ストレートネック・スマホ首、、、ならぬ義務教育首、とその関連愁訴 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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整体コラム
ストレートネック/スマホ首…ならぬ「義務教育首」とその関連愁訴
 
●プロローグ ストレートネックとは、、、                     
人間の脊椎(背骨)は大きく
・頸椎
・胸椎
・腰椎
・仙骨(仙椎-尾椎)
と、四つの部位に区分できます。
これらは正面から見ると真っ直ぐ=垂直になっています(…時折側弯している方も見受けますが)。
ところが、側面から見ると下記の様にS状に彎曲しています。それが正常位です。
・頸椎・・・前彎(前方に凸)
・胸椎・・・後彎(後方に凸)
・腰椎・・・前彎(前方に凸)
・仙骨(仙椎-尾椎)・・・後彎(後方に凸)
ストレートネックとは、本来前彎しているはずの頸椎が軽く前方に屈曲してまって前彎が消失し、その結果真っ直ぐになってしまっている状態を言います。学者さんによって統計に若干の差はありますが、今や日本国民の50%~80%の方々がストレートネック状態だそうです。その意味では国民病なのかもしれません。しかし、はたしてストレートネックは病気なのか、、、と問われると、厳密には病気ではないのでは、と考えます(後述)。とは言え、ではなぜこの様に国民の大半がストレートネック状態になってしまったのでしょうか、、、。
●ストレートネックの原因は?? 「腰から首へ」・・・          
一般的には「スマホ首」という言葉が流行っているように、我々現代人は常にスマホを見るために頸椎を前方に軽度屈曲させています。つまりこれは、本来の頸椎の前彎を消失させ、ストレートネック状態に維持していることになります。それがストレートネックの原因だ、とするのです。
果たしてそうなのでしょうか、、、。
ところで話は飛びますが、明治維新以降、私たちのライフスタイルは様々な面で激変してきました。それを「姿勢」という面で概観すると「腰から首へ」だと思います。つまり、私たちのご先祖様(例えば江戸時代の方々)の大半は百姓を生業にされていました。それは子供のころから始まります。例えば10才に近くなると父母の百姓の手伝いをはじめ、弟妹や祖父母の世話、水汲み、掃除etcと、色々とすることが多かったと思います、、、(だって義務教育が無かったのですから、遊びの時間以外はこれらのことをしないと暇を持て余していたでしょう)。そして大人になると当然本格的なお百姓さんになるのです。ですから百姓という観点からみるとその対象は「地面」にあったので「腰を曲げて仕事をする」姿勢にならざるを得ないのです。実際、私が子供のころのおじいちゃんやおばあちゃんは腰が曲がった人が多かったですから。、。ところが先述の様に明治維新以降のライフスタイルが変化していくわけですが、それが農業⇒軽工業⇒重工業⇒サービス業と変化するにつれ、かつての「腰を曲げる仕事の姿勢」の方々は減少していきます。逆に「首を曲げて仕事をする姿勢(☚ストレートネック状態)」が増えていくわけです。つまり「腰から首へ」なのです。
 
 
●「腰から首へ」、、、それは義務教育から始まった・・・
しかしよくよく考えてみると、大人になる前から「腰から首へ」といった私たちの姿勢の変化は生じていたのです。それの多くは「義務教育」が出発点だと思います。つまり、私たちが6-7才になるころから椅子に座って机の上に本を置き、それを注視するために「首を軽度屈曲する姿勢(☚ストレートネック状態)」を一日に何時間も維持し続けていたのですから。。。そしてそれは時代とともに強化されました。今や高校入学は当たり前で、大半の青年たちが大学に進学する時代です。つまり小学校、中学校だけでなく、高校あるいは大学に至るまで「首を軽度屈曲する姿勢(☚ストレートネック状態)」を取り続けているのです。さらに成人してからもそれは続きます。「パソコンを注視しながら仕事をする」という、これも「首を軽度屈曲する姿勢(☚ストレートネック状態)」です。ですからスマホを見ていても「首を軽度屈曲する姿勢(☚ストレートネック状態)」には違いありませんが、でも本当は、子供のころから私たちはストレートネックになるように準備していたのですね、、、(決して義務教育を否定しているのではありません、念のため・・・)

ですから現代日ですから現代日本人の50%以上に及ぶ頸椎のストレートネック化は上記のような「青少年時代の十数年に及ぶトレーニングの賜物」とも言えるのですね(当然、他の要因も影響しますが)。またそれは、社会人になっても変わらずに、朝から晩までパソコンいじりに夢中になって、一日中ストレートネックを維持する努力(?)をやり続けてるのです。
「何を言いたいか」というと、つまり「そんなに簡単にストレートネックは改善しませんヨ」という事です、20年近くも年季が入っているのですから。さらに言うと、今のライフスタイルを続けている限り「ストレートネックは再発する可能性が高い」と思われます。
 
