面接に受かる人の特徴 主体性がある
今回以降,公務員試験の面接に受かる人の特徴(合格者の共通点)について,シリーズでお伝えします。
今回は,主体性についてお伝えします。
⑴ 面接に受かる人の特徴
〇 面接では,一緒に働きたい人を採用する
そもそも,面接に受かる人とは,面接官に「一緒に働きたい!」と思ってもらえる人です。この点は,経験者採用だろうと新卒採用だろうと同じです。具体的には,以下のような特徴を備えていれば,一緒に働きたいと思ってもらえます。
〇 どのようにアピールするべきか
面接にて,面接官にこのように思ってもらうためには,自己PRや普通の質疑応答の中から,「自分はこういう人間だ」,「仕事をちゃんとこなせるぞ」とアピールする必要があります。
例えば,③のコミュニケーション能力があるということは,面接全体を通してチェックされているので,わざわざ自己PRでアピールする必要性は薄いです。
こうした各特徴のアピール方法は,それぞれの記事を参照してください。
⑵ 行政事務職に求められる素質
〇 行政の組織について
地方上級の試験では,将来の幹部候補になる人物を求めています。そして,面接官は,「将来,この人は組織を束ねる人になるのか」という点をチェックしています。
例えば,地方上級では,それぞれの自治体の中身に,局があり,部があり,課があり,係があるという構成になっています。自治体は組織が大きいですから,効率よく業務をこなすために細かく役割分担が決められています。
どれだけ組織が細分化されても,その係ならば係で,課ならば課で,全体を取りまとめる人物が必要になります。ちなみに係を取りまとめる人を,係長,主任などと呼び,課を取りまとめる人を課長と呼びます。
〇 将来,あなたも組織を束ねる立場になる
行政事務職に就き,数年立てば必ずあなたもこうした組織を取りまとめる立場になります。
しかし,他の職員に指示を出したり全体の進捗状況を確認したりするためには,それ相応の能力が伴っていなければなりません。具体的には,主体性,リーダーシップ,積極性,論理的思考力,コミュニケーション能力,協調性,責任感,誠実性などが求められます。
これらの内,何も入所当初から備えておかなくてもよい能力がある一方,入所時点で備えておかなければならない素質もあります。それが,主体性です。
⑶ 主体性とは
〇 「主体性」というダイヤモンド級の素質
主体性とは,自分の意志・判断に基づいて自分の責任で行動することを言います。
対義語は,受動性・従属性などがあります。
主体性がある人は,全ての指示を待つのではなく,自ら考え,自ら責任をもって組織を導いていけます。また,最近は第4次産業革命と題されるICT技術の飛躍的革新や地方の人口減少に伴い,過去に前例のない社会問題が噴出しています。
このように,組織を束ねる上でも,過去に前例のないことを取り組む上でも,自ら考え,自ら責任を持って行動できる人物が求められているのです。
〇 主体性の中身
そもそも主体性という言葉には,色んな意味が含まれています。
主体性の代表的な中身には,リーダーシップ,積極性,責任感などがあります。また,組織のトップとして課題解決に乗り出せるならば,課題解決能力,論理的思考力が引っ付きますし,自ら率先して他のメンバーに配慮できるならば,協調性,誠実性が引っ付きます。
〇 「主体性」を自己PRで主張しても良いか
面接において,「私には主体性があります。」と主張するのはありなのでしょうか。
仮に,主体性というものが本当にあなたに備わっているのであれば,大いに主張してくださって結構です。あなたはこの自己PRを通して将来の幹部候補として有望視されます。
しかし,自分の長所として“主体性”を全面的に押し出してくる受験生に対して,大抵の面接官は,他の受験生以上にエピソードを徹底的に深掘りしてきます。
先述の通り,主体性というものは働く上でダイヤモンド級の素質であり,面接官の本音として「この人は,自分を良く見せようとしているんじゃないのか」と,勘ぐってしまいます。そのため,色んなエピソードから「本当に他者を率いれるような器なのか」を確認しているのです。
〇 主体性があると主張すべき人
こうした厳しめの質問に耐えれるくらい,エピソードが充実していて,説明能力に自信がある人であれば,胸を張って主張してください。
ちなみに,私が模擬面接を担当した受験生の内,自身の長所を主体性と挙げた子は何人もいますが,全員合格しています。ただし,本番までにかなり厳しめの練習を繰り返しました。
⑷ 主体性がない人の面接対策法
〇 主体性がないことに悩んでいる受験生は多い
「サークル・アルバイト…,自らの考えで行動した経験なんてねーわ!」
「大学の教授や友だちの意見に従うだけだし…」
実は,こういった悩みを抱えている受験生はかなり多いです。
しかし,主体性がないことを正当化するような答弁は絶対に控えてください。
例えば,「私の長所は,協調性があるところです。」とアピールしたとしましょう。ここで,面接官から「具体的に,どんな場面でどう行動しましたか」と聞かれて,「ゼミにて,みんなが仲良くすることだけを考えて,反対意見を言わないようにしました。」と答えるのは相当まずいです。
上記の例では,自主性がないという点で不採用にされかねません。そもそも,協調性の意味をはき違えていますし,自らの意見を自らの責任で発することができない人は,必ず指示待ちの状態になるので,一緒に仕事をしたいとは思われにくくなります。
〇 主体性をアピールできるマル秘テクニック
主体性は,エピソードの主人公が自分であることを意識すると,簡単にアピールできます。
具体的には,具体的な場面において,「自分はどう考えたのか」・「自分はなにが必要だと思ったのか」,その上で「自分がどう行動したのか」を意識して答えてください。このように,エピソードの主人公を自分中心にするだけで,あなたの主体性をアピールできます。
もしも,アルバイトやサークルでこういう経験がなければ,趣味でも大丈夫です。例えば,アイドルの追っかけをしたとか実家の農業を手伝ったとかでも,あなたがどう考えてどう行動したのかがわかれば主体性を表す立派なエピソードになります。
〇 主体的に動いた経験を無理やり思い出そう(おまけ)
私は,主体性のない人間などいないと思っています。仮に,あなたが重度の引っ込み思案であっても,「自分の意志・判断に基づいて行動した経験」があるはずです。実際,私は講師としてよくヒアリングをしますが,全ての受験生から,こうしたエピソードを聞き出せています。
一度,試しに,以下のトピックについて自分の意志・判断に基づいて行動した経験がないか思い出してみてください。
- 進学する大学を選んだとき
- 所属するゼミを選んだとき
- テニスサークルに所属したとき
- 居酒屋でアルバイトを始めたとき
- 民間企業にインターンシップに行ったとき
きっと,こうした場面にて,あなたは他人の指示に従って行動したのではなく,自分の意志・判断に基づいて行動したはずです。そういったエピソードについて,具体的にどんな場面でどう考えてどう行動したのか,今,とりまとめておくことをおすすめします。
⑸ まとめ
今回は,公務員として働く上で欠かせない主体性についてお伝えしました。
仮に,あなたがどれだけ引っ込み思案であっても,あなたにはあなたなりに自分で考えて行動した経験があるはずです。それを思い出しておきましょう。以上!
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