本態性高血圧症と動悸の整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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本態性高血圧症と動悸の整体治療
頸部の自律神経および心臓神経叢の緊張緩和と、簡易な心理療法で、血圧が120/80mmHg代に安定した症例

患者Tさん=43才-女性-主婦/会社員の症例

 

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①    Sさんの病歴・・・
・患者Sさんは、13~4年前(第一子出産時)からやや高血圧症気味で、普段は130/85mmHgだそうですが、月経前になると上昇し150/100mmHgにまで上がるそうです。その際、動悸が激しくなることもあるそうです。高血圧について内科医からは原因不明で経過観察を言われていて、現段階では特段の治療をされていないそうです。また、父、母、祖父も高血圧症だそうです。血圧は、医療機関で測定する方が自宅で測定するより10~15mmHgほど高くなるそうです。また、測定中に名前を呼ばれたりするだけでも血圧が上がったり動悸がしたりする事もしばしばあるそうです。来院時の脈拍は1分間に80回程度でした。第一子の妊娠時に妊娠中毒症になったそうですが、軽度であったため経過観察だったそうです。

 



②    Sさんの診察
・初診来院時、顔色は悪く、実年齢(43才)より10才くらい老けて見えるくらいに過労-焦燥状態で来院されました。
・半年ほど前から動悸もするようになったそうです(特に月経開始前)。
・食欲の減退はあまり感じないそうですが、出来るだけ栄養を取るように心がけて食べるようにしているそうです。排便は毎日あるそうです。血便やリボン状便、あるいは肛門の下垂は無いそうです。
・幼少の頃からお腹が弱く、週に一二度はお腹をこわして腹痛や下痢症状があったそうです。アレルギー検査はされていないそうです。
・顔色はくすみがひどく汚れて見え、左右両眼瞼(特に下眼瞼)に青紫様のくまが濃く広がっていました。前頭部のほぼ中央に縦に長い(7-8cm)の太い静脈瘤と思われる青白く膨らんだスジが1本あり、左右のこめかみ付近にも3-4本の青白く細長い(2-3cm)静脈瘤様のスジがありました。これらの静脈瘤(?)は数年前からあり、美容的にも気になっているそうです。結膜はやや薄めのピンク色でしたが、手掌や爪はピンク色を呈していました。左右橈骨動脈の拍動は強く触れました。
・右眼の横(眉毛の外側縁付近)に発赤や腫脹、発疹、圧痛その他の所見はありませんでした。また同部、あるいはその他の頭顔面部位の神経学検査でも左右差はありませんでした。
・ドライアイや涙液の分泌過多も無く、涙腺の腫脹もありませんでした。また、眼球陥没・突出、視野欠損や眼痛は無く、眼球運動に異常はありませんでした。瞳孔・眼裂に左右差はありませんでした。両眼球ともやや硬めの触感がありました。
・中耳炎や副鼻腔炎などの既往は無いそうです。
・アレルギー性鼻炎ではないそうですが、鼻汁が出ることが多いそうです。しかし鼻閉はあまり無いそうです。後鼻漏も無いそうです。
・小学生時より齲歯(虫歯)になる事が多かったそうです。歯を磨くときに歯肉が痛むことがあるそうです。出血はめったにないそうです。
・気管は正中にあり甲状腺の萎縮や腫脹はありませんでした。頸部の筋肉群はかなり腫脹していて頸部が体幹に比べやや太く見えました。頸部、鎖骨上下窩部、腋窩部および鼠径部のリンパ節腫脹は確認できませんでした。

・胸頸部聴診上、血管雑音や呼吸音に異常所見は確認できませんでした。ただ、心音(Ⅰ音、Ⅱ音)がやや強めに聴取出来ました。
・腹部聴診上、グル音は減弱して聴取出来ました。ハム音あるいは腹部大動脈や腎動脈などの血管雑音は聴取できませんでしたが、左側腹部の横5-6cm縦15cmの長方形部位で呼吸音(?)の様な伝導音が聴取出来ました。
・腹部触診上、臍より下の下腹部全般がやや膨隆して触れ、打診上鼓音を呈していました(☚ガスも多いそうです)。同部の触診上、一枚葉にジュクジュクとした粘土様感触を触れました。右鼠経靭帯内側縁で極めて著明な緊張と圧痛がありました。左の同部にも軽度の緊張と圧痛がありました。他にも、右恥骨結節直上を底辺に横3-4cm縦12-3cm程の長方形部位と、白線の恥骨結節上方7-8cm付近で100円玉大の緊張-圧痛部位がありました。肝脾腫やその他の部位での腫瘤感はありませんでした。子宮底は恥骨のやや左方の深部で触診できましたが、前面の膀胱との接触面(膀胱子宮窩付近)で硬く触れ、可動性はありませんでした。また、左右の恥骨結節直上深部でグニョグニョとした「グミ様」の抵抗感を触れました。

 



➂ 治療目標と整体治療
  ⑴    頸部交感神経幹と迷走神経のバランスを調節する
  ⑵    胸郭の心臓神経叢の緊張を緩和する
  ⑶    血圧が上昇する条件反射状態を消去する

・交感神経幹/迷走神経幹解放テクニック
・心臓神経叢解放テクニック
・心理療法

 





