2025年度用偏差値 女子校・共学校(女子)統合版
シリーズの続きです。
本日は、共学校(女子)と女子校の統合版について、入試日程別に確認していきたいと思います。
これまでのシリーズはこちら↓
女子校・共学校(女子)偏差値表/2月1日
まずは2月1日です。
21/9 | 22/9 | 差 | 23/4 | 差 | 24/4 | 差 | 21→24 | |
桜蔭 | 62 | 62 | 0 | 62 | 0 | 63 | 1 | 1 |
渋渋① | 61 | 62 | 1 | 62 | 0 | 62 | 0 | 1 |
JG | 61 | 61 | 0 | 61 | 0 | 61 | 0 | 0 |
早実 | 59 | 60 | 1 | 60 | 0 | 60 | 0 | 1 |
雙葉 | 58 | 58 | 0 | 59 | 1 | 58 | -1 | 0 |
洗足① | 56 | 57 | 1 | 57 | 0 | 58 | 1 | 2 |
広尾① | 56 | 56 | 0 | 56 | 0 | 57 | 1 | 1 |
吉祥① | 53 | 54 | 1 | 54 | 0 | 55 | 1 | 2 |
鴎友① | 53 | 52 | -1 | 52 | 0 | 53 | 1 | 0 |
フェリ | 55 | 55 | 0 | 54 | -1 | 53 | -1 | -2 |
トップはやはり桜蔭で、それに肉薄する渋渋①という構図ですね。
御三家以下では、洗足①、吉祥①がこの4年で2ノッチ上昇しており、難化しています。洗足①は最近の進学実績が人気に反映している形ですね。吉祥女子も洗足ほどは目立ちませんが、近年東大をはじめとした難関国公立大学への進学実績が伸びており、そのあたりが評価されているのでしょう。
他方、フェリスが2ノッチ減となっています。以前も書きましたが、交通網の発達により、フェリスは2月1日の都内の進学校(主に上記の表に記載されている学校)がライバルとなってしまったこと、同じ神奈川の洗足の人気が上昇していることがその理由かと思います。
女子校・共学校(女子)偏差値表/2月2日
次に2月2日入試です。
21/9 | 22/9 | 差 | 23/4 | 差 | 24/4 | 差 | 21→24 | |
豊島① | 61 | 61 | 0 | 61 | 0 | 62 | 1 | 1 |
渋渋② | 64 | 64 | 0 | 63 | -1 | 62 | -1 | -2 |
慶應SF | 61 | 61 | 0 | 60 | -1 | 60 | 0 | -1 |
洗足② | 57 | 58 | 1 | 57 | -1 | 58 | 1 | 1 |
吉祥② | 56 | 56 | 0 | 57 | 1 | 57 | 0 | 1 |
明明① | 55 | 55 | 0 | 55 | 0 | 56 | 1 | 1 |
青学 | 56 | 54 | -2 | 55 | 1 | 54 | -1 | -2 |
白百合 | 54 | 55 | 1 | 55 | 0 | 53 | -2 | -1 |
2月2日で目立つのは、まず渋渋②が2ノッチ低下しているところです。これは再三述べているように、渋渋を第一志望とする受験生が増加していること、他方で渋渋②の偏差値が上昇しすぎて併願校としては受験し辛くなったことの現われではないかと考えています。
つまり、渋渋を第一志望とする層は最優秀層でも年々増加し、(女子御三家ではなく)2月1日の渋渋①を受験するようになり、その結果、先に見た通り渋渋①の偏差値は上昇します。他方で、渋渋②の高偏差値は2月1日に女子御三家を受験した層が併願校として受験することで支えられてきたと思いますが、偏差値が高騰しすぎたため、併願校として受験し辛くなり、2月2日はもう少し安全な学校を選択するようになったという動きがあるのではないでしょうか。それにより、渋渋②の偏差値は下がり、逆に洗足②や吉祥②などの、女子御三家併願校として丁度いい学校の偏差値が上昇するという流れです。
