足の冷え症と整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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足の冷え症と整体治療

自律神経系の整体治療で改善した症例の解説です

患者Sさん=58才-男性-自営業/の症例

 

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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、7~8年前から足に冷えを感じるようになったそうです。夏は問題ないそうですが、晩秋から冷えを感じはじめ、それが初春くらいまで続くそうです。真冬はほぼ一日中冷えるそうで、それは年々悪化し、この2~3年はコタツの中に足先を1時間以上入れていても冷えがおさまらないそうです。Sさんは別件(亀頭包皮炎)で来院されましたが、本症も併せて治療する事になりました。

 



②    Sさんの診察
・冷える部位は両足の足首より先の部分だけで、その他の部位に冷えは無いそうです。
・全身的な体調は良好で、血圧や血液検査あるいは画像検査での異常も無いそうです。血圧は正常範囲だそうです。
・食欲も普通で排便にも問題が無く、ほぼ毎日あるそうです。ただ、就寝後の排尿がほぼ毎晩あるそうです。遷延性排尿や排尿痛は無いそうです。
・歩行障害や下肢の痛みは無いそうです。ただ、冬場の通勤中は靴を履いていても足が冷え、時には痛みを感じるそうです。
・胸腹部の聴診上、特段の異常所見はありませんでした。
・腹部触診上、恥骨直上深部に著明な緊張と圧痛がありましたが、その他の部位には軽度の緊張が散在していました。腫瘤感はありませでした。
・下肢の触診上、鼠径リンパ節にリンパ腫脹は無く、下腿の静脈瘤や浮腫もありませんでした。左右後脛骨動脈と足背動脈の脈圧がやや低下していました。大腿動脈の脈圧は左右とも有力に触診できました。左右のハムストリング筋と大腿直筋、および前・後脛骨筋に軽度の緊張がありました。

 



➂ 治療目標と整体治療

  ⑴  仙骨内臓神経の絞扼(?)解放し、交感神経の緊張を解いて、足部への動脈を解放する

・消化管平滑筋テクニック

・膀胱平滑筋テクニック

・仙骨内臓神経解放テクニック

 

 

 


④    経過と結果・・・
・3診目来院時、「今までコタツの中でも足先が冷えていたのが、大分とマシになりました」と仰っていました。通勤中の冷えはまだあるそうです。


・4診目来院時、「コタツの中で冷えは無くなりました。通勤時も職場に着くまでほとんど冷えなくなりました」と仰っていました。


・別件の治療が終了する7診目まで、コタツの中、および通勤中も足先の冷えはほとんど解消していたので、本件の治療も終了することにしました。

 



⑤     今回の症例の概説、、、
・Sさんは全身的な体調に問題が無く、血液検査等でも異常が指摘されていないので、糖尿病や動脈硬化、血管炎などによる足部への血流障害の可能性は低いのでは、と考えました。そこで次に想定される可能性は自律神経的な機序でした。いわゆるレイノー症候群的機序です。

 

・ただ一般的なレイノー症候群は四肢に出やすいので、Sさんの所見について考えると、両手についての冷え所見はありませんでしたので「下肢だけのレイノー現象なのだろうか?!」と考えました。つまり、仙骨内臓神経(☚交感神経)が何らかの影響で緊張し、そのインパルスが足部の血管を収縮させ、足部の体温を上昇させることが出来ずに冷え症が生じていたのでは、といった仮説です。

 

 

 

・そこで下腹部を触診すると恥骨直上深部に著明な緊張と圧痛がありましたので、「ここが仙骨内臓神経叢の刺激源ではないか?」との推定の元に、同部の消化管や膀胱の緊張を解放する施術をしたわけです。結果的に早期治癒したので、上記仮説でおおむね妥当では、と思いますが、ただ膀胱や下腹部消化管の緊張原因については不明ですので、念のために専門医での精査を勧めて、治療を終了することにしました。


 

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