<28th Apr Fri>

昨夜、ROHで皆殺しの天使The Exterminating Angelをトーチャンと観に行きました。

ルイス・ブニュエル監督の1962年のメキシコ映画を基にしたトーマス・アデスの新作オペラで、ある邸に集まった上流階級の紳士淑女たちがなぜか邸から出られなくなってしまって極限状態になるというお話です。

 

去年8月にザルツブルグで観て(→こちら)、結局それからブニュエルの映画(→こちらを観ないままに二回目の機会が来てしまいましたが、凄く難解らしい映画を観たらますます理解に苦しむことになるでしょうから、知らないでよかったと思うことにしましょう。

 

 

 

Music Thomas Adès

Libretto Tom Cairns
after Luis Buñuel and Luis Alcoriza

Director Tom Cairns

Set and costume designer Hildegard Bechtler

Lighting designer Jon Clark

Video designer Tal Yarden

Choreographer Amir Hosseinpour

Conductor Thomas Adès
Leonora Anne Sofie von Otter
Blanca Christine Rice
Nobile Charles Workman
Lucia Amanda Echalaz
Raúl Frédéric Antoun
Doctor John Tomlinson
Roc Thomas Allen
Francisco Iestyn Davies
Eduardo Ed Lyon
Leticia Audrey Luna
Silvia Sally Matthews
Beatriz Sophie Bevan
Lucas Hubert Francis
Enrique Thomas Atkins
Señor Russell Sten Byriel
Colonel David Adam Moore
Julio Eddie Wade (Morgan Moodyの代役)
 
 
初日のレビューは、以下の通りですが、緊張感溢れる意欲的な音楽とたくさん出てる有名歌手も皆さん上手ですから、高い評価は当然でしょう。クリックで記事にリンクします。
 
Evening Standard ★★★★★
Arts Desk ★★★★
Guardian ★★★★
The Times ★★★★
What's On Stage ★★★★
The Stage ★★★
 
こういう前衛的なのは、最初はぎょえーゲローっとのぞけって耳を覆いたくなっても、何度か聞いてるうちに段々耳に馴染んで良さがわかることも多いのですが、2回目ではまだ不足なだけかもしれないけど、多分これは何度聞いても好きにはなれないような気がします。 アデスであればThe Tempestの方が好きかな。でも、全体の構成とか上手く出来てるのは今回よくわかりました。
歌手は、異常に高い声を出さなきゃいけないオードリー・ルーナとこれ又無理な高音連発の屋敷の奥方のアマンダ・エチャラズの二人がもうちょっと安定してたらいいなと思ったのと(難しい役だから無理言うな!なんですが)、ザルツブルグで感心した執事役がこの日は出なくて代役がひどかった以外は、さすが実力者揃いで皆さん立派でした拍手
女性軍では程よい低音が心地良いヴォン・オッターとクリスティーン・ライスにはもっと歌って欲しかったし、執事以外は皆抜群だった男性軍では私は高音好みなのでイエスティン君とチャールズ・ワークマン、エド・リヨン、フレデリック・アントゥーンが歌う場面に喜んだ私です。 イエスティン君は歌う場面はうんと少ないけど、「僕はティースプーンでコーヒーは飲めない」と駄々こねて笑いが取れる印象的な場面もあってにひひ妙な存在感あったし、裏声というハンデを感じさせない立派な歌唱でしたクラッカー
 

ザルツブルグで見たのと逆側に座ったら、すぐ隣にティンパニー奏者がいて時折凄い震動で体が飛び上がっちゃいました。 パーカッション好きですからそれはいいのですが、反対側だったらトーチャンが興味を持ったOndes Martenotとう珍しい鍵盤楽器がまじかに観察できたのに残念。 次回は忘れないようにそっち側に座ろう。って、次回がもしあるとしても、今回ほどの顔ぶれは無理だろうから、これを下手くそが歌ったら・・と想像するとぞっとしますショック

 

私たちの席からステージドアにはすぐに行けるのですが、帰り支度が異常に早いイエスティン君には先に逃げられたようです。寄ろうかどうか迷ったくらいだから別にいいですけど。


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<26th Apr Wed>

寒~い! 雹(ひょう)も降った雪の結晶

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4月24日はロンドン・ヘンデル・フェスティバル(→こちら)の最終日に行きました。考えてみれば、ヘンデル好きなのに、このフェスティバルは初めてかも。

