公務員に効くビジネス書 vol.2 人を動かす/D・カーネギー | 公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

ビジネス書を、公務員目線でご紹介する
「公務員に効くビジネス書」。


第二弾は、人を動かす(D・カーネギー)


書かれているのは

 人を動かす3原則。
 人に好かれる6原則。
 人を説得する12原則。
 人を変える9原則。


の合計30の原則。
(付録として「幸福な家庭を作る7原則」も)

この30の原則を箇条書きにして
手帳にでも貼っておけば、
それだけで人とどう関わって生きていくか、
ちょっと今までより上手くいきそうな有難味。




しかし、あえて言い切ります。


大切なのは、30のうち、たった一つ。

重要感を持たせる


人を動かす秘訣は、まちがいなく、
ひとつしかないのである。
すなわち、みずから動きたくなる
気持ちを起こさせること―これが、秘訣だ。
(P23)


当たり前です。

でも、その当たり前のことを意識して、
そのために有効なことを私たちは出来ていません。

相手に動いてもらわなければならないのに、
苦情を言う、文句を言う、高圧的に迫る、
交換条件を出す、依頼だけを一方的に投げつける……。

相手に動いてもらわなければならないはずなのに、
相手がみずから動きたくなる気持ちを起こさせること
には到底つながらない方法ばかりを選びがち


われわれは、子供や友人や使用人の肉体には
栄養を与えるが、彼らの自己評価には、
めったに栄養を与えない。(中略)
やさしいほめことばを与えることは忘れている。
(P44)


人は自らが重要な存在であること(重要感)を
実感したくて生きている。
そのためなら犠牲も苦労も厭わない。


大切なのはそのことを肝に銘じて、
真の思いやりから発生する感謝の言葉や
感嘆の言葉を目の前の相手に伝えること。


私たち公務員は、常に多くの関係者
(庁内はもとより、業者さんや窓口のお客さんも)
とのやり取りの中で仕事をしています。

だから、相手に動いてもらうこと無しには
全く仕事にならない
ことも多々あります。

企画も総務も、窓口も管理部門も、
誰かとの“関係”の中で仕事をしているなら、
きっと明日役に立つ一文が見つかるはずです。

D・カーネギーの『人を動かす』。
ぜひ手にとって見てください。

人を動かす 新装版