公務員に効くビジネス書 vol.1 京セラフィロソフィ/稲盛和夫 | 公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

「公務員に効くビジネス書」

企業に勤める方々が愛読するビジネス書ですが、
私たち公務員にとっても仕事に取り組む中での
様々なヒントを示してくれます。
そんなビジネス書を、公務員目線でご紹介します。


第一弾は、京セラフィロソフィ(稲盛和夫)


著者は、京セラの創業者として知られ、
さらにはKDDIを創業し、JALを再建するなど
長く経営の第一線で活躍してきた当代随一の経営者
その経営哲学として京セラ社員に説かれていたのが、
この「京セラフィロソフィ」です。




本著を通じて著者が説くのは
心そのものの大切さと、心の持ちよう、育み方の大切さ
如何にそれらを頑なに、愚直に守り続けることで
従業員28名で始まった京都セラミックスを
京セラという大企業に育て上げたのか。


例えば、
「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する 」(P287)
(以下、本文から引用)
"賢い人間ばかりでは、革新的なことはできないでしょう。なぜなら、それがどのくらい難しいかということを頭で先に考えてしまって、結局取りかかることができないからです。"

我々公務員は「やるべきかも」と思っても、
「調査はやってみましたが、
実現するのは難しそうです」
と簡単に結論付けて、諦めてないでしょうか。

調査結果だけではありません、
予算がない、所管事項ではない、忙しい……。
できない理由なら無限に思いつく人種

でも、本当にやるべきことなら
机上の計算での実現可能性に縛られず、
どうしたら、どこまでなら出来るのか
トコトンまで考えること。
このくらいかな、と思ってからが本番で、
最後まで諦めず、投げ出さず悩みぬくこと。

そういった姿勢こそが
「多様化・複雑化する市民の望み・悩み」と、
「リソースの限界・公平性・公益性」という
一見矛盾する今の行政へのニーズに応える
行政職員として求められるのではないでしょうか。


もう一つ、私が好きな項目に
「有言実行でことにあたる 」(P312)
という項目があります。
(以下、本文から引用)
"自分の言った言葉が「言霊」となって、自分に返ってきます。その言葉は自分の中にこだまして、それを実行するためのエネルギーを生み出すのです。つまり、有言実行とは、言葉を実行のエネルギーに変換するという作業"

公言することで逃げられないようにする。
組織としての役所は、首長が公言しても
計画に書いてあっても、尤もらしい理由で
出来ないことを正当化することがあります。

そういう意味では役所としてよりも、
個人として公言して「実行のエネルギー」を
得ることが大切
なんだと思います。

「街を変える」
「人々の暮らしを変える」
「担当している人々を幸せにする」

大きくても小さくても、
短期でも長期でも。

公言して「実行のエネルギー」を
手に入れてみませんか?


ちなみに私は
「自治体職員という職業の質を変え、
社会での位置付けを変えます」


ぜひ「京セラフィロソフィ」で
職業人としてのご自身の哲学を
グラグラと揺さぶられる体験を



京セラフィロソフィ/稲盛和夫