10年以上前から続く不整脈(期外収縮)の整体治療 8診目で、ほぼ完治した症例の解説です。 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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10年以上前から続く不整脈(期外収縮)の整体治療

8診目で、ほぼ完治した症例の解説です。
患者Mさん=64才-男性-会社役員/の症例

 

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①    Mさんの病歴・・・
患者Mさんは、10年以上前から不整脈(期外収縮)があるそうです。最初は脈が「ポコん」と一度飛ぶ期外収縮が一日に数回ほど、そしてそれが月に数日ある程度でしたが、徐々にその頻度が増し、次第に「ポコん、ポコん、ポコん…」と連続するようになってきたそうです。またその状況が三日に一度、、、二日に一度になり、そしてこの数年は毎日のように生じているそうです。病院では「特に問題はありません」との事で、特段の治療はしていないそうです。しかし脈が何度も飛ぶ事はかなり気持ちが悪く、仕事やプライベートでも気になり、集中しにくいので、できれば解消したいとの事で、来院されました。

 



②    Mさんの問診と診察所見
・脈の飛び方は、単一で飛ぶ事もありますが「ポコん、ポコん、ポコん…」と、何度も連続して脈が飛ぶことが多いそうです。また食後に、特に多めに食べた後に、脈が連続して飛ぶことが多そうです。さらに姿勢も影響しているようで、座椅子などで背もたれを30度くらいまでたおして座っていると、連続して脈が飛ぶことが多いそうです。
・病院での検査では特に異常はなく、頻回に脈が飛ぶ原因はよく分かっていないそうです。
・今までに失神やめまいなどは無かったそうです。胸痛や背中痛も無いそうです。
・足の浮腫みは無く、手背静脈の怒張もありませんでした。
・Mさんは(本件の不整脈以外は)元気で、心肺疾患だけでなく、他にも今まで大きな病気はしたことが無いそうです。
・若い頃から体育会系で、60才を超えた現在でも、30分以上はトレーニングをしているそうです。トレーニングに際し、呼吸困難や易疲労は、あまり無いそうです。
・食欲はある方で、排便は毎日あるそうです。
・胸頸部聴診上、血管雑音は聴取されませんでした。また心音・呼吸音に特段の所見はありませんでした。
・腹部聴診上、血管雑音は聴取されませんでした。グル音はほぼ正常に聴取されました。
・胸部触診上、胸郭-肋骨は緊張し、張っていました。また、胸骨左右両縁(R1~4)は特に緊張し、圧痛がありました。さらに左下位肋骨にも緊張がありましたが、特に第6~7肋骨と鎖骨中線の交点部は、著明な緊張と圧痛がありました。背部では、第9~10胸椎の高さの水平ラインにも、緊張と圧痛がありました。
・腹部触診上、肝脾腫はありませんでした。しかし心窩部(剣状突起下端)に著明な緊張と圧痛がありました。問診すると、時おり同部に違和感~軽度疼痛があるそうです。ゲップや胸焼け・呑酸は無いそうです。




➂ 治療目標と整体治療

 ⑴    心膜横隔膜部・心膜心底部と、心膜-縦隔胸膜部の緊張(癒着)を解放する
 ⑵    上記⑴によって、心臓神経叢~心臓神経への易刺激性を解放する
 ⑶    逆流性食道炎あるいは食道裂孔ヘルニアの可能性を想定し、その治療を図り、心膜-心臓神経叢への易刺激性を解消する(☚念のために精査を勧める)

・心膜解放テクニック (心膜横隔膜部・心膜心底部)
・胸膜解放テクニック (心膜-縦隔胸膜部)
・心臓神経叢解放テクニック
・下部食道括約筋解放テクニック
・食道牽引テクニック
・横隔膜解放テクニック

 

 



④    経過と結果・・・
・初診治療直後、

「何か、胸がス~っと軽くて、楽になったなった気がします。」と仰っていました。


・2診目来院時、

「数えてはいませんでしたが、少し(期外収縮の)減った気がします。」と仰っていました。


・4診目来院時、

「いゃ~、かなり(期外収縮が)減っていますよ。半分以下ですか、、、弱くもなっています。」と仰っていました。


・7診目来院時、

「(期外収縮が)ゼロにはならないんですが、(治療前の)1/10以下くらいに減っていると思います。かなり楽です。」と仰っていました。


・8診目来院時、

Mさんの感覚では期外収縮が95%以上は良くなっているとの事でしたので、8診目以後は適時のメンテナンスとし、今回の集中治療を終了する事にしました。





⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 不整脈の原因追及は難しい・・・

・不整脈は脳の循環中枢をはじめ、精神的影響や心臓をコントロールする交感・副交感の末梢神経系、あるいは心拍に影響を与えるホルモンや食餌成分などの血中化学成分、そして心筋自体など、数多くの因子により発生します。ですから一か月の検査入院をしても、その原因がよく分からないケースは少なくないようです。とは言うものの、生命に影響するかどうかの見極めは重要です。ただ実際には、その様なケースは少数派のようで、大半の不整脈(期外収縮)は、生命には影響しないようです。


