味覚障害(?)の整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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味覚障害(?)の整体治療

4診目で、ほぼ改善した症例の解説です。
患者Kさん=16才-女性の症例


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①    Kさんの病歴・・・
患者Kさんは、『吐き気・心窩部痛と体重激減…機能性胃腸症(FD)と逆流性食道炎』や『嚥下障害』他の治療をしていましたが、食べた物の味が長時間口に残る、といった味覚障害(?)もありましたので、本件も併せて治療することにしました。

 



②    Kさんの診察
【味覚障害の所見】
・アイスクリームや果物など、味が濃いものほど、その味覚が口に残りやすいそうです。そのせいか、今まで大好物だったアイスや果物などを食べるのが、今では怖いそうです。
・左の咬筋が右の咬筋に比べて異常に発達し、肥厚・緊張していました。この件について「左側で噛んでいませんか?」と問診すると、少し考えてから「ハイ、そうです」と答えられました。さらに「いつからですか?」と問うと、「(思い出せないくらい)幼少の頃から」と仰っていました。
・左の頬部に数か所のニキビがありましたが、右頬部には一つもありませんでした。Kさんにこの件について問診すると、ずっと以前からニキビは左側しか出来ない、との事でした。
・顎の横方向の臼磨運動と、オトガイの前方への突出運動は、ほとんど不能状態でした。
【嚥下障害の所見】
・消化器内科では、嚥下障害について食道の狭窄など特段の異常は無いとの事でしたが、精神科では「摂食障害」と診断され、その投薬治療を受けていたそうです。しかし効果が無かったので、今は服薬していないそうです。
・少量は飲み込めますが、その嚥下に際して鼻腔への逆流や、気道への誤嚥は生じないそうです。
・カーテンサインは陰性で、構語障害も無く、舌の運動に問題はありませんでした。
・水を少量飲み込んでから心窩部(☚下部食道括約筋部)で排出音が聴取出来るまでの時間は約10秒でした。
【吐き気・心窩部痛と体重激減…機能性胃腸症(FD)と逆流性食道炎の所見】
・Kさんの身長は160cmで、現在の体重は42Kgです。しかし1年前は56Kgだったので、わずか1年弱で14Kgも減ったので、精神科医より「摂食障害」の診断を受け、その投薬治療も受けたことがあるそうです。また別の病院の胃腸科では機能性胃腸症と逆流性食道炎の診断を受け、その投薬治療をされていたそうです。それぞれの医院での血液・画像検査で特段の異常は無かったそうです。
・吐き気は胸部で生じるそうです。それ以外の症状として、心窩部疼痛と膨満感、食事が飲み込みにくい(飲み込むのが怖い)、ゲップなどがあり、軽度の呑酸もあるそうです。胸やけは無いそうです。
・健康時は何でも食べられて一日三度の食事を取っていたそうですが(☚満腹になるまで食べていたそうです)、今ではゴルフボール大のおにぎり一つくらいしか食べられないそうです。
・元々は快便だったそうですが、1年前から次第に便秘傾向になり、今では1週間経っても便意が生じないので、浣腸を使用して排便しているそうです(☚少量の排便)。
・元々の月経周期は25日で安定していたそうですが、最近は不順で20~35日だそうです。月経期間は5日で、生理痛はそれほど無いそうです。
・手足の冷え症が強いそうです。
・高校には通学できたりできなかったりで、通学できたとしてもFD症状の為に2~3時間で帰宅するそうです。1学期までは学校で弁当を食べられましたが、2学期以降は一度も食べられていないそうです。
・通学の為に電車に乗ると吐き気や動悸が強くなり、一人では電車に乗れないそうです(母親同伴の時は乗車可)。
・小学4年生の時に「(特発性?)側弯症」の指摘を受けていますが、コルセット等の処方まで悪化はしていないそうです。
・腹部聴診上、血管雑音はありませんでしたが、グル音はほとんど聴取できませんでした。
・腹部触診上、腹部全般が大幅に陥凹していました。腫瘤感はありませんでしたが、著明な緊張と圧痛が心窩部から左季肋部にありました。



➂ 治療目標と整体治療
    ⑴    鼓索神経、舌咽神経・舌神経の絞扼を解放し、神経伝導を改善し、味覚障害を解消する
    ⑵    右で咀嚼する事を指導する

