発作性の「咳」と整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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発作性の「咳」と整体治療

3診目で改善した症例の解説です。


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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんが当院に逆流性食道炎の治療されていた折に、ある日お子さんの風邪をもらい、Sさん自身も発熱と咳・痰が生じたそうです。数日で発熱と痰は解消したそうですが咳だけがしつこく続いていました(☚お子さんは発熱・咳・痰の全部が完治していました)。1時間に数十回も咳をすることが2週間ほど続いてるので、咳による腹圧上昇は胃酸の逆流原因になるので、逆流性食道炎の治療中である事もあり、咳の整体治療も併せてすることにしました。



②    Sさんの診察
・咳の刺激源は頸切痕の上方付近だそうでが、同部の痛み無く、イガイガ感はほんの少しあるそうです。ただ咳はイガイガ感に関係なく、急激に発作性に生じるそうです。診察中にも1~2分に一度のペースで空咳が出ていました。
・発熱は無く平熱で、痰は全くありませんでした。扁桃腺の腫脹・発赤や嗄声もありませんでした。また喫煙歴もありませんでした。
・既往歴に気管支炎や肺炎がありますが、この数年間は左記疾患には罹患していないそうです。
・逆流性食道炎の治療中ですが、呑酸の所見は無かったそうです。。
・胸部聴診上、呼吸音に異常は無く、呼吸困難感もありませんでした。
・Sさん本人に自覚は無かったそうですが、頸部前面の筋肉群は全体的に緊張していました。




➂ 治療目標と整体治療
   ⑴    上・下喉頭神経の絞扼性刺激を解放する
   ⑵    上・下甲状腺動脈(上・下喉頭動脈)の循環を促進させ、同部の局所免疫力と代謝を改善する

・上・下喉頭神経解放テクニック
・上・下甲状腺動脈解放テクニック

 

 

 

 

 

 


④    経過と結果・・・
・治療前の診察中には1~2分に一度の咳発作がありましたが、初診治療後はその間隔が10~30分まで開いていました。


・2診目来院時、「この一週間、大分(咳は)ましでした」と仰っていました。


・3診目来院時、前回治療からこの一週間に咳は全く出なかったそうです。以後、逆流性食道炎の治療が終了するまで咳発作は一度も無かったそうですので、本症の治療も終了することにしました。





⑤     今回の症例の概説、、、
・Sさんの最初の咳(発熱と痰)は、お子さんからもらった風邪症候群(?)の影響と考えていいと思いますが、お子さんが完治してもSさんの咳は改善するどころか、むしろ1時間に数十回の咳発作が一日中生じる程悪化傾向にありました。その咳発作を生じさせる具体的な病態が見当たらなかったので、おおよその目安をつけて整体治療することにしました。


その目安は、
   1.咽喉部を支配している神経(上・下喉頭神経)の過敏性を想定し、それを緩和して咳反射を鎮める
   2.咽喉部の局所免疫力が低下していると想定し、同部を支配している血管系(上・下喉頭動脈)の循環を促進して局所免疫力を向上させる

です。

 


・そして上記1,2の原因になっていると推定される部位として、頸部前面の筋肉群の緊張が推測されました。これらの筋肉群の緊張により「上・下喉頭神経」と「上・下喉頭動脈」が絞扼されているのでは、と考えたのです。具体的な原因が確認できなかったので、とりあえず上記仮説に従って施術すると、運よく咳発作が治療直後から半減していましたので、上記仮説は概ね妥当だったのでは(特に1の上・下喉頭神経の過敏性?)、と考えます。
 

・おそらく、風邪症候群に罹患する前から頸部筋肉群による上・下喉頭神経への刺激が加えられ続け、その為にこの神経の閾値が下がっていたのでは(☚過敏になっている)、そこに風邪に罹患する事で当然咳反射が誘発されますが、それが風邪が治癒しても引き続き続いていたのでは、と思われます。
従って上・下喉頭神経の刺激源を緩和する施術で閾値が正常化し、咳反射が消失したのでは、と思われます。

 

 

 

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