CL500の運用開始まで2週間以上あるので妄想がはかどります。
ここでは、まるで別の方向性にみえるNinja400からCL500への機種転換に問題はないのかを考察します。

 

・カテゴリが違う?
見た目でいえばNinja400はスーパースポーツだしCL500はスクランブラです。
でも、実態はそうまでかけ離れていなくて、ストリートスポーツバイクというくくり方では同カテゴリなのです。

 

Ninja400はZ400との同時開発モデルであり、スーパースポーツではなく軽快感とフレームのしなり感を優先したストリートスポーツモデルです。質量バランスとフレーム形状がその証拠です。
EX400G系のエンジンはやや後上に搭載されています。また、ステアリングステムもエンジンに見合った高い位置にあります。
クローズドコースでの業務運用を前提とするスーパースポーツモデルならエンジンは前下になければなりませんし、ステアリングステムは低い位置になければなりません。高い前輪荷重と低い重心で前輪の旋回能力を大きく引き出すことが大前提なのですから、これは自明です。

 

CL500はいわゆる「アメリカン」または「クルーザ」カテゴリであるRebel500をベースに作られています。
カテゴリからくる先入観では直進安定性重視の鈍重なバイクに思えますが、Rebel500はじっさいに乗ってみるとりっぱなスポーツバイクです。
エンジンの重さと低い搭載位置が前輪の旋回能力を高めていて、長めの軸間距離からくる安定性を活かしてあらゆるコーナをスロットル開けっ放しで攻略する可能性を持っています。
ただし、低く構えた外観のためにストロークが切り詰められたリアサスペンションの影響で高荷重での旋回機動実行時にリアタイアの路面追従性が不足気味になることがあります。また、許容リーン角度もややひかえめです。
CL500ではこれらの点が改善されているため、ストリートスポーツバイクとしては充分な能力を持っていると考えられます。

 

・運転感覚が違う?
クリップオンハンドルのNinja400に対してアップライトなパイプハンドルのCL500では乗車姿勢と操作性が異なりそうです。
この点、僕が運用する上ではあまり心配していません。
なぜならNinja400の運用においてずっと「全開進入」を追求してきたからです。
全開進入を適切に実行すると初期旋回の大きさにこだわらず加速旋回区間で後輪の存在感を最大化することになります。
したがって前輪荷重が相対的に少なくリア主体の旋回となるであろうCL500においても乗り方の親和性は高いと考えられます。
また、僕のNinja400はハンドルへの適切な入出力のために幅広で絞り角のすくないハンドルに交換していましたが、CL500のハンドルはアップライトですが幅広で絞り角のすくない仕様のため、類似性があります。

 

運転そのものについては上記のように問題はないと思っていますが、車両重量については不安要素となります。
Ninja400の車両重量167kgにたいし、CL500は192kgと25kgも重くなります。
条件のいい路面での走行中なら問題はありませんが、不整地の走行や押し引きの際にはリスクが高まると思います。
僕はまもなく還暦ですし体力は衰えるいっぽうですから、ここは充分に留意し注意深く運用する必要がありそうです。