このエントリにCL500の話は出てきません。
いま使っているニコンさんちのZfについて、感想を書いておこうと思います。
結論を一言で書くと、
「Zfを買ったら負け」
となります。

それまで使っていたニコンさんちのZ6IIを下取りに出してZfをお迎えしたのは、2024年2月のことでした。
当時、納期は受注後半年とかいわれていたいっぽうでそこまで待たないという話もあり、ややなげやりに発注したところ2ヶ月後に入荷の連絡があったのでした。
初期装備は純正エクステンショングリップのZf-GR1でした。
これ、アルカスイス互換マウントが付いて便利な反面、大きく重くなっちゃうのが難点だと思いました。
あとになって革製のハーフボディカバーを買ったのですが、こちらのほうが見た目と手触りがいいので三脚や重いレンズを使わないおきらく撮影のときなど重宝しています。
このほか、記憶媒体として書き込みが速いSDXCカードとMicroSDカードも新調しました。
Z6IIの主記憶媒体はXQDカードだったのでせっかくの高速カードが流用できなくてざんねんでした。
使いはじめて感じたのはおもに3つ。
- EXPEED7はすごい。
Z6IIに搭載された画像処理エンジンであるEXPEED6は、AF能力に不満がありました。
ニコンさんちのデジタル一眼レフにはかならずあった3Dトラッキングという機能がなかったからです。
Z9以降のEXPEED7搭載機は3Dトラッキングが可能で、そこはZfも同様です。
この機能、D850ではたいへん気に入っていて常用していたので、かつてとおなじ撮りかたができるようになって僕はほんとにほっとしたのでした。
僕がZfを買った理由のかなりの部分はEXPEED7の3Dトラッキング機能です。
もっとも、識者がくらべたらEXPEED7でやっと他社の足元まで来た程度らしいです。
- りっぱなグリップがなくても意外に平気。
Z6IIやいまもたまに使うD850とくらべると、把持部分の貧弱さは一目瞭然です。
でも僕は重くて長いレンズを持っていないので心配していたほどには気になりませんでした。
- 笑えるみためも意外に使える。
ジョイスティックがないのでえーと思いましたが、よく考えたら3Dトラッキングがあれば使わないので問題ありませんでした。
シャッタスピードダイアルや感度ダイアルに「A」ポジションがあれば便利なのにーと思っていましたが、これまた使い方次第でした。
露出モードレバーをSに切り替えると設定済みのシャッタ速度がすぐに有効になるのって地味に便利です。
あと、感度自動設定を有効にしていると感度ダイアルの設定値が最低感度になるので、たとえば一時的に超高感度を使いたいとかいうときに便利です。
それからモードダイヤルがなくて接眼部がまるいところは気に入っています。D800シリーズを長く使っていたのでZ6IIはどうにも落ち着かなかったのです。
なんかわりと消極的な美点ばかり列挙してしまいました。
Z6IIがあればZfは要らないのでは?という疑問を持たれたとしたら、それは正解だと思います。
AF機能以外は使い勝手も含めてZ6IIのほうがずっといいからです。
ではなぜ買い替えたかというと、僕の場合はこういう筋書きでした。
Z6IIはAF機能が不満→Z6IIIに買い替え?→噂情報によるとIIIは動画重視の高性能機で高価で大きい→当時EXPEED7が載る最安機はZf→みためも笑える→ええい発注してしまえ
その後に発売されたZ6IIIは噂通り動画向きの高価な商品だったのでこの筋書きはばっちり当たっていたことになります。
カメラの話なので画質のことも触れておきます。
過不足なし、というのが現在の感想です。
ファインダと背面モニタと撮影画像がおなじになるように、現場と編集用較正済みモニタで調整した結果、ほぼ欲しい絵がなにもせずに出てくるようになっています。
D850の繊細な絵とくらべると、ちょっと省略が多いというかギスギスした感じはありますが、安いセンサだしまあこんなもんだろうと思っています。
ファインダで事前に出来上がりがみられるので、気分次第でいたずらするのもかんたんですし。
モノクロモードにレバー操作一発で切り替えられると、たまには使ってみるかーという気になります。
対応交換レンズとしては、Z24-120mm、Z24-50mm、Z35mmF1.8、Z50mmF1.8、Z40mmをそろえました。
ただ、24-120があまりにもよく写るものでほかのの出番がありません。
あとになってタムロンさんの28-75mm F/2.8 Di III VXD G2を買い足しました。
生まれてはじめて買った開放F2.8のズームレンズですが、やさしい写りなのでZ24-120とうまく使い分けできています。
マウントアダプターFTZIIも買ったのでこれまでに入手したニッコールレンズも使っています。
といっても、Fisheye Nikkor Auto 16mm f/3.5ばかりなのでもっと安いアダプタでも充分だったかもしれません。
AF-P70-300mmEとかAF-S16-35mmGとか、充分使えそうなのも持ってはいるのですが、どうも出番がありません。
このほか、ZマウントカメラにライカのレンズをハメてAFで撮れるアダプタも買いました。
FotodioxさんちのPRONTO LM-NKZ-PRNです。
中古カメラのイベントに出店しておられた焦点工房さんのブースであれこれためして、速さと静かさのバランスが取れていたこれを購入したのです。
うちにはL39マウントとMマウントのレンズがいくつかあるのですが、まずまず実用的に使えます。
さいきんこれ用にコシナさんちのULTRON Vintage Line 35mm F2 Asphericalを買いました。
むかしのレンズと違って逆光でもフレアっぽくならないし、写りすぎないし、開放で寄るとちょっとみだれたりで、使っていて楽しいレンズです。
Zfはみためが笑えるので、こういうむかしのレンズをハメる遊びが似合うような気がします。
Zマウントカメラは撮像センサのカバーガラスが薄いので画質的にも有利だといいますね。
ながながと書いてきましたが、ではなぜ「Zfを買ったら負け」なのか、です。
Zfって、ダメなところがたくさんあるんですけど笑えるみためなのでなんか許せちゃうんですよね。
まあへんちくりんなカメラなんだし仕方ないかあ、って。
それでいて基本的な仕様は充分以上だからけっきょくは使うものの知恵と勇気でなんとかなってしまいます。
なので、どんな欠点があっても許さざるを得ないような気さえしてきます。
あと、これから性能的にZfを上回るモデルが出まくるでしょうけど、そういうのはとうぶん先になるだろうZf2の発売まではみんな比較対象外になります。
どんなにダメだろうとほかにくらべるべき商品がない、といういまの状況がずっと続くのです。
つまり、ガチ撮影の人々以外はZfから買い替えもできない。
みなさんいろんな意図でZfを買われてると思いますが、コレクションじゃなくメイン機として買った人は、だからマウント変更しないかぎり未来がないと思うのです。
こんなおかしなカメラを買ってしまったせいで今後とうぶんの間は撤退戦を強いられる的な。
でもそれは楽しい戦いだったりもします。
むかしのレンズを持っていたりすると、Zfほどそれが似合うカメラはライカさんちのM系くらいしかありませんし。
だから、「Zfを買ったら負け」だと思うのです。
おなじ選択をしてしまったみなさん、楽しい負け戦をすえながく堪能しましょう!