 

 

会場は数箇所に分かれてましたが、最後はやはりここでしょう。

1720年代に建った聖ジョージ教会St. George's Churchは、ヘンデル先生が住んでた家から歩いてすぐ近くで、ヘンデル先生もよく来てたという縁の深い教会ですから

ヘンデル先生がしょっちゅう歩いたであろう道を歩いて教会に着くだけでワクワクします。

WestminsterにあるSt. John Smith Squreをちっちゃくした感じですが、白くて明るくてきれいに手入れてて良い雰囲気です。

 

このオルガンはヘンデル先生の意見も取り入れられたそうです。 私はここは初めてですが、トーチャンは一人でパイプオルガンのコンサートに来たことがあります。

それもあって、このコンサートは私一人で高い席に座ろうかトーチャンと一緒に安い席に座ろうか迷ったんですが、良い席は50ポンドとか45ポンドとかする上に一般販売の日にすぐ買いにいったのにすでに私好みのかぶりつきは売れてたので、結局、15ポンドの席にしてトーチャンも連れてってあげました。

ガーンそしたら、あちゃー、見事に柱で全く見えない最悪の席じゃないの・・・。今後のためにメモしておこう、E5とE6は絶対に買わないように、と(E1とE2なら大丈夫)。

見えなくても音はちゃんと聞えて響き過ぎないし、どうせ字幕も出ないので、リスニング・シートと思えば別に構わないのですが、私はお目当てのカウンターテナーの顔が見たかったのだ・・ショック

 

 

旧約聖書に出てくるヨセフと兄弟たちのこの英語オラトリオは初めて聞きましたが(ロイド・ウェバー/Tライスのミュージカルもありましたね。Joseph and the Amazing Technicolor Dreamcoat)、ヘンデルらしさ満載の華やかさで、教会の雰囲気も相まって盛り上がりました。 

カーテンコール写真は急いで席を立って客席の一番後ろから撮りました。

南アフリカ出身CTのクリストファー・エインズリーは長身でハンサムなのに見る度に髪が薄くなってるのがナンだけど、オペラの時はカツラ被れば良いのだし、特に脱いだらマッチョなボディが格好良いのよラブ

この役は歌う場面がたくさんあって負担が重くて大変なので始終ぴしっとしてたわけではないけど、私は彼の声が好きなので時々ダレてもうっとり。 個性的な声なので万人好みではなく、トーチャンはあまり気に入らなかったみたい。じゃあ、次からは私一人で高い席を奮発しようっと。

奥さん役はエリザベス・ワッツドタキャンして代役はヘンデル・フェスティバルで優勝したこともあるFflur Wyn「不思議の国のアリス」で主役やってた小柄なソプラノですが、無難にこなしてやれやれ。 高音連発のアリアのは拍手が起こりました。 ウィリアム・ウォラスという長身の若いテノール君がルックスも歌もなかなか良かったです。

 

無料パイプオルガンコンサートを隔週でやってるので(→こちら)、いつか行ってみます(無料とは言っても、出口で寄付しないで出てくわけにはい0かないでしょうけどね)。

 


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<20th Apr Thus>

一昨日の夜から夫婦揃って症状が出た食あたりガーンですが、私はほぼ回復して、今日は会社も行ったしジムで水泳もしました。 私は腹痛も胃痛もなく下痢と発熱だけでしたが、トーチャンはもう少し重症でまだ胃痛で少し苦しんでるようですショック!

 

5月27日からROHで始るドニゼッティの愛の妙薬は基本的に2チームで、最初 のチームはロランド・ヴィラゾンが出るので買ってなかったのですが、彼の降板が今日発表されました(→こちら)。 もし代役が良い歌手だったら口惜しくて泣いちゃうところですが、ROHは元々大した人が出ることすら珍しいわけですから、そういう心配は無用なのは安心ですね。 代役は聞いたこともないLiparit Avetisyan というアルメニア人テノールですが(→こちら)、万が一上手だとしても(まさかね)、おそらくリハーサルで聴けるでしょうし。

 

などと自嘲気味になってしまうのは、トロバトーレでひがんでるせいでしょうかむっ。だって、今日ラジオBBC3でやってたのを今iPlayerで聴きながらこれ書いてる2月のウィーンのトロバトーレはネトレブコ、アラーニャ、テジエという豪華版なのに(→こちら)、ROHで今シーズンやった時は雲泥の差のチームでしたよ・・ゲロー(→こちら)。

