎の痛みが解消した後も、メンテナンス的に整体治療を続けていきました。歯茎の退縮の治療については、歯茎の細胞やコラーゲンの増殖を期待するのですから、多少の時間は必要ですが、結果的に三か月後(9診目)には少し歯茎の退縮が回復傾向を示し、四か月後もその傾向が続いて、歯が若干短く見えてきた事から、上記仮説でも、ある程度の妥当性があるのでは、と思います。


・Sさんの歯茎の退縮治療に関しては、現在四か月目ですが、今後とも継続し、その進捗状況を確認していきたい、と思います。

 

 

 

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それではお大事にしてください。

 

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