原因不明の鼻づまり(副鼻腔炎?)と整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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原因不明の鼻づまり(副鼻腔炎?)と整体治療
5診目で、ほぼ完治した症例の解説です。
患者Nさん=43才-女性 –主婦/パートの症例
 
 
① Nさんの病歴・・・
患者Nさんは、二人目のお子さんを妊娠中の3年前に副鼻腔炎になったそうです。特に右側がひどかったそうです。しかし、妊娠中であったため抗生剤などの服用をせずに、そのまま放置状態だったそうです。さらに産後の1年間は、授乳のために服用を控えていたそうです。産後1年経って改めて耳鼻科にて投薬治療を受け、かなり改善したそうです。ところで半年前から右側だけぶり返してきたそうです。当初は、行きつけの耳鼻科で副鼻腔炎との診断のもとに投薬治療を受けていたそうですが、反応が無かったので、その後アレルギー治療に切り替えたり、その他の処置をされていたそうです。しかし今回はそのどれにも反応しなかったそうです。結局、耳鼻科医師より「副鼻腔炎ではありませんね、、、原因不明です。」との事で、今回の来院になりました。
 
 
 
 
② Nさんの診察
・1-2年程前から、「(右はましですが)左のほうれい線が深くなった気がします」と仰っていました。
・初診時、Nさんは問診表に記入している数分の間にも、1分間に7-8回ほども「ズズッ~」と鼻をすすっていました。
・ごく軽度の鼻中隔湾曲症があるそうです。アレルギー検査でも、特段のアレルゲンは無かったそうです。
・「以前は鼻汁がありましたが今は鼻汁は全く無く、後鼻漏もほとんどありません」との事で、実際には膿が分泌しているのではなく、「膿が分泌して鼻の奥から喉の方に流れていっている様な感触です」と、仰っていました。
・毎朝の起床時に、鼻づまりが強くなって息苦しさで眼が覚めるそうです。また、軽度の耳閉塞感が右耳にあるそうです。
・過去2年間に3度の人間ドックをされていますが、ほぼ正常だそうです。ただ、血圧は妊娠中からやや高めで(妊娠中毒症になりかけていたそうです)、今は142/90mmgだそうです(☚現段階で特段の治療はされていません)。やや貧血気味で1秒率が87%だそうです。1秒量は正常だそうです。眼圧は3回とも左右とも12mmHgだそうです。
・片側ずつ鼻孔を押さえて鼻呼吸をして頂くと、左側はスムーズに吸気が通り、右側は1/3程度の吸気の通りぐあいでした。普段も常時この通りだそうです。
・鼻孔の粘膜の色は薄いピンク色でした。
・左右の上顎骨、前頭骨の圧痛や叩打痛はありませんでした。
・瞳孔は左右とも同じ大きさで正中にあり、眼瞼下垂-陥没や眼脂はありませんでした。涙の分泌に特段の異常はありませんでした。眼球の触診上、硬度に特段の異常はありませんでした。
・難聴や耳鳴りはありませんでした。しかし半年ほど前に右側の外耳炎になり、その時は耳漏が出たそうです。耳鼻科での治療で治癒したそうですが、その時から耳かきをすると左側は乾燥した耳垢が出て右側は湿潤した耳垢が出るようになったそうです。右側だけ少しの耳閉塞感があるそうです。
・「半年前から、口の中が変な違和感があって、口内炎がよくできます」と仰っていましたので詳しく問診すると、小さい米粒~小豆大の発赤が口の右側の舌に多くできるそうです。舌の肥大や扁桃腺の肥大はありませんでした。
・毎年最低でも一度は風邪をひくそうです。その際、時折しゃがれ声(嗄声)になったり、声が出にくくなったりすることがあります」と仰っていました。気管支炎や肺炎になった事は無いそうです。また、気管支喘息やその他の呼吸器疾患にもなった事は無いそうです。
・以前に、Nさんの夫から就寝中の歯ぎしりを指摘されたことがあるそうです。また、お子さんからNさんの「口臭」を指摘されたこともあるそうです。日中でも、気が付いたら「歯を食いしばっている」事が多いそうです。また、仕事や家事などで気がせくと「息苦しさ」を感じることがあるそうです。
・右頚部の下顎角直下あたりに索状物感がありました。1年前から後頚部にコリ感と痛みを感じているそうです。後頚部だけでなく、頚部の前面・側面の筋肉群も、著明な緊張と圧痛がありました。
・頚部で気管は正中にあり、甲状腺の腫脹や萎縮はありませんでした。
・心音や呼吸音に特段の所見はありませんでした。
・胸部-腹部の血管雑音はありませんでした。
・腹部聴診上、グル音は弱く聴取できました。
・便秘と下痢が数日単位で交互に繰り返されるそうです。
・月経周期は26-7日で、生理痛は中くらいだそうです。
 
 
 
➂ 治療目標と整体治療
     ⑴ ネーザルサイクル機能を回復させる
     ⑵ 外耳(中耳)、口腔内 (鼻腔-副鼻腔) の局所免疫力を回復させる
     ⑶ 鼻中隔への圧力を解放して鼻中隔彎曲を少しでも改善させる

・交感神経幹解放テクニック
・翼口蓋神経節解放テクニック
・顎動脈解放テクニック(深耳介動脈、下行口蓋動脈、蝶口蓋動脈)
・浅側頭動脈解放テクニック(前耳介動脈)
・顔面動脈解放テクニック(上口蓋動脈)
・上行咽頭動脈解放テクニック
・甲状頸動脈解放テクニック
・顎動脈解放テクニック
・篩骨、鋤骨の解放テクニック
 
