外陰部痛(外尿道口の痛み)・頻尿とイボ痔(痔核)の整体治療…【過活動膀胱の疑い】 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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外陰部痛(外尿道口の痛み)・頻尿とイボ痔(痔核)の整体治療…

過活動膀胱の疑い

4診目でほぼ完治した症例の解説です。
 

患者Tさん=43才-女性-会社員/薬剤師/主婦の症例
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①    Tさんの病歴・・・
患者Tさんは、別件(下船病・疣状(萎縮性)胃炎/食道裂孔ヘルニア・他)で来院されていましたが、外陰部痛(外尿道口)とイボ痔(痔核)もありましたので、本件も併せて治療する事になりました。

 




②    Tさんの問診と診察所見
【外陰部痛、頻尿(過活動膀胱)、イボ痔(痔核)の所見】
・当初は下船病の治療の為に当院に通院されていましたが、その経過中に「実は、3週間前から外尿道口に持続的な痛みがあり、排尿時にはそれが強くなります。頻尿で1時間に2~3回トイレに行く事もあります。」と仰っていました。そして「イボ痔も数年以上前から出てるんです。」とも仰っていました。
・血尿や失禁は無いそうです。泌尿器科では過活動膀胱の疑いとの事で、投薬治療を受けていたそうです。
・イボ痔は、肛門付近に数mm程度の大きさのイボ痔が1~2個でているそうです。痛みや出血は無いそうです。
・仕事はほとんどデスクワークだそうです。
・下痢や便秘は無く、便の性状はほぼ普通だそうです。
・腹部聴診上、心窩部-剣状突起左方で「シュッ、シュッ…」といった血管雑音と思われる雑音を聴取しました(☚この件については、某病院で診察を受けましたが、血管径に異常は無く、問題無いとの事でした)。
グル音はやや弱く聴取されました。飲水時の心窩部聴診検査で、噴門部での排泄音はほとんど聴取されませんでした。
・腹部触診上、心窩部全般に著明な緊張と圧痛がありました。また、下腹部(恥骨直上部付近)の深部で、著明な緊張と圧痛がありました。肝脾腫は無く、右季肋部付近の緊張はありませんでした。
・臀部触診上、右の坐骨結節内壁(アルコック管)で、著明な緊張がありました。

 


アルコック管の内部を陰部神経と内陰部動静脈が通ります。




【下船病の診察所見】
・現在のTさんの状況は、電車から降りると、何かにつかまらないと立ってられないくらい、大きな体幹の前後の揺れが生じるそうです。電車に乗って動き出すと、その揺れはほとんど止まるそうです。室内で仕事をしている時は、軽度の体幹の前後の揺れが生じる時と、生じない時があるそうです。揺れが生じない時も、頭の中では常に揺れている感じがあるそうです。他に、精神的なストレスが増すと、体幹の前後の揺れが大きくなる事があるそうです。
・直近の耳鼻科の専門医は、「心因性めまい」との診断と投薬治療でしたが、現在「下船病では」との診断に変わると、それに対する投薬などの処方は無く、結果的に放置状態だそうです。
・Tさんはリモートによる自宅勤務をしていましたが、今回の発作性の回転性めまいと吐き気が生じる直前まで、体調も良く、元気にリモートワークをしていたそうです。
・発症当初は、回転性/動揺性めまい以外の別の愁訴として頭痛、光や音に対する過敏症(失神やはきけ)、羞明(室内灯がまぶしいので薄暗くする)、正午前に生じる猛烈な睡魔および1~2時間の昼寝などがあり、それらが1~2か月続いていたそうです。現在は、頭痛はあまり無いそうですが、それ以外の愁訴は軽度になったものの、今も続いているそうです。
・眼球運動に異常はありませんでした。
・難聴や耳鳴りは当初から無いそうです。
・顔面の表情筋に異常は無く、構語や嚥下障害もありませんでした。
・手指巧緻運動障害はありませんでした。
・胸頸部聴診上、血管雑音や心音、呼吸音の異常所見はありませんでした。
・視診上、左右耳介の後部(乳様突起付近)に鶉卵大で、濃い発赤がありました。この発赤は数年前からあるそうで、洗髪などの際に手が触れると、痛みがあるそうです。また同部の触診検査で圧痛と骨叩打痛がありました。また、暗所から明所になっても、1分以上も左右の瞳孔が散大(約6mm以上)していました。
・左頸部(下顎角の下方/胸鎖乳突筋中部)に自発痛があり、同部に服などが擦れると、切れる様な痛みが生じるそうです。

 


骨盤深部の血管網

 



➂ 治療目標と整体治療・・・骨盤内の循環を改善する !!
  ⑴    内陰部静脈(下直腸静脈)の還流を回復し、外直腸静脈叢のうっ血(痔核)を解消する
  ⑵    内陰部動脈(会陰動脈、陰核動脈)の循環を回復し、外尿道口付近の局所免疫力を回復する
  ⑶    骨盤静脈叢(陰部静脈叢、膀胱静脈層、尿道静脈叢、子宮膣静脈叢、直腸静脈叢)の還流を促進し、直腸-肛門付近や外尿道口の動静脈循環を促進して、同部のうっ血を防ぎ、局所免疫力を回復する
  ⑷    膀胱平滑筋と膀胱神経節(叢)の緊張を緩和し、貯尿-排尿機能を改善する

・アルコック管(内陰部動静脈)解放テクニック
・骨盤静脈叢解放テクニック
・膀胱平滑筋/神経節(叢)解放テクニック

 

