機能性胃腸症(FD)=右わき腹の痛みの整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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機能性胃腸症(FD)=右わき腹の痛みの整体治療
腹部自律神経系の整体治療で、3診目で改善した症例の解説です。

患者Mさん=33才-女性-会社員の症例

 

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①    Yさんの病歴・・・「半年前から右わき腹が痛みます…」
患者Yさんは、半年ほど前から右のわき腹に痛みがあるそうです。痛みは毎日朝から晩まで続く持続性で、時おり軽減したり増悪したりするそうです。近医での検査(画像検査・血液検査)では異常が無く、漢方やサプリメントなどを服用されていましたが、何の変化も無いので、今回の来院となりました。





②    Yさんの診察
・痛む部位は右の肋骨弓から側腹部にかけての半月状部分で、同部だけピンと張った様な痛みがするそうです。また一日に数回、同部でギュルギュルといった排泄音が生じる事があるそうです。同部に湿疹などの皮膚の変化は無いそうです。
・右わき腹以外に腹痛は無く、下痢や吐き気、ゲップ、胸やけ、呑酸、背中の痒みなどは無いそうです。食欲は普通ですが、便通は三日に一度のペースで、硬めの便が出るそうです。
・血圧は覚えていないそうですが、正常範囲だそうです。
・腹部聴診上、血管雑音は無く、グル音もやや弱く聴取出来ました。
・腹部触診上、側腹部や右季肋部(右肋骨弓下)に特段の所見はありませんでしたが、回盲部と臍部のやや右方で緊張と圧痛がありました。胆嚢底は触知できませんでしたが、肝辺縁は鋭・平滑・軟で触診できました。肝脾腫はありませんでした。肝叩打痛もありませんでした。
・月経周期は30日で月経期間は7日、生理痛はほとんど無いそうです。
・Yさんは学生時代と6~7年前に、原因不明の腹痛で色々な治療を受けていたそうですが、それは数年前にほぼ寛解していたそうです。




➂ 治療目標と整体治療・・・大腸の自律神経失調を改善する ?!

⑴    大腸の機能的狭窄部位(ハーシュ、キャノン)を支配する自律神経節を調節し、同部の括約機能を改善する
・上腸間膜動脈神経節/神経叢解放テクニック
・消化管の平滑筋テクニック






④    経過と結果・・・
・初診治療後、

それまでずっと持続していた右わき腹痛は解消していました。


・2診目来院時、

初診の治療後に解消していた右わき腹痛は、一週間後に再発したそうですが、それは以前のものに比べて軽微なものだったそうです。そこで2診目も初診と同様の整体治療を施術したところ、右わき腹痛は解消しました。


・3診目来院時、

「この十日間ほど(右わき腹痛は)痛みが無かったです。」と仰っていましたので、今回の治療で終了する事にしました。

 





⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 原因不明のわき腹痛のヒント…大腸の機能的狭窄部位 ?!

・いくら原因不明の機能性胃腸症(FD)といえども、ほとんどのFD症例で何らかの原因=突破口と思われる所見があるものです。ですからその突破口を突き詰めて診ていく事で、慢性-難治性のFDも寛解する事が多いものです。しかし今回のYさんのFD=右わき腹痛については、その原因を特定する所見に乏しく、当初はどの様に治療を進めていくか、少し困惑しました。


・ただその症状の部位=右の肋骨弓から側腹部にかけての半月状部分=を、大腸の「上行結腸の中間部から横行結腸の中間部」までの、大腸の右1/4部分と想定すると、一つの可能性が見えてきました。それは同部位が、大腸の機能的狭窄部位 (下記-注参照)である「ハーシュ、キャノン」に囲まれて範囲である(下図参照)、という事です。

 

 

 

◆ 大腸の機能的狭窄部位をコントロールする自律神経の失調が原因か…
・「ハーシュ、キャノン」をはじめとする大腸の機能的狭窄部位の機序は不明な点も多く、よく分かっていませんが、おそらくそれぞれの機能的狭窄部位を支配する自律神経(またはオータコイド?)により、その開閉がコントロールされ、糞便の移送を調節しているのでは、と考えられます。


・今回のYさんの症例では、その機能的狭窄部位(☚Yさんの場合ハーシュ/キャノン)を支配する自律神経が失調し、その開閉バランスが崩れ、糞便がハーシュ/キャノン間に滞留して膨隆したり=❶、あるいはハーシュ/キャノン間の腸管のスパズムなどで排出されたりが原因して=❷、同部の疼痛(右わき腹痛)が生じていたのでは、と考えました。


・この仮説は、Yさんが言う「(右わき腹が)ピンと張った様な痛みがする☚❶」や。「一日に数回、同部でギュルギュルといった排泄音が生じる☚❷」などの所見とも、整合性があります。

 

 

◆ 20代の頃の後遺障害が自律神経失調の原因か…
・ちなみにハーシュ/キャノン部位を支配する自律神経は上腸間膜動脈神経節(叢)由来の自律神経で、それは臍の右横周辺に位置していますから、Yさんの所見=回盲部と臍部のやや右方で緊張と圧痛=と符合します。つまり(推測になりますが)、Yさんの学生時代や20代の頃の原因不明の腹痛の後遺障害として、臍の右横付近に腸管などの癒着が残り、それが上腸間膜動脈神経節(叢)の機能を失調させ、ハーシュ/キャノン間の機能失調を生じさせ、右わき腹痛を発症させているのでは、と考えました。

 

 

 

 

◆ 大腸の自律神経(上腸間膜動脈神経節/叢)の整体治療…
・そこで、大腸の機能的狭窄部位(ハーシュ、キャノン)を支配する自律神経節を調節し、同部の括約機能を改善する 目的で
  ・上腸間膜動脈神経節(神経叢)解放テクニック
  ・消化管の平滑筋テクニック

を施術する事にしました。

 


 

・結果的に初診治療直後から、Yさんの右わき腹痛は解消しましたので、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。



注) 大腸の機能的狭窄部位


 

大腸は約1.5mの長さを持つパイプ状の構造で、その末端の肛門は内/外二層の厚い肛門括約筋が常時収縮(括約)し、排便時以外は常時閉鎖されています。ところがこの1.5mほどの大腸には、肛門括約筋の様な厚い括約筋層が構造的に無いにもかかわらず(細い輪走筋はある)、輪走筋の収縮によって機能的に収縮(括約)し、閉鎖に近い状態に維持されています。その部位は下記の様に7部位あり、それを大腸の機能的狭窄部位と呼びます。この機能的狭窄部位は口側から肛門側に向かって、
  1.ビュシ (盲腸部付近)
  2.ハーシュ (上行結腸中間部付近)
  3.キャノン (横行結腸1/3付近)
  4.ぺイヤー/ストラウス (下行結腸上部付近)
  5.バリ (S状結腸前半付近)
  6.ムルター (S状結腸後半付近)
  7.ロッシ (直腸上端付近)

といった名称がつけられています。

 


大腸の機能的狭窄部位

 

 

生体でのX線画像では、概ね上記7部位は収縮して閉鎖状態で写りますが。遺体では収縮せず開放状態でみられます。
この機能的狭窄部位の意義はよく分かっていませんが、小腸から移送されてきた糞便は、閉鎖状態にある上記機能的狭窄部位の開閉を調節し、最終的にS状結腸に移送し、次の排便機会まで待機させます。

 

 

 

 

 

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