 
 
 
④ 経過と結果・・・
・初診治療後、
Nさんに指で鼻を押さえて頂いて、鼻呼吸して頂くと「(治療前に比べて)半分以上、鼻の通りが良くなっています。今まで色んな治療を試しましたが、効果があったのは初めてです」と仰っていました。

・2診目来院時、
「(治療後改善していた鼻づまりが)家に帰って2時間くらいで元に戻っていました」と仰っていました。しかし「(初診治療翌日から)右耳がかゆくなって耳かきをすると(今まで)湿った耳垢が少し乾燥して硬くなってきた気がします」と仰っていました。また「今まで、起床時に鼻づまりで目が覚めましたが、(整体治療)翌日からそれが無くなっていました」とも仰っていました。さらに「右耳の通りが良くなった気がします。口内炎も翌日から治っていて、舌が痛くありませんでした」と仰っていました。

・3診目来院時、
「(今まで一日中鼻づまりであったのが)鼻づまりの無い時間が半日に増えていました」と仰っていました。

・5診目来院時、
「ほぼ一日中鼻はスッキリと通っています、起床時の鼻づまりもありません」と仰っていましたので、とりあえず治療を終了する事にしました(耳垢もずっと乾いているのがとれるそうです)。
 
 
 
 
 
⑤  今回の症例の概説、、、
・今回のNさんの原因不明の鼻づまりは”鼻汁”が出ていない事から、感染症やアレルギーの可能性は低い、と思われました(☚耳鼻科医も副鼻腔炎やアレルギー鼻炎を否定している)。しかし、実際に鼻を押さえて鼻呼吸して頂くと右側の通気が悪いことも事実ですから、何らかの理由で右鼻腔が狭窄している可能性はうかがえます。

・鼻中隔彎曲症はその原因の最右翼ですが、しかし耳鼻科医もその鼻中隔彎曲症はごく軽度であることを指摘していますし、鼻づまりが半年前からの発症である事も照らし合わせてみると、鼻中隔彎曲が主因である可能性は低く、それはただの”増悪因子”だけかもしれません。

・従って、上記以外の主因として考えられるのが「ネーザルサイクル機能の破綻」による鼻づまりの可能性です。Nさんが副鼻腔炎に罹患したのは運悪く妊娠中でしたから、罹患時に適切な投薬治療を受けていなかったので、長期に渡り右側の副鼻腔で炎症状態が続き、その過程で炎症産物(膿)が周辺臓器に拡散-浸潤していき(☚下記 注1参照)、様々な部位に瘢痕や癒着-緊張などの病態を残していったのではないか、、、そしてそれが頚部交感神経幹を絞扼したりする事でネーザルサイクル機能の失調をきたし、鼻腔解放の交互機能が破綻して右側だけの鼻づまりになっているのでは、と考えました。
 
頸部交感神経幹
 

・さらにその病態が舌動脈や甲状頸動脈なども絞扼する事でその支配領域の局所免疫力が低下して、右側だけの外耳炎や口内炎(舌炎)の発症、及び口臭につながっているのでは、と考えました。

・また、Nさんは就寝中だけでなく仕事中も気が付いたら歯ぎしりをしているなど、生来の緊張タイプが頚頬部の筋肉群の疲労・緊張原因になって、その筋肉群が頚部交感神経幹の絞扼原因になっている可能性もあると思われます。
 
・そこで以上の考え方-仮説を元にして
⑴ ネーザルサイクル機能を回復させる
⑵ 外耳(中耳)、口腔内 (鼻腔-副鼻腔) の局所免疫力を回復させる
⑶ 鼻中隔への圧力を解放して鼻中隔彎曲を少しでも改善させる

との目標を立て、
    ・交感神経幹解放テクニック
    ・翼口蓋神経節解放テクニック
    ・顎動脈解放テクニック(深耳介動脈、下行口蓋動脈、蝶口蓋動脈)
    ・浅側頭動脈解放テクニック(前耳介動脈)
    ・顔面動脈解放テクニック(上口蓋動脈)
    ・上行咽頭動脈解放テクニック
    ・甲状頸動脈解放テクニック
    ・顎動脈解放テクニック
    ・篩骨、鋤骨の解放テクニック

の各整体テクニックを施術した訳です。初診治療直後に「鼻づまりが半減以下」にまで軽減し、その後の経過も順調に推移しましたので、上記仮説と整体テクニックは概ね妥当だったのでは、と思います。
 
 
 
 
 
注1) 「その過程で炎症産物(膿)が周辺臓器に拡散-浸潤していき…」その血管と支配領域
・舌動脈流域
 舌体
・甲状頸動脈(咽頭枝、気管枝、下喉頭枝など)流域
 咽頭、喉頭、気管
・顎動脈(深耳介動脈、頬動脈、上-下歯槽動脈、蝶口蓋動脈)流域
 外耳道、頬粘膜、歯肉、上顎洞、鼻腔
・浅側頭動脈(前耳介動脈)流域
 外耳道
・顔面動脈解放テクニック(上口蓋動脈)流域
 口蓋粘膜
・上行咽頭動脈解放テクニック流域
 咽頭筋-粘膜、鼓室(中耳)
 
 
 
 
注2) ネーザルサイクル機能
鼻腔の粘膜を流れる静脈が2-3時間前後の間隔でうっ血する事で、左右交互的に浮腫状に膨張する機能。例えば、左側粘膜が膨張して鼻腔が狭窄し通気が低下している際、反対側の右鼻腔粘膜が萎縮して鼻腔が開大し、通期の通りが良くなっている生理機能。詳細はよく分かっていない。
 
 
 
 
 
 
 
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