今年は終戦から80年目なので今日8月15日は80回目の終戦記念日である(*1)。我々日本人には信じ難いが、米国では、原爆は戦争を終わらせて百万人の若者の命を救ったとして“平和のシンボル”となっている。しかしこれは全くの虚構であり、米政府の露骨な国内プロパガンダの成果なのである。


まず、広島や長崎への原爆投下は大都市への無差別爆撃と同じく、殆どが非戦闘員である一般市民に対する大量殺戮行為であり、戦勝国による極東軍事裁判(東京裁判)だから不問に付されたものの当時の国際法に照らしても戦争犯罪であることは明らかで、既に司法での結論も出ている(*2)。

そもそも原爆投下によって日本が降伏した訳ではない。既に制海権も制空権も失い物資輸入も絶たれた日本を降伏させるには原爆投下も本土上陸も不要だったのだ(*3)。にも拘わらず米国は原爆投下で20万人もの一般市民を虐殺し、何万人もの自軍兵士を犠牲にする前提で本土上陸計画を立てていた。

終戦4か月前にルーズベルトの病没で急遽大統領になったトルーマンは就任直後に原爆開発計画の詳細を初めて知らされ恐懼した。何故なら議会の承認も得ずに20億ドルも投じていた原爆開発が終戦に間に合わなかったら(民主党)政権はもたないからだ。そこで彼は日本の降伏を遅らせようとした

トルーマンは国務長官のバーンズと結託し、原爆の予備的実験と投下準備のために、6月のポツダム会談の日程を1か月延期した。さらに「天皇存命」「国体護持」の2条件さえ満たせば日本が降伏すると判って、日本がすぐに受諾しないように、敢えて降伏要求文書からこの2条件を削除した(*4)。

そして米ソ冷戦も始まっていたので、ソ連に「我々の参戦によって日本が降伏した」と宣伝されぬよう、ソ連が参戦する前に原爆を投下することで「米国の原爆が日本を降伏させた」ことにしたかったのだ。かくして、米国は戦争に勝つためには必要のない原爆投下を行ったのである。

その上で私が疑問を持ったのは、最初の広島にウラニウム型、そして長崎にはプルトニウム型と「何故2種類の原爆を投下したのか?」という点である。映画「オッペンハイマー」では、7月16日にロスアラモスで人類初の原爆実験が成功した直後「大統領に電話を!」というシーンがある

この時トルーマンはポツダムに向かう船上でこの知らせを心待ちにしていた。しかし実験したのはプルトニウム型であり、最初に広島に投下したウラニウム型ではない。ウラニウム型は実験も不要なので実験なしで使用されている。ならば何故、プルトニウム型の実験成功を待つ必要があったのか?

砲撃型点火装置のウラニウム型と爆発型点火装置のプルトニウム型、起爆方法が異なる両方式は同時に開発されていたようである。一般的に先が見えない研究開発においては、可能性のある複数の方式を並行して開発し、先に完成した方、または評価を行って良い結果を残した方を採用するものだ。

この“並行開発”は人手や費用は嵩むが研究開発期間を短縮するためには有効だ。アポロ計画の帰還カプセルの回収方法で実際に採用されたのはパラシュート方式だったが、採用されなかったグライダー方式の開発も並行して行われ、その成果はハンググライダーとして民間スポーツに転用されている

【パラシュートとハンググライダー(写真はネットから)】

国家規模のマンハッタン計画(原爆開発計画)において世界初の原爆開発で“並行開発”をしていたとしても、最初に予備的な実験も不要なウラニウム型が完成したのなら、その時点でウラニウム型を採用するはずだ。プルトニウム型の予備的実験の成功を待つ必要などない。

それに、1発目が想定通り機能したなら、どうして2発目にリスクを犯してまでわざわざ別の方式(プルトニウム型)を使用するのか?実は、米国は原爆の使用方法を議論した際、最初に完成度の高いウラニウム型を使用し、その後にプルトニウム型を使用することを事前に決めていたともいわれる(*5)。

もしそうなら米国は最初から日本に原爆を2発投下するつもりだったという事になる。そして一説によれば大手化学メーカー2社が別の方式で開発していたので一方だけを採用できなかったともいわれる。原爆開発には複数の大手化学メーカーが関与していたはずだから、これは大いにあり得る話だ。

