裁判所一般職 小論文 ~「よい説明」とは~
⑴ 設問
〇 問題文
〇 出題元
令和4年度 裁判所一般職 小論文〇 形式
⑵ 参考答案
〇 序論・本論A
「よい説明」とは、聞き手が理解しやすく、適切な情報を提供することができる説明のことである。具体的には、以下の大きく2つの要素が含まれることが重要となる。
1つ目は、わかりやすさである。説明には必ず聞き手がいる以上、その聞き手が理解できなければならない。そのため、理解しやすい言葉や表現を用いることが重要となる。例えば、科学的な話題を一般の人々に説明する際には、専門用語を避けるか、簡単な言葉で説明することが求められる。また、図やグラフを用いて視覚的に情報を伝えることも効果的だろう。
さらに、人によって説明方法をわけるべきである。すなわち、相手の知識や関心に応じて情報を選択・調整することが望ましい。例えば、子どもに対して説明する場合、言葉や表現を簡単にし、関心を引くような話題を取り入れることが効果的である。
2つ目は、情報の質と量である。間違った意思決定を生まないためにも、情報は正確でなければならない。また、情報の正確性は、当該情報が聞き手の行動に対して影響する度合いに応じて、求められる精度も高くなる。例えば、自然災害の状況、国家予算の内訳、政治家の活動内容・思想信条などについては、国民の重大な意思決定を伴うため、高度の正確性が求められる。
しかし、その一方で、情報量は適切でなければならない。正確性を重視するあまり、情報が多すぎると、聞き手は理解しにくくなる。逆に、情報が少なすぎると、十分な理解が得られない。例えば、旅行会社のスタッフがお客様に観光地について説明する際には、お客様が求める情報に応じて適切な範囲で説明することが大切である。
※赤色の文章は、最も強い主張を意味します。
※水色の文章は、前の文章についての、実際の事例ないし裏付けとなる統計データなどを意味します。〇 本論B
では、これらの要素を具体例を挙げながら、様々な場面に応じた「よい説明」について論じていく。まずは、教育現場である。教師が生徒に難しい概念を説明する際、生徒が理解しやすいように具体例や比喩を用いることが効果的である。例えば、物理学の法則を説明する際に、身近な事例を用いることで聞き手の興味関心を煽るとともに理解を促すことができる。
次に、ビジネスシーンにおいて、プレゼンテーションや会議での説明では、聞き手が関心を持つポイントを押さえ、簡潔でわかりやすい言葉を用いることが求められる。同時に、ビジネスでは、金銭の出納を伴うため、そのような行動を取ることのエビデンスを示す必要がある。具体的には、データや事例を用いて説明を補強し、説得力を高めることが欠かせない。
また、医療現場でも、医師が患者に診断や治療法を説明する際、専門用語を避け、わかりやすい言葉で伝えることが重要である。しかし、リスクや治療期間など、患者が不安に思うポイントに対しては、わかりやすさよりも情報の正確性を重視し、今後、どのような治療を望むのかについて双方の合意を丁寧に形成していく必要がある。
最後に、観光案内では、観光ガイドが観光客に観光地の歴史や文化を説明する際、エピソードやトリビアを交えることで、観光客の関心を引きつけ、記憶に残る説明ができる。また、観光客の興味やニーズに応じて情報を提供することが大切となる。したがって、観光ガイドは、単に案内して回るのではなく、その前に相手とのやり取りを通じて、相手の興味やニーズを引き出しておくことが望ましい。
〇 結論
⑶ 解説
〇 序論・本論A
〇 本論B
〇 結論
⑷ まとめ
今回は,令和4年度の裁判所一般職の小論文の参考答案をご紹介しました。
今後も、ちょくちょくアップします。以上!
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