うちのCL500、運用開始後1ヶ月で4千キロくらい乗りました。
いまだ潜在力を引き出せてはいないのですが、現状の乗りかたを記録しておこうと思います。
そもそもホンダさんのバイクって運転手に優しくなくて解りにくいうえに、46馬力もあるバイクの能力を引き出し切るなんてもともと人間わざじゃ不可能なので、危なくない範囲でほそぼそと研究中です。

 

・旋回導入
当初感じていた立ちの強さはバイクが寝ていく軸を把握できたら気にならなくなり、結果として旋回導入を抵抗なく効率よく実行できるようになりました。
具体的には、バイクを寝かすときに低い位置にある軸に逆らわないよう大きく体を動かして補正する感じです。
この「バイクが寝ていく軸」、能書き本にはリアタイアの接地点とバイクの重心をむすぶ線になるとか書いてあります。
これまで短くて重心が高い=寝ていく軸が上にあるNinja400に乗っていたこともあり、CL500ってけっこう背が高いので寝ていく軸も上の方にあるような錯覚をしてしまったのですが、じっさいにはかなり低い位置にあります。もとがクルーザであるRebelなんだから当然そうなるわけで、先入観が邪魔していたのでした。
さらりと旋回導入できるようになったとはいえ、初期旋回はさほど鋭くはありません。しょせんは前輪19インチの安定性よりなバイクですから、すぱっと寝かしてもそれで一気に向きが変わったりはしないようです。

 

・安定旋回
リーンイン気味に構えてリアタイアの接地点に体重をあずける感じにすると安定して旋回します。
旋回導入時の効率があまり高くないので、そこで得られない旋回機動成分を加速も減速もしない安定旋回で稼がなくてはなりません。
ここでリーンアウトするとただでさえ低めの旋回効率をさらに下げかねないので注意が必要です。
典型的な失敗フローとしては:
 寝ないので逆操舵で寝かす→舵角がつかない→曲がらない→さらにベタ寝かしする→怖いのでリーンアウト→曲がらない→最初に戻る
となりますが、これは危ないループだと思います。

 

・加速旋回
これまたフロントタイアの接地点に関する誤解が解けたらすこしすなおに感じるようになりました。
クリップオンハンドルのNinja400に慣れていたので、グリップの延長線上にフロントタイアの接地点があるみたいな感覚だったのですが、よくよくみるとそれよりもずーっと手前、ステアリングステムの延長線上よりさらに手前に接地点があります。
あたりまえなこの事実に気づくまでは、ちゃんと旋回しているのにフロントタイアがどこかへ飛んでいってしまいそうな不安感がつきまとっていました。とくにUターンまがいのタイトなヘアピンコーナとかで顕著だったのです。
フロントタイアの接地点を正しく意識できるようになったら、加速旋回中の感覚もすなおなものに変わりました。
ただ、やっぱり長くてでかいバイクなので旋回効率そのものはあまり高くない印象で無理は禁物のようです。

 

・まとめ
現状で僕がCL500に「曲がっていただく」ためにやっていることはこんな感じです。
 大きめに減速する→リアタイアの接地点を基準に旋回導入開始→バイクが寝る軸を邪魔しないよう弧を描くように体を動かす→ハンドル操作は切り増し気味で逆操舵不可→リーンイン気味に構えてバイクが旋回するのを待つ→低い姿勢で体重をリアタイアの接地点にあずける感じで加速しつつ旋回終了

 

重要な点は、CL500はオフロードバイクではなくちょっとむかしふうのロードスポーツなのだという認識で乗ることです。
まだまだ追求の余地というか手応えを感じているので、この検討検証は今後も続けていくつもりです。