原爆を2発投下するまで日本が降伏しないという確信があったなら2種類の原爆を実際の都市に投下してその影響等の違いを試したかったのかも知れない。もしそうなら日本人として人間として許し難いが、一方で我々日本人が戦後80年間、米国の核の傘下で平和を享受してきたのも事実である。

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*1:8月15日は日本が国内外にポツダム宣言受諾を公表した日。公式な終戦日は東京湾に停泊した戦艦ミズーリ甲板上で降伏文書に日本が調印した9月2日。
*2:1955年に被爆者らが国を提訴し1963年に東京地裁で「原爆投下は国際法違反」との判決が下された。
*3:ヘレン・ミアーズ「アメリカの鏡・日本」メディアファクトリー・1995年 P148~149、米国戦略爆撃調査団の公式報告書(1946年7月)に記載されており、所謂「原爆不要論」の論拠ともなっている。
*4:鳥居 民「原爆を投下するまで日本を降伏させるな ~トルーマンとバーンズの陰謀~」草思社・2005年 P.251~252
*5:日高義樹「なぜアメリカは日本にニ発の原爆を落としたのか」PHP研究所・2012年 P.72

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立秋も過ぎたから秋なのに連日うだるような暑さが続いている。熱中症が怖い高齢者の私はさすがにウォーキングも控え、エアコンをつけた自宅でTVのMLB中継を観ることが日課となっている。以前はNPB(日本のプロ野球)中継を中心に観ていたので日米の野球文化の違いに気付くことが多い

    【ドジャースタジアム(昨年9月撮影)】

まず対戦表記が日米は逆だ。日本では「主催球団、ビジター球団」と表記するが、米国は逆で「ビジター球団、主催球団」となる。「阪神×広島」なら阪神タイガースが主催かつ後攻だが「DET×NYY」ならNewYorkヤンキースが主催かつ後攻でDetroitタイガースはビジターである。

12球団しかない日本の場合は途中経過でも結果でも全国放送が前提だが、広大な国土に30球団もある米国はTVも新聞も地元局で基本地元球団しか興味ない。野球観戦といえば地元球場だから「次はどこ(ビジター球団)と対戦する?」という情報が重要なので、ビジター球団を先に記載するのだろう。

その他、日本にあるヒーローインタビューが米国にはなく、逆に米国では試合中にベンチで監督がTVのインタビューを受けたりするが日本では考えられない。その他、日米の野球文化の違いは数あれど、最も大きな違いは応援だろう。日本は応援団が居て選手毎にテーマソングがあって皆で歌う。

米国には日本のようにファンが球団毎に組織的に応援する文化はないが、全てのMLB球団で7回表が終わると球場全体で「Take Me Out to The Ball Game (私を野球に連れてって)」を歌う。1コーラスだけの球場もあるが、ドジャースタジアムでは半音転調して2コーラス分歌う。

    【昨年9月のドジャースタジアムにて】


昨年から大谷翔平が移籍したのでドジャースタジアムの中継を観る機会が多いが、ここのオルガン演奏を聴いていると面白い。三振時にはベートーベンの交響曲第5番「運命」冒頭の「ジャジャジャジャーン!」が鳴るが、これは当然ながらドジャースの投手が三振を奪った時だけだ(*1)。

あと、ロサンゼルスにはハリウッドもあるので映画音楽もよく演奏される。ドジャースが勝利確実で試合終了目前の状況で、いつも軽やかに演奏されている曲があるなあ、と思ってこれをよく聴いてみると「Time to Say Goodbye」だったりする。これも相手のチームはカチンと来ることだろう。

 【写真は「MLB ハモンド オルガン」で検索した画像】

それ以外でも曲に様々な意味が込められていて面白い。大谷が申告敬遠された際に「ジーザス・クライスト・スーパースター」のテーマ、これは分かり易い。ある試合でセカンドゴロの度に「機関車トーマス」のテーマが流れた。よく考えたら二塁手のエドマンのファーストネームはトーマスだった!

先日、試合中盤でドジャースが得点のチャンスを迎える度に演奏される軽快な曲があることに気付いた。これは珍しくもジャズスポットでよく聴く曲のフレーズだと思い、必死にタイトルを思い出したら「Four」。そうか、4点目が欲しい場面だった(結局この試合は3点止まりで逆転負けだった)。
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*1:三振は「strike out」だが、よく「K」と書かれるのは、別称で「Knock out」とも言われるからである。

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石貫慎太郎さんの新作オーディオドラマ「憑依は夏の高原で」に出演させて戴いた。これはイタコ探偵シリーズの第5弾(*1)であり、私はこの人気シリーズの主役!いよっ!イタコ探偵こと夏目卵朗という霊媒体質のオッサン役である。う~ん、改めて書いてみるとあんましカッコ良く無いなぁ...

