こんばんは、ココアこと田中貴子です。
時間をつくって是非とも観に行ってほしい映画に出逢いました。
両親が耳が聞こえないという境遇のもとで生まれ、自身は聞こえる「コーダ」の五十嵐大さんの自伝的なエッセイが原作となった作品「ぼくが生きてる、ふたつの世界」 です。(9月20日公開、字幕ありの回で鑑賞)
成長するに従い、家族がもつ特殊性に葛藤して反発、やがて20歳になって東京に出て、自分らしい道を探し求めていくという話は、一昨年アカデミー賞を受賞した「Codaコーダ あいのうた」のように明確な夢があって叶えたいとする感動ストーリー展開でないけれど、こちらのほうが私には好みでした。
主演の吉沢さんは、中学生から青年までを演じています。
死んだような、やる気のない表情は、もったいない位、イケメン封印。
親のことは大好きなのに鬱陶しくもある繊細な役どころでもあり、手話も出来るけれど卓越しているのでもない、投げやりのようで優しい青年がリアルに感じられる瞬間が何度もありました。
母親役の忍足亜希子さんの仕草や表情に愛らしさと息子を想う気持ちがあふれていて、うるうる。
赤ちゃん誕生の喜びから始まる日々の細やかな描写に、どこかしら誰でも、親だったり或いは子どもの立場として胸がきゅんとなる場面があるのではないでしょうか。
鑑賞後こちらも読みましたが、ご両親の耳が聴こえないことが嫌だったのではなく、思春期になって相談したい場面があっても、複雑な心模様を手話の語彙では追いつかず、口話や筆談でも上手くいかず、やがて両親に理解してもらうを諦めて、1人で解決するしかなかったという描写に、五十嵐さんの伝える限界の苦しさや孤独を想いました。
言葉を交わせても、「そうじゃなくて・・・」と親の前で分かってほしいのに、もどかしくて泣きそうになったとき、「泣いてちゃ、わからん!」と父に怒られたこともあって、途方にくれたあの感覚・・・
言葉は絶対でないけれど、だいたいそんな感じではなく、そう言いたかったんだ!という文字を見つけたり、共感してくれたときの喜びは大きいもの。
本の最後のほうに、ご両親への想いが書かれていて、また胸に込み上げるものがありました。
家族って何でしょうね。
言葉も大事だけれど、それ以上に場の空気で伝わってしまうこともありますよね。
先日2日夜に行った共感サークルでは、私自身に起こった出来事を参加された皆さんにシェアしたことで、あれこれ感じ合う時間になりました。
**ココだけのハナシの歴史**
第33回:いろんな感情があることに、ただ気づく
(ブログ内に第1回から32回までのレポのリンクも貼っています)
第34回:(これでやめました)自分がダメになってしまうが突破口になる
第35回:こんな時こそ、共感サークル!
第36回:(ここから変化した私)「よく頑張ったよね!」で勇気の伝説になる
第37回:(ダイアード瞑想)会を終えた後にも、じわじわ変化をもたらしてくれる
第38回:(夢でもいいから会ってみたい人)憧れの人は未来の私を教えてくれる
第40回:自分の本音を見つめた先に、誰かを思いやる視野が広がる
第42回:(ジャッカルpart3)自問自答の独り言なのに、真意が伝わるんだ
第43回:(飽きっぽいと続ける)自分がしたいと思って決めると強い!
第46回:自分を奮い立たせなくていい、ただゆるゆる受け取り合う時間
第48回:もやもや、グルグルの先に、握りしめていた想いが優しく溶け出す
第49回:(わくわくを見つける)わくわくは掘り進めたくなる歓びの源なんだ!
第52回:(いやだ!のパワー)いやだ!とは察する良い子をやめて正直になりたい宣言
第54回:(今だからやりたいこと)制限を外すと、夢がワクワク刺激に満ちてくる
第55回:(ダイアード瞑想)2人で自由無限に紡ぎあげていく心模様のタペストリー
第56回:(好きと嫌い)好きは自分の大事な心の原点に繋がれる
第57回:大それたことでなく、ゆるーく挑戦もいずれ望むとこへ行ける
第59回:(ごきげんのかじ取り)こんなはずじゃない自分こそ、受け取ってみよう
第62回:役に立つとは、愛をもって、生きる喜びに種をまくこと
第63回:おせっかいでもいい!思いやりは気持ちが先に動くもの
第64回:(どこまでが自分なのか?)世代を超えて話すって、豊かで安心
第66回:(いいひとをやめる)いい人は相手に期待しすぎて疲れる
第67回:(ジャッカルの巻)ちょっと聞いて!で解放できる安心感
第68回:(信じるのパワー)自分の在り方を信じてるが信頼の土台になる
これまで、皆が何でも安心して話せる場を創りたいと願いつつ、私は皆の気持ちを吐露しやすい雰囲気をつくって促す側でいよう。
ほとんど無意識ながら、そう決めていた部分もありました。
それが今回はネットの箱の中で、皆さんの笑顔に囲まれて、あのね・・聞いてくれる?が口に出たのです。
例えるなら、始まりは自分だけパフェを食べてるのを見つめられているような、落ち着かなさ(伝わるかな?)
