Crash Dive

潜水艦USSコルセアは、北大西洋でスウェーデン船に偽装したドイツのQシップと戦った。次の作戦では、ある島にある敵の基地を攻撃した。
一方でウォード・スチュワート中尉は上官デューイ・コナーズ中佐の恋人ジーン・ヒューリットに接近した。


映画関連目次(闇雲映画館)

製作年:1943、監督:Archie Mayo、脚本:Jo Swerling、原作:W.R. Burnett


■ はじめに

◆ 登場人物(キャスト)
デューイ・コナーズ中佐(ダナ・アンドリュース) 艦長
ウォード・スチュワート中尉(タイロン・パワー) 副艦長
ジーン・ヒューリット(アン・バクスター) デューイの恋人、教師

◆ 補足・感想

戦争映画にしては恋愛関連の場面が多い。分割すれば映画が二作できるかも。

潜水艦の名前はUSSコルセア。

海での戦闘場面は計三回。2.3.が主。場所は北大西洋。

1.ウォードが哨戒魚雷艇で敵の潜水艦と戦う。

2.潜水艦でドイツのQシップと戦う。

3.潜水艦で近づき敵の基地を攻撃する。

ダナ・アンドリュースとアン・バクスターは「(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water」で共演。

タイロン・パワーとアン・バクスターは「(1946)剃刀の刃/The Razor's Edge」「(1948)幸福の森、アイルランドの妖精/The Luck of the Irish」で共演。