ま、それは置いておくとして...今回イタコ探偵はイタコ(被降霊憑依)はしないものの複数の憑依現象が起こる。こう書くと何やらモノモノしいが、物語は“夏の風物詩”である怪談とも今までのkoto☆hana作品とも一味違い、一種ドタバタコメディのような面白さがあるので楽しんで戴きたい。

今回改めて分かったことは、よく出来たコメディとは真面目に演じれば演じるほど可笑しくなるということ。役の上の登場人物も演じている声優たちも極めて真剣なのだが、それが故に可笑しさもこみあげてくるのである。本作には人気オネエキャラのリリー(*2)も再登場するのでお楽しみに!

「憑依は夏の高原で」【約40分間】クリック!
■スタッフ

脚本/制作/音楽:石貫慎太郎
 エンディングテーマ:「Ciel
  歌:Mitsuyo
  作詞/作曲/編曲:石貫慎太郎

■キャスト
ナナオ:月宮はる
美玖:​中田真由美

真子:山木梨花
リリー:能登洋宇
卵朗:Saigottimo (開始早々から登場)
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*1:これまでのイタコ探偵シリーズは下記ブログご参照。
イタコの探偵は一人5役ですよ | Saigottimoのブログ
安心して下さい一人1役ですよ | Saigottimoのブログ
宝の地図巡るイタコ探偵第3弾 | Saigottimoのブログ
シリーズ第4弾イタコ探偵里帰り | Saigottimoのブログ
*2:オネエ警官リリーの登場作品は下記ブログご参照。
数学者でピアノが弾けて作曲も | Saigottimoのブログ

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2025年8月8日(金)、渋谷・SEABIRD第2金曜(2金)ライブ(通算359回)。今回のテーマは「海」。前日が「立秋」だから、1年を4分割すると既に秋なっているのだが、まだまだ猛署真っ盛りの毎日である。そのせいか、岩井バンマスもピアノの中川さんもかりゆしウェアで夏らしい雰囲気だ。
【中川さとし(pf)、小島幸三(ds)、岩井バンマス(tp)、榎本任弘(b)、加藤求実(ts)】
PROGRAM(各曲名⇒なおちゃん限定公開動画にリンク)
1st.set
1 Sail Away (千尋&求実)
2 Wave (山内恵英&求実)

3 Fotografia (出雲井裕実&千尋)
4 Moon River (裕実&恵英&尚子)
この曲のオリジナルは映画「ティファニーで朝食を」の中でオードリー・ヘップバーンがギターを弾き語りするスロー・ワルツなのだが、ここは出雲井さんがクインシー・ジョーンズ盤に触発されたとのこと。ジャズっぽくSwingアレンジ、なおちゃんけいちゃんのアンサンブルもカッコいい!

 【なおけいも出雲井さんもステージ衣装が艶やかだ】
5 Velas Içadas (裕実&求実)
6 白い波 (千尋&求実)
7 Afro Blue (千尋&求実)
2nd.set
1 Café de P (恵英&尚子)
今月のなおけい曲はなおちゃん(杉山尚子)のオリジナル曲。「P」はポケモンで「ポケモン・カフェ」という意味だ。なおちゃんは外資系企業の秘書として海外のお客様をもてなすことも大事な仕事、その中でお客様がポケモン・カフェを希望され必死に電話で予約を取った経験を曲にしたという。

【スタイリッシュに黒衣でコーディネートしたなおけい】
2 Cantaloupe Island (千尋&尚子)

3 I’ll remember you (Saigottimo&千尋)

【かりゆし組に対抗し青と白のマリンルックで私も参戦】
「海」がテーマならフランス語で海を指す「ラ・メール」が直球だがここ数年8月に歌っていたので、今年は7年ぶり4回目の変化球に。ハワイのシンガー・ソングライター、クイオカラニ・リーの作品だ。似た曲名で「I Remember You」というジャズ・スタンダードもあるが、これは全く違う曲。

4 Between the Devil and Deep Blue Sea (裕実&求実)
5 Sábado Em Copacabana (裕実&求実)
6 Blue Minor (全ブラス陣)

そして、いよいよ次回が通算360回目となる。第2金曜は月に1回しかないので、丸々30年継続したことになる。「継続は力なり」とは言うが、本当に凄いことである。はてさて、どんなテーマになるのか、そしてどんなメンバーが参加して、どんなライブになるのか、今から楽しみである