④    経過と結果・・・
・初診治療後、治療前より15mmHgほど血圧が下がっていました。しかし2診目来院時には元の高血圧状態に戻っていました。


・2診目治療後に脈診すると治療前より脈圧は下がっていましたが、「血圧が下がっているみたいですね」と言った瞬間に、脈圧が急上昇しました。


・その後も血圧についてはあまり改善傾向はありませんでした。時折「血圧を測るのが怖いです…」とも仰っていました。


・6診目来院時、「血圧を恐る恐る測ると、最初は上が140くらいありましたが、2回目測ると128/88mmHgでした。(上で)120代が出たのはほんとに久しぶりです」と仰っていました。


・9診目来院時、「(前回から)あまり計っていなかったのですが、先日病院で測ると1回目が144/90mmHgでしたが2回目は130/80mmHgでした。帰宅してから測ると132/82Hgでした。」と仰っていました。


・12診目来院時、「最近、上が120代で下が80代で安定してきています。昨日は128/85mmHgでした。前ほど”恐る恐る”は減ってきましたね…」と笑っておられました。


・その後、Sさん本来の主訴である「排卵痛」の治療が終了する23診目までの約3か月間に、時折血圧について尋ねると「(だいたい)120/80mmHg代です」と仰っていました。

 

 



⑤     今回の症例の概説、、、
・(本態性)高血圧症の原因はハッキリと分かっていないので(…と言うより、いくつもの原因が複雑に絡み合っている?)、いつもこの手の患者さんが来院された折にはある程度の推測の元に整体治療を進め、その治療反応を観ながら治療計画に変更を加えて対応していきます。


・またSさんの場合、その家族歴として高血圧患者が多数あり、何らかの高血圧体質を受け継いでおられる可能性もあります。残念ながら、それが何なのかは不明です。従って、その高血圧治療-改善に大きな障壁がある可能性があり、どこまで改善するのか、それは全く分かりませんでした。


・しかし、Sさんの病歴のなかからいわゆる”白衣性高血圧”的な機序が多く見受けられるので、その多岐にわたる高血圧原因の一つに「精神的原因」がある可能性は高いと考えられます。ですから、将来的には心理療法的な介入も視野に入れながら、現段階ではとりあえずは神経的アプローチが第一選択肢では、と思われました。


・そこで、乳突部から頸部~胸部にかけての「交感神経幹・迷走神経からの各心臓神経及び枝、そして心臓神経叢の緊張緩和(バランス調節)」をメインテーマとした整体テクニックを施術していく事にしました。

 


・Sさんは、本来「重度の排卵痛、月経痛」を主訴として来院していましたから、その改善傾向が観られるまで精神的不安定感が強く、なかなか高血圧治療の効果が表れませんでした。しかし、その「重度の排卵痛、月経痛」についてもある程度の改善傾向を実感し始めた頃=6診目頃=から高血圧治療に対しても反応し始め、6診目にはやっと「128/88mmHg」と、何年ぶりかで上の血圧が120代に落ちているのが確認されました(下はまだ少し高めですが)。


・そして、12診目から整体治療が終了する23診目の約3か月間の血圧は、上が120代で下が80代と極めて安定した状態が持続していました。結果的にこの好結果に至ったのですが、結局当院が施術した高血圧に対応する整体テクニックは、
 ・交感神経幹/迷走神経幹解放テクニック
 ・心臓神経叢解放テクニック

の二種だけです。

 

 


・さて、ここからが考えどころなのですが、この上記二種の整体テクニックが功を奏したのか、奏していないのか、、、それは即断しづらいものがあります。なぜならば、Sさんは排卵痛や胸痛、首の痛み、頭の痛み等々、多くの愁訴群を有していて、その愁訴群由来の不快感・不安感=精神的ストレス=が高血圧の原因の一つになっていた可能性があるからです(☚先述の白衣性高血圧的所見も含む)。


・逆に言うと、整体治療が回を重ねるごとに次第に上記愁訴群が改善していき、従ってそれらの精神的ストレスからも解放されつつあったこと、それが高血圧の改善に寄与しているかもしれないからです。さらに言い換えれば、上記愁訴群の整体治療による排卵痛の改善や生理痛の改善などそれ自体が、形を変えた「自然な心理療法」的効果を生んでいたのかもしれません。

 

 


・さらに付け加えると、血圧測定そのものを怖がっていたSさんが、原因はどうあれ、何度かの血圧測定時に血圧が低く測定出来たことを何度か経験する事で、血圧測定の恐怖(予期不安)に対する「条件反射の消去」が成されていき、それが血圧の安定化=予期不安の消去=につながったのかもしれません。


・先述のごとく、いわゆる「本態性高血圧症」とは原因不明の高血圧症を言いますが、実際問題としてその原因は多数あり、その組み合わせは人によってそれぞれ異なっています。Sさんもその例外ではありません。今回、結果的には好結果を収めたわけですが、その多数の原因の一つ一つとして、上記③「治療目標と整体治療」で推測した原因、
  ⑴    頸部交感神経幹と迷走神経のアンバランス
  ⑵    胸郭の心臓神経叢の緊張
  ⑶    血圧が上昇する条件反射状態

が、大きな要因を占めていたのでは、と思われます。よって、上記⑴~⑶に対応する、
・交感神経幹/迷走神経幹解放テクニック
・心臓神経叢解放テクニック

と、
・自然な心理療法
が功を奏したのでは、と考えます。

 

 


 

 

 

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