一般の人には「ライブとセッションの違い」は分かり難い。ジャズスポットのスケジュールには「この日はセッション」等と書いてあったりするが、フィルムコンサートでもない限り、通常はライブ(生)のセッション(演奏会)が行われているのだから、言葉の意味だけではこの両者は区別できない。


まず「セッション」という形態はジャズ独特の演奏形式である。ジャズは演奏者が入れ替わっても初対面でも全員初見の曲でも合奏できるのだ。その前提にはスタンダードとして皆がよく知っている曲群があり、コードネームが振ってある(或いはコードネームのみの)譜を使う事でそれが可能となる。

通常の「ライブ」は予め決まった演奏者が予め決まったプログラムの曲目を演奏し、お客さんは聴衆(オーディエンス)として聴きに来る。それに対し「セッション」は、参加するお客さん自身がメイン演者であり、順番に自分が演りたい曲目の譜面をホストバンドに配って合奏する(または歌う)のだ。

    【SEABIRD三金セッション5/20】

  【中央の女性と私以外はホストバンドメンバー】


つまり「セッション」ではバンドは配られた譜面を即座に演奏することが求められるし、演目も参加者(お客さん)次第となる。また参加者にとっても参加者数が少なければたくさん合奏出来る(歌える)が、逆に参加者が多いと余り順番が巡って来ない。どちらにとっても“出たとこ勝負”になる。

渋谷・SEABIRDの第一金曜第二金曜「ライブ」なので決まったメンバーが所定のプログラムで演奏するし私も事前に決めた1曲を歌わせてもらっている。だが第三金曜「セッション」だから私は客として参加し、何巡するか分からないので何曲分もの譜面を持っていく。

5/20は参加者が少ないので私は7曲も歌い、最後は全員が参加できる定番曲「Route66」を演る事に。キーは(関西から長期出張で来たという)女性ヴォーカルに合わせ「F」、私は2コーラス目に歌い、以降はバンドと女性vo.にお願いした。
♩Route66…2022年5月20日、渋谷・SEABIRD三金セッションにて♩

そして「シットイン」とは、ライブに聴衆で来ているバンドメンバーの知人に飛入り的に演奏して(歌って)もらうことだ。5月27日(金)、私は音楽仲間の藤井さん(ds.)が出演するライブを聴きに横浜・Jones Cafeにマッキーに連れて行ってもらい、マッキーと共にシットインで歌わせてもらった。

      【Azamino Jazz Quartet】

【藤井知義(ds)、楠瀬悟之(kb)、川原淳(b)、平松和彦(flg)】

♩What A Wonderful World…2022年5月27日、横浜・Jones Cafeでのシットインにて♩
※3コーラス目の創作和訳詞は出来るだけ歌わずに朗読するよう試みた*1

   【Jones Cafeは横浜関内駅から徒歩5分】

 【実際に動く!ジュークBOXの動画←クリック!

このお店はアメリカ雑貨の店でもありジュークBOX(私と同じ1956年製)は現役で動く。百円硬貨を入れ曲を探すとレスリー・ゴーアの「涙のバースデイ・パーティ」(1963年坂本九のSUKIYAKIが全米No.1になる直前のNo.1)があったのでボタンを押したら、おお、アナログな音で再生されるじゃん!
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*1:一般的に「歌は語れ、セリフは歌え」と言われており、私はこれをタイトルにしたブログ記事も書いている。

Saigottimo