TOPIC:結論で減点を食らわない方法
全国の受験生は,「序論」と「結論」を軽視しがちです。確かに,論文で一番重要なのは本論ですが,序論も結論も論文を構成する要素などで,当然採点対象になっています。
本記事では,主に「結論で減点を避ける方法」を掲載しています。公務員試験では,結論はネガティブチェックの側面が強いので,「オレは小論文でアドバンテージを稼ぎたいだ!」というイカした受験生以外は,①の減点回避を念頭に置いて取り組んでください。
⑴ そもそも結論って必要なの?
大前提として,結論は絶対に必要です。
受験生A 「でもさ,結論って今までの内容のまとめでしょ?駄文じゃね?」
受験生B 「どうせ他の受験生も大したこと書いてねーんだから,テキトーに書こ」
確かに,単なるまとめを書くだけでは,プラスにもマイナスにもなりません。それどころか,下手な結論を書いてしまうと,それがマイナスに働いてしまうこともあります。⑶と⑷を読んで,結論を書くときの注意点を確認してください。
しかし,きちんとした結論さえ書ければ,2つのメリットが得られます。
① 文章力をアピールできる
いわゆる文章構成能力のことです。
そもそも人間がコミュニケーションを取る上では,「内容を端的にまとめる能力」が必要になります。結論をしっかり書き,自分の意見を端的に要約してあげることによって,このまとめる能力をアピールできます。
② 本論を正確に理解してもらえる
小論文で最も大切なのは,本論です。
テーマごとに課題と解決策をまとめておいて,それを20テーマ分用意して,その上で本番で書いて・・・。本論が正確に伝わらないと,今まで対策してきたことが無に帰してしまいます。
そのため,本論について誤解が生じないように,再度私見の要点を述べしょう。
⑵ 減点を避けるのか,加点を狙うのか
受験生A 「わしゃ,筆記で忙しいじゃい!結論の対策なんかやってられるか!」
受験生B 「プラスアルファなんてどうでもいいの,減点さえ避けられればいいの・・・」
確かに,小論文の結論はネガティブチェックの側面が強いです。だからこそ,こうした贅沢なお悩みは,全国の受験生の本音といえるでしょう。
そんな受験生のために,以下に,減点回避用のテンプレートと加点獲得用のテンプレートを用意しました。各自用途に合わせて実践してください。
〇 加点獲得用のテンプレート
要約しつつ,課題が解消された前向きな未来を示すような文章が書ければプラスです。
「自然災害は,決して行政のみで解決できる問題ではない。行政と住民が協働し,研究機関の助言もあってこそ,災害に強いまちづくりが実現するのではないだろうか。」
〇 減点回避用のテンプレート
「以上より,○○に関する課題を解決していくためには,行政と市民が一体となって取り組んでいく必要がある。」
「本市は,○○を最大限活用することによって,課題の解消ために総合的に取り組んでいくことが求められている。」
⑶ 減点回避テクニックその1「結論で新しい情報を書くな!」
ここから減点対象にならないための最低限のテクニックをお伝えします。
まず結論では,本論で主張しなかったことについて決して触れてはいけません。
例えば,防災についてというテーマについて,本論にて,①市民の防災意識の向上と②山や河川といったハード面の整備を述べたとしましょう。
ここに結論として,新しい情報として「気象予報技術の向上」や「災害発生率などの統計情報」を書いてしまうと,大幅なマイナスになります。
〇 結論の失敗例(新しい情報を書いた場合)
「以上より,防災のためにはソフト面とハード面の両方から取り組む必要がある。関連して,昨今では,気象状況の正確な分析のため,国全体を上げて各研究機関の開発を援助していくことが求められている。これを踏まえた,包括的な対策が根本的な防災を実現するだろう。」
採点官は,ここまで気持ちよく読んでいたのに「えっ,なにこれ!話唐突じゃない!?」と混乱します。結果,この回答者は「論理的思考力がない」という評価を受けます。
⑷ 減点回避テクニックその2「序論・本論と矛盾がないか確認しろ!」
また,結論は,本論だけでなく序論とも食い違いがないかを確かめてください。
採点官は,最初に論文全体を読んでから,その後,序論・本論・結論と精読していきます。「多少,矛盾があっても気づかれないだろ」という甘い考えは捨ててください。
⑸ まとめ
いかがでしたか。結論を書くときの注意点が伝わりましたでしょうか。結論を書く上では,まずは減点対象にならないように細心の注意を払いましょう。
その他の論文試験の対策法については,以下の記事にまとめています。リンクから飛んで,ステップごとのポイントを押さえておきましょう。