でもパフェの実況中継をしているうちに、よかったらで差し出したぶどうや苺を、皆が一緒に味わい合ってる感じに。
美味しいも苦いも混ざっていても、そのまま受け取ってくれる。
しばしその場にいて、ただ聴いてくれる存在は頼もしくてホッとしますね。(自分で深~く納得!)
そのときは辛かったとしても、時間の流れと共にいつか変わっていくこと、視野が広がって気づくことがある。
会の積み重ねで築いてきた皆さんの優しさにも改めて感謝でいっぱいです。
<参加された皆さんからの感想>
・おはようございます。
昨日は一期一会の「今この瞬間の出来事に感謝しながら過ごしている」のメッセージを聞いて、自分の生き方を応援されているようで嬉しくなりました。
日頃は進行役を務めるココアさんが珍しく今ある辛い想いを話されたのですが、ちょっとでも軽くなれたらと聞きました。
この出来事から何を学ベるだろうか?と考えては、関係性の気まずさがあっても、あきらめないで双方で話し合っているとお聞きして、私も見習いたいと思いました。
ココアさんが大切にしている気持ちがきっと解ってもらえる日がきっと来るのでは私も信じてます。( S ・ O さん )
・貴子さんのまさかの出来事!
お話を聞きながら、その衝撃はいかほどだったのかは想像に難くありません。
心のかさぶたをないものにするのでなく、ここからを更に大切に、仕事先だと離れれば済むけれど、家族ではそうもいかないので、時間をかけながら、「ピンチはチャンス」なので、貴子さんが感じていらっしゃる通りだと思います。
貴子さんだからここまでのお題がやってきたんだと思います。
乗り越えられないことはやってこない。
Sちゃんがピンチだった過去を話されながら、今は「全て叶っているから」の言葉にも希望の光を感じました。
覚悟は確かに要りますけど、腹を割ってがいいと思います。
私もここ最近の身の回りの出来事から、色々と溜まっているものを出していくことが大事だと実感です。
そして「この話をなぜ聞くんだろう?」「私はここで何を自分が見せられているんだろう?」と問いかけてます。
この場に居合わせた私にとっても何がしかの大きなメッセージだと受け取ってます。
お話ししてくださって、ありがとうございました。( Tomokoさん )
NVCの予備知識がなくても構いません。
自分のことをもっと知りたい、人ともっと絆を深めていきたい、そんな方ならどなたでも、きっと楽しめると思います。
今後の日程など、詳細は以下をご覧になってくださいね。
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次回以降の開催予定:
10月9日(水)10時から12時 フリートーク 「休む」
*休みたいのに、サボっちゃいけない、ちゃんとやらなきゃと罪悪感を感じたことはありませんか?
ゆっくりしていいよと言われても、職場でついゴミ捨てしたり、お掃除してしまう私(笑)
休みにまつわる甘えるを考察してみたいと思います。
11月14日(木)20時半から22時半 共感サークル
zoom利用なので、自宅にいたまま、寛いだ空間でご参加ください
各回とも4名枠で区切ります
会費:単発参加:1500円、3回分チケット:3000円
(当日体調不良などの都合でキャンセル発生した場合も繰り越しOK、有効期間は定めません)
初回・未体験の方に限り、無料でご招待します。
☆参加するにあたってのお願い☆
安心・安全の場を作りたいので、私と何かしらの場で知り合っている人を優先とさせていただきます(誰かの友人・知人で参加してみたい、あるいはブログの読者で知っただけでも歓迎です、必ずその旨をお知らせください)。
zoomでは顔出し、お名前(ニックネームでも可)を明示することのご協力をお願いします。
下記のフォームよりお申込みください。↓↓
10月11月ココだけのハナシ参加希望はこちらから(オンライン) (formzu.net)
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最後に読んだ物語は、こちらの表題にある「ろくべえまってろよ」(灰谷健次郎 著、角川文庫)です。
図書館にリクエストする際に、長新太さんが描かれた絵本のつもりでいたのですが、出版社間違い(文研出版)でした。
そんな事情もありラジオ朗読よろしく、耳からの情報のみで想像の翼をいっぱい広げて味わっていただきました。
犬のくろべえがうっかり穴に落ちたのを知り、1年生の子ども達が何とか助けてなきゃと名案を考え出します。
身体は小さくともあきらめず、最後まで正義感と愛情をもって接している姿に「がんばれー」と応援したくなる作品です。
読んでくださって、ありがとう。
(千葉の単館系映画館・千葉劇場で観終わったあと、懐かしい喫茶店「呂久呂」にて和み休憩)