 
●ストレートネックは病気なのか?                      
私は整体師ですから、当然脊椎の変位を矯正するのも仕事のうちですから、その観点からみるとストレートネックは正常な前彎が消失しているので異常=病気、なのかもしれません。ただ、頸椎が真っ直ぐ-ストレートだとしても、そのストレート状態そのものによって身体の変調(例えば「腕の痺れ」など)が生じるとは思えないのです。変調が生じないのであれば、それは病気ではないのでは、と考える次第です。このような事を言うと「ストレートネックは肩こりや頭痛の原因とちゃうんか?」とおしかりを受けるかもしれません。ただ私は「それも違うのでは(肩こり・頭痛の原因ではない)」と考えます。つまりストレートネックはカイロプラクティック的に言う「サブラクセーション(関節の変位)」ではないのでは、と思うのです(脊椎のサブラクセーションは身体に異常を起こしえますから、私は病気の一つだと考えていますので、その場合は治療対象です。また、ストレート状態が長期間続くことで頸椎が変形すればそれは病気だと思います。)。
ここで遡って考察すると、先述の義務教育云々の件で「首を軽度屈曲した姿勢を維持する」ことをお話ししましたが、その際に一番負担を強いられるのは「頸椎」そのものではありません。一番負担を強いられるのは「頸椎の前後左右に縦方向にある鉛筆状に細長い筋肉群」です(この筋肉群は片側だけで数十本あります)。これら数十本の筋肉群が何十年に及ぶ首の軽度屈曲状態(☚ストレート状態)を維持するために筋肉の収縮状態が持続することで慢性的な過労・緊張状態(☚凝り)になるのです。場合によっては、それらの負担を長期間強いられている筋肉群は肥厚することも多々あります。これらの緊張・疲労による筋肉痛が肩こりや頭痛「そのもの」になるのだと思います。
 
Ps もう一つの負担部位…椎間板  「上を向いて歩こう、、、ならぬ座ろう!!」
 
筋肉群に加えてもう一つ、、、それは「椎間板」です。
各頸椎の間には軟骨で出来た「椎間板」が挟まっています。この椎間板はいわば「座布団」の様な役目がありますが、この椎間板を側方から見ると、前方が厚く後方が薄い「楔型」をしています。その理由は、先述のように頸椎は前方に凸の前腕を形成しているので、前方が開いて厚くなり後方が狭くなって薄くなるのです。
ところがライフスタイルの変化により頸部を前屈する姿勢がスタンダードとなった現代、頸椎の前方凸の前腕は消失するので、頸椎の椎間板形状も変化します。つまり以前とはその厚みのある部位が前後逆になるのです。
以前のライフスタイル…前方が厚く後方が薄い「楔型」
現代のライフスタイル…前方が薄く後方が厚い「楔型」
従って、頸椎を長時間前屈する姿勢を長期間とっていると、椎間板が現代型の前方が薄く後方が厚い「楔型」に固まってしまうので、いわゆるストレートネックが固定化し、難治性になってしまうのです。



ただ、この逆になった椎間板は、ある程度自己矯正できます。それは腰痛対策に用いられている
「マッケンジーエクササイズ」の頸椎への応用です。
マッケンジーエクササイズとは、NZの理学療法士=ロビン・マッケンジーが考案した腰痛改善法です。
その病理は、頸椎におけるストレートネック・スマホ首の病理と全く同じです。つまり、正常腰椎は頸椎と同様に前方凸の前彎を呈している事は冒頭に述べましたが、それが何らかの理由で後方凸のストレートor後彎になってしまうと、腰椎の椎間板の厚みが頸椎同様に変化します。
以前…前方が厚く後方が薄い「楔型」
以後…前方が薄く後方が厚い「楔型」
これが腰痛の原因と考えたのです。
そこでマッケンジー氏は、変形した腰椎椎間板を元通りに戻すべく考案したのがマッケンジーエクササイズで、これは非常に簡単なものです。
「床に伏臥位になる➡恥骨から下方は床に接着したままで、恥骨から上半身を両手をついて後方にのけ反り腰を前腕させ、この姿勢を数分間維持固定する」だけです。つまりこのエクササイズで人工的に腰椎の前彎を作り、椎間板の変形を元の「前方が厚く後方が薄い楔型」に自己矯正するのです。


