“Big-M”と呼ばれたベーシスト、松本勝之さんが2/25に亡くなった。私は全然知らなかったのだが、奥様によれば4年前にガンに罹患し3年間は元気に過ごしていたものの、昨年転移が見つかってからは・・・とのこと。享年70歳、お楽しみはこれからというトシなのに、嗚呼、なんてこった。

     【松本勝「之」はステージネーム】
2024年3月10日(日)、外苑前から移転したZimagineの新店舗で「偲ぶ会」が開催された。私は開始時刻の19時に間に合わなかったが、お店に着いたら既に入口から店内に入れないような状態だった。一体どれだけの人が居たのか分からないが、何とか店内に入ってみるとまるで満員電車である。

オルガンの福永さんやドラムのパンチョさん...私が知ってる人も知らない人も、こんなに多くの人をジャズスポットで見た事はない。ここZimagineのみならず、SEABIRD、Lezard、FirstStage等で長らくセッションホストを務めたBig-Mのjazz人脈の広さと深さ、人徳の凄さに改めて驚く

【FirstStageグループ、左にSEABIRDマスターご夫妻も】

私は2年8ヵ月ほどSEABIRD1金ライブの聴衆だったが、前バンマスの和田さん(as)のはからいでステージデビューしたのが今から四半世紀も前の1999年10月1日(金)。緊張しっ放しで歌い終わった直後「けっこう本番に強いタイプなんだね」と彼が優しく声を掛けてくれた事が今も忘れられない

私はBig-MがSEABIRD1金バンドのベーシスト時代に知り合ったのだが、彼が我家の近くに住んでいた頃には近所の銭湯に一緒に行ったり奥様や大揮君とテニスもした。また彼が銀行に転職する前の企業から派遣されていたビジネススクールで、私は彼の4期後輩だった事も後から知って驚いた。

私とテニスをした頃は少年だった大揮君も当然ながらすっかり大きくなっていて、よく見ると顔立ちもお父さんの面影がある。「チョー緊張してます!」とか言いながらもjazzの父とRockの母のDNAをしっかり受け継ぎ、心に沁みるアコースティック・ギターのソロ演奏を披露してくれた。

Big-Mと30年間もライブ活動をしてきた和田さんを中心に、SEABIRDの仲間達も終盤ステージに上がり「Marcy Marcy Marcy」、私がヴォーカルデビューした曲「What a Wonderful World」そして「チュニジアの夜」・・・私にとっては懐かしい和田サウンドの炸裂でBig-Mの早世を悼んだ

      【下の写真は日吉透修氏撮影】

♪What a Wonderful World…2024年3月10日、赤坂・Zimagine Big-M追悼セッションにて♪

       【典子夫人のご挨拶】
終演時刻の22時になって典子夫人から締めのご挨拶があった。「あと10年くらいは楽しみたかったと思いますが…でも人は必ず死にます。皆さんはどうぞ健康管理をして、そして健康診断はちゃんと受診して下さいね」という言葉は、私を含めて参加者全員の心に刺さったと思う。鎮魂。合掌。

Saigottimo