用語。Torpedo Boat:魚雷艇。PT Boat/Patrol Torpedo Boat:哨戒魚雷艇。

Qシップ。商船などに偽装した武装船。対潜水艦用としてイギリスが第一次大戦、第二次大戦で使用した。本作ではドイツのQシップが登場する。

ヴィヴィアン・リー主演の「(1937)間諜/Dark Journey」ではイギリスのQシップが登場する。第一次大戦。

本作は「(1946)潜行決死隊/O.S.S.」(アラン・ラッド)とは別映画。「O.S.S./戦略情報局」はCIAの前身。
 


■ あらすじ

◆ 哨戒魚雷艇で敵の潜水艦と戦う

ウォード・スチュワート中尉は哨戒魚雷艇を指揮している。

民間人がぎっしりと乗っている小型船を発見した。近づいて救助活動を始めた。

だがしかし、潜水艦の潜望鏡を発見した。救助活動は中止し潜水艦との戦闘に入る。

艇が潜水艦に近づくと潜水艦は潜航した。

爆雷を次々と投下した。

そのうちに、いろいろなものが浮かんできた。潜水艦は沈没した。

その後、改めて小型船の人々を救助し、艇に乗せて帰港した。

新聞には、戦果が報道された。


◆ 潜水艦でドイツのQシップと戦う

◇ 潜水艦勤務を指示される

コネティカット州ニューロンドンの海軍基地。上官に経過を報告した。その場で潜水艦勤務を指示された。

上官と一緒に係留されている潜水艦を訪れる。デューイ・コナーズ中佐に紹介された。

いったんワシントンに行った後、帰隊した。潜水艦が出港準備をしている。デューイが搭乗員にウォードを紹介した。

◇ 貨物船に遭遇

潜水艦は出港した。北大西洋をジクザグに航行し敵を探す。

スウェーデンの貨物船がいた。救難信号をだしている。

浮上して近づいた。ゴムポートを出す。

しかし貨物船は突然スウェーデン国旗を降ろしてドイツ国旗を掲げた。

隠していた砲の覆いを外して砲撃を始めた。ドイツのQシップである。

ボートは大急ぎで潜水艦に戻る。潜水艦は攻撃を受けつつもボートが戻って来るまで待つ。

全員が戻ったので、急速潜航する。

◇ 爆雷で攻撃される

今度は爆雷をどんどん投下してくる。爆発が起きるたびに、大きく揺れる。

いったん攻撃が止んで安心したところで、また爆雷が爆発した。一部の区画が浸水する。

沈没したと偽装するために、予め用意してあった品物を艦外に放出する。

それらが海面に浮かび上がる。Qシップは潜水艦が沈没したものと判断して攻撃を中止する。

◇ 魚雷でQシップを仕留める

攻撃が止んだので少しずつ浮上し、潜望鏡を出して確認する。

Qシップに接近する。

適当に近づいたところで、魚雷を発射。見事に撃沈した。

◆ 潜水艦で近づき敵の基地を襲撃する

◇ 敵基地の攻撃

今度の出撃は、ある島に建設されている敵の基地を攻撃する。

その島には、港が建設されており、軍艦が係留されている。また基地も建設されている。

デューイが作戦について指示をする。上陸部隊は敵の基地を爆破する。リーダーはウォード。それに続いて係留されている艦艇を魚雷攻撃する。

上陸メンバーを募った。

◇ 爆破

10人程がゴムボートに乗って、海岸に密かに上陸した。潜水艦は潜航する。

基地に近づく。歩哨か警戒している。

歩哨をかわして建物に近づき爆弾を仕掛けた。一定時間後に爆破するように設定した。

しかし歩哨が来たので、なかなか離れられない。爆破時間が近づいたので飛び出す。

たちまち敵との銃撃戦。ウォードが敵を止めている間に、仲間は海岸まで来た。

◇ 魚雷攻撃

潜水艦は浮上して敵艦に魚雷を発射。命中して大爆発する。

上陸組が泳いで潜水艦に近づく。敵もボートを出して追いかける。

ギリギリのところで潜水艦に辿り着いた。

デューイ以外は艦内に入った。デューイは艦橋に残って艦内と連絡をとる。

潜水艦は、デューイの胸のところまで潜水する。

デューイは状況を見ながら艦内に指示を出す。それに従って魚雷を発射する。次々と敵艦に命中する。火の海となる。

現場海域から離れて浮上して、デューイを助け入れた。

帰港した。すでに戦果が伝えられており、多数の人に迎えられた。

◆ ジーン・ヒューリット

ジーン・ヒューリットはデューイの恋人なのだが、ウォードがジーンに近づく。デューイはたいして争いもせず、ジーンを諦める。

◇ ジーンは列車でウォードと会う

基地があるニューロンドン。ジーンはこの町の「BROMLEY SCHOOL FOR GIRLS」の教師である。

ジーンは恋人のデューイと会った。「子供たちを引率してワシントンに行く」と言う。

ジーンは子供たちと列車に乗った。寝台車。ジーンが席に来た。上着を脱いで下着になる。しかし男性がいた。これがウォード。

ウォードが上段と下段を間違えていたため。ウォードは上段に移動した。

しかしウォードは何かとジーンに話しかけてくる。ジーンはイヤな顔をするが、ウォードは気にせず積極的に話してくる。

食堂車でもウォードはジーンに話しかけてきた。ジーンは早々に席を立った。

◇ ホテルでも会う

ジーンはホテルのフロントに来た。しかし予約が入っていなかったらしい。

それをウォードが見ていた。ウォードはフロントに電話をかけて「部屋を開ける」と言う。

空きができたので、ジーンは泊まれることになった。

◇ ウォードはジーンとデートした

ウォードは放棄したはずの部屋に行った。当然ジーンがいる。

そしてなんと「ここは自分の部屋だ」と言い放つ。ジーンは抗議する。

するとウォードは「それじゃ、仕方がないか」と理解があるふりをする。そして部屋を譲るための条件として、デートすることを要求した。スゴイな。

しかたなくジーンはウォードとデートした。ダンスをする。

ジーンは迷惑顔をしているが、少しはウォードが気に入ったと見えて、笑顔も少し見せた。

ウォードはしっかりと次の日のデートも約束した。

◇ ジーンはいなかった

次の朝、ウォードはジーンに会いに行った。しかしジーンはいない。