・鼓索神経・咽頭神経・舌神経解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・2診目来院時、Kさんの別の愁訴である嚥下障害はかなり改善していましたが、食べた物の味が長時間口に残る味覚障害に変化は無かったそうです。


・3診目来院時、嚥下障害は以前の半分程度にまで回復していたそうです。食べた物の味が長時間口に残る味覚障害は解消していたそうです。


・4診目来院時、「今週は水を普通に飲み込むことが出来ただけでなく、かなり水の量を多く飲み込むことが出来ました。食べ物の味が口に残る事は、ほとんどありませんでした。」と仰っていました。


・その後、Kさんの主訴である『吐き気・心窩部痛と体重激減…機能性胃腸症(FD)と逆流性食道炎』の治療が終了する9診目まで、嚥下障害・味覚障害ともに一度もありませんでしたので、本件も治療を終了することにしました。

 

 

 


⑤     今回の症例の概説、、、
・原則的に味覚は、味細胞の集合体である「味蕾」によって知覚されますが、その味蕾はほとんど舌に存在し、一部咽喉頭や口蓋に分布しています。また味覚は味蕾だけでなく、食物の圧刺激による触覚や温冷覚、そして臭いによる嗅覚・その他の感覚の影響も受け、さらに今までの食生活で経験してきた様々な味覚体験による記憶も影響し、そして全身的・化学的、あるいは精神的な影響も加わり修飾されるので、非常に厄介な感覚です。ですから味覚障害について診る場合、それらの複雑な解剖生理学~精神医学などを考慮しなければならず、難しいケースも少なくありません。

 

・そこで今回のKさんのケースですが、それは「食べた物の味が長時間口に残る」といった内容でした。この愁訴を味覚障害と考えるか否かは色々な意見があるかと思いますが、私は一種の味覚障害ととらえました。そしてその原因は上記に掲げる通り、精神面も含めて多数ありますが、その第一主因を「食物の味覚を味蕾から脳の味覚中枢に伝える神経」と、「食物の触覚を脳の体性感覚に伝える神経」の伝導障害と推定しました。
 

・ちなみに舌や咽喉頭に分布する味蕾からの味覚神経は数種あります。
   1.鼓索神経(☚顔面神経の枝)
   2.舌咽神経舌枝(☚舌咽神経の枝)
   3.迷走神経咽頭枝(☚迷走神経の枝)
上記1~3は耳珠の付け根付近から出て側頭下窩(☚頬の深部)を下行し、下顎角(☚エラ)付近で前方に進み、舌や咽喉頭に分布します。

 

 

・さらに舌や口腔内に分布する触覚などの知覚神経も数種あります。
   4.舌神経(☚下顎神経の枝)
   5.頬神経(☚下顎神経の枝)
   6.下歯槽神経(☚下顎神経の枝)
   7.大・小口蓋神経(☚上顎神経の枝)
上記4~6も上記1~3と同じルート、あるいはごく近くを走行しています。

 

 

 

・これらの側頭下窩を通過する上記の各神経ルートから考えられる事は、Kさんの「食べた物の味が長時間口に残る」といった愁訴の主因として、上記1~7の神経群の絞扼性伝導障害が強く疑われる、という事です。その根拠は次の通りです。
   a.左側で咀嚼する癖=左咬筋の緊張と肥厚
   b.左頬部だけに生じるニキビ(左顔部の局所免疫力低下=血流障害を示唆)
   c.顎の横方向の臼磨運動と、オトガイの前方への突出運動の不能(内・外側翼突筋の過緊張・肥厚を示唆)

 


 

 

・上記a~cにより、内・外側翼突筋の緊張と肥厚が強く疑われ、それにより側頭下窩の内圧が上昇し、その間隙を通過している上記1~6の神経群、つまり味覚(触覚)の情報の絞扼性伝導障害がKさんの言う「食べた物の味が長時間口に残る」といった愁訴の原因になっているのでは、と考えたわけです。

 


 

・ここまで仮説が経つと、後はやる事は決まってきます。つまり上記③「治療目標と整体治療」に掲げる「鼓索神経、舌咽神経・舌神経の絞扼を解放し、神経伝導を改善し、味覚障害を解消する」目的で「・咽頭神経叢解放テクニック鼓索神経・咽頭神経・舌神経解放テクニック」を施術する事にしました。
 

・結果的に3診目以降から味覚障害は解消し、その後もずっと味覚障害が生じる事は無かったので、概ね上記仮説で妥当であったのでは、思います。

 

 

 

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