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昨日は国内最高気温を更新する41.8℃(群馬県伊勢崎市)が記録されるなど災害級の猛暑が続いている。とても外を出歩ける状況ではない。昨秋は直接ロスにナマ翔タイムを観に行った(*1)大谷ファンでプロ野球ファンの私も、最近は自宅でMLBやNPBの試合中継を観る日々である。


大谷翔平が「ヒリヒリした9月を過ごしたい」と、6年間ポストシーズンに無縁だったエンゼルスを去り、同じロスが拠点のドジャースに移籍したのは昨シーズンからだ。その1年目に2年連続の本塁打王に打点王と2冠を獲得、打率もリーグ2位だから“あと1歩で三冠王”という物凄い成績を残した


       【MLBのホームページより】

私は彼のモチベーションを維持する上でも、せめて最終目標は残しておきたい(*2)との思いもあり、昨年のワールドシリーズでは4勝3敗でヤンキーズが勝つと予想した(*3)が、これは見事に外してしまった(4勝1敗でドジャースが優勝)。但し、どうやらこれは運命的?だったらしい。

以下は面白半分で聞いて(読んで)戴きたいのだが、彼は昨年2024年までの3年間が最高の年廻りだったというのだ。これは故・細木数子氏が提唱した「六星占術」での話だが、この占いでは人は生年月日によって12種類に分類され、それによって年はズレるも全員次の12年間を1周期として巡るという。

①種子(しゅし)・・・物事を始める年
②緑生(りょくせい)…物事が成長する年
③立花(りっか)・・・物事の方向性が決まる年
④健弱(けんじゃく)・・・身体面の疲れが出る年「小殺界」
⑤達成(たっせい)・・・それまでの努力が実を結ぶ年
⑥乱気(らんき)・・・精神面の疲れが出る年「中殺界」
⑦再会(さいかい)・・・失敗を挽回し再出発する年
⑧財成(ざいせい)・・・富を得る刈り入れの年
⑨安定(あんてい)・・・良い状態を維持する年
⑩陰影(いんえい)・・・「大殺界」の始まりの年
⑪停止(ていし)・・・「大殺界」のド真ん中の年
⑫減退(げんたい)・・・「大殺界」の終わりの年

(※赤字は良くない年)

この「六星占術」(*4)に大谷翔平の生年月日(1994年7月5日)を当てはめると「火星人(+)」となる(偶然だが私も同じ)。私はどんな占いも真剣には信じないのだが、自分の過去にあてはめると確かに良い事は良い年に起こっていて身内の不幸など凶事は良くない年に起こっていたりするから興味深い。

そして大谷翔平にとっても2024年までの3年間(上の⑦⑧⑨に該当)は良い事づくしだった。WBC優勝2度のMVP連続本塁打王、プロスポーツ市場最高額(10年1015億円)での名門球団への移籍50-50(50本塁打&50盗塁)達成、そして結婚まで。ね?これじゃワールドチャンピオンにもなるよね

昨年の水原通訳問題など吹っ飛ぶ勢いだが今年からの3年間は「大殺界」だからどうかと心配していた。打撃は開幕から昨年を上回るペースで本塁打を量産し好調だったが、ここにきて肘の手術で封印していた二刀流を解禁し何回か投手として登板したが直近の登板では筋肉の痙攣から途中降板した。

「大殺界」の過ごし方としては“新しい事”を始めたりしなければ問題ないらしい(季節では“冬”に相当)。ということは“今年から再開する二刀流(としての投手)”については問題があるのかも知れない。果たして大谷翔平に「大殺界」は関係ないのか?その観点でも、今後の彼に注目していきたい。
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*1:本件については下記ブログご参照。
ナマの大谷翔平を観に来ました | Saigottimoのブログ
*2:本件については下記ブログご参照。
大谷翔平に残された唯一の課題 | Saigottimoのブログ
*3:本件については下記ブログご参照。
私のワールドシリーズ勝敗予想 | Saigottimoのブログ
*4
:本件については下記ブログご参照。
六星占術 細木数子事務所公式ホームページ

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私もなんちゃってヴォーカリストの端くれなので、(大それた夢だが)いつか公式な場で国歌を歌ってみたいと思ったりもする。大相撲では日本国歌の演奏があるがMLBでは毎試合前に米国国歌を著名なプロ歌手やアマチュアの歌手が独唱してスタジアムを大いに盛り上げている。(*1)