 

来シーズンは久し振りにかなりましになりそうだとは言え(→こちら)、今シーズンは本当にお粗末な歌手陣のROHショボーン、せめて最後にROHの名誉に掛けても予定通りヨナス・カウフマンがオテロに出てくれますように・・・お願い(→こちら)。ネトレブコにのっけからノルマで蹴られて、これが唯一の目玉なんだから。

 

でも、ロンドンでも嬉しいこともたまにはあって、明日はウィグモア・ホールでマイケル・ファビアーノが出てくれます(→こちら)。勿論とっくにかぶりつき席を確保。 でも、こんな一流テノールなのに、ウィグモア・ホールの客はオペラは行かない&知らないみたいで切符はどっさり余ってるなんて、勿体ないことプンプン

しかし、ウィグモア・ホールの来シーズンは失望で、これではフレンズを続ける価値はないので、ちょうど期限が切れることだし、既に申し込みが始ってる秋シーズンからは撤退します。 って、これも結局愚痴か・・・。

 

今日発表になったプロムスはまだチェックしてないのですが、これこそ一番有名なんだから、頑張ってもらわねば! 

 


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<13th Apr Thus>

オペラやコンサートで覚えておきたい無名歌手を発見した場合はブログに書いておかないと忘れてしまうので備忘録として残しておくことにしたのですが、先月まさにそれに匹敵するオペラがありました。

3月20日のEnglish National OperaのパーテノペーPartenope(→こちら)の新人二人、ルックスも良いテノールのルパート・チャールズワースとソプラノのステファニー・ウィンザー・ルイスですが、フレッシュでクセのない澄んだ美声で共演の先輩たちに勝ってました拍手

↓ 背広姿の女性はパトリシア・バードン

 

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そもそもは古代の設定ですが、1920年代に読み替えられたスタイリッシュなプロダクションも評判良くて(写真付レビューは→こちら)、ビジュアル的にも楽しめました。他愛ない恋のさや当てなのでどの時代でも問題ないし、少人数の歌合戦のような美しいヘンデルのオペラで皆さん上手な中、意外にも一番弱かったのはタイトルロールのサラ・タイナン。 難しい役なので仕方ないし、すらりと美しい彼女はとっかえひっかえの洒落た衣装が全て素敵でモテモテの女王様にぴったりだったのでまあ良いのですが。

 

ところで、ロバート・マレーの代役だったルパート君、どっかで聞いた名前なのに思い出せなかったのですが、3月27日のカドガン・ホールのヘンデル・ガラに出ていたことが後から判明し、「そうそう、そうだったわ」と地団太踏みましたえーん。 忘れてた私が悪いんだけど(最近記憶力が凄く落ちて・・ショック)、このガラ・コンサートにはイエスティン君も出るので行こうかどうしようかずっと迷った末に、私好みの舞台近くの席がもうなかったし、イエスティン君はどうせちょっとしか歌わないだろうし等々、結局行かなかったんです。 イエスティン君を聞き逃したことはなんとも思わないけど、ルパート君を聴く機会は少ないから残念無念・・。 あ、でも、秋にグラインドボーンの「ハムレット」のドサ回り公演に出るから行こうかしら? でもヘンテコなオペラだろうなあ・・

 

 

でもさ、全て英語にしちゃうENOは嫌いだから観に行かないんじゃなかったっけ? むっ

 

はい、そうなんですけどね、これもイタリア語からの変換が不自然だったのは大いに減点だったものの、これだけ大幅割引してくれれば、大好きなヘンデルですからね、行く気になろうってもんですゲラゲラ。 最近ENOは値上がってなんと一番高いのはこの日は120ポンドもしたんですが(もっと高い日もあり)、レスタースクエアのミュージカル当日割引小屋で99ポンドのが30ポンドで買えましたもん。 夕方だったのでこれしかありませんでしたが、もっと早く行けば120ポンドが30ポンドで買えたかも。 ENO自体もシニア割引で一番安い切符以外は直前に半額にしてくれたのですが、こっちのTKTSの方が更に安いですもんね。 おかげで30ポンドで素晴らしいパフォーマンスが聴けて満足な長い夜でしたラブラブ 