骨盤の深部に及ぶ整体治療

 



④    経過と結果・・・
・2診目来院時、

「(持続的な)外尿道口の痛みはまだありますが、排尿痛と頻尿はマシになった感じがします。イボ痔は出なくなりました。」と仰っていました。イボ痔に関しては、これ以降一度も出なかったそうです。


・3診目来院時、

「(持続的な)外尿道口の痛みがマシになっています。排尿痛と頻尿は(前回から)ありません。」と仰っていました。


・4診目来院時、

「(持続的な)外尿道口の痛みはほぼありません。排尿痛もなく、頻尿も無くなりました。」と仰っていました。この4診目以降、これらの症状は全て、下船病の治療が終了するまで一度も生じなかったので、本件の治療も終了する事にしました。

 




⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 過活動膀胱、、、イボ痔が影響する可能性 ?!

・過活動膀胱は尿意切迫感を基調とする疾患で、主に患者自身の頻尿などの訴えを元にして診断されます。原因別では、脳血管障害やパーキンソン病など、明らかな神経疾患による「神経因性」と、上記以外の様々な因子による「非神経因性(特発性)」の過活動膀胱に大きく分けられるようです。
 

・Tさんについては、下船病といった、全く原因不明の病態があるものの、明らかな「神経因性」を疑われる所見は見当たりませんので、様々な原因が関与する「非神経因性(特発性)」の過活動膀胱」として、色々な原因を考えていい思います。ただそこに、Tさんについては「イボ痔」の愁訴も合併していますので、「イボ痔=血流障害-❶」といった観点から入っていくと、その「非神経因性(特発性)」の原因に辿り着きやすい、と思います。


【イボ痔は、何らかの原因で内or外直腸静脈叢の還流障害が起こり、同静脈叢がうっ血-膨隆する事で生じます】

 

肛門と直腸静脈叢


 

◆ 過活動膀胱、、、慢性尿道炎が影響する可能性 ?!

・またもう一つの手がかりとして、Tさんの訴えとしては、尿意切迫感よりも、持続的な外尿道口の痛みの方が愁訴としては辛いようなので、同部の慢性的な炎症の存在も否定しきれない(慢性尿道炎?)、と思います。つまり、そこに「局所免疫力の低下=炎症の持続(持続痛) -❷」といった病態もあるのでは、と考えて、その炎症を改善する治療計画も加味する方が良いと考えました。
 

 

◆ 骨盤静脈叢の循環障害がイボ痔や慢性尿道炎に影響する可能性 ?!

・以上の様な考察から、まず「血流障害-❶」の観点から、膀胱静脈叢を含む骨盤静脈叢の状態から診ていく事にしました。この静脈叢の流れが低下すると、膀胱だけでなく尿道・子宮・直腸などの骨盤臓器全般に還流障害が起こりえるからです。

すると案の定、恥骨上部を中心とした下腹部深部で著明な緊張感がありました。これは骨盤静脈層の還流不全が疑われる所見です。この還流不全の存在によって、膀胱を含む近辺臓器の血流循環を阻害している可能性が高まったわけです。これはイボ痔や慢性尿道炎の原因に、なりえます。

 

 

 

◆ 膀胱平滑筋および膀胱神経節(叢)の緊張を解放する整体治療 !!

・それだけでなく、この下腹部(恥骨上部)の緊張所見から、膀胱平滑筋自体の緊張や、あるいは膀胱の尿管付着部付近に位置する膀胱神経節(叢)の緊張も予想され、これが過活動膀胱の要因としても有り得るのでは、と考えました。なぜなら、膀胱平滑筋の緊張は貯尿や排尿の障害になる可能性があり、膀胱神経節(叢)の緊張は、膀胱の貯尿反射や排尿反射のコントロール不失調☚過活動膀胱)を起こす可能性があるかのです。
以上の事から、骨盤静脈叢のうっ滞を改善する整体治療と、膀胱平滑筋や膀胱神経節(叢)の緊張を解放する整体治療を施術する事にしました。

 

骨盤深部の膀胱神経叢-骨盤神経叢


 

◆ アルコック管を解放する整体治療 !!

・次に、外尿道口の「局所免疫力の低下=炎症の持続(持続痛) -❷」の観点についてですが、これはTさんの別の所見=「右の坐骨結節内壁(アルコック管)の著明な緊張」が関係するのでは、と思います。なぜならこの所見は、同部で陰部動静脈の循環不全を疑う根拠となり、これが「外直腸静脈のうっ血=イボ痔」や、「外尿道口付近を支配する会陰・陰核動脈の循環不全=尿道の局所免疫力低下(慢性尿道炎) -❷」の原因になっているのでは、と考えられるからです。

 


 

アルコック管は、内陰部動静脈(☚肛門を支配する外直腸動静脈や、外尿道口を支配する会陰・陰核動静脈の本幹)を通す、坐骨結節内壁にあるトンネル様組織です。

 


・そこで外直腸静脈叢のうっ血(イボ痔)を解消する目的、および外尿道口付近の局所免疫力低下を改善する目的で、アルコック管(内陰部動静脈)解放テクニックも並行して施術する事にしたわけです。


・結果的に、イボ痔に関しては2診目には解消し、また外尿道口の痛み/排尿痛と頻尿(過活動膀胱)についても、3-4診目にはほぼ寛解したので、Tさんの過活動膀胱については、上記の様な仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。

 

 

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