【MLB試合前の国歌独唱(ドジャースタジアムにて撮影)】

但し日本の国歌「君が代」はワーッと人々を盛り上げるような雰囲気ではない。私は個人的には厳粛な感じがして好きな曲なのだが、オリンピックやスポーツの国際試合等で様々な国歌を聴くたびに「日本の国歌は他国の国歌とは随分雰囲気が違うなぁ」と「君が代」の特異性を感じていた。

日本の国家は世界中の国歌の中で最も短く最も古い歌詞なのだそうだ。まあそれはそうだろう、だって「君が代」の詞は10世紀初頭に編纂された「古今和歌集」掲載の読み人知らず(作者不詳)の和歌だから三十一文字(みそひともじ)つまり31音しかないので最古かつ最短は当然だと思っていた。

作曲は「林廣守」と記載があるから、この人はきっと著名な音楽家なのだろうと思っていた。しかし、いつ誰が何故その和歌を国歌の歌詞に選んだのか、そして作曲者の林廣守とはどんな音楽家なのか?となると、全く知らない。そこでちょっと調べてみたら“ビックリの連続”だった。(*2)


ビックリ①:国歌としての公式な制定は1999年とつい最近
ビックリ②:歌詞選定したの海外貴賓饗応担当者
ビックリ③:作曲者は外国人(英国陸軍楽隊長フェントン)


まず「いつ国歌になったか?」だが、これはなんと1999年(平成11年)に成立した「国旗国家法」だというのだ。よく“重要なものほどちゃんとしていない”などといわれるが、それまで「君が代」は“100年以上も慣例的に国歌として使われてきただけ”だというからビックリだ(国旗「日の丸」も同様)。

そして「この和歌を国家の歌詞に選定したのは誰か?」だが、1869年(明治2年)に英国王子エディンバラ公アルフレッド(ヴィクトリア女王の次男)が西洋王族として日本史上初めて来朝し天皇に謁見する。その際の接待担当者だった鹿児島藩の原田宗助、静岡藩の乙骨太郎乙たちだったというのだ。

彼らは政府の要人でもなく、英語に堪能だという理由で選ばれた英国貴賓饗応掛員に過ぎない。横浜に駐屯していた英国の軍楽隊長から外交儀礼上両国の国歌を演奏する必要があると求められたが日本に国歌など無く、指示を仰いだ政府からは「自分達で考えろ」と突き放されて困り果てたという。

当時の日本政府にとっては、国歌の制定など単に外交儀礼上の些事だったようでビックリだ。彼らは協議し、古歌「君が代」を歌詞とした。「何故か?」といえば、数ある古歌の中でも「君が代」は「古今和歌集」巻第七の「賀歌」冒頭にあり、将軍家でも元旦の儀式に使われていたからである。(*3)

そして作曲については、日本に国歌が無いと聞いて作曲を申し出た英国軍楽隊長のフェントンに任せた。フェントンが作曲を申し出たのは、立場上、日英両国の国歌を演奏しなければならなかったからだろう。西洋楽器用の譜面を作る必要があったとはいえ国歌の作曲者が外国人とはビックリだ。

フェントンが作曲した「君が代」はこの年に初演されたものの、下図上段にあるように日本語の文節とメロディが全然合わず歌い難いため、11年後の1880年(明治13年)に現在のメロディ(下段)に改訂された。しかしこの改訂をしたのは作曲者として記載された林廣守ではないというのである。(*4)

実際に改訂をしたのは宮内省雅楽課の若手(当時22歳)課員の奥好義(おく・よしいさ)だった。なのでメロディも雅楽調だ。作曲者として記載されている林廣守は宮内省雅楽課の代表者で、当時重要な曲は代表者名義で発表されたという。こうした(個人より)組織重視の姿勢も極めて日本的といえよう。
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*1:MLB唯一の米国外(カナダ)のチーム、トロント・ブルージェイズの試合では、カナダ国歌も演奏される。
*2:主に辻田真佐憲「ふしぎな君が代」幻冬舎新書・2015、を参考にした。
*3:「君が代」の意味は“主君(将軍やお殿様)の治世が安寧に永続しますように”、“大切な貴方の生涯が健やかで長寿でありますように”など、謡曲、浄瑠璃、小唄、長唄等において、武家から町人まで国内で最も一般的な祝いの歌だったという。ただ戦前の皇国教育では天皇制を称える歌として用いられたため斉唱拒否など国内外からの反発は現在も根強い。
*4:これを「作曲」とする見方もあるが両譜面をよく見ると同じフレーズ(「千代に八千代にさざれ」の部分)もあり、あくまでも日本語で歌い易くした「改訂」のようだ。当事者の奥も「(そのまま)国歌になるとは思わなかった」と述懐しているそうだから、なんだかなである。