フロントに聞くとチェックアウトしたとのこと。デートの断りの伝言があった。

執念深いウォードは、ジーンの学校の住所を聞いた。基地がある町、ニューロンドンである。ウォードは笑顔。

学校の名前は「BROMLEY SCHOOL FOR GIRLS」と判明した。

◇ 学校にウォードが来る

ジーンは学校の中の自分の部屋で他の女性と話していた。デューイの写真が飾ってある。

外で口笛がした。窓を開けると、なんとウォードがいた。「あいつは何者なの?」とブツブツ言いながらウォードと会った。

ウォードはジーンと話して立ち去った。ジーンはウォードの後姿を見送った。

ジーンは将校クラブでデューイと会った。「結婚しましょう」と提案するが「まだ仕事がある。もっと出世してからだ」との答え。

この後デューイ(とウォード)は出港し敵のQシップと戦う。

◇ ウォードの実家を訪問

ジーンが外で生徒に弓の授業をしている。そこにウォードが来た。「また来たの?」と言う顔をしたが、二人でドライヴした。

その後ウォードは自分の実家に連れて行った。ジーンは嫌がった。

しかしウォードの祖母が出て来て喜んだ顔をする。ウォードは「恋人」と紹介した。

その後、祖母といろいろ話して、和やかな雰囲気となった。

◇ デューイは身を引いた

ウォードがデューイの部屋に行って次の作戦の打ち合わせをした。飾ってあるジーンの写真に気がついた。

その後、将校クラブでウォードとジーンが踊った。外に出て話した。

それをデューイが見た。デューイは身を引くことにした。
 

 


■ 出演作

ダナ・アンドリュース
(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water
(1944)ローラ殺人事件/Laura
(1945)堕ちた天使/Fallen Angel
(1946)我等の生涯の最良の年/The Best Years of Our Lives
(1947)影なき殺人/Boomerang
(1948)海の呼ぶ声/Deep Water
(1950)恐怖の一夜/Edge of Doom
(1956)口紅殺人事件/While the City Sleeps
(1949)禁じられた街/Forbidden Street/Britannia Mews
(1945)ステート・フェア/State Fair
(1952)パリの記者とハンガリーのスパイ/Assignment - Paris
(1965)勇者の街/Town Tamer
(1950)歩道の終わる所/Where the Sidewalk Ends
(1941)女傑ベル・スター/BELLE STARR
(1960)翼の男:海軍機と旅客機が空中衝突/The Crowded Sky

タイロン・パワー
(1939)地獄への道/Jesse James
(1941)血と砂、闘牛士の最後/Blood and Sand
(1947)悪魔の往く町/Nightmare alley
(1953)ミシシッピーの賭博師/The Mississippi Gambler
(1947)征服への道/Captain from Casile
(1951)狙われた駅馬車/Rawhide
(1942)海の征服者/THE BLACK SWAN
(1946)剃刀の刃/THE RAZOR'S EDGE
(1940)約束の地を目指せ/Brigham Young
(1942)ベンジャミンの復讐
(1951)私はあなたを忘れない/二つの世界に住む男/The House in the Square/I'll Never Forget You/Man of Two Worlds
(1948)幸福の森、アイルランドの妖精/The Luck of the Irish
(1942)純愛の誓い/ This Above All
(1940)怪傑ゾロ
(1949)チェーザレ・ボルジアの陰謀/Prince of Foxes
(1950)黒いバラ/The Black Rose
(1956)愛情物語:あるピアニストの生涯:エディ・デューチン伝記/The Eddy Duchin Story

アン・バクスター
(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water
(1953)青いガーディニア/The Blue Gardenia
(1950)彼女は二挺拳銃/A Ticket to Tomahawk
(1950)イヴの総て/All about Eve
(1952)人生模様/最後の一葉/O. Henry's Full House
(1956)十戒/The Ten Commandments
(1953)私は告白する/I Confess
(1946)剃刀の刃/THE RAZOR'S EDGE
(1952)ポーカー・フラットの追放者/The Outcasts of Poker Flat
(1946)地獄から来た天使/肩の上の天使/Angel on My Shoulder
(1948)幸福の森、アイルランドの妖精/The Luck of the Irish
(1944)婚約者の陰謀/スカートの中の悪魔/Guest in the House/Satan in Skirts
(1955)暴力には暴力だ/The Spoilers
(1952)妻の親友/My Wife's Best Friend
(1958)生きていた男/Chase a Crooked Shadow
(1954)カーニヴァル物語/Carnival Story
(1948)廃墟の群盗/Yellow Sky
(1955)悪徳:神学生と歌手/Bedevilled
(1942)ナチスからの逃亡:ドイツ占領下のフランス脱出/The Pied Piper
(1957)三人のあらくれ者/Three Violent People
(1948)ジェリコの壁/The Walls of Jericho
(1956)疑惑の拳銃/The Come On