●公務員は原稿料を受け取れない?
おかげさまで今年度は、以下のような媒体で文章を書かせていただきました。
リンクはそれぞれの掲載についてご報告したブログ記事です![]()
私はこれらの記事を、有償で、つまりは原稿料をいただいて書いています。
しかし、記事の執筆の依頼を受ける際に、依頼元である出版社としては原稿料を出すつもりでいても、その依頼を受ける公務員の側が『原稿料をいただいて書くことはできません』と断るケースもあると聴きます。
確かに公務員は副業・兼業禁止。
所属する役所以外のところから金銭での対価をいただくことは、ちょっと憚られる、そんな風に思うのが普通の感覚なのかもしれません。
実際、私も昔はそうでした。
でも、実際には公務員であっても金銭の対価を受け取ることが法令上正当に認められるケースはあります。
今回ご紹介する雑誌などの記事の執筆も、そういったケースの一つです。
ということで今回は前編と後編の2回にわたって、私が原稿料をいただいて原稿を書いている経験者として、市役所内部での手続きなどをどのような流れで進めたのかをご紹介します。
メインは地方公務員法38条の営利企業等従事制限の許可を得るという話です。
但し、これはあくまで私の個人的な経験談としてお伝えするものなので、実際に依頼を受けて執筆することになった場合には、必要に応じて所属する組織の人事当局等に直接確認されることをおススメします。
また、講演料や原稿料といった対価は、営利企業等従事制限でいうところの「報酬」には該当せず、そもそも許可が不要であるという考え方もありますので、許可の要否については、同じく人事当局に直接ご確認ください。
●私が原稿を書いたときの流れ
私が実際に原稿を書いたときの流れは、概ね下記のとおりでした。今回の記事では、この流れに沿って、
と
はこの記事(前編)でお伝えし、
~
については後編でお伝えします。
執筆の打診を受ける(前編)
上司や人事当局に事前相談をする(前編)
応諾し、正式に依頼を受ける(後編)
人事当局に申請し、許可を受ける(後編)
原稿を書く(後編)
執筆の打診を受ける
まず、“雑誌などの媒体で文章を書く”ということは、何から始まるのでしょうか。
私の経験上、その多くは、“執筆の打診を受ける”ということから始まります。それはまだ正式な依頼ではなくて、
「○○という雑誌に、○○というテーマで、○○文字くらいで、締め切りは○月○日で、書いていただくことは可能でしょうか?」
といった感じの打診があります。この段階ではまだ「書いてください」という依頼ではありません。
打診は、個人的なメールやSNSなどのルートで届くこともあれば、職場に電話がかかってくるケースもあります。
その内容をしっかり確かめて、“書きたい”と思える内容で、文章量や締め切りから判断して“書けそう”だと思えるのであれば、
“書かせてもらいたいと思っていること”
“上司や人事当局に確認して回答する旨”
をできるだけ早く回答した方することをおススメします。
打診してきている編集さんは、もしあなたに断られたら次の候補者へと打診するつもりかもしれません。断るなら早めに断るのが親切です。
また、あなたが上司や人事当局に確認するまで正式な回答を保留しながらも、本人としての意向だけは素早く回答することで、その状況を担当の編集さんは上司に報告できるかもしれません。
仮の回答、本人としての意向であって、正式な回答では無いことを伝えたうえで、素早く回答することは様々な関係者にとってプラスになるはずです。
上司や人事当局に事前相談をする
本人としての意向を仮の回答として編集さんにお伝えしたら、今度は、本当にその依頼を受けられるのかどうかを確認するために、上司や人事当局に事前相談をします。
ここは地方公務員法38条の営利企業等従事の許可を申請するのが正式な手続きであることに対しての“事前相談”という言い方をしていますが、ここでの相談が実質的には執筆依頼を受けられるかどうかの正式な判断のタイミングになります。
この事前相談で直属の上司にも人事当局にも、概ね問題ないことを確認できれば、編集さんから正式な依頼文書を出してもらい、38条の許可の申請を出すことになります。
ここでのポイントは、
(1)仕事として書くべき内容ではないか
(2)倫理的に公務員が書いても問題ない内容か
(3)上司や人事当局との信頼関係
の3つが挙げられます。
(1)の仕事として書くべき内容ではないか、というのは、現在担当している業務に関する内容など仕事として書くべき内容であれば、それを個人として原稿料を得て書くのは適切では無いと判断される場合があります。
そのような場合は、所属長からの業務命令により通常の業務時間内に業務として執筆し、原稿料はいただかない、または組織が歳入(雑入)として受け取るという整理になることがあります。
このあたりの判断は組織によって異なる場合がありそうです。
(2)の倫理的に公務員が書いても問題ない内容か、というのは、例えば性風俗に関する内容であるなど公務員としての品位を損なうような内容であればNGだという意味です。
(3)の上司や人事当局との信頼関係、というのは、本来営利企業等従事許可は恣意的に運用されるべきものではありませんが、日頃の勤務の態度などから「こんな職員に許可を出すなんてケシカラン」と市民から言われないような関係を、上司や人事当局との間に築いておくことは大切だと私は感じています。
自分自身がしっかりと仕事に取り組んでいること、上司とも人事当局ともコミュニケーションが取れていることで、上司も人事当局も安心して許可を出せるように自らを整えておくことと言ってもいいかもしれません。
このような3つのポイントを踏まえて、上司や人事当局に事前相談をし「この内容なら問題ないのではないでしょうか」と言ってもらえたら、担当の編集さんに内諾を得たことを伝え、正式な依頼文書を発行してくれるようお願いをします。
ちなみに事前相談のときに、編集部が出そうとしている依頼文書の案を送ってもらっておくと、上司や人事当局としては判断がしやすいと思います。やはり役人ですから(役人に限ったことでは無いかもしれませんが)、口頭で説明されるより、文書があった方が判断しやすいですよね。
さて、ここまでで少し長くなりましたので一旦区切りとさせていただき、続きとなる
応諾し、正式に依頼を受ける(後編)
人事当局に申請し、許可を受ける(後編)
原稿を書く(後編)
の部分については、この後、後編として書かせていただきたいと思います。
後編はこちら
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