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2025年8月1日(金)、渋谷・SEABIRD第一金曜(1金)ライブ&セッション。今日はベースの萬造寺さんがエレクトリック・ベースを持って来ている。今月もインスト(楽器演奏)曲は先月に続いてCedar Walton特集で最初はヤコブの梯子という意味の「Jacob’s Ladder」だが、エレベが合っててカッコいい!



【十河さん(pf)、岩渕さん(ds)、本多バンマス(tp)、萬造寺さん(b)、御子柴さん(ts)】

2曲目はCedar Waltonからは外れるが先月84歳で亡くなったジャズ・トランぺッター、チャック・マンジョーネの「Feel So Good」。1978年全米5位の大ヒットとなったフリューゲルホーンのフュージョン・サウンドは当時とても新鮮だったことを覚えている。確か私もレコードを買ったような記憶が...。

再びCedar Walton特集に戻って彼がジョビンに書いたとされる「Theme for Jobim」「Underground Memoirs」「Ugetsu」と続いて休憩。私は彼の存在もその作品も殆ど知らなかったが、こうして聴いてみると、なかなかどうして盛り上がる良い曲ばかりではないか、と思った。

2nd.setはまずインストでディズニー映画からのジャズ・スタンダード「Someday My Pince will Come (いつか王子様が)」を演奏してヴォーカルコーナーに。1番手は柳田(やなだ)さんで、今日は彼のステージデビュー曲でもあるビリー・ジョエルの「Just the Way You Are (素顔のままで)」。

なかなかジャズ・スポットでビリー・ジョエルを聴く機会は無いし、御子柴さんのテナーサックスの炸裂が聴いていて気持ちがいい。この曲も本多さんのアレンジが利いているのだろう。そしてデビュー曲だけに柳田さんの「この曲が好きだ~」という気持ちが伝わってくる歌唱がいいんだなぁ。

ヴォーカルコーナー2番手は“1金の美空ひばり”こと益田伸子さん。彼女は“夏はラテン”とばかりにサンバで「What a Difference a Day Made (縁は異なもの)」を16ビートでブチかまして一気に店内を盛り上げる。3番手の私は先月の「Aloha Oe」に続く“夏はハワイアン”の第2弾「Blue Hawaii」。

♪Blue Hawaii…2025年8月1日、渋谷・SEABIRD1金ライブ&セッションにて♪

今月もお店のウクレレをお借りしてアロハ・シャツで登場し、お店の空気も一気にクールダウン。ま、これはこれでいいか。そしてトリは大津晃子さん。“夏は西瓜だ”とばかりにハービー・ハンコックの「Watermelon Man (西瓜売り)。柳田さんがカウベルを叩き私はビブラスラップを鳴らす。


最後はインストでCedar Waltonの「Cedar’s Blues」で御披楽喜となった。やっぱり夏はワイワイ盛り上がるのが一番だと感じたライブ&セッションだった。

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2025年7月11日(金)、渋谷・SEABIRD第2金曜(2金)ライブ(通算358回)。今回のテーマは「外来ジャズ」...ん?どーゆーこと?外国の言葉が日本語になると「外来語」というから、外国由来の音楽がジャズに?って、そもそもジャズ自体が外来音楽じゃん、と思うのは日本を基準に考えるからだ


ジャズ発祥の地である米国を基準に考えれば、米国以外から来た音楽、例えば「枯葉」のようにフランス由来のシャンソンなどが米国に渡ってジャズとして演奏されるパターンだ。ジャズというのは曲目ではなく演奏スタイルだから、どんなジャンルの音楽でもジャズとして演奏出来るのだ。(*1)


 【中川さとし(pf)、Saigottimo(vo)、小島幸三(ds)】

 【岩井バンマス(tp)、榎本任弘(b)、加藤求実(ts)】
PROGRAM(各曲名⇒けいちゃん限定公開動画にリンク)
1st.set
1 Samba do Mar (千尋&求実)