つまりストレートネックによる椎間板の変形も、これで自己矯正できるのです。そしてその手法は極めて簡単で、それは「椅子に座って天井を見る➡頸椎の前彎を作りこの姿勢を数分間固定する」この姿勢により、前方が薄く後方が厚い「楔型」を前方が厚く後方が薄い「楔型」にする」です。



これである程度ストレートネックは改善されると思います。但し、次の三つに注意してください。
① 頸椎ヘルニアや変形性脊椎症等が基礎疾患としてある場合、上を向く事(頸椎の後屈)で症状が悪化する事がありますので、この場合は中止してください。
② やはり、出来るだけ頸椎の前屈姿勢を減らす努力=仕事/生活習慣の改善を図ることが、根本的に大切だと思いますので、「この方法があれば10時間も12時間もスマホ首をしてOK」とは考えないでください。
③ 先述のごとく、このストレートネックは義務教育の始まる頃から徐々に数十年をかけて悪化してきたものと考えられます。従って上記椎間板だけでなく、頸椎の前方・後方および左右側方を縦に走っている数十本の筋肉群にも負担が極めて長期にわたり負荷され、この筋肉群が緊張・硬化および肥厚します。その筋肉群の隙間を貫通している無数の動脈-静脈あるいはリンパ管、そして自律神経を含む無数の神経線維・神経節を圧迫・絞扼し、その結果複雑で様々な病態を呈している場合があります(事項 頸部筋肉群の肥厚が脳、眼、耳、鼻、口、歯(歯肉)、咽喉に関係する愁訴の原因につながる?! 参照)。この場合、上記マッケンジーエクササイズで改善する事はありません。何らかの治療的介入が必要になります。
 
●頸部筋肉群の肥厚が歯(歯肉)咽喉に関係する愁訴の原因につながる?!     
近年、当院に来院される患者さんの主訴が変わってきています。以前の様に「腰痛患者さん」は減ってきているのです。逆に「集中力低下、めまい、耳鳴り、後鼻漏、鼻閉、におい玉、歯肉炎、歯痛、眼精疲労、眼痛…」など、首から上の愁訴で来院される患者さんが激増しているのです。これも先述の如く、明治以降のライフスタイルの変化のなせる業、なのかもしれません。その様なケースの大半は本コラムでお話しした原因が少なからず関係しているのでは、と思います。それはなぜか?!
先述の通り、長年にわたって首を屈曲した姿勢を維持すると頸部の筋肉群に疲労が蓄積し、やがては同筋が肥厚していきます。ところでこれらの筋肉群の隙間をぬって、これも何十本に及ぶ神経、何十本に及ぶ動脈・静脈が走行しています。ですから筋肉群の肥厚は、これらの神経や動静脈を絞扼することになります。
 
例えば、その神経が歯・歯肉に至る神経であれば、歯や歯肉に歯痛などの何らかの症状が生じる可能性が高まります。あるいはその筋肉群の肥厚が副鼻腔に至る血管を絞扼すれば、同部の局所免疫力が低下して、慢性副鼻腔炎=後鼻漏が治癒しにくくなるかもしれません。実際、これらの症状で来院される患者さんたちに、緊張-肥厚している頸部筋肉を緩和-開放する整体テクニックを施術すると、これらの歯・歯肉や副鼻腔、その他頭顔面の愁訴の多くが改善していきます。残念ながらこれらが原因する場合、レントゲン・CT・血液検査等で確認できませんので、大学・総合病院等で「原因不明」の烙印を押されて、結果的に当院に来院されたりするのです。
国民的にパソコン仕事が多い昨今、「首を軽度屈曲した姿勢を維持する」のを避けるのは至難の業かもしれません。ですから頸部筋肉群が緊張し疲労が重なり、様々な頭顔面の愁訴が生じるのは避けられないかもしれません。しかしその緊張・肥厚している頸部筋肉群を整体治療して眼・耳・鼻・口などの愁訴を治療することは(チョッと難しいテクニックですが)充分に可能です。本コラムをお読みの方で、色々な愁訴でお悩みの方はぜひ一度ご相談いただければ、と思います。少しはお役に立てられるのでは、、、と思います。
 
●エピローグ(落ち)    
よくよく考えると、このコラムを書いている私自身がパソコンに向かって「首を曲げて」キーボードを叩いていますから頸部筋肉群の緊張・疲労をまねき、ストレートネックを強化しているのですよね、、、トホホホ。、。誰か治療してくれないかな。。。
 
 
 
 
 

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