また、洗足②、吉祥②の上昇は、上述のとおり昨今の進学実績の影響による人気かと思いますが、そのあおりで白百合の偏差値が低下しているものと思われます。
慶應湘南藤沢の1ノッチ低下、青学の2ノッチ低下については、明大明治の偏差値が上昇していることに照らすと、必ずしも大学附属校人気一般が低下しているとは一概に言えないのでしょう。私は私立大学人気の動向は追っていないのでよくわかりませんが、最近明治大学の人気は高まっているようですし、これは近年の各大学の人気を反映しているものなのではないでしょうか。
女子校・共学校(女子)偏差値表/2月3日
最後に2月3日入試です。
21/9 | 22/9 | 差 | 23/4 | 差 | 24/4 | 差 | 21→24 | |
慶應中 | 64 | 64 | 0 | 63 | -1 | 65 | 2 | 1 |
豊島② | 62 | 63 | 1 | 63 | 0 | 63 | 0 | 1 |
筑附 | 62 | 62 | 0 | 63 | 1 | 63 | 0 | 1 |
小石川 | 59 | 60 | 1 | 60 | 0 | 60 | 0 | 1 |
鴎友② | 59 | 59 | 0 | 58 | -1 | 58 | 0 | -1 |
明明② | 56 | 56 | 0 | 56 | 0 | 57 | 1 | 1 |
お茶 | 57 | 56 | -1 | 55 | -1 | 54 | -1 | -3 |
都武蔵 | 56 | 56 | 0 | 56 | 0 | 54 | -2 | -2 |
2月3日入試で際立つのは、お茶の水女子大附属と都立武蔵の低下です。以前も少し触れましたが、お茶の水女子大附属の偏差値低下は、都立中高一貫(特に小石川)に人気を取られた、と解釈することになるのでしょうか。
しかし、個人的には現在のお茶の水女子大附属の偏差値はちょっと過小評価になっているようにも思います。大学進学実績をみると、今年も東大5名、一橋4名、東工大3名と、1学年約120名(うち附属小30名、附属中30名、附属高校60名)の女子校としては、なかなかの実績です。東大現役合格率は4.31%と、女子校では桜蔭、JG、豊島、洗足、鴎友に次ぐ5番手につけています。現在は結構お買い得といえる状態ではないでしょうか。
都立武蔵の低下については、都立全体の流れと照らしてみたいので、一旦保留とさせて下さい。ただサピックスからは都立受験が多くなく、偏差値が出ている学校は極めて限られているので、もし検討するとすれば四谷大塚や日能研の偏差値でみないといけないですね。
また上位校はいずれも1ノッチですが上昇しているところも注目ですね。
伝統的女子校の苦戦は女子大人気の低下が一要因か?
こうしてみてみますと、1日のフェリス、2日の白百合、3日
日お茶の水と、伝統的な歴史ある女子進学校(お茶の水は中学は共学ですが)が苦戦していることがわかります。いずれも我々が中学受験の時代にはトップ校でした。
私は女子校の研究はまだまだなので、具体的な背景はよくわからない部分があります。伝統的な女子校であっても、例えば女子御三家はかつてと同じようなポジションをキープできているわけですし、一概に女子校人気の陰りということでは片づけられないでしょう。
ただ一点気づいた点があります。この三校に共通するのはいずれも女子大の附属校という点です。
もともとこれらの高校から附属の大学に進学する数はそれほど多くはありません。各校のHPによると、2023年はフェリス高→フェリス大は合格者3名、白百合高→白百合大は進学者3名、お茶の水高→お茶の水大は合格数15名です。フェリスや白百合には附属の大学への推薦枠があるようですが、昔からあまり使われていないようですし、お茶の水はおそらく推薦枠はなさそうです。
従って、附属の女子大人気の陰りがストレートに附属中高の人気に影響するかはわかりません。ただ、女子大が昨今不人気であることにより、その附属校も「ブランド力」という点でやや時代にマッチしない部分が出てきているのかなとは思います。
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