2 Beatrice (山内恵英&求実)

出雲井さんの1曲目はボサノヴァの定番「イパネマの少年(娘)」だが、今月のテーマにより、これを敢えて4beatのスイングで歌う。ネイティブ・ポルトギーの出雲井さんも初めてのチャレンジだというが、この曲をボサノヴァ以外のリズムで聴くことはなかなかないだろう。

3 The Girl from Ipanema (出雲井裕実&求実)
4 Moon Ray (裕実&千尋)


マッキーこと牧かおるさんの曲は日本からのアニソン「キテレツ大百科」のエンディングテーマ「はじめてのチュウ」の英語詞版。先月ややバンドと合わない点があったので出雲井さんが楽譜を書き直してくれてのリベンジ。けいちゃんと加藤さんのアンサンブルもキマって見事成功と相成った。
5 My First Kiss (マッキー&恵英&求実)
6 Old Fisherman’s Daughter (千尋&求実)
7 Desert Moonlight (千尋&求実)
↑これは日本人なら誰でもわかる童謡「月の砂漠」だが、リー・モーガンのアルバムでは彼の作品となっているそうだ。いやいや、これはどう聴いても「月の砂漠」でしょう。短い休憩を挟んでゲストのナカニシ氏(ts)が、なおちゃんと1曲。

Ex Like Someone in Love (ナカニシ氏&杉山尚子)
2nd.set
今月のなおけいコンビの曲のタイトルは現代風の日本語に訳すと「あんた、マジ?」といったところか。

1 Are You Real? (恵英&尚子)
続いて岩井バンマスとなおちゃんの曲のタイトルを直訳すると「酒場のサンバ」となるそうだ。ラテン系の曲だろうか。

2 Samba Cantina (千尋&尚子)

私は2金ライブでは8年ぶりとなる「ハワイの結婚の歌」。ハワイは米国50番目の州だから厳密には「外来」じゃないが、ハワイ王国は元々米国とは別の文化圏だったから、ま、いいことにしましょう。この曲はスロウなアンディ・ウィリアムス盤が有名だがここはジャジーにSwingで歌ってみた...

...のだが、アッと言う間に終わってしまった。あーあ、大失敗!これは私がテンポ出しを間違えたからだ
。構想では♩≒80(1分間に四分音符で80拍)のゆったりしたスイングで歌うはずだったが、実際には♩≒130(1分間に130拍)くらいになった(*2)。う~ん、何十年やっててもテンポ出しはムズッ!

3 The Hawaiian Wedding Song (Saigottimo)

マッキーの2曲目は、今やすっかりジャズのスタンダードと化しているが、あの「ラ・メール (海)」の作者、シャルル・トレネが作ったフランス由来のシャンソンだ。マッキーは金子由香里の歌で聴いていたというが、ゲストのナカニシ氏が「よくもまあ、こんな難しい曲を…」と感嘆していた。
4 I Wish You Love (マッキー&求実)

5 Slow Hot Wind (裕実&千尋)
6 Isfahan (千尋&求実)

ライブの最後は、いつものようにブラス陣総出演で5管での大合奏で賑やかにフィナーレとなった。

7 Anti Calypso (全ブラス陣)
今回は日頃あまり演らない曲も多かったが、これは「外来ジャズ」というテーマに拠るところも大きい。岩井バンマスが毎回頭を捻ってテーマ設定していることが、バンドとして煮詰まらずマンネリに陥らずチャレンジをする姿勢となり、それが30年も毎月継続している秘訣の一つかも知れない。
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*1:とは言えジャズ向きじゃない曲もあり、jazz屋じゃない私は変な曲を持ち込んではよくバンドを困らせている。
*2:翌週の中川さんのセッションで♩≒80でリベンジした。
♪The Hawaiian Wedding Song…2025年7月17日、渋谷・SEABIRDにて♪

Saigottimo

2025年7月4日(金)、渋谷・SEABIRD第一金曜(1金)ライブ&セッション。この日のインスト(歌無し)曲はジャズ・メッセンジャーズのピアニストで作曲家のシダー・ウォルトン(Cedar Walton)の曲特集。「Firm Roots」「Hindsight」「Clockwise」「Fiesta Espanola」と聴き慣れない曲が続く。

   【上段:十河さん、岩渕さん、萬造寺さん】

    【下段:本多バンマス、御子柴さん】
ここでセッション参加者のノブ高橋さん(as)と岸本晃司(Ds)さんに入ってもらってスタンダードの「It Could Happen To You」。休憩を挟んで再びシダー・ウォルトンの「Bolivia」を演奏してヴォーカルタイムに突入。1番手はマッキーこと牧かおるさんでボサノヴァの定番曲「Meditation (瞑想)」。