・ですからMさんの様に生命に影響しなければ、意外と経過観察というか、放置される場合もあるようです。ただM
さんの様に連続する不整脈が頻繁に起こるようであれば、患者本人からすれば不快ですから、やはり治してほしいものである事は間違いないでしょう。

 

 

◆ 不整脈の意外な原因の一つ…「心膜」
・その意味で、当院でもMさんの様な不整脈患者は少なくなく、意外と施術する機会が少なくありません。その際、整体的な観点で診ていき、ケースによって幾つかの原因部位を推測する事があります。

そんな中で不整脈の原因として眼につく事が多い部位が「心膜」です。

ただ心膜については、成書においては、冒頭で述べた様な不整脈の原因部位としてあげられるケースは、めったに無いのでは、と思います。

 

心底(心臓の頭の部分)にある心臓神経叢

 

 

◆ 心臓を直接コントロールする自律神経節(叢)は心膜に包まれている…
・しかし、心臓をコントロールする大量の心臓神経叢は心膜内にスッポリと包まれているので、不整脈の原因部位として心膜を無視するのは、あまりにも「もったいない」気がしますし、「心膜にその原因があるのでは」と推測されるケースは意外と多いような気もします。

つまりMさんもそのケースだったと思われます。

 

 

 

◆ 心膜に不整脈の原因があるのでは、、、と思われる根拠
・その根拠は胸郭各部位の緊張でした。特に「胸骨左右両縁(R1~4)」や「第6~7肋骨と鎖骨中線の交点部」には著明な緊張と圧痛があり、何らかの異常(癒着など?)の存在が推測されました。

ちなみに前者はその深部に「心臓神経叢」がある部位で、後者はその深部に「心膜左下端部と横隔食道靱帯-横隔膜筋膜」の連続部がある部位です。

 

 

心膜の下縁と横隔膜および胃/肝臓との連続部

 

 

◆ 心膜が不整脈に原因していると思われる仮説…
・ここからは憶測ですが、

何らかの理由で心膜に慢性的な緊張が生じていて、それが起因して心膜内部の心臓神経が易刺激性となり、チョットした姿勢-体動や(☚Mさんは背もたれにもたれて座る姿勢で発生しやすい)、胃の蠕動運動による牽引刺激が加わるだけで(☚Mさんは食後に発生しやすい)、心臓神経に異所性の刺激が加わり、期外収縮が生じるのでは、、、

と考えました。


・念のために付け加えると、心膜の下部は上図の様に横隔膜上面の筋膜と密着していますが、その横隔膜筋膜は食道裂孔を貫通する食道の「横隔食道靱帯」と密着し、その下方に胃が続きます。つまり「心膜左下端部-横隔膜筋膜-横隔食道靱帯-胃の筋膜」は連続しているのです。

従って連続した「心膜左下端部-横隔膜筋膜-横隔食道靱帯-胃の筋膜」に緊張関係があると、胃の蠕動運動や体動などの少しの刺激で心臓神経が刺激され、Mさんの様な期外収縮が起こる可能性は否定できないのでは、と思います。

 

 

 

◆ 逆流性食道炎が不整脈に影響(?!)、、、炎症産物が心膜を刺激する…
・最後に、前出の「第6~7肋骨と鎖骨中線の交点部」や「胸骨左右両縁(R1~4)」の著明な緊張と圧痛部における何らかの理由、、、について、経験的に思う事をお話します。

 

・まず前者「第6~7肋骨と鎖骨中線の交点部」についてですが、それは当院では逆流性食道炎患者も多く診ますが、その患者さんに意外と期外収縮を訴える患者が頻繁に見受けられます。実際Mさんもゲップや胸痛・呑酸は無いものの、剣状突起部が時おり痛むと仰っている事から、逆流性食道炎の可能性が疑われますし、また後日Mさんに問診したところ「そう言えば、たまにみぞおちが熱痛くなることがありました。

 

・また「水を飲んだりするとすぐ治るので、医者にはいってませんでしたが…」と仰っていた事も併せて考えると、ひょっとしたらMさんも逆流性食道炎or食道裂孔ヘルニア(or胃潰瘍など)の炎症徴候があるのかもしれません。そしてその炎症産物が横隔食道靱帯付近の癒着-緊張につながり、横隔食道靱帯付近の体表面に相当する「第6~7肋骨と鎖骨中線の交点部」の緊張と圧痛の原因になっているのでは、と推測しました。

 

 

 

◆ 分からない事もあったけど、概ね改善した不整脈…まだまだ未知の部分があります。。。
・次に後者「胸骨左右両縁(R1~4)」についてですが、こちらの方については、よく分かりませんでした。単純に、下方にある「心膜左下端部と横隔食道靱帯-横隔膜筋膜」からの下方への牽引刺激が、上方にある「胸骨左右両縁(R1~4)」を引っ張って緊張しているのか、あるいは他に理由があるのか、情報不足でハッキリとは分かりませんでした。


・以上の様な考察から、上記「➂ 治療目標と整体治療」の様な施術をしました。

結果的に2診目から期外収縮の改善傾向がみえはじめ、7診目では治療前の1/10以下にまで改善している事から、上記考察で、概ね妥当であったのでは、と思います。

 

 

 

 

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