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うちのCL500、乗りかたの模索を続けております。
先日、長野県のビーナスラインを走りまして、乗りかたについてあらたな気づきがあったので記録しておきます。

 

このエントリの要約:
CL500を走らせる要点は、後ろに座ること。


 

以下、詳細なたわごとが続きます。

 

今回の旅でとてもよい感触を得られた乗りかたはこんな手順です。
1)シートベルト直前=ステップよりずっと後ろに座る(常時)。
2)旋回導入前、10センチくらい腰をイン側にずらす。
3)ブレーキリリースとともにイン側ステップを踏み込みのしかかるようにしてリーンする。
4)ハンドル操作はわずかに引き舵とし、上体をイン側にずらしつつタンクに伏せる。
5)タイアの接地点に体重が載るよう腰の位置を探り、旋回加速の荷重を集める。
6)イン側ステップ荷重でリーン角を調整しリアタイア接地点の変形を感じつつコーナから加速脱出する。

 

で、今回とても重要だとあきらかになった工程が、この手順の中の後ろに座ることなのです。
これによりバイクの寝る軸および向きを変える軸と運転手の着座位置のバランスが大きく改善されます。
おかげで適切で高効率なリーンができ、加速旋回中の前後輪荷重バランスが改善し、旋回中の安定性が向上します。
結果としてフロントタイアの負担が減り、リアタイアの旋回力をより大きく取り出せます。
さらに、ステップに体重を載せやすくなるためステップワークによりバイクを大きく適切に動かすことができます。
おまけに停車時に足がステップの後ろに出るようになり、ステップおじゃま虫問題まで解決してしまいます。

 

この着座位置、じつはホンダさんのプレスリリース資料の5ページにあるライディングポジションの図のとおりなのです。
やはりメーカさんの想定どおりに運用することが性能を引き出すためには早道になるようです。
また、CL500はオフロードバイクではなくむかし風のロードバイクなのだ、ということがここからも裏付けられると思います。

 

これまでのエントリで乗りかたの変化を振り返ってみると、着座位置がだんだん後ろになっているのが判ります。
最初のうちはステップの真上に座っていたので停車時に脚がステップと干渉することに違和感がありました。また、バイクが寝る軸と自分が操作する軸との不整合があり、バイクを頑固に感じておりました。
すこし着座位置を引いてタンクに伏せるようにして旋回するとすなおに感じるようになり、軸も体感できるようになりました。
前輪の接地点を意識するようになると着座位置が前輪に近すぎたのだと気づき、今回の発見につながりました。

 

後ろに座るようにしてから、街乗りでも軽快さを感じるようになりました。
リアタイアの接地点を軸にステップワークで操作する意識を持って運転すると、小さな曲がり角や発進直後の右左折などでスロットルを安心して開けられるのです。
運悪くリアタイアがずるっと来ても、全コントロールがリアタイアに集中しているのでそのまま走り続けることができます。

 

だらだら書き連ねてきましたが、そんなわけでCL500(もしかしたら250も?)の運転の要点はシートベルト直前に座ることだと判りました。
これはぜひみなさんにもお試しいただきたいです。
オフロードバイク的にめいっぱい前に座った場合とはまるで違う高い自由度を得ることができました。