そして2番手は本多バンマス夫妻のご友人、石川るい子さんが「帰ってくれたらうれしいわ (You’d Be So Nice to Come Home to)」(業界用語で所謂「ユビソ」)をカッコよく歌うんだわ、これが。そしてバンマス夫人の恵美子さんがピアニカ(*1)で、結婚式以来という共演も果たす。

3番手の私はハワイアンの「アロハ・オエ (Aloha Oe)」を歌った。今風だと“夏はボサノヴァ”だが、昔は“夏はハワイアン”あるいは“夏はラテン”だった。そこで私はアロハシャツ(*2)を着てパナマ帽を被り、お店にあるウクレレも借りて、お店のライブでは初めて弾き語りに挑戦してみた。

♪Aloha Oe…2025年7月4日、渋谷・SEABIRD1金ライブ&セッション♪

普段はアロハシャツは着ても足下はデッキシューズを履くのだが、この日はハワイアンに徹して、ママが「ゴム草履」と呼ぶビーチサンダルを履いてきた。確かにハワイに移住した日本人がゴムで作った草履だが、「ゴム草履」という言葉は「写真機」「帳面」などと同様に最近なかなか聞かない。


4番手の柳田(やなだ)勝史さんは“夏はラテン”の「Sway、これはラテン音楽の超有名曲「キエンセラ」の英語詞版である。そしてトリは大津晃子さん、彼女はスタンダードとしては定番ではあるが以前に御子柴さん(ts)の歌を聴いて歌いたいと思ったという「Like Someone in Love

ラストはインストで「Now’s The Time」、この曲もライブやセッションのメンバー紹介等でよく使われる定番曲だ。ということで、今月はシダー・ウォルトンの曲からジャズスタンダード、さらに夏の音楽であるボサノヴァ、ハワイアン、ラテンを網羅した“夏らしいライブ&セッション”となった。
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*1:「ピアニカ」はヤマハの商品名で、楽器のカテゴリとしての一般名称は「鍵盤ハーモニカ」というそうだ。
*2:実はアロハシャツもハワイに移住した日本人が和服の生地を裏表に裁断して開襟シャツを作ったのが起源らしい。

Saigottimo
石貫慎太郎さんの新作オーディオドラマ「アカリのほんわか旅日記」に出演させて戴いた。直前作の「リコの大切な約束」(*1)は3年前にリリースされた「海辺のレストラン」(*2)の前日譚なのに対して、今作はその後日譚とでもいうべき物語で、私はレストランのマスター役である。

これまでの石貫作品は極めて日常的な状況の中で、タイムスリップや動物との会話、霊魂や妖怪の登場など非日常的な出来事が起こる。でも今作はそうした不思議な出来事が何も起こらない。でも心理的にはドラマチックな展開で最終的にはkoto☆hana作品らしく心癒される物語に仕上がっている。

本作ではモノローグで進行役も務めタイトルにも登場する主人公格のアカリはこれまでのオーディオドラマでも複数の作品に登場している(*3)。そしてやはり「海辺のレストラン」の後日譚である「海をわたる糸」(*4)、これらの作品もまだお聴きになっていない方は是非併せて聴いて戴きたい

●「アカリのほんわか旅日記」【約36分間】クリック!
■スタッフ

脚本/制作/音楽/ギター:石貫慎太郎
エンディングテーマ「明日の私へ」
歌/作詞:cozue
作曲/編曲/ギター:石貫慎太郎

■キャスト
アカリ:山木梨花
リコ:月宮はる
貴也:能登洋宇
沙羅先生:​中田真由美

長さん:Saigottimo (開始早々から登場)
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*1:「リコの大切な約束」は下記ブログご参照。
レストラン経営者の意外な前歴 | Saigottimoのブログ
*2:「海辺のレストラン」は下記ブログご参照。
今度は海辺のレストラン経営者 | Saigottimoのブログ
*3:他のアカリ登場作品は下記ブログご参照。
ラジオドラマ最優秀作品公開! | Saigottimoのブログ
フルート吹く爺ぃになりました | Saigottimoのブログ
「夏の夜空を見上げて」に出演 | Saigottimoのブログ
*4:「海をわたる糸」は下記ブログご参照。
今度は不思議な島の半住人です | Saigottimoのブログ

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