 

    

 

    

さて、経営不振のENOは金儲けのためにミュージカルを時々やるようになり、「カルーセル」がオープンしたばかり(→こちら)。 オペラ歌手になりそこねたけれど一般的な知名度は高いキャサリン・ジェンキンスとアルフィー・ボーの共演なのですが(アルフィー・ボーはちゃんとオペラも歌えますが)、レビューは散々で、歌は上手いけど芝居が下手らしい上につまんないプロダクションのようです。 割引にはならないでしょうから観に行きませんけどね。 

 

 


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<8th Apr Sat>

今日も又ピッカピカの晴天だったのに、バレエのマチネと夜はコンサートでずっと屋外にいたのは勿体なかったですが、素晴らしいコンサートで締めくくれたので良いことにしましょう。

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今夜、20年来のご贔屓イギリス人テノールのトビー・スペンスが英語、フランス語、イタリア語で歌ってくれました。

 

Toby Spence tenor

Julian Milford piano

 

Benjamin Britten (1913-1976) / On this Island Op. 11

Sir Michael Tippett (1905-1998) / Boyhood’s End

Francis Poulenc (1899-1963) / Tel jour, telle nuit

Interval

Gerald Finzi (1901-1956) / Till Earth Outwears Op. 19a

Benjamin Britten / Seven Sonnets of Michelangelo Op. 22

アンコールはプーランクとベンジャミン・ブリテン

 

 

去年10月の英語版「水車小屋の娘」も感動的でしたが(→こちら)、今夜も知的で思慮深い表現力に富んだ素晴らしいリサイタルでした。 喉頭癌で倒れた時は「歌えないのなら死にたい」とさえ思ったと言ったトビー君(少年っぽさが消えて大人の雰囲気になったので君づけで呼ぶのは憚られるのけど、長年そう呼んできたから)、例えば魔笛のタミーノ王子のような役ではなく、自分で選んだこういうのを歌いたかったんでしょう、こじんまりしたウィグモア・ホールが半分しか埋まってなくても、満足感に満ちたトビー君を見て私も「よかったね、トビー君、立派なアーチストになって」、とその成長ぶりに感激ウインク

濁りのない高音が思いきり伸びて絶好調だったし、やっぱり私は彼の声が大好き。途中でいくつか曲の説明もしてくれた歌声と変わらない喋る声ですらうっとりよラブ

実は今夜は私がぞっこんのバレエの王子様であるヴァディム・ムンタギロフが出るロイヤルバレエのJewelsと重なってしまい、トビー君がキャンセルしてくれたら心おきなく奮発した近くの席からムンタ君を見られるのに・・むっ、などと失礼ことを思っていたのですが、トビー君がキャンセルせずにずっと聴き続けていたかったくらい素晴らしい歌が聞けて本当に良かったグリーンハーツイエローハーツラブラブ

 

いっそトーチャンをムンタ君に行かせて写真撮ってきてもらおうかなどと身勝手なことも思っていたのですが、幸いバレエの切符はリターンしたらすぐに売れたので、ツーショットの写真係も要ることだしトーチャンもトビー君のリサイタルに連れてってあげました(切符はたくさん余ってたので直前でも良い席があった)。そしたらとても感動したようで、「今夜はshining gold(輝くゴールド)だったね。 こないだのrusty brass(錆びた銅)なテノールとは雲泥の差」、と言ってました。 まさにその通り。 その「早く終わって欲しかったダミ声のテノール」が誰だったかは、時間があれば書きますねべーっだ!

終了後のグリーンルームは、いつもはしーんとしてるトビー君のコンサート後とは違ってたくさんの人が「良かったよ」と伝えに来てて、ニコニコのトビー君、時々写真を送ってあげるせいか私の名前を覚えててくれたのは嬉しかったです。 

ジーンズそれにしても、着るものは気にしないイギリス人男性らしいトビー君、今日はなんと舞台でジーンズだったけど、そう言えば先回はデニムのジャケットだったから、ウィグモア側から「君、いくらなんでもそれは・・えっ」、と怒られはしなかったってことね。 でも、いつもこれじゃあねえ・・・しょぼん。 私がジャケットをプレゼントしたら着てくれるかしら?、どんなのが似合うかしら?、と想像(妄想?)の中で着せ替えを楽しみましたスーツ

 


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